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#1773 東京モーターショーあらため、ジャパンモビリティショー2023に感じた、あれやこれや。その1

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 今年から、東京モーターショーの名前が、ジャパンモビリティショーへと変わりました。何が変わったかというと、人気アーティスト(自分はすべて知らなかった人たちばかり)やお笑い芸人(なぜか吉本のみ)によるライブ、グルメに詳しい方にグルメプロデュースコーナー、スタートアップ企業とのマッチング、もちろん講演やら、いわゆるクルマやバイクの展示だけではなく、キャンピングカーからスポーツカーまで、ありとあらゆるモビリティライフをつなぐイベントへと変わっていました。ま、イマドキというのでしょうか。自分は、もはやテレビのない生活を送っていますから、イマドキに付いていけない部分も多くあります。ちなみに、ショーに出展されるクルマについては、ショー開幕とほぼ同時に出版される本と、その後に出版される本への仕事を依頼されており、逆に知りすぎているところもあって、このところ、口を閉ざしていました。  今回は、って、まだ終わっていませんが、プレスデーと、特別招待日と銘打たれ、一方で、障がい者手帳を持っている方が見学できる日の2日間に、出掛けてきました。もちろん、両日で、出展内容やレイアウトなどは変えられているのですが、逆にいえば、それぞれに来場者の層が違っており、自分にとってはそれもまた見どころとなっていました。プレスデーの話をしますと、それ、出展されるって聞いていなかったよ、ってモデルが、いくつかありまして。その1台が、日産のハイパーフォース。現行型GT-RのフォルムをベースにしたBEVですが、聞いてなかった。聞いていなかったので、執筆した雑誌には、日産はコンセプトカー4台と書いてしまいました。知らなかったんだから、仕方ないとはいえ。ただまぁ、難しいのは、何かが発表されることが分かっていたとしても、そのブランドが最後まで写真を提供してくれないこともあって、特に、ショー開幕前に出版される雑誌であっても、テールランプだけとか、アンベール幕が掛けられた写真だったりしてしまいます。でも、ショー開催日以降はアンベール幕なんぞ掛かっていないわけですから、なかなか難しいところがあります。  そんなジャパンモビリティショーですが、いわゆる各ブランドのモビリティ出展ブースに焦点を当てますと、どのブースも趣向を凝らしており、色がありました。個人的な想いを入れてしまうと、いちばんいいなと感じたのは、前回同様にマツダブー

#1719 ルノーらしいデザイン、コンセプトなれど、かつてとは違う何かを感じさせた、ルノー・アルカナ。

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 年明けにルノーからデビューしたアルカナの広報試乗会に出掛けてきたので、その時に感じたあれこれを書き連ねましょうかね。端的にいいますと、個人的な好みをベースとしたルノーへの期待感と、この世の中において「売れる」商品という評価との、乖離を強烈に感じましてこれを称して「複雑な気持ち」ともまとめたりもしましたが。  商品としては、フォルム、サイズ感、価格、装備含めたお買い得度、輸入車としては珍しいフルハイブリッドユニット搭載など、ユニークポイントの多いモデルです。まず、写真を見て、それが伝わってくるもので、なんといってもルノー流の端麗なテイストは、クーペでももちろん存在。というか、クーペ的な作り込みが上手いですな、ルノーは。ちなみに、クーペフォルムが美しいなぁと感じているのは、あと、マツダもです、はい。このSUVをクーペに仕立てるテイストは、各ブランドから目新しさとしてあれやこれやと登場していますが、スクエアなクロカンに機能性たるバランスを感じている者としては、この手法に対して亜流を感じていますし、ブランドによっては破綻を感じさせるモデルもあるとまで、評しています。とはいっても、そのパッケージングは4ドアとしつつ、リアゲートのヒンジをかなり前に位置させて、大きく開閉させていますので、ま、雰囲気としては、いわゆる欧州車で流行った5ドアハッチバックスタイルあり、リアシートの居住性を確保しつつ、ラゲッジルームでは奥行きがある! と思わせる演出も相まって、不足を感じさせなかったりもするのですが。  とは言うものの、アルカナのデザインは、テイストだけではなく、そういった機能性を作り込んだ造形となっており、そのバランスも実に美しい、と感じさせます。ま、そう考えると、400万円少しであのデザインが手に入ることに「リーズナブル」感をすら覚えますかね。で、個人的に感心したのはリアシートの作り込み。なんだかんだいってもクーペスタイルゆえに、スポイルされているのでは? と思っていたのですが、さすがはルノーと感心させられた作り込み。ま、欧州モデルの妙でもあるんですが、すっと腰が落ち着き、自然なポジションを取ることができる心地よさが作り込まれており、フロントではなく意外にもリアに座りたくなる魅力を感じたほど。と、なるとですね、すべてガラスといわんばかりの大型グラスルーフが欲しくなりますが、と調べて

