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#1500 自動車税がキーとなっているような気がする、日本におけるジープの戦略。

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 ブランドの話を書いていたら、やっぱり、ジープについてあれやこれやと考え出し、書かずにはいられなくなりましたので、徒然なるままに書いてみましょうかね。そもそも、ジープってのは、硬派であることを掲げていたブランドゆえに、それを広げることは軟派への傾れに直結してしまう面があります。ですから、なかなかイマドキの流れに移行できずにおり、頑なといった印象がありました。といはいっても、時代の流れに乗らないワケにはいきません。というわけで、試行錯誤の上といいましょうか、会社存続のための右往左往もあってとちらかった感は残っていますが、FCAたるスタンスが明確になってから、その商品性にブランドたる方向性が明確に感じられるようになりました。左上の写真は、新型コンパスですが、ジープらしさを残しながら、感じさせながらも、イマドキのSUVに求められるテイストを上手く表現しており、ジープオーナーだった者から見ても印象はとてもよく、まさに、ジープたるアドバンテージを感じます。  感じますけど、このコンパス、日本での価格帯を妄想すると、 #1432 にて書いた、寂しさも覚えます。ただ、現在のチェロキーの4WD/3.2Lのみで499.5万円〜とした展開については、改良のタイミングもあってやがてはFFモデルが復活して下げられるのかと思いきや、どうやら、その気配はないようで。どうやらそこには、発売延期が発表されている次期グランドチェロキーのポジション(価格帯)、フラッグシップとなるワゴニアの突き抜けると予測される価格、さらには次期ラングラーも相まって、どうやらこの価格帯をキープする、らしい、と。もちろん、新型コンパスの価格帯もあってのことで、つまり、コンパスの上に位置するチェロキーが499.5万円〜、下となるレネゲードが297万円〜ですから、コンパスのトップグレードで400万円台になるだろうことが妄想されます。そう、あくまでも妄想。ボトムグレード(FF)は350万円を下回って……、こないでしょうね、と、これも完全なる妄想ですが。  で、どうしてこんな展開をしようとしているのか、購入する身になって考えてみました。考えたら、分かりました。簡単でした。キーは、まさに日本的な理由、自動車税というハードル。以前よりも排気量が下がっているとはいえ、たとえば、チェロキーのV6/3.2Lとなると自動車税は5万800

#1499 ブランド性と売り上げは、なんだかんだ言って相反する、ってな話。

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 一部の人に好かれるのではなく、より多くに好まれることが、成功とされるような、そんな風潮がやたらと目に付くようになったのは、気のせいなのか、それともそのブランドとともに育ってきたたまたまな年代的なものなのか、よく分かりません。分かりませんが、それを強くといいましょうか、決定的だと感じたのは、先日のMINIクロスオーバー発表会でのプレゼンテーションでした。その件については #1496 に記しましたが、ターゲットを一部のマニアから、一般へと広げたこと、それが、CIを変えたタイミング(クラブマン導入時)だといいます。それは不満が出ないレベル(性能)を意味し、逆にいえば、マニアにとっては、不満があろうとも好きという、垂涎テイストが薄れたということにもなります。ま、その加減を探りながら、ブランドを一般に広げ、売り上げ増に繋げようというのが、その意図にはありますが、結果として、ブランド性は失われるばかりといった印象があります。極端な話、飽きられたとか、安売りといった、逆に落ちることも。そういう観点から眺めると、果たして、MINIというブランドはどう展開していくのか、どう変わっていくのか、その手腕といいましょうか、手法にとても興味があります。ま、一素人が考えているよりも、もっと複雑に、もっと先を見据えているでしょうから。  で、昨今のアップルを見ていると、広げすぎたふろしきを整理しようとしている、つまり、ブランドをかつてのように明確にしよう、取り戻そうといった雰囲気が見られます。ま、それを強く感じさせたのが、現行型Macbookの登場でしょうかね。振り返ってみると、モバイルとして新提案を行ったMacbookAir(2011)は、SSD標準装備といった当時は奇をてらった内容でしたが、それが当たり前となり、いつしかエントリーとしての入りやすさがそのアドバンテージになってしまっており、Airという異端児的なポジションから、メインストリームのMacbookたるポジションになっていました。ま、売り上げ増にはプラスとなっていましたが、Macbookそのものを追いやってしまい、結果として、分かり辛いバリエーションを展開するに至っていました。で、それを戻そうと、登場したのが、現行型Macbook。そう捉えると、端子を限ったことやら、新しい提案やら、そこにAppleらしさを感じますし、昨今登

