投稿

2月, 2014の投稿を表示しています

#807 さりげなく、気筒休止を止めていた、VWの新1.4Lターボエンジン。

イメージ
 写真にて並んでいるクルマは、ゴルフヴァリアントとレヴォーグ。 本日は、クラブレガシィの取材でして、レヴォーグを軸としながら、番外編的にゴルフヴァリアントを引っ張り出しつつ、 新旧レガシィも 一緒の取材となりました。で、ですね、 ……中略……、内容については、次号のクラブレガシィにて。  さて、ゴルフ・ヴァリアントの話。 #795 で大絶賛しましたが、あちらはコンフォートライン、で、今回は1.4Lのハイライン。ところがですね、スタッドレスタイヤだったこともあってか、なんか印象が違う。高速域での燃費の伸びも、 #575 のようなことがないし、そもそも2シリンダーモードって表示がない、ない、ない、ない! おかしいなと思って調べてみたら、なんと気筒休止モードがなくなり、さりげなくエンジン型式もCPT→CHPへと変更。この気筒休止についてのあれこれはVWも承知のことでしょうから改良してくるでしょうとは書きましたが、書きましたけどね、廃止とは思いもよらず……。 まぁ、スバルもさりげなく大胆なことをしますが、VWは大胆過ぎる気がします。ゴルフ5にもエンジン型式変更がありましたが、あの時は希薄燃焼を止めてました。しかもイヤーモデル途中で。 ということで、燃費の伸びは芳しくなかったものの、特定回転域での振動は消え去っていましたから……、って、どちらがいいんでしょうかね。  それにしても、今日は、このゴルフ・ヴァリアントのハイラインに、少々乗ってきたのですが、ここまで身体に馴染んでこないのはなんだろう。ハイラインだから? コンフォートラインだとここまで印象が違うんだろうか。というか、あの時の好印象ぶりは、なんだったんだろう。過去の雑記を読み返してみますと、ハイラインはハイスピード域で良さが一気にあふれ出すと書いてありますから、まぁ、意識的にアクセルを踏む必要があるやもしれませんな。  ということで、ロングインプレッションに出かけましょうかね。

#806 値上げしつつも、ちゃんと続けていた、不二家ケーキ食べ放題。

イメージ
 かなり以前、不二家のケーキ食べ放題の話をしましたが、あれっきりチャレンジすることなく時は過ぎておりました。いや、特にチャレンジしたいとも思っていませんでしたが。で、久しぶりに不二家を訪れてみれば、まだ、やっていたんですな。ただ、親友によれば、ケースに並んでいる全てではなくなり、いくつかは選べなくなっているようで、ちょっとだけ変わっているようです。で、ふっとその価格を見て、何かが違うと感じたのですが、まぁ、消費税増税分の前段階の値上げかね、なんて話をして帰ってきました。  が、調べてみれば、やっぱり価格は変わっていました。スタート当初は税込みで1180円(食事すると880円)→今では税抜きで1380円(同1090円)ですから、かなりの値上げとなっていました。4つ食べれば、元を取れるという計算になりますが、そのラインは簡単に超えられ、 不二家側の思惑とは違ってしまったんでしょうな。  不二家といえば、たまたまですが、生まれは九州、関東へ出てきて横浜住まい、でも、今は九州に戻ったという友達(ひとつ下)と、本日、不二家話になりました。共に知っていた店舗は、今はもうないって内容だったんですが、やっぱり、幼い頃の 憧れであり、大人になってからも特別感は変わらなかったって。だから、そんな不二家のケーキを食べ放題できることに、叫びたくなるようなワクワク感を抱いてしまうわけです。今の子どもたちに、こういうワクワク感あってあるんだろうか。何でも簡単に手に入るようになってしまった時代ゆえに。  とか書いていたら、不二家ケーキ食べ放題、再びチャレンジしたくなってきましたな。

#805 あの頃のボルボを取り戻すべく、新ドライブトレインを採用したXC60。

イメージ
 で、ボルボXC60です。というか、フォードテイストを抜き去った、新しいドライブトレインを搭載したボルボな話。そもそもボルボとは、派手さに乏しい、でも、ベースポテンシャルに優れている、つまり、分かる人には分かるけど、分からん人には分からんってな、テイストを“アドバンテージ”としているブランドと捉えていました。99年からフォード傘下となってからは、分かりやすさを全面に打ち出すようになり、フォードテイストを上手くボルボ流にアレンジできるようになったなと感じていました。まぁ、昔を懐かしむ人には受け入れにくいテイストですが、クルマとしての完成度はとてもいいという意味合いで。 ところが、10年に、傘下から離脱したことをきっかけに、今度は、そのテイストを抜き去ろうとしている気配が感じられるようになりました。つまり、昔のボルボに戻ろうとしていると。  たとえば、V40はフォードテイストにあふれていますが、ボルボ製2.0Lターボを搭載したモデル(T-5 R-Designとクロスカントリー)は、フォード製1.6Lとは違ったフィーリングを持っていました。パワーの差だけではなくって。そして、次期XC90から オールオリジナルボルボとなるアナウンスがあり、さて、どうなることやら思っていたら、まずは、先に新ドライブトレインが登場と。この 新設計の2.0Lターボと8ATの組み合わせは、 フラットトルク感をここぞとばかりに作りあげて、あえてレスポンスを鋭くしていないという、あのフィーリングにあふれておりまして、懐かしさを感じながら、フォードのユニット(具体的に1.6Lターボですな)との違いを覚える仕上がりとなっていました。  まぁ、比較してしまうと、トピックたる部分は分かりにくいことと、質感の部分であと少しの時間を要しているところが垣間見えた気がしますが、何をしたかったかは十分に感じ取れます。 ただですね、 乗り心地は、 路面が荒れたところで突然にバタンが顔を出すなど、おや? があります。この XC60は デビューから時間が経過していますし、 フォード→ボルボの過渡期にあるモデルと捉える と、これが理想型だったりするんだろうかと思いつつ、やはり、 エンジンはあっちを向いて、シャシーはこっちを向いてという、まとまりに欠けるところがあるようにも感じましたが。  さて、どうなっていくんでしょ

#804 神宮前の納豆チャーハンと、iPhone5S一括0円祭と、東京、と。

イメージ
 最近、東京の生活に慣れてきました。毎年、この時期はそんなことを感じつつ、八ヶ岳を忘れていることにはっと気付きます。そして、こうして東京に慣れてしまうと、東京から離れられるのかなと思うことがあります。ほら、この今週末のようなiPhone5S一括0円+多額CB祭やらを見ると、やっぱり、東京だよな、って思うことありますから。そのほかにもあれやこれやと。  話がずれてきた。えっと、写真は、仕事関係で親しい人と、お礼をしたい人とで、先週にご飯した時のもの。写っているのは、チャーハンに納豆を採り入れたメニュー。まぁ、納豆に翻弄されることなく、チャーハンらしさを見失っていなかった、そんな逸品です。こうした感覚ってのは、やっぱり東京なのかなと思いましたし、やっぱり今の仕事を続けていく上では、東京から離れることはできないし、なんてことを考えつつ、この納豆チャーハンにパクついていましたが。あ、この日は3回もタクシーに乗りました。なんか、これってさ、東京の人っぽいなぁーと思ってしまいました。