#1541 久しぶりのムービーでの語り、なかなか上手くできました、って、話。

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  #1540 にてちょっと触れました、ブリヂストンが立ち上げたSUV専用ブランドであるアレンザの新製品取材の件。早々にムービーも記事もアップされていましたので、その話をちょいとしておきましょうか。最近、ブリヂストン製品の紹介の仕事が続いたのは、たまたまのこと。まぁ、御指名があるような立場にはありませんから、たまたまのこと。連続したもの、たまたまのこと。  軽自動車情報に執筆したのは、インタビューをベースとしたものだったので、レグノ・レジェーラに対してのインプレッションまでは触れていません。で、このアレンザについては簡単なインタビューがあってのテストドライブでしたので、インプレッションがメインとなりました。このアレンザですが、昨今のSUVマーケットの広がり、つまりは、オーナー像の広がりに対応すべく、登場した製品、ブランド。これまでのSUVはオールマイティな走行性能がベースにあって、でも、いい意味での外しの美学といいましょうか、サーキットスペック的なハイパフォーマンスをそこに求める人もいて、タイヤメーカーもそれに対応すべく商品を展開していました。ただ、そもそもSUVというカテゴリーが曖昧な上に、ここまでバリエーションが広がりますと、もはや、それに対応するためには、タイヤとて乗用車的なアプローチが求められるようになります。で、オフ走らないだけならまだしも、ステーションワゴンブームの時にあったようなスポーツスペック的なテイストを求めるユーザーが増えてきているという実情があります。  ま、簡単にいいますと、ブリヂストンから登場したアレンザは、そんな人たち向けのブランドであり、もっと分かりやすくいいますと、ブリヂストンのポテンザ的のSUV版と、捉えてもらえると、いいかな、とのこと。昨今のポテンザは所有車とは縁がありませんでしたが、かつては、RE71に憧れを抱き、役不足は承知の上でファミリアGT-Xにはかせていた……、ような記憶もあり、ま、そんな存在でした。ただ、その後のポテンザはその懐を広げたこともあり……、云々。話がズレてきたので、戻しましょうか。ま、ポテンザの走りをSUVでも愉しめるようにとリリースされたのが、このアレンザ001だったと。  で、インプレションについては、ムービー内で語っているとおり。やっぱりですね、剛性感って大切だなとつくづく感じました。曖

