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#1790 この年次って表現が、今年の終わりを感じさせる……、「2025年次」なRJC カー オブ ザ イヤー。結果ね。

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 気がつけば、もう11月も下旬。あっという間に1年は過ぎ去っていきます。ということで、今年次のRJCカー オブ ザ イヤー(←半角アキが正しい)を振り返っての、あれやこれや、を。個人的には、いろいろな事情があってとは理解しつつも、ホンダとスズキという2ブランドになってしまった国産部門の行方、一方の輸入車では、ここのところ連勝となっているメーカーの快勝が続くのか、いや、ここで途切れて、中国や韓国のブランドが評価されるのか、はたまた、フィアットやクライスラーを傘下に収める欧州企業がトップとなるのか、あいかわらず、開票までまったくわからないという状況となりました。 で、結果は、下記のとおりとなりました。   RJC カー オブザ イヤー      スズキ スイフト   RJC インポート オブ ザ イヤー      BMW ミニ・クーパー   RJC テクノロジー オブ ザ イヤー      BYD LFPブレードバッテリーとCTBボディ構造 BYD    RJC 特別賞      三菱自動車工業 トライトン  今年を賑わせたモデルと技術たちですが、ま、いずれも話題を振りまき、それぞれに個性を放っており、今年はこういう結果になりましたか、といった感じ。いつも言っていますが、投票には甲乙つけがたく戸惑いがあり、いつもと同じくどう得点したかは覚えていなかったりもします。開票は、テストデー直後に、メーカーやインポーターの方々が見守る中で行われるのですが、自分が座っていた入り口付近の席(受付席)からはモニタがまったく見えずでして、読み上げられる点数を暗算するにも限界があって、最終的に結果が読み上げられるまで、わからずといった状況。輸入車は、読み上げの途中で、入れ替わりがあったようですが、そんなことも分からず仕舞いでした。  そうそう、ひとつだけ、なぜに、商用車であるトライトンが受賞をしているかについてじれておきましょうかね。基本的にRJC カー オブ ザ イヤーでは、商用車は対象外となっているのですが、過去に三菱ふそうトラック・バスの技術が特別賞として受賞しており、このあたりは特に乗用車系という枠にこだわらず、これからのクルマの発展に寄与してくれる技術やコンセプトにも、与えることがあります。それゆえの特別賞ですな。ま、そういう意味合いでは、現行型トライトンはまさにそん

#1789 もはやエコモードだけでいいと思った、BYDのシールのスポーティサルーンぶり。

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 つづいては、BYDのシール。日本戦略モデルの第3弾としてデビューしたフルEVモデルですが、ただのサルーンかと思いきや、かなりのスポーティさを演出していまして、ドライバーの感覚がクルマに付いて行くのがやっとといった感じでした。それは、まさに、すげー! を発したくなるほどに素晴らしいのですが、悪い意味で扱い切れない感がありましてね。ドライブモード的なセレクターも、エコ、ノーマル、スポーツの3タイプが設定されているんですが、ノーマルでもアクセルペダルを踏み込むと強烈な加速が発生してその扱いに戸惑いを覚えるほど。といっても、その加速とて、すっ飛んでいくようなフィーリングではなく、路面をタイヤがしっかりとトレースしたままにかっ飛んでいく感じでして、実際には操ることはできるのですが、そのパワーユニットは驚愕といわんほどの緻密さも持ち合わせていて、なんともコメントできないほどの域を表現していました。パワーモードについては語るべくもなく、むしろ、十二分に使えるエコモードに感心を覚え、そして、アクセルを踏み込めばかなりのパワーを発生させていますから、これで十二分じゃん、を感じました。  ちなみにEVを試す時って、たいがいは直線でアクセルを踏んで驚くものですが、今回は、首都高と第三京浜が交わる港北ジャンクションで、少しアクセルを踏み込んでみました。すると、車重はかなり大きくなっているのに、バッテリーといった重量物を低い位置に収めたこともあって、安定したスタンスのまま、ある種、ロールを感じさせぬままに、とんでも勢いでインを付いていきます。まさに、なんじゃ、こりゃといった感覚で。ちなみにタイヤサイズは235/45R19 で、AWDゆえに減衰力を適切に切り替えるダンパーが組み合わされていますが、乗り心地がいいうえに、乗り味がいい。そうなんですね、このAWDたる仕立ては雪道を走るためというよりは、もはやスポーティを謳うためのシステムとなっていました。こういった先進性やらを感じる、EVっていいなぁと思えてくるのですが、自分の使い方を考えると、マンション住まいですし、下道をひたすらに走るロングドライブが好みだったりしますので、まだまだ先かなぁと思ったりもしました。  そうそう、今回のテストドライブ時にふと気付いたのですが、こうしたEV系の「すごさ」を感じさせる時、スポーティさ以外に、そのアドバン