#803 あの頃の緩さをベースにしながら、イマドキを与えた、マスタングとカマロ。

イメージ
 さて、輸入車試乗会のラインナップ、最後になりますな。2台のオープンカー。フォード・マスタング(写真上・走行シーン)と、シボレー・カマロ(写真下手前)。どちらもアメリカらしさを存分に表現したモデルですが、少し前の荒々しさは随分と陰を潜めており、さらに乗りやすいクルマになっている印象を受けました。  マスタングは、以前にも書きましたが、V8たる存在感を表面に出したことで、まさに唯一無二が分かりやすく表現されています。荒々しさに通じるような、ラフなトルクフィールを与えていますが、それをしっかりとシャシーで受け止めてくれます。やっぱり、 アメリカンV8っていいよね、を感じさせつつ、 イマドキの乗り味を組み合わせているとでも言いましょうかね。  一方のカマロは、おとなしくなったというよりは、随分と万人向けになったね、といった印象を受けます。V6もまさにジェントルであって、乗りやすさがあります。といっても、 やはり唯一無二たるキャラクターを見失っていません。  まぁ、いずれにしても、この日本で誰が買うんだろうと思うところがありますが、このボディサイズにしても、エンジンパワーにしても、オープンというスタイルにしても、ゆとりたるフィーリングをベースにした、緩さあふれるもの。これは、この世代以上でないと、分からないよなぁと感じたわけですが。って、経験値の有無ではなくって、あの頃を知っているか否かってことね。

#802 異字同訓を使い分けられているか、再確認しました、って話。

イメージ
 先日、文化庁から、異字同訓の使い分けについて、その用例の報告書が発表されました(→ ■ )。ひととおり目を通しましたが、文字を扱う仕事をしている者としては、すべて頭に入っている……、わけではなかった。逆に勘違いしていることがありました。あれです、乗り味が固いは、硬いだそうで。軟らかいの反意と考えると、そうでしたな。あらためます。魚をとるは、手で掴む意から、捕るではなくて、取るでもいいそうで。影は、光が遮られてできる黒いもの、陰は光の当たらない所と言われると、なるほどね、その漢字から判断できますな。  もちろん、出版物、たとえ雑誌であってもそうした指針に従いながら、出版社や編集部それぞれに基準を作って、表現しています。といっても、朝日新聞社刊の“朝日新聞の用語の手引き”に準じているところが多いのかな。たとえば、形式名詞はひらがなを使います(手引きには漢字にしてもいいとありますが)。時→とき、事→こと、ってな具合に。それをちょっといじって、一時期、こと→コトなんて表現をしたこともありましたが、はたと行きすぎを感じて止めました。あとは、一般には気にされていないことかもしれませんが、送りがなく、音訓ともに読まれる漢字の場合、異なる読み方をされないようにひとつを開きます。たとえば「方」。あちらの方(ほう)から来ました、と、あちらの方(かた)からいただきました、といったように、2つの読み方(意味合い)が考えられる場合は、「ほう」と読むほうを開きますな。あちらのほうから来ました、となるわけですな。って、書きながら、読み方とか、読むほうとか、すでに文章中に使っていたりしますが。  そうそう、朝日新聞のそれによると、人の数は、名ではなく、人を使うようにとありました。でも、自動車雑誌的には4名乗車と表記しますから、4人乗車って、なんか違うようにも思いますな。名が好ましくない理由をさぐってみればいいのか。なんてことを書いていたら、一つをひとつと開くと教わったのはどこでだったんだろうか、と思ったりしつつ、いずれにしても、あれこれと再確認するとおもしろいものです。  ということで正しい表現をしてみましょうかね……、便宜を図って、時間を計りながら、長さを測ったり、重さを量ったり、そんなことを審議会に諮るなんてことを、謀ったりはしないよね、でも、小回りは利くし、ブレーキは効く……、って、

#801 中世イギリスの街並みに、イマドキの直売所は似合わない、話。

イメージ
 ドライブ記事の取材で南房総へと出かけてきました(画像いちばん上)。慣れた地ですし、考えてみたら、年末に走ってきたばかりでした。まぁ、今回は取材ゆえに、プライベートでは足を運ばぬところへも行ってみれば、変わっているところと変わっていないところとあれこれありましたが、ローズマリー公園にはチョイとびっくりしました。あれです、シェークスピア・カントリーパークを併設した道の駅。シェイクスピアゆかりの建物やらで中世のイギリスを再現したというテーマパーク要素から、当初、話題になったものですが、パーク内に立ち入るには別途入園料が必要だったことやら、あまりにしっかりと作りすぎたがゆえにどうやって維持管理していくんだろうと、あれこれと眺めていました。いや、その狙いやら、意識やらは評価していました、でも、大丈夫かなって意味合いで……。  そして、久しぶりに訪れたら一変していました(写真2番目)。しっかりと整備されていた庭園(無料地区だった)は、ただの芝生に変えられ、庭園だったところ(有料地区も含まれるかな)が削られて駐車場ができ、さらには直売所がドーンと建てられ、当初の構想は大きく崩されていました。どこかの美術館の隣に日帰り温泉施設ができた、あの風景を思い起こさせつつも、隣に建てるのと、崩して建てるのでは全く違うわけで……。ちょいと調べてみると、経営方針(母体)が変わっており、狙いとしてはイマドキは直売所をベースとした食のテーマパークとしたいようですが、土産物屋的テイストと中世の街並みはやっぱり似合わないわけでして……。  そんな風景を眺めていたらですね、たとえ妥協のないモノを作りあげたとしても、それを認められる(商売ベース含め)ってのは難しいのだなと、そこに何かを重ねつつ、一抹の悲しさを覚えたわけです。ま、もちろん当初の目論みが外れただけではなくて、その運営方法がキーだったとは思いますけども。なんかね、なんだかね。