#1498 陽射しは強く春を感じさせながら、まだ氷点下にあった八ヶ岳。

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 この日曜日に友達とスノーアタックへと出掛ける予定でいましたが、仕事が入りまして、中止に。というわけで、雪に焦がれて出掛けてきました、八ヶ岳周辺へ。その前夜に、最近はそちら方面へうかがうことも少なくなり……と、その先にお住まいの方にメールしたばかりだったのに、なんだかなぁと思いつつのドライブにになりましたが。って、しかしですね、陽射しが強くなってきたこともあって、また、最近、あのあたりはこれといった降雪もなかったようで、いつものシーンへ出掛けても、路面に雪は少なく。ま、当たり前ですな、昨今では、除雪も行き届いていますから。  日中でも氷点下にあるような標高のあるところまで行けば、よほどの除雪がされていない限り、雪はあります。というか、氷ですな。しかも、クルマが通ったの轍のままに、凍結したという氷。氷点下とはいっても、昼間になると陽射しによって表面は溶け出していますから、なおのことやっかいだったりします。ま、こうなるとタイヤの耐ワンダリング性能なんてレベルを大きく超えて、ステアリング操作に気を遣うことになりますが、そんな轍を無視して走ろうとする我がジムニーに対して、容赦ないキックバックが襲いまして、まぁ、それが氷の上だったりしますから、愉しいのなんのって。いやいや、ステアリングから一瞬とも操舵する手を離せないといった感じでした。  それにしても、ここのところの雪解けが進んで、畑から大量の土が道路に流れ出し、そこに積もった雪が乗っかっていたりして、場所によっては、スノーアタック以上の緊張感がありました。たんなる雪かと思ったら、その下に大量の土があって、その深さたるや、腹を擦りそうなほど。つまり、半ばどころか、ほぼほぼのマッドアタックになってましてね。1台でしたので、無理せずに走りつつも、万が一を考えて、電話すればレスキューに来てくれそうな人たちを思い浮かべながら、そんなシーンを走りましたが、ふと、感じたのは、土が流れ出すといいますか、移動していくのも、また、自然の摂理であるということこうして、大地ってのは、豊かさを保っていくのだな、と、ま、そんな感じ。いや、この場合は、移動した土砂は舗装路にありましたから、結果として、面倒を招いているだけになっていますが。

#1497 土鍋じゃなくても、美味しく炊ける、普通の鍋でのご飯炊き。

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 我が家には炊飯器がありません。以前はありましたが、お役ゴメンとなり、それ以来ありません。いつ以来なんだろうか、ってぐらいに、炊飯器を捨て去ったのは、昔のこと。いや、ほんと、10年どころじゃないレベルで。ほほぅ、米を食べないのですね、と思われるかもしれませんが、逆です。米、たくさん食べます。炭水化物は摂らないほうがいいという食事方法があるのは承知のこと、まさに、その逆を行っています。  では、どうやってご飯を炊いているのか、と、いいますと、土鍋を使って。って、ここまでは過去にも書いた覚えがあります。土鍋でご飯を炊くススメとか、そんなタイトルで。違ったかな。というわけで、土鍋を利用して炊いていましたが、その理由は、美味しく炊けることもありますが、時間が短くて済むことがいちばん。20分かかりません。ただ、ガス台、土鍋によって、相性やらがあって、美味しく炊くには、ちょっとした慣れといいましょうか、コツが必要となります。といっても火加減を途中でこまめに調整するような複雑さはなく。さらには、よく見かける専用の土鍋でなくて、OK。安い土鍋でOKなのです。ひとり用でも。  これまでは大きめの土鍋を使っていたのですが、同じ分量(2〜3合)を炊くならば、火力が余計に掛かっていることに気付き、ひとり用の土鍋へと切り替えました。しかし、これが、上手く炊けなかった。って、これはご飯を炊くコツにつながるところなんですが……、ずばり、それは、グツグツと煮たること、それをある程度の時間キープすること、のふたつにあります。しかし、このひとり用の土鍋ですとグツグツ煮るとですね、とんでもない勢いで吹きこぼれが起き、水量が不足して、結果、焦がしてしまう。ならば、と火力を弱くしたり、蓋を取ったりすると、今度は温度(火力)が不足して、美味しく炊けません。ま、これは、大きな土鍋でもあったことなんですが、……、って、そこで、ふと、気付きました、土鍋でなくてもいいんじゃないか、って。そういえば、そんな話を聞いたこともありましたし。  というわけで、本日、深さのある金属製の鍋を使ってチャレンジしたところ、それでも吹きこぼれそうになりましたが、放置しておいても大きく吹きこぼれることなく、成功。写真がそれですが、通称カニ穴もしっかりと見られます。ただ、火を消した後の余熱までを期待できる土鍋と異なることもあって、い