#1788 ミニとしては4世代目ですが、これがまた、いいスタンスをしていまして、すごくイイって、話。

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 2025年次RJCカー オブ ザ イヤーの第一次選考会(それぞれに6ベストずつを選出→ ■ )が終了しました。新型車をリリースできないとか、ほか、いろいろな都合があったりしたとは思いますが、国産部門で、ホンダとスズキしかラインナップがないという事態は、ちょっと異例かなと感じました。そんな結果にありながら、輸入車部門で気になったモデルを2台紹介しましょうかね。  ということで、まずはミニ・クーパーから。あのですね、まずですね、いいたいのは、BMWオリジナルなミニに関しては、ミニクーパーと呼んでいた方々に対してですね、それは車名ではなく車名とグレード名をつなげた言い方なので、違うのですよ、と散々に説明していたのですが、なんですか、このミニクーパーという表現は。ほかのミニと区別したいのはわかりますが、その迎合してしまうスタンスを含めて、ちょっと違うんじゃないかな、を、感じています。  さてはて、肝心な評価ですが、ICEモデルは、大幅に手が入ったことで、デザインはもちろんですが、走りもすごくいい感じにまとめあげられたなと、思いました。ミニってのは、らしさとされるいわゆるゴーカートフィーリングがあれば、ノイズが聞こえようが、ロールが少なかろうが、乗り心地が多少悪かろうが、それこそ居住性が悪かろうが、すべてを許されてしまってきたもの。しかし、そのあたりの強引さを少しだけ消して、日常性をものすごく丁寧に作り込んできていまして、それらが、心地よさを作り出していましてね。ゴーカートフィールがあるんですが、乗り心地に不足を感じさせないって、そんなふうに。  さらに、EVモデルになると、もう、最初っから狙っていましたといわんばかりの、ダイレクト感あふれる乗り味が表現されていまして、加速だけではなく、その緻密さ含めて、スゲーの嵐。もはや、余分なロールをさせることなく、低扁平率なタイヤでも乗り心地に快適さを作り上げていまして、さらにサイコーの嵐。大型円形メーターはUI含めて、どこまで生かし切れているんだろうかと思いつつ、アニメーションもきれいだし、解像度も高いし、すごくセンスがいい。ただ、Carplayとの連携では、画面サイズを生かし切ることができず、つまり、縦分に表示されないスペースが生まれてしまうなど、仕方ないか……、と思うところがありました。  あとは、車両価格については、高いなぁと

#1787 やっぱり、ゴルフ、されど、ゴルフ。スタンダードたる乗り味は、やっぱり、ゴルフ。

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 来年早々に、ビッグマイナーチェンジモデルの日本導入が発表されているフォルクスワーゲンゴルフですが、そういえば、ステーションワゴンモデルに試乗していないことに気付き、このタイミングで、復習を含めて借り出してみることにしました。ふと気が付くと、自分が住んでいる東京西側ではゴルフやポロ人気は以前ほどではなく、一方で、クロスオーバーモデルであるT-CrossやT-ROCへとスイッチしたなぁと、感じさせることがあります。  そんなこともあっての、ゴルフマイナーチェンジ前モデルへの試乗でしたが、何か不足を感じさせるかと思いきや、そんなことはまったくなく、スタンダードモデルとしての基準がしっかりと作り込まれており、いやはや、このブランドはあいかわらずにスゴイなぁと感心させてくれました。借り出したのは、1.5Lガソリンターボユニットを搭載したeTSI。1.0Lターボも悪くはないのですが、ステーションワゴンとなると1.5Lターボがもたらすゆとりがあったほうがいいのかな、と思うこと多々。なんだかんだ言っても、低回転から中回転域へのトルクは魅力的で、そこには爽快感を導きだすような気持ちよさがあって、DSGによるダイレクト感も相まって、もう、超・イイって感じ。そこにクイックすぎないハンドリングが相まって、それもまた、イイ感じを作りだしており、最高。さらには、モーターでのアシストもありますので発進時のレスポンスの良さが相まって、これもまた、イイ。ちなみに、タイヤはミシュランのプライマシー4でして、17インチ45扁平なサイズゆえに乗り心地は固めをベースとなりますが、そこにしなやかさを作り込んでいで、そのバランスもすごくイイ……。そして、全幅を1790mmに止めているところも、アドバンテージとなっています。  と、いいことづくめなんですが、ナビ・オーディオにおけるCarplay連携でオーディオだけ繋がらなくなるというちょいとエラーがありました。このあたりは、購入される方はしっかりと確かめたほうがいいと思われます。ま、ほとんど、在庫も残っていないとは思われますが。