#800 スペックには表現されないワクワクこそが、クルマたるスポーティさ。

イメージ
 さて、輸入車試乗会のネタの続き。あと5台。で、ここでまとめて3台。ルノー・ルーテシアRSと、アバルト500と、シトロエンDS3カブリオと。ひとことでいえば、Funなモデル。 それぞれについてはすでに紹介していますから、クルマにおける愉しさとはなんぞやを語ってみましょうかね。  愉しさってのは、ずばりスポーティだと思うのです。ただ、スポーティ=ハイスペックだとは思っていません。つながることがあっても、必ずしもそれが条件だとはないと思います。だから、よく言いますが、結果としてスポーティ。  たとえば、ゴルフはボトムグレードでもスポーティだと思いますし、ミニもスポーティだと思います。端的にいいますと、スポーティとは 愉しさがあふれてくるかどうか、ワクワクさせてくれるかどうか、ハラハラとは異なるドキドキが存在しているかどうかだと思っています。 クイックなハンドリングであっても、クルマだけが曲がろうとするのか、ドライバーとともに曲がろうとするのか、その違い。そこにドライバーを置き去りにしていない、クルマとともに愉しめる性能を与えてくれているかに尽きると思います。 この点では、やっぱり輸入車ではスポーティなモデルが多い。  ルーテシアRSは、ハイパフォーマンスぶりがクローズアップされているモデルですが、やはりベースにあるのは先に述べたスポーティであり、それは #722 で書いたようにスタンダードモデルにもあるものです。ちょっとだけハイスペック、でも、実はたいしたスペックではないのに、それを助長しているのがアバルト500でしょうな。もはや、確信犯的に作り上げたやんちゃぶりに、それが見えていますし、その遊び方(心)が実に上手い。いや、これもスポーティさとはなんたるかを分かっているからできることだと思います。  ベースモデルのほうがスポーティという表現をすることがありますが、その場合は、ハイスペックモデルになると飾りすぎて素性が見えなくなるからって、意味合いがあります。やっぱり、クルマにおける愉しさ(スポーティさ)は、互いに素直でいられるか否かがキーになっています。対話性ですな。そう、ウソのない対話性。それがないといい関係は築けませんし、いい関係が成り立たなければスポーティさはあふれ出しません。あ、 MTがスポーティというのは、ドライバーの一方的な操作性によって作り上げられ

#799 トラブルなしのまま10年働き続けている我が家のAirMacExtreme。

イメージ
 画像の物体を見て、これは何? と訊かれたことがありました。あまり有名ではなかったのかと思いながら解説しましたが、あれですApple謹製のWiFIベースステーションのAirMacExtreme BaseStationです。初代は99年にグラファイトカラーでデビューして、これは03年にデビューしたその2世代目。あ、使い続けて10年か。こんなに長持ちしたApple製品もなかなか珍しいのですが、周囲ではグラファイトモデルを含めて2名がまだ使っていました。そう、過去形でして、最近、二人とも乗り換えていました。いずれも壊れたわけではなかったようですが。  そんな話を訊くと、我が家もそろそろかなと思うわけですが、不便を感じないので買い換える理由がなく。そもそも、通信スピードにしても不満なく。ほら、AppleTVにしても、我が家はアナログモニタのままゆえにSD画質で十分ですから、スピードアップの必然性はありませぬ。MBAirとMacminiでデータのやりとりをするといっても容量はたかが知れていますし。iPhoneだって4Sのままだし、iPadだってもはや見限られた初代のまま。TimeCapsule的に使えたら便利だけど、Mac miniとTimeMachine用HDDを直結しているから、その必要もなく。  と思いつつも、買い換える理由を懸命に考えたのですが、やっぱりない。と思っていたら、整備済製品が新旧ともに大量に出ていました。んー、困ったね。何か、理由ないものでしょうか。あ、TimeMachine用のHDDを増設しなきゃいけないから、その費用分を考えて、TimeCapsuleをと思ったのですが、素直にHDDを購入したほうが安く上がります。  ま、iPhoneとiPadを新調した時でしょうな。と言いつつ、まだ、理由を考えていますが……。

#798 変わらずイチオシなれど、良さを伝えにくい、フォード・クーガ。

イメージ
 輸入車試乗会では、ヨシダ・イチオシなモデルにも再試乗してきました。フォードのクーガ、やっぱりいいです。とってもいいです。とんでもなくいいです。という、あの印象は変わっておらず、今でもイチオシ。幸せにひたれますという表現を超えて、幸せ一杯な気分になれるってな、あの印象は変わっていませんでした。で、どのようにいいのかは #553 にまとめてありますので、そちらに任せて、ここでは違う話を。  今回、初めて乗ったという同乗者に、悪いとは言わせんばかりにいいでしょ? と感想を訊いたところ、とってもいいと思う、けど、このよさは普通に乗っている人にどこまで分かってもらえるかな、とのコメントが返ってきました。なるほどね、言われて気付きましたが、そうかもしれません。というのも、たとえば、ハンドリングだけをピックアップするとですね、クーガのハンドリングは、クルマをコントロールするのに必要な要素だけを抽出し、そして吟味してこのフィーリングを作り上げています。そこには高級感やら質感といった演出はなく、いい訳のないスッピンともいえる本質のみが存在しています。といっても、レーシングモデルのようなスッピンとは異なる、公道を走るクルマとしての理想たるスッピンさのことです。  だからといって、違いそのものを感じ取れないわけではありません。それは、ちょいとそこまで買い物へ出かけるにしても、何かが違う、これまでと違うことは誰しも感じ取れるものです。分かってもらえるかな? というのは、それがいいことなのか、悪いことなのかを判断できるかってところの話。つまり、評価できるか否か。まぁ、これは経験値がないと分からないところでもありますが、そのままに乗り続けるか、ハンドリングを意図的に愉しむかをすれば、理解してもらえるはず。そして、やがてクーガのハンドリングに慣れてしまうと、ほか(いろいろありますけど)に乗った瞬間に、なんだこの頼りなさは……、と感じてしまうはずなのです。普通と思っていたら、実はすごく奥深かったとでも言いましょうかね。  あれだ、ドイツ車のシートに座って→いつもと違うのは分かるけど、いいのかはわからない→あれ、疲れない→あれ、快適→もう戻れない。そんな流れに似ていますな。  ということで、クーガの分かりづらい、でもとってもいいって、話でした。一度、お試しあれ。

#797 グランドチェロキーとラングラーにあふれていたジープらしさ。

イメージ
 で、メインストリームのほうのジープ。って、そういう表現は正しくないのか。販売台数はコンパスのほうが多いわけですから。デカイほうのジープとでも言いましょうか、グランドチェロキーとラングラーですな。ともに新世代のV6/3.6Lエンジンを搭載したモデルで、ここでも散々に紹介していますから、細かなことは省きましょうか。  まぁ、両車ともジープたる乗り味がベースになっていますが、片やラグジュアリィを語り、片やタフさを謳うモデルであり、つまりその演出方法は異なっています。極端とまでは言いませんが、そう捉えてもらうといいかもしれません。では、ジープたる乗り味ってのは、何かって話になるのですが、それが色濃く表現されているのが、サスペンションフィーリングのような気がします。それはストローク量をしっかりと確保し、そこでオフロードでの路面からの強い衝撃をしっかりといなしつつ、4輪とも路面に確実に接地させるというもので、結果、オンロードではコンフォート感を作り上げています。で、シャシーがしなやかな分、荷重を移動させながらのコーナリングが愉しい。タイヤこそ、一時期はサイズだけが先走ってしまった感がありましたが、ようやくタイヤもサスペンションもバランスさせられるようになりました。こうして最新のジープに試乗すると、それを感じますし、シャシーだけではなく、エンジンや、装備、そしてスタイリングなども、リンクしていることを強く感覚えます。  それにしても、このV6/3.6Lエンジンはとってもいいですな。軽快感とトルク感とパワー感を上手くバランスさせていますし、燃費もいい(V8/4.7L比較ね)。まぁ、負け惜しみと分かりながら、言わせてもらいますとね、吹け上がりフィーリングは、やはりV8には届いていませんけどね。