#1496 本名に戻しても良かったんじゃないかと思う、MINIクロスオーバー。

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 新鮮な話題は、新鮮なうちに。ということで、本日、MINIクロスオーバー発表会へと出掛けてきましたので、その話を。そうなんです、早いもので、もう日本上陸だそうで。振り返ってみると、MINIの新型モデルは、昨年の3月2日(MINIの日)のコンバーチブル以来となりましょうか、え、そうか、あれから、もう1年なんですね。はぁ、そうですか。月日が経つのは早いものです、ほんと。  さて、今回のモデルは、クラブマンをベースに仕立てているので、ま、そのアッパークラス感といいましょうか、質感は乗らずして、すでに好印象(おいおい)。ま、そういったハードウェア的な面は試乗後に滔々とまた語りますが、先代と大きく変わったことに、その戦略といいましょうか、日本でのポジションといいましょうか、そんなあれこれにありました。  たとえば、やはりですね、走るところがないとはいえ、日本では4WDが求められること、さらに、モデル末期にあってエンジン比率はディーゼルが86%だったことなどから、新型では、ディーゼルメイン、4WDをクーパーにも設定するなど、街乗りイメージな先代とは大きくあれこれを変えてきました。プジョーにしても、そうですか、FFであろうと、やっぱり、フィールドを含めたオールマイティさは、商品イメージを伝えるためには、不可欠なようですな。となると、個人的には、このタイミングで、その名称を本来のCountrymanに調えてしまっても、良かったのではないかと思ったりもします。なんていうんでしょうかね、田舎テイストとか、泥的なイメージとは異なる、響きがあると思うんですな、カントリーマンって、こう、ほら、一目置きたくなるというか、憧れというか、そんな雰囲気が。  いずれにしても、クラブマンベースであること、先代よりもあれこれ広げたことで、マイナス面が薄れたといいましょうか、選びやすくなったと言えるのかな、と思います。ただ、価格がクーパー(FF)で386万円。おっと、高くなりましたなぁと感じましたが、ディーゼルユニット搭載、ナビ標準、先進安全技術も装備となると、まぁ、高くはないのかな、という捉え方もできます。逆にいいますとね、これだけ搭載しながら、この価格って、ティグアンがもろに重なってくるわけで……。って、サイズが異なるじゃん、と思いきや、全長と全高に差はあれど、スペースについてどう考えるかで、そ

#1495 ベンチマーク的存在の新型ティグアン、商品性を強めたパサートR-Line。

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 さてと、輸入車試乗会の話題を一気に展開してきましょうか。この時期、毎年、我々向けに行われる輸入車試乗会ですが、今年のセレクトはなかなか秀逸だったと思います。まずは、2台のフォルクスワーゲンのモデルから。  昨今、国産車がずいぶんと良くなったなぁといいますか、欧州車レベルに近づいたなぁと感じることしばしばなんですが、なんですが、なんですが、なんですが……、気が付いたら、その欧州車はさらに先を走っていた、と感じることがしばしば。ま、メルセデス・ベンツのEクラスやBMWの5シリーズなんかが、それですが、決してアッパークラスだけではなく、Cセグあたりでもそれを感じることが多々、というか、Bセグでも、なんですけどね。  一昨年の東京モーターショーにて、フルモデルチェンジモデルが参考出展されていながら、なかなか日本上陸を果たせなかったティグアンですが、早いもので、MQB採用モデルとしては4台目になるのかな、その仕上がり、進化は、期待以上で、まさにぐうの音も出ないほどでした。よくよく観察してみるとボディの剛性が足りていないような印象も受けるんですが、なにがいいって、シャシーのきめ細やかな動き。しなやかさともいいましょうか、そのあたり。試乗した車両はスタッドレスタイヤをはいていたにも関わらず、なんだ、この接地感はといわんばかりの、接地性の豊かさ。ま、結局のところ、これだけ仕立てられるってことはそれに通じるボディの固め方もしっかりしているってことなんですが。ハンドリングには素直さと同時に美しさがあって、これもまたいい。ホイールベースがストレッチされた分、リアの居住性も大幅にアップさせており、まさに、やられた感に打ちのめされました。ま、詳細は、後日のロングインプレッションにて。  さて、もう一台のフォルクスワーゲンは、パサートR-Line。日本上陸当初のパワーユニットは1.4Lターボでしたが、この度、2.0Lターボへと格上げされて、そこそこに装備を整えて、再デビューといった感がありますが、やっぱりですね、スタイルだけではなくパワーユニットやシャシーまで手を入れてこその、ヒエラルキーだと思うんですね。というわけで、すでに購入された方には申し訳ないのですが、ようやくまとまったといいましょうか、意義が出たといいましょうか、そんな感じ。あ、乗り味は、とってもいい。40扁平19インチとい