#1785 BFグッドリッチのオールテレーンT/A KO3、最速試乗記。本日、解禁となりましたので、その裏話を。

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 解禁となりました、オーストラリア取材。今日まで、なんの取材だったかを語れないでおりましたが、内容は、BFグッドリッチブランドからリリースされたオールテレーンT/A KO3のテストドライブでした。ま、インプレッションについては動画を観ていただくとしてですね、それとは直接関係ない話をここではつづりましょうかね。取材地は、オーストラリアだったので、ま、あれです、夜飛んで、朝に到着するというフライトだったのですが、そもそも時差が1時間しかない上に、早朝に到着。取材は翌日だったので、到着日は丸々フリーとなり、レンタカーに乗ってあちこちへと出掛けたのですが、当初はコアラを見に行こうと言われていたものの、流れるままにあちらこちらへ、と。まぁ、分かってはいたことですが、道幅が広いし、人々の心も広い。なにもかもが日本と違って見えるのはなぜだろうと思いながらも、これは海外へと出掛けると、いつも思うこと。そして、もうちっと意志疎通ができる会話ができたらいいのになぁ、と思うところも、いつものことでした。   イベントそのものは、このタイヤブランドのマーケットとされる地域の方々が参加しており、参加した回は、いわゆるアジア地域の方々が集っていました。こういった体験イベントはジャーナリスト向けであることが多く、ましてや、ある程度知識を必要とするこのタイヤように、理解し、解説するのが難しい製品の場合はなおさらのこと。と思っていたんですが、来ている方々の多くはyoutuber的なノリを大切にされている方々ばかり。ま、このあたりは動画を観ていただけるとわかるのですが、もう、みなさん、突然に語り出すは、背景やらは気にすることなく収録を始めるは、で、いわゆる、はーい、静かにしてくださーい、はじめまーす、とか、がない。ない、というか、そのための時間が用意されていない。現場は、もはや雑然としており、収録した者勝ちといった感じ。それに気づいて、うちらチームも、無理矢理に収録していったのですが、こうしてあらためて目にすると後方にほかの国の方々が映っていたり……。ただ、こういうスタイルに慣れていく必要を感じつつ、カメラマンさんの編集もあってそれなりに勢いは出せたのではないか、とも思うております。はい。  あとは、あれか、物価の話をしておいたほうがいいでしょうかね。いわれているとおり、高いです、超高いです。ただ、あ

#1783 予想を遥かに上回るモデルへと進化していた、新型MINI カントリーマン S All4。やんちゃっぷりまで、質感を与えられていたんですよ、これが。

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 ぼちぼち、新型車ネタを復活させようかなと思いつつ、能登の現実が聞こえてくると、引き戻されそうになります。ま、出掛けなきゃいかんと思いつつ、クルマが納車されてからにするかなと、考えていたりもします。現実的に、仕事でドタバタしていますし。  ということで、最新型MINI Countrymanの紹介をば。個人的にものすごく注目しているモデルでしたが、まさか、カントリーマンとクーパーとエースマンと、バリエーションをここまで変えてくる、とは思わずでした。日本専用名であったクロスオーバーをカントリーマンに変えたほうがいいとは思っていましたが、実はエースマンというクロスオーバーモデルを追加するために、従来のクロスオーバーをカントリーマンへと追いやったというストーリーには天晴れ、いやいや、"お上手"を感じてしまったほど。こうして、毎回、なんらかのアクションを提案してくるMINIブランドですが、今回のエースマン追加は果たしてどう出るのか、見どころではありますな。  さて、借り出してきたMINI カントリーマン S All4は、150kW/300Nmを発生させる2.0Lガソリンターボエンジンを搭載したモデル。ま、その質感たるや、MINIというよりは、BMWのFFモデルのほうを強く感じさせ、走りでは、懐の深いサスペンションによって標準サイズである18インチタイヤをしっかりと抑え込み、素直さとクイックさをいいところでバランスさせたハンドリングフィールなど、さらには身体をしっかりとホールドするシートなど、至れりつくせり。そのキャビンは、このサイズにしては絞られた感がありますが、そもそも、全幅1845mmのボディサイズゆえに、そこにタイトを感じさせないところも、また、美点なのかな、と。  そして、いちばんビビりましたのは、エンジンフィール。これまで、クーパーSに搭載されてきたユニットは、ヤンチャっぷりをアドバンテージとしていましたが、そのあたりはいつしか追加されJohn Cooper Works(JCW)に持っていかれ、結果として、先代最終あたりでは、アッパーグレードというよりは、特に日本ではスタンダードかのような位置づけとなっていました。で、その新型のエンジンですが、なんとですね、2.0Lという排気量にゆとりを与えながら、低回転における発進加速を実に滑らかに、そしてなだ