#796 CVTからATへ変更し、再びCVTを組み合わせた、ジープコンパス・FF。

イメージ
 そして、ジープ・コンパス。2014年モデルが日本上陸を果たしたのですが、なぜだか、2WDはCVTに戻っていました。やはり、燃費か……と思ったものの、そもそも昨年ATへスイッチした際、小数点以下がひとつふたつ改善されただけ。それなのにCVTへと戻したということは、CVTに大きく手を加えて燃費改善か! と思いきや、以前と変わらぬ10.5km/L。おや?  まぁ、この件については、後日、調べてみましょうかね。  で、CVTに戻ったFFコンパスですが、軽快感としなやかさと価格を上手くバランスさせていました。以前にも書いていますが、このプラットフォームを上手く使いこなしていますし、そこにはジープらしい乗り味もあります。ただ、 #792 で書きましたように、乗用車のプラットフォームベースゆえに、期待されているジープとは異なるポジションにあることは確か。その辺りをどう捉えるかで、評価が大きく分かれるジープとも言えましょうね。 ひとりのジープオーナーとしては、いいんじゃないのかな、でも、オフロードでは気をつけてね。そんな感じで捉えています。  そうそう、このFFはすべてAltitude Sportと呼ばれるブラックアクセントを採用したモデルになりましたが、ま、そんなスタイルもいいと思います。ジープを街乗りするってスタンスがよく表現されているかな、と。

#795 ハッチより質感にあふれていた、VW・ゴルフヴァリアント(1.2L)。

イメージ
 今回の雪のために、スケジュールがごったになっております。で、あれこれ動かして、今日は夕方に新宿にて、明日朝から取材、明後日は試乗会、と、きれいに組み立てたはず。……だったんですが、とっても効率が悪い動きになっていることがわかり、関係者に調整してもらいました。すみませぬ、関係者。 ということで、今宵は出かけなくなりましたので、引き続き書いていくことにします。  で、ゴルフ・ヴァリアントです。そう、ゴルフ7ベースのワゴンですな。いい! とってもいい! とんでもなくいい! ハッチバックよりもいい! と、短時間の試乗ではありましたが、そんなフィーリングにあふれていました。なんていうんでしょうね、ハッチバックよりも質感を上げていたかのようで、ちょっと驚いたほど。 といっても、試乗したのは1.2Lターボを搭載したコンフォートラインのほう。つまり、リアサスペンションはトレーリングアーム式のほうでした。  エンジンについてはもう語るべくもなく、トルク感とはなんぞやをストレートに表現しているだけではなく、エンジン回転の滑らかさから、シャシーの豊かさまでが、すべて一直線にリンクしているかのようで、うっとり。気になるリアサスペンションは、リアシートに座っていないので分かりませんが、リアタイヤがどこにあるかがしっかりと分かる。そんなフィーリングにあふれており、現時点では不満なく。  と、書き始めると止まりません。 後日、とある春先にデビューする国産車との比較取材があるので、また、その時でも対象として引っ張り出しますので、この続きはそこでまた。あ、 ウィークポイントがあるとしたら、すぐに見慣れてしまうデザインでしょうかね。特に、写真のようなサイド面は、退屈さすら感じてしまうのですが。いや、悪くはないんですよ、悪くはない。でも、オドロカシがなさ過ぎるのではないか、って。

#794 天晴れ16インチなプジョー3008と、らしさにうっとりな5008。

イメージ
 続いては、昨日にエンバーゴが解けたプジョー3008と5008。いずれも、フェイスリフトを行いつつ、ほかにもあれこれと手を加えていました。  3008は大きく乗り味を変えており、動かした瞬間に、お、良くなっているじゃん! と声を出してしまったほど。導入当初のモデルは、SUV的コンフォードライド感よりも、スポーティさを優先し過ぎた感があり、もう少し言いますと、乗り心地に固さがありました。特に、日本仕様はスタンダードでも17インチ、上級グレードでは18インチを組み合わせていたこともあり、なおさらに。個人的にはSUVとてではなく、クルマとして、ちょっと固すぎやしないかと感じていました。  で、今回の改良では、全てのグレードを16インチに正してきました。きつい表現ではありますが、まさにそんな感じ。もちろんタイヤサイズではなく、あれこれもあって、不快さを感じない乗り心地を手に入れています。個人的にはさらにストローク感を愉しませるようなフィーリングでもいいのでは? と思いますし、路面が荒れたところではバタバタ感が残っていることからあと少しのコンフォート感があればなとは思いますが……、って、そう、好みの問題ですな。サスペンションの セッティングとしてはひと世代前といった味付け。 そもそも、サスペンションがかなりスポーティなセッティングとなっており、タイヤサイズの組み合わせ次第では、それが良くも悪くも大きく振れてしまいます。ですから、 この16インチぐらいがいいバランスのように感じました。 いずれにしても、上級グレードですら18インチ→16インチとした英断は、高く評価できる点ですな。  一方の5008は、コンフォート感をしっかりと仕立てており好印象。シャシーのしなやかさをアドバンテージとしつつ、スポーティと呼べるハンドリングを組み合わせています。何よりポテンシャルの高い1.6Lターボエンジンのフィーリングを上手く使いこなしていまして、バカっ速にしていないその加減がとてもいい。まさに、多人数乗車モデルとはどうあるべきかを、しっかりと作り上げています。いやはや、いやはや、といった感じですな。  今回の試乗会のメニューは、1.2L+ETG5+オートストップを搭載した208、2008、DS3、C3をメインとしつつ、そして、フェイスリフトを行った3008と5008でしたが、 こうして

#793 意図的に、そこにSUVの公式を当てはめなかった、プジョー2008。

イメージ
 試乗会はあるは、あれこれイベントごともあるは、さらに思うこともたくさんあって、言葉があふれすぎています。で、順番に。次はプジョー2008ですな。   いや、事前にルノー・キャプチャーに試乗していたこともあって、1.2LNA+シングルクラッチ2ペダルMTに加えて、重量増なモデルということに対して、どうだろう、大丈夫だろうかと思っていました。結論、大丈夫でした。ウィークポイントをつつけばあれこれ出てきますが、あれとは似て非なるモデルと捉えるといいと思います。SUVたるスタイリングでありながら、そこにはこれまでにない新提案だらけでしたから。  たとえば、シートポジション。ハッチバック的というよりはスポーツカー的。足を投げ出しつつ、でも、アイポイントが高いという、過去のハイラックスサーフのような不思議な感覚があります。ところが、それを違和感とは思わせなかったところがプジョー。メーターはステアリング内側からではなく、上部から見るように配置し、その分、ステアリングをここまでするかってぐらいに小径にしつつ、そのデザインに見合うクイックなフィーリングを与えています。  つまりですね、SUVの公式を当てはめていません。そう、これがこのクルマのポイントであり、アドバンテージです。  新パワートレインも、これに合わせて仕立てありまして、小排気量ながら不足ないトルク感とそこそこのレスポンス&ダイレクト感を上手く表現しています。何より、シャシーはしなやかさを大切にしつつ、余計な動きを抜き去ったというバランスがありました。グリップ感もとてもよくてそこにスポーティさを感じたので、下りてタイヤをチェックしてみれば、またも、Enegy Saver。コイツもですか。ミシュランを履きこなすのがとても上手いと言いましょうか、ミシュランに併せたかのような、そんなシャシーを作り上げていました。  ということで、走りにおいては、ポジティブな部分が強く印象に残りました。ですが、リアシートについては、期待しないほうがいいかと思います。まず乗り込む際に、ドア開口部はサイドシル部が高くて幅が小さく、それに気を取られていると頭をぶつけそうになる、と。そして、座ってみれば、座面に足をしっかりつけようとするとフロントシートバックにスネが当たり、スネのヒットを避けようとすると膝が浮いてしまう。降りるときには