#1454 イマドキを感じた、2017年次RJCカー オブ ザ イヤーの結果。

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 今年も早いもので、RJCカーオブザイヤー決定の時期となりました。11月16日に最終選考会があり、即日開票が行われました。で、毎年のことですが、6、5、4、3、2、1のいずれかの点数を入れねばならぬことは、難しく。いつものごとく、書き込む瞬間まで、順位など付けることはできず、迷いました。といっても、迷うのは、6点ではなく、それ以下、特に、1点。個人的にはですね、1点など付けたくないわけですよ。付けたくないんですが、付けないと、票そのものが無効になってしまいますので、付けねばなりません。ま、考えますにね、順位を決定するわけではありませんから、すべてに点数をいれなくてもいいと思うわけです。極端な話、1台(1技術)を選ぶわけですから、点数ではなく、いずれを評価するかだけでもいいような気がします。あれですな、選挙でひとりを選ぶのと同じ感覚ですな。ま、母数が多くないがゆえに、無理ではありますが、いずれにしても、1点を入れるのは難しい。というか、できることならしたくないと思っています。  で、結果は下記のようになりました。  2017年次RJCカー オブ ザ イヤー        日産自動車  セレナ  2017年次RJCカー オブ ザ イヤー = インポート  ボルボ    XC90  2017年次RJCテクノロジー オブ ザ イヤー     日産自動車  プロパイロット (セレナ)  ファミリーをターゲットとしたモデルがイヤー賞となったのは、今の時代を反映した結果であり、774万円からのモデルがインポートに選ばれたのは、価格だけでは語れない価値が評価された結果、と、受け止めています。国産モデルでは、日本らしさ、日本向きを語れるムーヴキャンバスやフリードシリーズ、グローバルに戦える新世代さを感じさせるインプレッサ、トルクがもたらす扱いやすさと質感にあふれるアクセラスポーツ15XD、なんだかんだ言っても売れているという事実(人気)があるプリウス、いずれも、観点を変えると、その評価は変わるものです。  それはインポートもしかり。アウディA4の豊かさあふれる質感、プジョー308ディーゼルのコンフォートとスポーティのハイバランスぶり、MINIコンバーチブルのとにもかくにもと言わんばかりの愉しさ、メルセデス・ベンツEクラスが作り上げた新しいアッパークラス感、SUVの本

#1317 理想のクルマのあるべき姿からクルマの評価軸まで教えてくれる、1冊。

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 あれは最終型カルディナの試乗会でのこと。取りまとめをされた堀 重之さんとお話しする機会をいただきました。この方、ちょっと変わった方で、自社の製品のウィークポイントをしっかりと見極め、それを自動車メーカーという看板を背負いながらも堂々と語り、さらに理想に近づけるべく……、という、まぁ、熱いといいましょうか、分かりやすく言いますと、トヨタの方らしからぬスタンスがありました。ですから、自分にとってはとても興味深いといいましょうか、愉しくお話しをさせていただき、また、自身がフリーになったばかりだったこともあって、はぁ、へぇ、ほぉ、そうなんですね、と、新しい知識といいましょうか、新しい感覚を得た、そんな試乗会だったことを強く覚えています。  実際、最終型カルディナは、物足りなさは残っていたものの、剛性を高めたボディがもたらすシャシー性能アップを感じさせ、なるほどね、そうなんですね、ちょっとトヨタらしくないですね、と感心したことを覚えています。その後は、ノア・ヴォクだったかのG's試乗会でお会いして、トヨタという枠から少し外れた立場になられたこともあって、理想をさらに具現化しており、そこでも、なるほどね、ロッカーですか、なんて話をしたことを覚えています。そのノア・ヴォクG'sも良かったですし、ヴェルファイアG'sまで担当されたかはわかりませんが、あれも良かった(記事リンク→ ■ )。どこかで書いたようにも記憶していますが、この作り込み、なにもG'sで展開するのではなく、もっと広くレギュラー仕様に展開したほうがいいんじゃないかと感じたほど。ま、トヨタとしてはG'sラインだから許された作り込みだったんでしょうね。でも、それが、最新のTNGAに繋がっているように感じるのは気のせいでしょうか。  と、前置きが長くなりました。その堀 重之さんから、これまでの経験、体験、実践、理想を、1冊の本にまとめられたとメールがありました。それが、「走行性能の高いシャシーの開発―実務経験に基づいた高剛性で安全なクルマづくり(amazon→ ■ )」。ボディの理想を掲げ、それがもたらす走りが、愉しさだけではなく、快適性や安心感にも通じることを、分かりやすくまとめられていまして、これがとてもおもしろい。それはもちろん経験に基づいたことから構成されていますから、