#1782 オーストラリアだから赤が映えるのか、日本では映えないのか、でも、赤はすごくいいよね、と思った、ジムニー(シエラの5ドアバージョン)。

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 仕事でオーストラリアにおりました。その内容は、もうしばらくは話せないので、それ以外の話をば。ということで、ジムニー5ドアが結構走っておりましたって話をしようかと思います。あれですよ、あれ、日本でいうシエラの5ドアバージョンで、インドで生産されたモデル。日本への導入が渇望されるものの、導入を含めて、どうなるのかさっぱり分からないという、あのモデル。ただ、こうして市街地を走っている実車を目にすると、ストレッチされたといっても思ったほどにそのバランスは崩れていないし、サイズ感を含めて、ちょうどいいんじゃないか、と、感じさせるマジックがありました。ふーん、いいんじゃない? ってな、感じで。  ただ、ちょいと調べたところ、車両販売価格は5ドアで$40,000以上。今朝の為替レートが$1(以下au)=105円ですから、えっと、日本円にして420万円。ちなみにジムニーシエラ(以下ジムニー)3ドアのボトムグレードでも$34,990ですので、日本での販売価格には超リーズナブル感があります。そう考えると、3ドアは日本で生産できたとしても、5ドアはインドからの輸入になりますので、5ドアが日本で販売されたとしても、その販売価格は決して安くはないんだろうな、という妄想も沸いてきます。ただですね、ほか、オーストラリアで販売されているモデルの価格を調べてみると、たとえばトヨタ・ヤリスは$32,674であり、ジムニーの割高感は「それほど」強くはないことも見えてきます。ランチの価格が日本円で2000円を超えてしまう国と考えると、なおさらのこと。  それはさておき、不可思議に感じたのは、彼らがジムニーサイズ、つまり、いくら5ドアになろうともジムニーのキャビンスペースを認めて、選んでいるところ。そう、狭いとは感じないのだろうか、ということ。そういう観点からすると、5ドアが選ばれる理由は分かるのですが、3ドアもラインナップされており、意外にも選ばれていまして、ちょっと、驚きを覚えました。ま、ジープ・ラングラーとて2ドアを用意していることからも、需要があるんでしょうな。そんな妄想をしていると、ランドクルーザーにもショートボディがあったらいいのにな、とか、3ドアモデル好きとしては、あれこれと考えてしまいます。  あれこれと妄想していると、やっぱり、ジムニー5ドアを、ローンチできなかったスズキのスタンスに、い

#1775 2泊3日な弾丸ドライブで出掛けた奥能登。なんでもかんでも受け入れてくれるスタンスに、打ちのめされました、ってな話。

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 11月下旬に能登へと出掛けてきました。まさに、突然に、いきなりに。今年は、秋にトリエンナーレがありましたので、ぜひとも出掛けたかったのですが、今秋は、モビリティショー関連の執筆に、デビュー前モデルの取材やらで、その期間は空けておいて欲しいと言われたこともあって、つまりは、予定が立てられず、出掛けられずでおりました。で、そんな忙しさが過ぎ去った11月中旬、ふとしたことからあれこれと奥能登について検索してたところ、3月末で終わったと思っていた割引キャンペーンが継続中であることが発覚。これは出掛けなければならないと奮い立ち、美容室の予約が取れるか、アルプス越えにあたってタイヤをスタッドレスタイヤへと交換できるか、もちろん、宿が受け入れてくれることを確認し、クリアになったので、急遽出掛けてきました。  ただ、残念だったのは、どうやりくりをしても、2泊3日になってしまうことで、しかも、行きは、18時までに到着できるか、できないか、といった無理矢理なスケジュール。でも、出掛けてきました。ら、美容室で弾丸トークを繰り広げられましたし、会っておきたい人たちに会えましたし、走っておきたい道を走れましたし、何にもしない時間もそこに組み込んでみたりして、短いながらに充実した奥能登を過ごすことができました。振り返ってみると、かつて、奥能登へ足を運び始めた頃は2泊3日に止めていましたが、ここ、おもしろいぞ、とばかりに、だんだんと長く滞在していくうちに、見えなかったものが見え、知らなかったものを知り、昨今の1週間近く、何もしない奥能登を愉しむスタイルへと導かれていました。ま、そんな、これまでの奥能登との関係を振り返りつつ、奥能登はですね、すんなりと自分を受け入れてくれる地であり、これでいいんだを再確認させてくれる場所でして……、って、いっつも同じことを語っていますが、これ、東京にいると、ついつい忘れてしまうもの。今回、無理して出掛けてよかったなと、つくづく思いつつの帰路となりました。  メイン写真は、すっかり冬の日本海になったなぁとタイムラプスしていたら、突然にダブルな虹が出て、すげーとばかりに写真も撮影したところ。こんなに手前から虹が立ち上がっているのは初めて目にしました。左の写真は、帰りの安房トンネル手前。時期的に、冬タイヤまでは不要かな、でも、突然降る可能性も高いんだよな、と思いつつ、

#1774 東京モーターショーあらため、ジャパンモビリティショー2023に感じた、あれやこれや。その2

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 さて、続きです。ということで、それぞれのブース(ブランド)が表現したかったコンセプトは、果たして、どこまで来場者に伝えられたのかは、まったくもって分かりません。たとえば、日産のクレイモデル3台、CG2台という、計5台でコンセプトカーを表現していたことについて、会場に足を運んだという知り合いに話を聞いてみると、分からなかったと。そうなんですね、「ハイパーフォース」に目を奪われ、「ハイパーツアラー」にワクワクを感じたとこまでは強く印象に残っていたようですが、ヨシダイチオシだった「ハイパーパンク」については、ん? ってな、回答。まぁ、3連休の大混雑ぶりの中では、仕方なかったのだろうな、と思いつつ、逆に、ホンダのエリートジェットに乗った? とか、目立つモノに触れられた、それこそ列に並べた、といった言葉が返ってくることが多くありました。  そういう意味合いでは、ダイハツのビジョンコペンあたりはすごく分かりやすく、また、その完成度も実車テイストにものすごく近かったこともあり、人を集めていた理由はストレートに分かりやすかった。まぁ、この表現方法こそが、従来のモーターショーだったのかな、と思うところもありました。ただ、個人的には、ダイハツでは、コンセプトを強く表現していた「OSANPO(オサンポ)」が強く印象に残りましたし、このテーマをうまく市販車に落とし込んで欲しいな、なんてことを感じていました。あ、ダイハツでいえば、考えてみますとね、コンセプトモデルとして、EVモデルでもある「UNIFORM TRUCK/CARGO(ユニフォームトラック/カーゴ)を展示しながら、会場の端には、早々にデビューを予告しているハイゼットのEVモデルが置かれていたことに、今回はひょっとしてなくても良かったのでは? と思わせるところもありました(ちなみにプレスリリースの中に出展車両としては書かれていなかった)。  ブースコンセプトも、出展車両も楽しさがあったのは、三菱ブースでしょうかね。会場入ってすぐのところに位置していたこと、隣の日産ブースで「ハイパーフォース」に人が集まっていたこと、ほぼすべての市販車に乗ることができたBMWブースが目の前にあったことなどから、人が多く集まっていていました。個人的な意見とはなりますが、最近の三菱は、自らの存在価値を広めるのキーを見つめ直し、実直に展開しており、製品もす