#792 SUVとて雪道走破性は最低地上高だけでは語れませぬ、という話。

イメージ
 先日の雪かきやら、街中の会話やら、今日の走行やらで、ヨンクだからと、SUVだからと、すべてが雪に強いとひとくくりにするのは好ましくない、とあらためて感じました。最近、乗用車のプラットフォームベースながら、タフさを謳うSUVを見かけますが、タフさの本質では、いわゆるクロカンベースSUVのそれとは大きな差があります。と表現すると、道なき道を走れるというレベルには届いていないのは当たり前でしょ、と思われるかもしれませんが、その線引きはもっと手前にあります。たとえば、写真右のようなシーンなら大差ないでしょう。ところが、今回のような最低地上高を超えるような降雪量では明らかな性能差となって現れます。  たとえば200mmの積雪路があったとしましょう、そこで同じように最低地上高が200mm確保されているモデルであってもですね、クロカンベースモデルではデフやトランスミッションの一部がひっかかる程度であるのに対して、乗用車ベースモデルではアンダーフロアの多くがその高さ付近にありますから広い面で引きずってしまう……、って、それだけでも何かが異なることが見えてきます(これは3アングルも同様。その話はまた別機会に)。そして、4WDシステムの走破性能もそのレベルにて設計されています。つまり、乗用車ベースのモデルでは、グランドクリアランスが許す限りは走れるけれども、それ以上といったシーンで、多くを期待しても応えてはもらえないと。CVTにしてもそこから先のストレスには耐えられません。  一方スタックしないモデル(先の前者)は、 ヒットしにくいクリアランスに加えて 、アンダーフロアに面や雪があたってもそれをスキッド(skid・滑らせる)させる機能が与えられており、さらにスタックしにくいという性能があります。その上で、その本質的なクリアランスに併せるかのように、リジッドサスやデフロックといったハードウェアによってトラクションを確実に……を大きく超えて無理やりに伝えて走破する設定としていますから、 つまり、最低地上高から想像される以上の走破性を期待できるわけです。 また、いずれのモデルも“ロック”というモードを持っていたとしても、前後トルク配分のロック気味にするシステムと、デフをロックしてしまうシステムという違いがあり、走破性のレベルが大きく異なっているのです。  なんてことをつらつらと

#791 雪は避けられなんとか走れるけれど、まだまだな、高尾・津久井地区。

イメージ
 溶けゆく雪と、続々と解ける新型車のエンバーゴで、ここNeutralでも、雪のことを書いたり、新車のことを書いたりと、ふらふらしていますが、えっと、今回は雪の話をしておきましょうかね。  自宅周辺では主要幹線道路は除雪されたとはいっても、とりあえずといった感じがあります。というのも、どけられた雪が道路脇に積み上げられたために車線が狭まり、交互通行(写真いちばん上)や、交差点に右折レーンがあっても車線縮小によって利用できずの右折待ち(写真2番目はちょっと無理してしまったシーンですな)が多くあるのです。しかも、歩道が確保されていないところが数多く、車道を人が歩いているところもあって危ない危ない。そう、雪がないといっても、まだまだ雪を踏むシーンに出会いますし、そんな危険なシーンにも出くわしますから、 スタッドレスタイヤは必須ですし、ましてや、雪道に慣れていないならばクルマで出かけないほうが無難といった状況にありますな。あ、逆に、チェーンだと逆に走りづらいかもしれません。雪のないところが多くありますから……。  また、除雪されていない地域では、ゴミの収集に来られずとか、バスも駅のロータリーまでたどり着けずといったところもあるようですから、やはりまだまだです。ちなみに、国道20号線も高尾から相模湖までの大垂水峠前後は通行止めのままだったりしますし……。  で、いつものルートとばかりに、津久井湖を抜けて、宮ヶ瀬ダムへと向かいましたが、途中、乗り捨てられたままのクルマも何台も見かけました(写真3番目)し、ちょっと入ると除雪されていない道路(写真4番目)もまだあるなど、あちらも除雪が進んでいるとはいっても、まだまだな風景がひろがっていました。ちなみに、宮ヶ瀬ダム周辺の道路は通行止めとなっており、たどり着けずに帰ってきました(画像いちばん下)。  さらに、連日、最低気温が氷点下と予報されている地域ですから、溶け出した雪は明け方には凍ります。そうなんです、まだまだ、なんです。

#790 トピックは新パワートレインだけではなかった、シトロエンC3・DS3。

イメージ
 エンバーゴが解けましたので、忘れぬうちに書いておきましょう。プジョー208と同じ新パワートレインを搭載したシトロエンの2車種です。1.2LNAと2ペダルMTとオートストップを備えたモデル。これまでは4ATゆえに、走りはともかくとして、燃費の面では不利でしたから、ようやくといった感がありますが、両車ともに、それ以上の仕上がりをみせていました。  DS3 Chicは、買いの要素が強まったように感じます。エンジンフィールについては、 #812 で書きましたように、NAでいいじゃん、十分じゃん、愉しいじゃんを感じさせてくれるもので、不足なし。で、さらに何がいいって、そのフィーリングにシャシーをぴったりとリンクさせてきたことです。そもそもDSラインはスペシャル感を特色としており、そこにはスポーティさも含まれていました。新しいパワートレインが採用されたChicはスポーティ、でも、行き過ぎないスポーティさをバランスさせています。シャシーのしなやかさをベースに動きに質感を与えたとでも言いましょうか、まさにそんな感じで、結果、スポーティ。とんでもなくスポーティ。リアのスタビリティは高いだけではなく、そのフィーリングがとてもいい。リアのグリップ感が高いではなく、踏ん張り感が分かるというフィーリング。だから愉しい、だからスポーティ。でもタイヤはEnegy Saverベースなんですけどね。そうバランスなんです。  で、一方のC3は、もはや 完成しましたって域に届いていました。ゆとりある乗り味とはなんぞやを存分に表現し、十分と思わせるパワートレインを組み合わせ、で、あのゼニスウインドウ。商品性であるパッケージングがなんたるかをしっかりと表現しています。いや、好みはあるでしょうけども、それは別にしてさ。で、それでいながらスポーティ。結果、スポーティ。やはりリアサスペンションの踏ん張り具合が手に取るように分かるので、ロールさせようともなんも不安がないというか、荷重移動をさせたドライビングが愉しい。もちろん、DS3と比較すれば、緩さにあふれていますが、それをウィークポイントではなくて、自らの味にしているところが、とても好印象でした。  さて、どちらを買うかと訊かれたら、C3でしょうな。やっぱり203万円という価格は魅力。でも、DS3のスタイリングも捨てがたく……。でも、ゼニスウインドウ