#1494 アイディアはいいんだけど、好みと違う、道の駅・保田小学校。

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 道の駅は、嫌いではありませんが、昨今のやり過ぎ感のある演出に関しては、好みと異なるなと思うところがあります。って、いきなりですが、道の駅を探っていて、あまりにも温度差があるような気がしてましてね。そう、商売が全面に出過ぎていやしないかって意味合いもあって。ま、結局のところ、経営は民間業者だったりしますから。  ま、そんな道の駅の中に、名称からしてオモシロイ道の駅があります。それが南房総にある道の駅保田小学校。なんで、小学校なのか? と思いきや、廃校になった跡地を利用した道の駅。校舎を食事処やら、休憩施設、果ては宿泊施設に、体育館はマルシェに、そして、グランドは駐車場に。自分の出身校だったら、どう感じるかなと思いましたが、出身の横浜の小学校は、早々に姿を変えてかつての様子は完全に消し去られてしまっていますから、少々の化粧をしようとも、校舎そのものが残されているだけでも嬉しいと感じますな。  というわけで、そんな道の駅保田小学校。個人的には、アイディアまでは良かったのですが、上手く生かせていないような気がします。ベタに放送室やら職員室といったあれこれを無理矢理にショップやらに繋げていないことはとてもいい留まりだと思うんですが、教室を利用したショップへの出入りは外からで、これが、ショップの存在を分かりにくくしているし、分かり辛いし、何よりも入り辛い。なぜに廊下を移動のベースにしなかったのか。ま、そうすると、回遊というスタイルになってしまうから、どこからでも入りやすいという商売ベースたるショップには相応しくないと、避けたのかな。でも、個人的には、ほら、知らぬ学校の文化祭に出掛けた時のような、巡ることに、愉しさがあるような気がするんですけどね。  体育館のマルシェは、体育館の高さ、窓ガラスによる採光をいかした、開放的な空間を作り上げていまして、観光客向けとしてはいい雰囲気を出しているのではないでしょうか。跳び箱があったり、マットがあったり、そういった冷めてしまうような演出も見られませんし。個人的には、販売しているものがあまりにも整い過ぎていて、価格を含めて、あまりに観光客向けであることが、ちょっと残念ではありますが、ま、商売としては、イイ手法なんだと思います。え? 何回も足を運ぶか? 運びません。南房総初めて、とか、そういう知人でも連れて行く時以外は。  そうそ