#1768 ルノー・ルーテシアのほうがいいと思っていたのに、アルカナのほうがいいと、評価が変わってしまった、話。

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   以前にも紹介したルノーのアルカナ、ルーテシア(いずれもE-tech)に同時に乗れる機会を得ましたので、その時に強く感じたことをあれやこれやと。ちなみに、両モデルについては、以前に、 #1719ルノーらしいデザイン、コンセプトなれど、かつてとは違う何かを感じさせた、ルノー・アルカナ。 と、 #1730アルカナと印象がずいぶん違っていた、ルノー・ルーテシア E-TECHハイブリッド。 にまとめてありますが、今回テストドライブしたのは、いずれもちょっと刺激的なデザインを採用したエンジニアード。その内容は、走行性能に大きな影響を与える改良もパーツも採用されていませんでしたが、プレゼンでは、アルカナには、ディーラーオプション扱いとなるボディダンパーが発表されていました。  ちなみに、ルーテシア、キャプチャー、アルカナ(いずれもE-tech)の3モデルでは、ルーテシアのバランスがいちばん好みであり、そのことは #1734ルノーのE-TECHですけどね、ルーテシアとの組み合わせが好みでした、という話。 に、まとめとして残してあります。ですから、今回の試乗会では、2モデルの比較とともに、ルーテシアのベストバランスはどこにあるのかを少し探ろうという思いもありました。ところがですね、結論を先に言ってしまうとですね、アルカナ+ボディダンパーのバランスに超感激。このボディダンパーは、YAMAHAが開発して、それをVWやアウディのチューニングメーカーとしてお馴染みのCOXが整えて、ルノーディーラーでのオプションパーツとして提供されているもの。そもそも、その実力は他モデルで体験済みではありましたが、ここまで、分かりやすいほどに性能を、いや、違うな、もっと言えばバランスを引き上げていて、ちょっとびっくりしました。  まず、感じたのはフラットライドなフィーリング。細かなピッチングを感じるはずなのに、ない、ない、ない、見当たらない。そもそも、ボディダンパーは、ボディ縦かつ前後方向(ピッチング)にそれほど影響を与えない、と思っていましたから、自分が感じていた、アルカナのファーストインプレッションに対して、疑いを抱きました。さらにですね、高速走行で、あまりに直進性が良くてですね、明らかに手が入っていることを感じさせまして、んで、そのままに東京湾アクアラインへ入って千葉へ向かうと、海上に出た橋にて、

#1765 FFだからという言い訳が見当たらない、新型BMW・X1。たださ、乗り心地に固さがあるのだな。

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 BMWのボトムモデルであり、でっかいMINIとプラットフォームを共有している1シリーズ、2シリーズアクティブツアラー、X1、あと、ほかにあったっけか、あ、X2ですが、 #1753とんでもないどころの騒ぎではなかった、BMW2シリーズアクティブツアラーの話。 で、記したように、2シリーズアクティブツアラーから、プラットフォームは大改良を受けておりまして、その進化はデザインや走りだけではなく、操作系から表示部までに見られるものとなっていました。もちろん、そこにはEV化も見据えたあれこれがデザインされていまして、具体的には、現行型X1シリーズベースモデルとしてEV専用iX1がラインナップされています。  今回、テストドライブをしたのは、ガソリン2.0Lターボを搭載したxDrive20i xLine。つまり、4WDで、現時点でボトムとなるグレードです。ちなみに、ガソリンモデルとて、海外では、18i(1.5Lターボ)や23i(2.0Lターボ高出力版)がありますから、日本ではどのタイミングでどのユニットを導入するのか、しないのか、見どころになってくるかと思います。ただまぁ、中途半端な価格に落とし込んだところで、数を見込めるわけでもありませんから、現在のガソリン、ディーゼル1機ずつでもいいような気もしています。というのも、この2.0Lがですね、7速DCTとの協調制御も含めて、日常シーンから、高速域まで幅広い性能を得ていまして、不足が見当たらない。ま、あるとすれば、トルクがあるので、ついつい踏んで愉しんでしまうこと、そして、2.0Lゆえの自動車税でしょうか。あ、昨今のカーリースは自動車税込みなんでしたっけか? なんだかな、そういうところまで、「意識」しなくていいように、なってしまっているから、あんまり関係ないのでしょうかね。いやはや、いやはや。  さて、少し話がずれましたが、X1の話。まず、先の2シリーズアクティブツアラーで感じていた新プラットフォームに対しての印象は大きく変わらずでした。具体的にはハイパフォーマンスを引き出せるポテンシャルに驚きつつも、まさかのベースモデルではギアセレクトをできない不満(BMWがこれでいいのか! 的な)、AppleCarPlayの認識が速すぎるといいたくなるほどに速いこと、そして、初期制動力の立ち上がりが強すぎてブレーキペダルを踏み込む際にかなり