#789 牡蠣からもらったのは、ノロウイルスと、考え方次第って捉え方。

イメージ
 雪かきした直後まではよかったんですが、その日の夕方からなんか胃がもたれるのとは異なる、消化しない感があり(いつもだったらたらふく食べても30分ほどでハラヘッタという)、なんとなくの異変には気付いていました。しかし、雪かきしたからだろうと思って、ちょっとスパイシーに作ったカレーをたらふく食べてみれば、さらに消化しない感が強まって……。  結論、ノロウイルスにやられていました。振り返ってみれば、その2日前に牡蠣料理で愉しいひと時を過ごしてきましてね。ま、それが直接の原因かどうかは不明ではあるんですが、いちばん怪しいのがこの牡蠣。いや、以前に広島取材で訪れたことのある店舗であり、とーってもいい店で、とーっても美味しかったのですが、見事に“当選”してしまったようです。しかも、自分だけ。  ま、ノロウイルスは過去にも経験があったので、ひたすらに耐えるしかないことを覚悟していましたが、さらに雪かきの筋肉痛も相まって、まさに動けぬ状態。そこへ山梨の状況があれやこれやと伝わってくるもんだから自分が動けないことが悔しいと言いますか、ま、動けたところで国道も高速道路も閉鎖されていますからどうしようもないのですが、まぁ、ひたすらに耐えた1日となりました。  牡蠣はもうしばらくは食べたくない? そんなことはありませぬ。むしろ、あれこれと考えるきっかけになりましたし、何より、牡蠣を囲んでの雑談がとーても有意義だったので、牡蠣を責める気などありませんし、以後、牡蠣を食さないつもりもありませぬ。やっぱりね、考え方次第なんだよなって思うわけですよ。誰かのせいにするのは簡単、でも、そうしないことで得られるものがあるってこと、とでも言いましょうかね。  たかが、牡蠣、されど、牡蠣なのです。意味不明ですな。

#786 遙かに予想を超えた降雪量と想定外の挨拶なしと、まだまだなヨシダの話。

イメージ
 雪は積もったかい? なんてメールをもらっても、そんな簡単に積もったと返せないほどに積もりました。昨日クルマの雪を払ってありましたが、朝、駐車場へと行ってみたら、ごらんのとおり(写真いちばん上)。これ、テールランプ。うちのクルマは車高と地上高のあるクルマゆえに、テールランプもそれなりの高さにあるのですが、まぁ、そんな感じ。吹きだまったのもありますが、それでもそんな感じ。もちろん、そのままではドアも開きませんし、クルマも出せません。雪を払ってラッセルしつつ足場を踏み固めたものの、轍が膝近くまであり(写真2,3番目)、押し固めつつ走れそうだったのですが、地固めだけしてそそくさと駐車場に収めました。  で、ちょっと歩いてきたのですが、幹線道路は動けないと言いますか、動かないクルマが並んでいる状態(写真4番目)で、皆さん、そのままに、一晩を過ごしたかのようにも見えました。1台もエンジンをかけていなかったのは、相当以前からそこに停まっていたから。動くことを諦めたためなのか、一酸化炭素中毒のおそれを避けてか、ガス欠を避けてのことからでしょうけども。もちろん、救急車も動けず状態でしたから、バスケット型のストレッチャーで、まさにソリを引っ張るかのように搬送されゆくシーンも見かけました。 もちろん、歩道は雪で埋まっていますから、人は車道を歩く歩く。で、駅方面から歩いてきた方々とすれ違ったものの、たしか寄り駅発着の電車は停まっていたはず。聞いてみると7kmほど東京よりの駅から、この雪道をノーマルシューズで歩いてきたそうで。いやはや。  そういえばですね、朝から率先して敷地内の雪かきしている方々がいまして、9時の時点でいちばん下の写真のような道筋ができていました。なかったら駐車場まで膝上まで潜りつつのラッセルを強いられましたから、 とても助かりました。 ということで、早々に帰宅して準備して自らも歩道作りに参加してきました。で、雪かきをしつつ歩道を作っていたのですが、そんな道をですね、何も気にしないかのように歩いていく人がいまして、ちょっとショックでした。いや、お礼が欲しいというわけではありませんが、云々……。なんて話をしたところ、そんなもんだよ、って、言われまして、ふっと気付きました。そんなことを口にしている時点で自分がまだまだであるのだと。自分への見返りを期待して

#785 日本専用サス、一部のATにターボ、ミニ・クロスオーバーの意外な事実。

イメージ
 で、輸入車試乗会の話へ戻りましょうかね。今回、最初に乗ったのはミニの、クロスオーバーの、クーパーの、ALL4でした。あれです、後からクーパーにも追加された4WDモデルです。そう、クーパーSではなくて、クーパーの4WDってモデルですな。  そもそも、ミニ・クロスオーバーについては、 #258 でも書きましたが、……、って昔の記事を検索してびっくりしましたが、 > 借り出して乗ったのは2年以上前だったのですな……、って話はさておき、えっと、あの時は、あと少しがありつつも、ミニらしさがあっていいなぁと感じました。で、今回の試乗したところ、バランスがとてもよくなっておりさらに好印象となりまいsた。まぁ、新型モデルってのはまとまるまでにはやはり年月は必要だなやと思いつつ、クルマから下りてタイヤサイズを確認してみれば18インチ、そして、採用パーツ一覧を見てみればスポーツサスとの文字が……。な、なんと。え、は、そうですか、ここまでまとめてきましたかと、驚きました。それは熟成というサイクルを超えた、飛び道具的なモノを見せつけられたかのよう。といってもですね、このクルマ、あのミニ独特のサスストローク感をベースにしながら衝撃を1発で押さえ込み何事もなかったかのように走り去っていく、ってなフィーリングにあふれていたので、てっきり、タイヤもノーマルで、サスもノーマルかと思っていました。突き上げやドタバタ感がなかったし。これなら18インチを選んでもいいと思いました。ただし、スポーツサスとの組み合わせが前提となりますが。  で、もうひとつ、驚きはエンジン。パンチはないなと思いつつ、そこに不足がないという不思議なバランスに、まぁ、クーパー(NA)だからなとは思っていたんですが、なんとターボでした。知らなかったんですが(多くの人は知らないと思う)、クロスオーバーとペースマンの、クーパーの、ALL4の、ATのみ、ターボだそうです。つまり、クーパーであってもMTだとNA、FFだとNAになると。たしかに諸元表を見てみれば、最高出力は90kWとATとMTで変わっていないものの、最大トルクは160→190Nmとなり、発生回転数は1350-4600rpmとフラットになってました。もちろん、4WD化による重量増分をターボでフォローするという意味合いがそこにあるのは分かりますが、分かりますけどね、それ