#1309 スペックは違えども愉しさは同じ、アバルト695ビポストとスマートフォーツー。

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 スポーティがもたらす愉しさを全面に打ち出していたのが、アバルト695ビポスト。いくらハイパフォーマンスチューンを施しているからといって、標準仕様で599.4万円はちょっと高すぎやしないかと思って、乗ったらば、……、いやー、まさに絶品といった感がありました。安い。これ、安い。なんていうんでしょうかね、ベースを感じさせないといいましょうか、そんな感じ。それでいて快適性もある。シフトレバーに手を伸ばすと、すっと手に馴染み、そしてシフトパターンに沿って手を動かすのではなく、手の動きにシフトパターンが付いてくるかのようなフィーリング。新型ロードスターにもその雰囲気はありますが、その上をいっています、これ。当日は、残念ながらエンジン不調でブーストが上がらないという状況でしたが、その片鱗から察するに、公道でフルパフォーマンスを愉しむことは、まぁ、無理でしょうな……。それにしても、愉しい、愉しい。  で、速度域といいましょうか、加速度域は違いますが、やはり愉しさがあふれていたモデルがスマートフォーツー。ボディサイズを大きくなりましたが、いい加減とは異なる、あのラフさあふれる乗り味がイマドキ流にアレンジされていました。それにしても、久しぶりに乗りましたよ、 ピッチングが感じられるクルマに。やっぱりホイールベースが短いと難しいんだなと最初思いましたが、これ、違いますな、あえて仕立てていますな、といった感じ。フォーフォーに乗ることはできませんでしたが、あちらがあるから、こちらはこういう仕立てにすることができたんでしょうね。なんて考えると、ルノー・トゥインゴの乗り味が果たしてどうなるか、愉しみだったりもします。

#1308 メルセデス・ベンツ Vクラスに残っていた、ドライビングの愉しさ。

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 メルセデス・ベンツGLEについて気になったことを書きましたが、特にメルセデス・ベンツが嫌いってわけれはありません。昨今のデザインは別にして、クルマとして、ブランドとして、むしろ好きなほうで、ベタ褒めすることも多々。ただ、本国が作り上げたバランスを崩すような仕立てはいかがと思うわけで……。  というわけで、メルセデス・ベンツのVクラス。ようやく日本に導入されたと思えば、全グレードでディーゼルエンジン搭載とは、なかなか分かっていますな。で、乗る前に聞こえてきたのはかなり乗用車的になったってことでした。ですから、そういう観点から試乗したわけですが、これが、思っていたほど乗用車していなくて……、とってもとっても好印象。表現は端的すぎますが、ドライバーのドライビングスタイルによって快適性を作り上げるという、まさに大型バス的。たとえば、ブレーキ。効くんですよ、とっても効くんです。不足はないんです。でも、ストローク量が大きい。コントロールの幅がありまして、ちなみに、踏力もちょいと必要でして、まさにコントロールしやすさがそこにはあります。もう、うっとり。  乗り味も、オプションとなる19インチタイヤをはいていた分、硬さはありましたが、そもそものしなやかさがしっかりと感じられて、これもまた好印象。いやー、いいね、いいね、と思って、セカンドシートに座ったり、サードシートに座ったりしていたら、パネル剥き出し部分を見つけたり、何かおかしいと思っていたセンターコンソールが実は後付けだったり。そうなんですね、いくら隠そうとも、素性は隠せずといった感じでした。  ま、日本人が期待するメルセデス・ベンツ像とは違うんでしょうけど、個人的には天晴れ。あ、あれです、バネオが登場した時に感じた、これで十分、これがいい、が、このVクラスにはあります。そういった見方をすると、まさにレアなメルセデス・ベンツと言えましょうかね。というか、これ16インチ仕様、かなりバランスがいいと推測されます。はい。