#1764 ゴルフの真価を確かめるべく、Rもテストドライブしてきました、という話。

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 いつの世代のゴルフもそうなんですが、オーバークオリティであることが、その真価のひとつにあります。それゆえに、ハイパフォーマンスグレードはもちろんなのですが、ボトムグレードの印象がいちばん良かったりもします。さて、今回のゴルフ8はどうかといえば、ボトムグレードの印象はあまり強くなく、そう、悪いわけではないのですが、「 #1763 VW・ゴルフ8(TDI)があまりに良すぎたので、ガソリンターボの1.0Lと1.5Lも乗って、再確認してみました、という、話。 」で記したように、ゴルフ6以前のモデルのような、いいじゃんには届いておらず。それならば、上のグレードはどうなっているんだろうか、と、ほぼ700万円するゴルフRをテストドライブしてみることにしました。そうなんです、ゴルフを3グレード連続で、テストドライブしました。  さて、ゴルフRですが、そのハイパフォーマンスぶりはターゲットをサーキットに絞りつつ、日常での快適性と、ハイスピードでの操縦性と安定性のハイバランスぶりを作り上げています。つまりですね、サーキットスペックを引き出すのは、公道では無理、無理、無理。ドライブモードも、コンフォート、スポーツ、そして、サーキットが設定されていますが、サーキットをセレクトすることはなく、というか、セレクトして、アクセル踏み込んでも、それこそ、その真価を試すことなどできず。ボーよりもドーと表現したくなるドライバーにまで響き渡る排気音と、締め上げられていることを意識させられる、でも、ちょっと快適へと逃げを許したサスペンションとに、そのポテンシャルを読み取れる程度。  まぁ、このままではいわゆるサーキットスペックとしては不足があるのは明らかですが、サーキットで緩く愉しむ分には十二分。見方を変えると、タイムアタック的なかつてのサーキットスペックではなく、いわゆるハイパフォーマンスを愉しめる仕立てと捉えるのが、いいのだろうか、そんなことも感じました。そんな、このゴルフRでも、気になったことがひとつありました。それが室内からのビビリ音が聞こえてくること。そもそも、このRは、ゴルフ8のラインナップとして企画は当初から存在していたはずですから、専用装備を施すことで、プレミアムCセグメントのクオリティを保てていなければなりません。でも、それができていない。かつて、実家のゴルフ5のインパネを外した時に留

#1763 VW・ゴルフ8(TDI)があまりに良すぎたので、ガソリンターボの1.0Lと1.5Lも乗って、再確認してみました、という、話。

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 先日、フォルクスワーゲン・ゴルフ8 TDIのテストドライブをした際に、あれ、ゴルフ8って、こんなに良かったっけか? という思いをもって、「 #1761 フォルクスワーゲン・ゴルフは、いつの世代もゴルフしていて、いいなぁ、ってなゴルフ8(ディーゼル)の話 」にまとめました。ただですね、振り返ってみますと「 #1708やっぱり、ゴルフしていた、新型ゴルフ。大絶賛ではなかったりもする、ゴルフ8 」で記した際の一昨年暮れのテストドライブでは、自らが期待したゴルフ像と少々離れているところがあり、それほどまでの高評価をしていませんでした。そして、あの時の評価と、先日の評価に、ここまで違いが生まれてしまったのはなぜだろうかとふと思い、あらためて、テストドライブして確認することにしました。  今回、テストドライブしたのは、1.0Lターボエンジンを搭載したeTSI ACTIVEと、1.5Lターボエンジンを組み合わせたeTSI STYLEです。エンジン排気量がグレード名に入らないのでややこしいのですが、結論を先に述べてしまいますとね、過去に借りたゴルフeTSI ACTIVEは1.0Lユニットとリアサスペンションにトーションビームを採用しており(写真左)、これがあの時には、思ったほど良くないと、感じさせてしまったように思います。え? そもそもゴルフのリアサスペンションって2種類あるの? と問われそうですが、あるんです。ゴルフ5から採用されたリアマルチリンクに対して、ゴルフ7で軽量化とコストダウンとを狙ってボトムグレード専用としてトーションビーム式も追加。ただですね、その軽量化、コストダウンという狙いは、間違っていないと思います。軽量だからつくれる乗り味、というものがありますから。  もちろん、ゴルフ8ではすべてが大きく進化していますので、eTSI ACTIVEとて、チープさは見当たらないですし、写真左の3気筒1.0Lエンジン出力とのバランス、そして、軽快さ、さらにはプライスダウンにも寄与していることまで考慮すると、バランスはすこぶる高いと感じました。ただ、一昨年末に書いたようにゴルフ「らしさ」が見当たらない。なにがそうさせるのかを探るには、やはり、ワインディングを走らせるのがいちばんなのですが、何か不満があるか、といえば、ない。ロールスピードも量もしっかりとコントロールされているし、セ