#784 やっぱり積雪路はデフロックでしょを思い出したスノードライブ第2部。

イメージ
  #783 で出かけた後、そのまま引きこもるつもりでいましたが、2時間ほどで再び出かけることにしました。いや、あまりに雪が誘うもので。したら、景色は一変していましたってぐらいに変わっていました。10cmは積もったんじゃないでしょうか、って感じで雪で覆われていました。で、再びクルマの雪下ろしをして、いざ出発してみれば、さきほど雪固めをした時にトランスファーを4L(グランドチェロキーは4Lでようやくセンターデフをロックする)にスイッチしたままだったのでいきなりにタイトコーナーブレーキング現象が……。あらためて4Hにしようかと思ったのですが、そのまま走らせることにして、で、10mも行かずに思い出しましたさ、パートタイム4WD(センターデフロック状態)たるフィーリングを。あれです、躾のなっていない犬に引きづられるかのような、このまままっすぐ走るんだ! といわんばかりの強引と表現したくなる感覚。  で、ふと考えてみると、プライベートなスノードライブにて、前後直結状態で雪道を走るのは久しぶりでした。あ、最後はランクル70時代か、いや、エスクード幌が最後だったか? まぁ、いずれにしても、昔を思い出しました。その直進性はもちろんですが、ガシガシ新雪でも進んでいくあの感覚やら、スピードを落としきらないでコーナーへ突っ込むとドアンダーに転じ、減速することの大切さを実感することやら……。なんて書いていたら、あれこれ思い出してきた。ランクル70もエスクードもタイヤが細身(215と195)でしたから、雪をしっかりと踏みしめているというグリップ感があり、それも手伝ってコントローラブルでしたっけ。今の極太タイヤ+前後トルク制御4WDとは違う愉しさとも言えましょうかね。いやはや、いやはや。  両車ともにいいクルマだったなぁと思い出しながら、パートタイム4WDを採用しているモデルを頭の中でピックアップしてみれば、ラングラーとジムニーとFJクルーザーか。そこに、フルタイムであってもセンターデフロック付きなら許しつつ、さらに前後リジッドという条件を加えると、FJクルーザーが落ちて、Gクラスが加わると。なんだかんだで、前後リジッドサスの、積雪路でも浮き上がってくる(沈んでいかない)走りのほうが、優先されるかなと。 なんてことをセンターデフロックしたうちのグランドチェロキーに乗りつつ思ったのでした。そ

#783 やっぱりジープっていいなと思った、そんな感じのスノードライブ。

イメージ
 都心はそれほど降っていないようですが、多摩地方は今朝から雪が降ってます。そう、再び雪の週末となりました。といっても、夜半には雨に変わってしまうようですから、雪としては残らないと思われますが。って、これ、まだ午後早くの話ですから、どうなるかは分かりませんが。  というわけで、今日も路面が凍結する前にいそいそと出かけてきました。路面はですね……。幹線道路の多くはシャーベットでしたが、少しでもクルマ通りが少ないところでは圧雪混じりのシャーベットといった感じ。勾配のあるシーンでは、FR+チェーンではもはや登れなくなっているクルマもちらほら、FF+スタッドレスでも危ういクルマもちらほらといった感じ。そうそう、信号待ちをしていたら、後ろからラグレイトが突っ込んできて、おー、どうする? と思いつつバックミラーを見ていたら、なんとか避けて止まってましたとか、そんな感じ。  まぁ、こういうシーンでジープは楽です。2世代目のグランドチェロキーはかなりFR寄りのオールタイムモードってのがやっかいなんですが、まぁ、V8だと前後デフロックが付いているので、って、それも作動次第ではやっかいきわまりないことになるのですが、まぁ、そういうことで。って、どういうことか分かりませんが、ジープはいいです。なんていうんでしょうかね、やっぱり、どんなシーンを走ってもアドベンチャーになるんです。今日はついついこんなシーンへ足を踏み入れましたが、まぁ、そういうことです。ワクワクを、ドキドキを、愉しみたくなる、愉しませてくれる、それがジープなんです。だから、足りないところがあって、いいわけです。いや、ダメか。それじゃ。

#782 その仕上がりのよさにベタ惚れしまった、高額な3台のSUV。

イメージ
 さて、続いて輸入車試乗会の話。今年は14台に乗ってきました。過去最高です。当初は9台の予定でしたが、当日に追加して、気がついたら14台。で、まずは、かなり価格の高いSUV3台、でも、いずれもオフロードを走れると謳っているモデルから。  レンジローバーは、どうして、いつまで経ってもレンジローバーなんでしょうかねってぐらいに、レンジローバーしていました。まずヴォーグは、サスペンション ストロークの豊かさに、さらなる質感を作りつつ、そこに的確な躾(減衰)を与えていまして、もはやうっとりしてしまいます。豊かな乗り味とはなんぞやを分かりきっていますし、それをちゃんと仕立てている。もちろん、コーナーでのロールなんぞ、当たり前のように抑え込んであって、ちゃんと価格なりに、技術を惜しみなく投入しましたといわんばかり。あの乗り味でありながら、タイヤを見れば20インチ。どうして、こんな重たいタイヤ(+ホイール)をあそこまで押さえ込めるの? といった感じ。もはや、ごめんなさい、降参しますと言いたくなってしまいました。参りました。  一方のレンジローバースポーツは、ようやくそのポジションとコンセプトを明確に表現できたような気がします。そう、イマドキのSUV的な乗り味を作り上げていまして、ヴォーグとは異なるモデルであることを、自らの価値としてちゃんと表現しています。スポーツとは名乗っていますが、レンジローバーらしさがベースになっており、BMWのX5ほどのスポーティ感は演出していません。なんていうんでしょうかね、ヴォーグのゆったり感を嫌う人は、これならば満足できるでしょうと言わんばかりの作り込み。つまり、いわゆるクイック感に通じるようなスポーティさは見当たりません。気品を保ったままに、そこにスポーティというテイストを採り入れたといわんばかりの、その仕立て方がとてもいいのです。感服しました。  メルセデスベンツのGクラスに試乗するのは久しぶりでした。21世紀に入ってから旧態依然としたハードウェアのままにイマドキになることを命じられたために、どこかちぐはぐなモデルになってしまったという印象で止まっていたのですが、失礼、随分と変わっていました。というか、とってもいい。エンジンは最新のV6ディーゼルですが、ペダルの踏ませ方は昔のまんま。手前でちょろっと踏み込んだところで回