#1493 あらためて感じた、フォード・フィエスタのやんちゃっぷり。

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 フィエスタ(走行距離1万5000km)が我が家にやってきたのは昨年の7月中旬のことでしたから、早いもので半年が経過しました。走行距離は予想以上に伸びていましたが、11月にジムニーが来たことで急激に抑えられ、ほぼ半年が経過した1月中旬でトータルで2万kmを突破となりました。半年で5000kmってことですな。ちなみに、最近、かつてのクルマの履歴が出てきて、それを眺めていたら、勢い余って新車で購入してしまったインプレッサSTi4は1年半で2万5000km、同じくのランエボはやはり1年半で3.8万kmでしたので、それに比べると随分と大人しくなったもんだと思います。といっても、インプレッサの頃は、1か月の走行距離制限を課していましたが。  さて、フェイスタに話を戻しましょうか。そんなわけで、いつも乗っているというよりは、間があってから乗ることも多く、乗る度に発見があります。その中でも印象に残るのは、いいところではなく、なんでこういう仕立てにしているんだろうっていうダメっぷりのほう。たとえば、アクセルワークに対してのパワーの出し方。あまりに機敏であり、かつターボの立ち上がりとクラッチの繋ぎを唐突に行うもんですから……、信号待ちではひとりギクシャクしているし、発進でも飛び出し加減が強くて、扱い難さにあふれています。そう、いちばん好みではないフィーリングだったりします。  ただですね、自分の好みに合わせるようにそろりそろりと走らせるのではなく、フィエスタの走り方に従って、逆に元気よく走らせようとすると、こんなに愉しいクルマはありません。軽快感を超えた先にある、やんっちゃぷりにあふれていまして、ひたすらに愉しい。その上で、以前にも書いた、コントローラブルなブレーキフィーリングがありますから、それらに浸ると、この仕立てに感心を覚えます。そうなんですね、なんだかんだいいながら、オモシロイクルマです。  ま、そういった走りをした際には、それなりの"高"燃費を覚悟しなければなりませんが。って、そうそう、ここのところ愛知県へ出掛けることが多いのですが、なんとか無給油で帰って来られます。といっても、燃料タンク容量は42L、走行距離は700km弱(往路は中央道、復路は新東名経由)ですから、燃費に換算すると約6L/100km(16.6/km/L)といったところ。排気量が1

#1492 実直な走りと、スポーティなデザインに、差がある、マークX。

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 そのエクステリアデザインやら広告から与えられるイメージほど、尖っていないクルマがあります。そんな1台がトヨタのマークX。BMW5シリーズを作ろうとしましたといわんばかりの初代モデルのエクステリアデザインにちょっとばかしとはいえ辟易したことを今でも強く覚えていますが、2世代目はそこにこだわらず、ま、上手くまとめたかなぁ、でも、ちょっと違うんだけどなぁ、でも、マークⅡに乗り続けてきたオーナーにとっては、待ってましたといわんばかりなんだろうなと、そんなことを感じていました。現行型で存在そのものが終了するような噂を聞いていましたので、昨年末の延命処置たるフェイスリフトには少々驚きました。あそこまでコストを掛けるってことは、まだまだ販売を続けるつもりってことですから。ま、そういったモデル、つまり、(今のところ)新型の開発を閉ざしたものの、人気から販売を止めるに止められない車種、昨今のトヨタには少なくありませんな。エスティマにしても、プレミオにしても……。  で、マークX。随分とまぁスポーティなイメージを増した、というよりは、盛りましたなといった感があり、きっと走りも随分とそっちへと振ったんだろうと思いきや、コンフォート感をベースに仕立てたあのテイストは変わらず。緩さを捨て去って引き締まり感を得たなんてイメージすると、ちょっとどころか、かなり異なります、それ。いや、いいんです、仕立て方、とってもいいんです。でも、フロントフェイスのイメージと、乗り味は異なっていましたってことです。  それにしても、よくぞここまでコンフォートに仕立てましたといった感にあふれていまして、好印象。素直さをベースにしながらも、そこに柔らかさに通じる快適性を加えています。その分、タイヤの接地感が薄いとか、そういった印象もありますが、ダイレクト感を追求しすぎてサルーンたる基本的な乗り味を見失っているモデルが多い中、よく仕上げているなぁと感心。エンジンにしてもそう。パンチよりも全域のトルク感と吹け上がりのジェントル感を大切に作り込んでいて、好印象。なんでしょうね、このイメージ(商品性)とのズレ。実のところ、トヨタでは、アルファード&ヴェルファイアにもそれを感じます。なんかね、実験部が目指している性能と、マーケティングとのズレとでもいいましょうかね、そんな感じがあるんです。昨今、クルマの性能としてスポ