#1762 サードシートを備えたFFジープのフラッグシップモデル、コマンダー。でもさ、あのさ、これさ……。

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 ジープに限らず、SUVにもサードシートを求める方が多くいますが、ヘビーデューティなヨンクは3ドアがいちばんカッコイイと思っている者としては、昨今のこの流れに乗れずにいます。SUVたるゆとりを感じさせるジャンルに、シートを無理矢理に押し込めるパッケージングは、なんかね、違うな、と思うのですよ。まぁ、実際に、SUVでキャビンを広げようとも、重心高のあるモデルですから、サードシート付きパッケージングを整えて、取り回しまで含めた、満足感を得ることはヒジョーに難しいものがあり、いずれにしてもミニバンのような居住性には遠く及びません。で、振り返ってみると、かつて、オフロードも走れるモデルをベースとして、三菱のデリカ・スペースギアにおいてフラットフロアと不満の少ないサードシートまでを、具現化したことがありました。ただ、あまりにミニバンを意識してフラットフロアにこだわりすぎたため、フロア高は乗降に面倒を感じさせるレベルとなり、かといって全高へと逃げられず、つまりは、キャビン高を稼ぐことができず。結果として、このチャレンジングなパッケージングは、モノコックにしちゃえばできるよね、でも、オフロード走破性はスポイルね、という、イマドキな結論を導き出し、そのコンセプトは、現行型デリカD:5へと引き継がれて「は」います。  で、振り返ると、ジープは、少し前に2世代目グランドチェロキーをベースとしてサードシートをプラスしたコマンダーをラインナップしていましたが、その後、経営難により次期型は消滅。現状では、ステランティスグループ傘下となってジープたるフルラインを取り揃え、最近では、サードシート付きモデルを追加。このサードシート付きジープが出てくることは、マーケットを眺めていれば予測できたもので、ようやく、現行型グランドチェロキー(ワゴニアも同様)にサードシートを備えたロングホイールベースバージョンを追加し、矢継ぎ早に、昨年、FFモデルにも同様にサードシート付きモデルをラインナップしました。これが、このコマンダーですな。まぁ、ジープに限らず、実は、このFFのCDセグメントモデルにサードシートは必須パッケージングとなっており、ジープも世の流れに乗ったと考えると妥当なところ。ただ、なぜか、このモデル、本国だけではなく、豪州・欧州でラインナップしないという不可思議がありまして……、……、……、あ、なる

#1761 フォルクスワーゲン・ゴルフは、いつの世代もゴルフしていて、いいなぁ、ってなゴルフ8(ディーゼル)の話。

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 さて、続いては、ずっと気になっていました、ゴルフ8のディーゼルモデル。ちなみに、この直前にテストドライブしたポロ・GTI( #1760らしさを残したままに正常進化を果たしていた、フォルクスワーゲン・ポロGTI。でもね、ってな話 )と、このゴルフディーゼル(TDI Style)の価格は、前者が411.3万円、後者が421.8万円と、約10万円差に過ぎません。ですので、選ぶなら、どちらにするか、という視点でもチェックをしました。ま、その結論としては、善し悪しではなく、自分好みかどうかで選ぶと、ゴルフディーゼルとなりましょうかね。その理由は、先に書いたようにポロGTIに演出されたやんちゃなハイパフォーマンステイストよりも、ゴルフディーゼルにて仕立てられていたバランスのよさのほうが「好み」だったからに過ぎません。まずもってクラスが異なるわけですから、乗り味に違いがあるのは当たり前。ただ、素材そのものだけではなく、その仕立ての違いに惹きつけられた、とでもいえば、お分かりいただけますでしょうかね。  とにかくですね、ゴルフは、発進から、加速から、ワインディングまで、言い訳が見当たらないといった感にあふれていました。絶対的な性能に優れているのではなく、優等生的な面を作り上げているという意味合いであり、これぞ、ゴルフらしさといわんばかりの仕立てとなっています。ディーゼルユニットからの燃焼音はキャビン内へと侵入してきます。それは静か、とは言えないレベルであり、もう少し厳しいことを言えば、耳障りな音域を消し切れていません。いませんが、消し去ることはもはや無理と捉えるべきですし、そもそもかつてのガラガラサウンドではありませんから、すこぶる抑え込まれているな、と評価できます。何よりも、気になったとしてもそれは日常域だけであり、高速域では耳に届きませんし、ワインディングでは、聞こえているはずなのに、愉しさにかき消されているもので。もちろん、ディーゼルですから走り出しからトルクにあふれていますが、2.0Lという排気量もあって低回転域から必要にして十二分のトルクがあり、加速性能と扱いやすさについての不満はまったくもってありません。そんなフィーリングですから、一旦加速を始めると、そのままに法定速度を突破しそうなところまで簡単に引っ張っていってしまいます。そして、さらに驚くのは、そのフィーリングが