#781 我が道を行くといわんばかりに正常進化していたノアとヴォクシー。

イメージ
 さて、一気にいきましょうかね、試乗会の件。えっと、次はノア・ヴォクシー。ちなみに、トヨタ社内では、両車のことをノアヴォクと呼びます。ついでに言うとアルファードどヴェルファイアはアルヴェルです。ま、どうでもいいんですが。そうそう、ノアヴォクのことを、ヴォクノア(僕ノア)と逆にわざわざ読むカメラマンがいます。 ま、これも、どうでもいいんですが。  で、ノアヴォク。正常進化していたと思います。それはライバルを見据えた進化というよりは、トヨタの5ナンバーミニバンたる進化。ライバルに追いつこう、追い越そうではなく、先代のアドバンテージを残しながら、ネガティブをつぶすという進化。つまりですね、コンフォートライドをベースにして、ミニバンたる曖昧さを消し去っています。 それに大きく貢献しているとまず感じるのがなんと言ってもボディ。もちろん、大開口部を備えたモデルゆえにまだまだと思えるところもありますが、強度が高いというよりは剛性感が高いといった印象で、特にねじれといった外乱からの動きに左右されなくなったなと感じました。  そして、それが理由であることが伝わってくるぐらいに、シャシーにしなやかさが増しています。一人乗車ゆえに軽すぎて跳ねるかのような落ち着きのないフィーリングがありますが、路面をしっかりとタイヤがトレースする様が伝わってきますし、リアサスペンションのスタビリティが大きくアップしたことが強く印象に残りました。ヨー→ロールを意識してステアリングを切り足していくと、素直に付いてくるといった感じ。しっかりとしつけられた犬を連れて歩いているかのようといえば、分かりやすいでしょうかね。リアタイヤの位置も感じ取れるし。15、16インチの差は、実は強く感じ取れませんでした。ってなことを開発陣に伝えたところ、まさに狙ったポイントだそうで、善し悪しは別にして、どっちを選んでもいいと思います、これならば。  エンジンは、ハリアーでも書きましたが2.0Lで十分というレベルにまでブラッシュアップしています。トルク感をしっかりと表現したこと、CVTとの協調がステップアップしたことやら、発進時のコンフォートフィールをちゃんと表現しつつ、その後はダイレクト感を仕立てているという、まさに進化を感じ取れるところでした。で、 ほとんどを4000回転以下で済ませようとしていますから、たとえ 高回転

#780 結構、気分屋だったりする、うちのグランドチェロキー(WJ47)。

イメージ
 雪解けは一気に進んでいますが、まだまだあるところには雪はどっさりと残っています。 さすがにクルマ通りがあるところからは雪は消えましたが、逆にいいますと、クルマ通りがないところは雪深くてラッセルが必要だったりします。  ということで、ネジを買いに行ったはずが、気付いたら山の中にいました。このまま、ヤビツ峠を越えて秦野へ抜けてしまえ! とばかりに、例の道へと入ってみれば、すぐに通行止め。仕方なく引き返しつつも、結局のところ、雪をしっかりと踏みしめられたのは、うちの団地内の道路だけでしたが。  実は、雪が降っている日は、ちょっと機嫌が悪くてですね、特にエンジンフィーリングになんだかなぁを感じながら、路面が凍り始めていたこともあって早々に帰宅にしたのですが、今日、久しぶりに乗ってみればとても上機嫌。なんなんでしょうね、この人ってぐらいの変わりよう。あ、ドライバーの気分的なものが大きく影響したのかもしれません、 原稿書き前と 終了後でしたから。  そう、気分次第なのかもしれません。

#779 雪を払うことなく放置してたら、何事もなく生き残った春菊。

イメージ
 雪解けは一気に進んでいますが、そもそも降った量が多いために、まだ残っています。というか、とんでもない量が残っており、雪かきで積まれた山があちこちにありますし、駐車場に積もった雪がバンパーを遙かに超える高さで、出るに出られないクルマも見かけますし、たとえ駐車場から出られたしても坂道を登れないクルマで 道路は大渋滞を起こしています。  我が家のバルコニーも雪であふれていましたが、1日であっという間に雪は消えてしまいました。で、植物はといえば、雪にあたって絶えたと思っていた春菊が何事もなく残っていました。ただし、助かったのは雪を払わなかったプランターの株 (写真) で、雪を懸命に払っていたほうはかなりのダメージを食らっています。  で、どうしてこの差が生まれたかを、農業を学んだ知人に訊いてみました。 そもそも、 植物ってのは、基本的に-4℃になると中の水分が凍結するために枯れてしまうのですが、 雪を被っていると、 その 中は気温はそこまでは落ち込まず、結果、枯れないと。 ただ、付着した雪が中途半端に溶けてそのままに冷え込んで凍ったりすると枯れてしまうようで。そうなんです、 我が家の生き残った春菊は雪によって守られ、 ダメージを受けた春菊は中途半端に雪を払ったことで株の間にまで雪が入り、さらにこのプランターは少々影になるところにあったため溶けかけた雪が凍ってダメージを与えたと(気温は氷点下にはならなかったので外気温が要因ではないと判断)。  とはいっても、まぁ、株そのものはいくつか生きていそうですから、復活を待ちましょうかね。ちなみに、生き残ったほうは 、種を蒔いたのではなく、間引きした株を捨てるかのように放置したのに、勝手に根を伸ばしていたもの。植物ってのは放置したほうが、よく育つような気がします。

#778 ふと届いた手紙にあの頃を思い出しつつ、原稿書きに挑もうとしている話。

イメージ
 試乗会の旅から帰ってきたら、手紙が届いていました。差出しは、とある自動車メーカーの、とある実験部の方から。最近、世に出たクルマを担当し、いかに力を注いだかが簡潔に書かれていて、文字選びのひとつひとつに、生真面目過ぎる性格がそのままに表現された手紙でした。その文章からクルマがとてもいい仕上がりであることがストレートに伝わってきました。まだ、乗っていませんから、わからないところもありつつ……。  そもそも、この方との付き合いは、新型車試乗会だったか、交流会だったか忘れましたが、つかつかと近寄ってきて、吉田さんですよね? と訊かれ、はいそうです、と答えたところから始まっています。お話をしたかったんですと言われ、ふと、執筆した内容に対しての抗議か? と思いきや、その逆で、執筆したインプレッションについて、実験部内でコイツ分かってんじゃんってな話があり、一度話をしてみたかったのだとか。 自分の見方が間違っていなかったこと、そして、わざわざ話をしたかったと言われたことがとてもうれしかったと、今でもはっきりと覚えています。もちろん、彼のなんでも興味を持つスタンスと、その行動力に感心したことも、しっかりと印象に残っています。こうした手紙を送ってくれるところにもキャラクターが出ていますしね。  ふっと、その褒められた文章を読み返してみたのですが、まぁ、インプレッションの内容はともかく、上手く書けていました。06年の文章ですが、クルマに対しての自分なりの評価軸(なんて偉そうに言えるものではありません)が見えてきた頃であり、また、大手出版社にて意味不明と指摘されてきた文体に対しても、それを味であると捉え、自信をもって執筆をはじめた頃。 文章に自信に基づく勢いが表現できるようになり、それと同時に、 仕事の内容も変わりつつあった 頃で、来る依頼に対して自らステップアップを果たさなければならなかった、つまり、毎回がチャレンジだった時期でもありました。だから、なおさらうれしかったんでしょうな。  と、今を散々に肯定しておいて、原稿書きに取りかかります。ちょいとモチベーション上がらず状態にあり、奮起しようと、こんな文章を書いてみたのですが。さて、と。