#1491 期待とは異なる、でも、クルマは正常進化していた、ワゴンR。

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 2月早々に6世代目へとスイッチしたワゴンRの話。実は、って、以前にも書いていると思うんですが、初代モデル、勢い余って購入したという過去があります。そう、勢い余って、つまり、絶対といった理由もなく。おもしろそう→おもしろい→なんかいいじゃん→何か変わりそう、そんないい加減な理由からの購入でした。ちなみに、4WD、MT。たしか、3ドアだったころの、RG-4。そう、右側リアドアがまだなかった頃。あれ、違ったっけかな。4WDにしたのは、まだ、4x4magazine勤務だったこともあって。  ま、そんな想いがありますから、って、言い換えますと、それほどに初代に対する執着がありますから、その後のワゴンRの変遷と自分が持っているワゴンRへの期待は、ズレていくばかりでした。仕方ないですな、異端児からメインストリームと、メーカーの期待といいましょうか、役割が変わってしまったのですから。  って、前置きが長くなりました。新型ワゴンRですが、イマドキに求められるワゴンR像を、デザイン、走り、パッケージ、すべてにおいて理想を追求し、それを実現していました。マイルドハイブリッドについては、その名称の迷走ぶりはさておき、性能としてはモーターアシストをクリープに用い、加速時には加速感として加えつつ、低燃費になっているだろうことを予感させることなど、なかなか秀逸。細かには、少々アクセルを踏み込んだ際、モーターアシストを行いつつ、エンジン回転をアップさせて、パワーを追従させようとするスタイルに、CVTゆえの、さらに軽自動車ゆえのエンジン音やらが相まって、ラグがあるように感じさせるところがありますが、ありますが、実際にはラグにはなっておらず、ま、そういった演出不足を感じさせる程度。  最初、スタビライザーレス仕様に乗ったところ、いい加減さ手前に止めた緩さに心地よさを感じましたが、スタビライザー付き仕様に乗ったところ、その整えられたフィーリングに質感を覚えて、どちらがいいとは言えない、そんな迷いも感じました。って、ここまで、NAエンジンの話です。そうなんです、今回、NAが以前にも増していい。ターボとなりますと、必然的に、スティングレーになりますので、このなんとも表現しづらいフェイス付きになることもあって、さらになんとも評価し辛かったりするのです。ほら、最初に書きましたけどね、やっぱりワゴンRはシ

#1490 語りきれぬアッパークラス感を得ていた、BMW5シリーズ。

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 さてと、BMW5シリーズから行きましょうか、ね。7シリーズのフルモデルチェンジに続いてですから、ま、そのイメージ(ステップアップ)はこの5シリーズにも引き継がれていることは容易に想像されましたが、ま、まさに、そのとおりでした。といいましょうかね、ここまで来ると、もはや、5も7もサイズ違いだけといった感がありまして、この先、アッパークラスモデルの差別化はし辛くなっていく、つまり、その詰まり具合はますます強くなっていくんだろうな、なんてことを感じました。  それは、まずはとばかりに、デザインや素材から伝わってくるもの。室内に座ってみれば、その設えに、まさに、この先、どうやって差別していくんだろうといわんばかりの雰囲気に仕上がっていまして、エンジンが4気筒であること以外、つまり、発進時に感じられる音、振動以外は、もはや不足がないという、そんな仕上がりを見せていました。ウィークポイント的なことを、強いてピックアップするならば、フル液晶表示となったメーター類に関して、指針の動きに遅れを感じ、印刷物レベルにまで引き上げなければならない解像度が不足していることで、強い違和感を覚えます。それにしても、なぜなのでしょうかね、アナログでデザイン(この場合は目に見えるという意味)あるべきものを、デジタルで置き換えようとする、この流れって。スゴイだろ、革新だぞ、といわんばかりで、実が伴っていない。って、別に、これはBMWだけではないんですが。  と、ま、そんなところぐらいでしょうかね。乗り味はいうまでもなく、非Mスポーツだったこともあって、コンフォートベース。とはいっても、そこにシャシー剛性たる質感と、素直を極めたハンドリングを組み合わせており、なんともかんともなハイレベルな仕立てになっていました。もちろん、こじるようなステアリング操作に対してはリアはテンポ遅れを見せますが、それもそのはず、といいますか、そういう仕立てですから、当たり前のこと。そんな意図的な操作をすることなく、普通にステアリング操作を行うと、このフロントとリアのタイミングといい、タイヤからシャシーからフィードバックされてくるフィーリングといい、もはや、うっとり。  さらに、ステレオカメラ採用によって、性能と機能とを大きく引き上げた、先進安全技術系も、しらっと7シリーズのそれを超えていたりして、圧巻。ACCにおいては