#1760 らしさを残したままに正常進化を果たしていた、フォルクスワーゲン・ポロGTI。でもね、ってな話。

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 個人的に欧州のコンパクトハッチはすごく好きなジャンルです。かつてはそこにカッ飛び系というキーワードを求めていましたが、最近ではスピードというスリルに興味を抱かなくなり、言い換えますと、緊張感を強いるような速度域はもう不要と思うようになりました。歳を重ねてしまったためでしょうか。いや、速度域にこだわらなくなったのは、昨今のことではなく、とある欧州のハッチバックモデルに出会ってからなので、かれこれ20年前のことになるでしょうかね。歳じゃないですな。では、なにを重要視しているのかといえば、対話性、クルマとの対話性。もう少し条件をつけると、高速域になってようやく顔を出す対話性ではなく、日常域からしっかりと愉しめる対話性。そういったモデルは速度域が高くなると緊張感を伴うこともありますけども、それもまた対話性のひとつでして、ここから先、速度を上げないほうがいいぞ、というアラートとなっていますので、いつまで経っても対話が見えてこないクルマとは、大きな違いがあります。つまり、それもまた、クルマとの距離を縮めてくれるものだったりしますな。  で、昨今の欧州のコンパクトハッチはどうなっているか。いわゆるCセグメントモデルでは、もはやコンパクトではないサイズへと拡大された上に、そこにプレミアムという言葉がくっついてしまっておりまして、クルマとしての仕上がりはよくても、所有したいという欲に駆られないモデルが多くなったと感じています。ま、当たり前な進化とも言えるのですけどね。そんなこともあって、今、注目しているのはBセグメントになるんですが、こちらも昨今はプレミアムテイストを取り入れており、自分の好みよりも、行き過ぎを感じるモデルを多々見かけます。と、文句ばっかり言っていてもはじまらないので、フォルクスワーゲン・ポロのGTIをテストドライブして、最新のBセグメントハイパフォーマンスモデルを試してみることにしました。ちなみに、先代モデルは、どう捉えていたのだろうかとここを探ってみたら、ありました、ありました( #1159ウィークポイントを改良し、らしさを強めた、でもね……、VWポロGTI )。なるほどね、その評価と感想は、先代モデルと基本的に変わっていませんでした。  簡単にいいますとね、クルマはいいんです、すばらしいのです。2.0Lターボユニットは、低回転域から発進加速に十二分のトルクを提

#1759 何故に縦置きな直6ユニットを新開発? と思ったけど、そこにマツダの理想たる走りが感じられた、マツダ・CX-60。

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 なぜに、今、直6ユニットなのか。衝突安全の面で不利とされて一時はV型に置き換えられるかと思われたものの、最近では、メルセデス・ベンツでも直6を復活。ま、不利よりも有利な条件が増え、不利だったことがらが技術によってクリアになったから、という理由は見えてきますが、なぜに、マツダが直6を、という疑問が湧きます。EV化が急がれる、いや、加速度的にシフトしはじめた昨今に、そもそも内燃機関を新開発? ま、簡潔に言い切ってしまえば、フルEVに向けて、もう少し時間がかかると見込んでのことで、過渡期にはPHEVを挟む、とのロードマップからでしょう。ただ、昨今の中国マーケットの急激なEVシフトや、北米のEVモデルへの購入補助金を眺めていると、おい、マツダさん、だ、大丈夫か? と、一方で、思ってしまいます。  さて、そこはさておいてですね、このCX-60という商品には、もうひとつの、えっ? がありました。それが、いま、マツダがエンジン縦置きプラットフォームを新開発? というものでした。その操縦性よりも居住性やらが強く求められる昨今のマーケットにおいては、縦置きレイアウトで居住性を確保するためには、そこそこのサイズが必要であり、つまりはDセグメント以上が基本となります。分かりやすくSUVを引き合いに出すと、メルセデス・ベンツGLC以上であり、BMWX3以上であり、サイズが大きいだけではなく、そこにはプレミアムなブランドばかりという共通項があります。そうなんですね、マツダは、大型なだけではなくアッパークラスへの新たなチャレンジ(これまではFFベースだった)もあっての投入だったことが見えてきます。個人的には、ますます、だ、だ、大丈夫か? と思ってしまうのですが、やっちゃえなんたらを堂々と謳っているブランドとは違って、マツダのスタンスには、いい意味でのチャレンジを感じておりまして、応援したくなりますな。  えっと、肝心な乗り味はですね、マツダのFRって、やっぱりいいよね、そこに排気量によるゆとりを特徴とするディーゼルって最高だよね、を感じさせてくるもの。テストドライブへと連れ出したのは、ディーゼル・4WDであり、シーンに応じてフロントタイヤへの駆動を行っていますが、とにかくハンドリングにおいては素直。操舵を楽しませてくれる対話性たるフィーリングと、コーナリングにおける4輪をどっぷりと路面へと押