#1307 プラットフォームは同じなのに、違いを感じたグランドチェロキーとGLE。

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 さて、そのグランドチェロキーですが、試乗したのはV8/5.7Lエンジンを搭載したサミット。いまさら、5.7Lが必要なのかとも思いつつ試乗したら、これが良かった。というか、グランドチェロキーそのものがいいんですが、このV8エンジンも随分と改良されていて、パンチよりもゆとりを上手く作り上げていてとてもいい。まぁ、その分、燃費が悪いからと計測してみれば、有料道路まったりスピードで、なんと11km/Lオーバー。えっと、その、乗っていたV8/4.7Lとほぼ同じか、それよりもいいんですが……。排気量が大きいだけではなく、重量は重くなっているんですけどね。実はこのV8/5.7Lエンジンに対しては、キャラクターがないというか、つかみ所がないといいましょうか、デビュー時から印象があまりありませんでした。というか、やっぱり、V8/4.7Lが良くできてすぎていたものですから。でも、ちょっと印象変わりましたな、これは。  もちろん、乗り味もとてもいい。20インチタイヤをはきながら、硬さを伝えてこないし、なによりもストローク感を上手く乗り味に生かしつつ、フラットライド感を提供するという、バランス感にあふれています。やっぱりね、最新型グランドチェロキーはいいですな。  というわけで、プラットフォームを共通とするメルセデス・ベンツGLEにも試乗。Mクラスから名称変更したついでにどこまで変わったのかが、要チェックポイントでしたが……、これが印象が良くなかった。いや、クルマとしての仕上がりは、メルセデス・ベンツを感じるのですが、シャシーの動きがおかしい。と思って確認すると、オプションとなる20インチをはいておりました。これが、サスペンションとセットならばいいんですが、どうやらタイヤサイズだけを変えておりまして。  いや、ディーゼルエンジンにしても、とってもいいですよ。とってもいいんですが、この組み合わせが全てをマイナスへと導いている印象がありました。もったいない、ひたすらに、もったいない。ま、解決策は簡単。このタイヤでセッティングしたサスペンションを組み合わせるだけのこと。それか、ノーマルサイズのまま乗ることでしょうか。それにしても、もったいなかった……。

#1270 いつもながらのらしさがある、2016年次RJCカー オブ ザ イヤー選考結果。

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 本日、栃木県にあるツインリンクもてぎにて、2016年次RJCカー オブ ザ イヤー最終選考会が開催されました。って、イベントニュースを報告するかのような書き出しですが、……、開催されました。例年ですと、朝、フロントウインドウについた露が凍ってしまうほどの寒さなのですが、今日は、曇り空が広がっていたせいか、そこまで気温が下がることはなく、ただ、時折強い雨に見舞われました。前置きはいいから、さっさと結果を書きまししょうかね。結果は以下のとおりとなりました。  RJCカー オブ ザ イヤー       スズキ アルト/アルト ラパン  RJCカー オブ ザ イヤー インポート   MINI クラブマン  RJCテクノロジー オブ ザ イヤー   トヨタ フューエル セル システム  (トヨタ MIRAI)  開票そのものは公開としていますが、開票詳細についてはRJC側から公表はしていないようなので細かな分析は避けますが、開票を見ていて感じたのは、最高点(6点)がいずれのクルマ、技術にも入っていたこと。たとえば、国産車では、ロードスターと得点を争いつつも、S660も奮闘しましたし、エクストレイルHVやシエンタに高得点を入れた方もいました。そうそう、中にはCX-3、ロードスターともに高得点だったり、どちらかが高得点だったりもありました。  輸入車ではXEを高く評価する人もいれば、TTや308に最高点を入れた人もいました。ディーゼルエンジンを搭載して魅力を増したV40シリーズ(2014年次に受賞)も、点を集めていましたし、BMWの初のFFモデルである2シリーズアクティブツアラー/グランツアラーも高評価も見られました。 技術では、ディーゼルエンジンをハイブリットユニットに組み込んだメルセデスのディーゼルハイブリッドに点数が入りつつも、トヨタのフューエル セル システムが、それを上回る評価を得、そしてロードスターやアルトの軽量化に関する技術に高得点が入りつつ、ボルボのディーゼルやホンダの3モーターハイブリッドシステムにも最高点が入っていました。  つまりですね、どれが受賞してもおかしくないクルマ、技術でした。見方次第といいましょうか、捉え方次第といいましょうか、でも、そこには、広くに勧めたいクルマ、技術と想うというベースがあってこそ。いろんな見方があっていい