#1489 正常進化を果たしていた、フェイスリフト版、The Beetle。

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 さてと、ビートルです。先代となるNewビートルにはあまり惹かれるものがなかったのですが、現行世代のTheビートルは、クルマとしての進化および、コンセプトをしっかりと具現化しているスタンスに、惹かれるものがあります。なんていうんでしょうかね、最新世代のプラットフォームを使わずとも、最新の技術を組み合わせることで、上手く熟成させている加減がとっても心地いいとでもいいましょうか、そんな感じ。ま、知り合いが2名、オーナーだってのもありますが。  さて、そんな現行型ですが、クーペ(と言っていいのかな)の1.2Lターボエンジン搭載モデルについては、当初、リアサスペンションにトーションビーム式を採用していたものの、早々に、さりげなくマルチリンクへと変更。だったら、最初から……、と思いつつも、大きくは価格をアップさせることなく、何事もなかったかのように換装してしまう、そのスタンスのほうに感心を覚えました。ここを振り返ってみますと、そんな現行世代については、やたら試乗していますし、やたらと書いています。  というわけで、昨年9月にフェイスリフトを受けたモデル(design)も、早々にインプレッションしなければと思いつつ、年明けになり、ようやく借り出しました。謳われた変更点はデザインと機能についてで、走りについては何も触れられておらず、おらず、おらず、おらずなんですが、謳われていないんですが、きっと変わっているだろうと思ったら、変わっていた。と思います、いや、比較対象がなかったもので。何に感心したって、DSGの仕立てではないでしょうか。戸惑いは消え、スムーズさに長け、あれ、トランスミッションはDSGだったよなと思ってしまったほど。それに伴って、エンジンフィールも滑らかかつ、えっと、トルクが張り付く感、つまり、ダイレクト感が増していまして、好印象。ちゃんと進化しているなぁと感心した次第。これ、個体差によるものなのか、とも思いましたが、たぶん、違うと思います。って、確信は持てませんが。  ただですね、ひとつ気になることがありました。それが乗り心地。というか、タイヤが起因した固さ。おや、タイヤの銘柄が変わったかなと確認してみれば、ブリヂストンのTURANZA ER300。あれ、コンチネンタルじゃなかったっけか? と、これも確信が持てず。ここで感じた固さとは、ER300のパフォーマ

#1488 惹かれはしないけど、なんとなくのおもしろさがある、チーバくん。

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 人に訊かれたら、育ちは横浜だと語っていますが、実のところ、千葉で過ごした時期もありました。期間としては、横浜のほうが長く、今の自分はどちらかというと横浜時代に"構成"されたと捉えていることもあって、横浜育ちと言っています。実際、思い入れも、千葉に対してはあまり強くない面もありますし。  というわけで、いわゆる、千葉県のゆるキャラであるチーバくんってやつにも、まったくもって興味を示さず。って、そもそも、ゆるキャラそのもの全般に興味を持てないんですが、特に、このチーバくんについては、当初、どちらかというと否定的に眺めておりました。なんでしょうね、まず、千葉県をかたどったことに、おもしろさを見出せなかったってのは、今でもはっきりと覚えています。そして、2010年に千葉国体にて、競技種目すべてにおいて、競技をしているチーバくんピンバッチが作られ、それが一同に並び、そして販売されている様を目にした際には、なんて無駄遣いをするんだろうかと、そんなことまで思ってしまったほどでした。ただ、いつしか、見慣れたこともあってか、特に否定的な捉え方をすることはなくなり、Suicaのペンギンや、ダイハツのムーヴ・コンテのキャラクターであるカクカクシカジカを描いた人の作品であることを知り、なんとなくではありましたが、12年に開催されたさかざきちはるの世界展に足を運びました。惹かれたってのとは違う、なんとなく、って感じで。なんでしょうね、これ。  で、そんなチーバ君が誕生から10年を迎えたそうで、それを記念して、千葉県立中央博物館にて、まるごとチーバくんありがとう10周年という企画展があったので、またもや、なんとなく、足を運びました。その企画内容は、ま、生い立ちやら活動報告といったものでしたが、意外にもおもしろかった。ま、展示内容が良かったともいいましょうか。そんな中で、最終案になるまでの経緯について、ボツとなった案を見せながら紹介していました。で、そのひとつが、鼻の位置。鼻を、野田市にするか、それとも、銚子市にするか……、で、写真は、銚子市部分が鼻になっていたらというイラストです。まぁ、これをみると、野田市で良かったねと思えてきます。そのほか、浦安市を口(採用)にするか、ヒゲにするか、ラインをシャープにするか、それとも丸みをあたえるか(採用)などなど。このボツ案を