#1221 最近、見えづらくなっている、走るというクルマたる本質。

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 改良を受けたランドクルーザー200系についての原稿を書いていて、文字数オーバーから、省いた部分がありました。かつてのライバルが、いつしか、手が届かぬ価格帯になってしまったって話で、ランドクルーザーってまだ手が届くギリギリにあるよね、そして、余裕がある人向けにはちゃんとレクサスLX570(1100万円)を用意しているしね……、という流れにするつもりでした。 で、その時に販売価格の過去と現在を調べたらですね、まぁ、高くなったとは思っていましたが、ここまで引っ張り上げましたか、といわんばかりの上昇をしていました。                95年当時      現在  レンジローバー       595万円〜  →  1338万円〜  メルセデスベンツGクラス  750万円〜  →  1018万円〜   ランドクルーザー      〜390万円  →  〜約680万円   まぁ、レンジローバーとGクラスは、そのポジションを意図的に高めたり、ブランドも同様のあれこれがありましたし、安易に横並びで価格アップを語れないところもあります。ただ、あの頃を知っている者としては、懐かしいといった感じでしょうかね。振り返ってみれば、チェロキーも、ディスカバリーも、ブレイザーも、300万円前後で、並んだ時期もありましたし。ま、円高という時代の流れもありましたけども。と上で比較した価格帯上昇はアッパークラスでの話ですが、全体的にクルマの価格が上がっているのは事実です。それは原材料の高騰もありますし、以前はマストではなかった安全性が求められ、それに付随する装備やらが付きましたから……、とは、メーカー側の弁。まぁ、そのとおりであり、これを言われると、消費者としてはぐうの音も出ません。ま、少しは出るか。  ただ、個人的には、それよりもほとんどモデルで上級グレードに誘導される、つまり、さらに高いほうへと導かれる、この販売方法におや? を感じることが多くあります。たとえば、吉田的には十分だと思っているマニュアルエアコン装備のボトムグレードがあって、その上のグレードとの価格差が30万円あったとしましょう。でも、その上のグレードは、アイドリングストップがついて、HIDヘッドランプになって、フォグランプがついて、マルチインフォーメンションディスプレイがついて、本革巻きのステアリングホ

#1217 BMW・3シリーズに、3気筒モデルは必要なのか、不必要なのか。

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 BMW3シリーズのマイナーチェンジモデルが日本でも発表となりました。もうライフ後半ですか、と思いつつ、後期モデルの本国発表は7月5日発表でしたから、1か月と半分で、日本導入、って、タイムラグがなくなりましたなぁ。その価格帯やら、装備内容やら、Cクラスを意識し過ぎなんですが、Cクラスのほうが一歩先のあれこれがあることを考えると、横並び以上の勝負を仕掛けないと……、と思うところもありつつ。まぁ、3シリーズには、ディーゼルエンジンがありますし、新開発の直6/3.0Lはかなり良さそうだし、いつラインナップ落ちするんだろうとヒヤヒヤもののMTもしっかりと残っているなど、まだまだ語れるところは……、あるといえば、あるんですが。ただね、そう、商品性だけではない、ブランドの仕掛けた勢いとイメージと、あれこれを考えるとね……、と思うところもあるわけです。  ただ、気づきましたが、あれがいない。新登場の3気筒が、いない。そう、ミニと同じ1.5Lターボ。ただですね、いくら価格競争になっているとはいえ、日本市場では、やっぱり3シリーズはプレミアムを語るモデルとしてイメージしておきたいでしょうし、導入したところで、話題作りできる価格帯まで下げられるかが、これまた微妙なのかな、と。スッピンに近いモデルとすれば400万円を切れるでしょうけど、そもそも3シリーズをエントリーモデル的な扱いにする必要はありませんし、話題性だけで、結局選ばないモデルとして導入するようなことはないでしょうから……、つまり、難しいでしょうな。  って、なんか今日は、新型車や、改良の発表が続きますな。メルセデス・ベンツのSLとSLKの内容変更からスタートして、スズキ・キャリイの一部改良、そして、この3シリーズ後期モデルの発表、そして、新型車としてアウディTTと、レクサスのLX570の登場、と。あ、新しいアウディTT、初代派としてはOKです。といいながらも、やっぱり、初代には勝てないかなと思ったりもしますが……。あ、デザインの話、ね。

#1191 57万円と大幅ダウンでも、599万円もする、BMW523d。

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 BMWのあれこれを書くにあたって、プレスリリースやら眺めていたら、そういえば、5シリーズのディーゼルモデルの価格改定のニュースが先日あったことを思い出しました。その内容は、ボトムグレードの523dを、従来よりも57万円ダウンとして、セダンを599万円、ツーリングを633万円にしたというもの。ほほぅ、そこまで下げますかと思いつつ、まぁ、これはメルセデスベンツEクラスの価格戦略(セダン599万円/ステーションワゴン634万円)に対抗したがゆえのこと。ほほぅ頑張りましたね、と思いつつも、このいちばん安いグレードは、いずれのブランドでも受 注生産、つまり、受注してから船便で送られてくるわけで最低でも3か月待ちを強いますから、実質的にそこまでして選ぶ人は少ないというモデルであり、その思惑は価格帯というトピックにある、と。といっても、実際に買えないわけではありませんから、低価格を実現したと捉えるか、イヤらしさとして捉えるかは、見方次第と言えましょうかね。  で、実際に多くの人が選ぶグレードを眺めていたら、ラグジュアリィで716万円、Mスポーツで708万円(いずれもセダン)と、その価格差は 100万円以上にもなっていました。あまりにその差が開き過ぎていないかと思いつつ、おっと、5シリーズって、600万円台かと思っていたら、いつしか、700万円のクルマになっていたのかと、改めて感じたりして、そこにオドロキもありました。ちなみに、ガソリン2.0Lターボを搭載した523iでは、ラグジュアリィラインで693万円ですから、ほぼ700万円。ちなみにメルセデス・ベンツのEクラスは、ここまでの価格差とはなっていないとはいうものの、スタンダードグレードと、アヴァンギャルドで88万円差もあり、まぁ、似たようなスタイルとなっていますな。  いずれにしても、自分の仕事には関係あっても、プライベートにはあまり関係のない価格帯での話。ただ、この価格競争から、あれこれを感じて、ちょいと記しました。今後は、そこらを普通に走っている、Eクラス、5シリーズを見る目、ちょっと変わりますな、こりゃ。もちろん、アウディA6も同様に……。

#1180 異端から主流へと変貌を遂げた(と思う)、新しいMINI Clubman。

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 唐突に、MINI話。日本では、やはり5ドア人気が高いそうです。そりゃそうでしょな。ただ、だからといって3ドアの販売台数が奪われたわけでもないそうで、そこには、MINIブランドがそうそう簡単に揺るがない根幹(魅力)があります。ちなみにグレード別では、3ドア、5ドアともに、なんとクーパーSがトップで、続いてクーパー。ヨシダイチオシのONEはかなり少ないものの、モデル落ちさせるほどではないようで……。そのいちばん売れているというクーパーSの価格は、3ドアで318万円、5ドアで350万円ですから、もはや、手軽に買えるクルマではなくなっていますな。これは、ONEだと装備面で物足りない→クーパーが丁度いいかな→でもクーパーSはナビ標準装備?→価格差は52万円で、ナビが付いてくる上に、ホイールサイズもエンジンもそのほかあれこれと変わる→ならばクーパーSだよねという、誘導によるところも大きいかと。まぁ、そういう視点で眺めますと #1162 で書きましたJohn Cooper Works(398万円〜)が、その上にいますから、結局のところ、JCWを買うことが、実はリーズナブル感はとても強くなります。そう、気がつくと、MINIなのに400万円。そうそう、MINIには、あれだけオプションが用意されていますから、ちょいと、あれこれと選びますと、ONEとて、300万円後半に。と思ったら、そういう方もいるそうですが、意外にもその辺りはきっぱりと締める方もいらっしゃるようです。いずれにしても、いかにMINIブランドがBMWグループにとってプラスになっているかが分かりますな。  さて、そんなMINIのClubmanが本国にて正式に発表されました。少々前に発表されいてたコンセプトモデルで5ドアやらワイドになることやら、その概要は知っていたとはいえ、こうして製品化されてみると、まずは、なんだかなぁを感じるのも事実。らしくないってことですな。MINIらしくない、Clubmanらしくない。そもそも、Clubmanってのは、シューティングブレイクテイストを表現したモデルであって、今に求められる利便性を追求したところは認めたとしても、3ドアのあのバランスを、崩してしまった感はちょっと残念。いちばん上の写真のようにサイドから眺めると、ますますもって、違和感ばかりを覚えるのですが、プラスに捉えようとすると……