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12月, 2017の投稿を表示しています

#1571 能登にて年賀状を書き、矢野顕子を聴いて過ごす、かなり贅沢な年末。

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 奥能登へ来て、2日目。昨夜からボチボチ書きはじめていた年賀状書きをしぶしぶに完成させたまでは良かったんですが、用意しておいた記念切手を自宅に忘れてきたことが発覚。いや、いわゆる年賀切手は用意していたんです。していたんですが、それだけでは足りないので、不足分として記念切手を用意してあったのです。切手なんぞ郵便局で揃えればいいだけのことなんですが、ま、年賀状ですから、まさか普通の52円切手を使うのもはばかられ、かといって、この時期、郵便局の窓口に並ぶのも、ちょいと面倒、と。というわけで、すみません、会社宛のいくつかを後回しとして東京から出すことにして、自宅宛を優先して、無事、本局へ投函しました。ただ、いくら本局ったって、能登半島の先端からですから、いつ到着するんでしょうか。東京から後出しした分のほうが、早く着くんじゃないかと思ったりもしますが。  ほかに今日したことといえば……、って、もともと何もする予定はなかったのですが、郵便局へ出掛けたついでに雪がまだ残る山の中をあちこちと走ってきました。実は、奥能登の山中には尾根沿いに舗装された道が走っています。って、以前、ここで触れた覚えもあるのですが、かつて、山野を開発して牧場なり畑なり果実園なりを展開するという国の事業計画があり、そのためにある程度が調えられており、尾根沿いに切り開かれた土地が点在し、それを繋ぐために道が走っています。ただ、頓挫。つまり、道も人気がない。こういう計画って高度成長期に重なる昭和30年代を想像しますが、この事業は平成にひっかかっていまして、なんともかんとも、わりと最近。  というわけで、そんな界隈を巡るのがわりと好きで来るたびにウロウロとするんですが、今回は雪を被った風景を眺めようとアタック。轍はいくつかありますが除雪されておらず、雪道としてはハードではないんですが、まったく踏み入れられていない枝道もあれこれとあって、わずかとはいえアドベンチャー気分を体感できました。わずかね、ほんの、わずかに。  それにしても、尾根から望む能登半島は、なんとも言えない良さがあります。ダイナミックには届いていないんですが、山林も市街地も海も、そして、風力発電と、こじんまりとしたパッケージが、なんとなくいい。というわけで、しばし眺めた後は、重苦しさあふれる日本海を眺めながら宿に引きこもってみようと、戻りました

#1570 2シーズン目に突入にした、ジムニー+ハンコックDynapro i*ceptの話。

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 能登は積雪が少ない地域とはいえ、北陸ですから冬支度は必須です。東京からは、富山はもちろん、長野もしくは岐阜を通過してきますので、なおさらのこと。で、我が家の2台のクルマの冬支度といえば、フィエスタはそのままに、ジムニーのみスタッドレスをはかせて、冬は使い分けをしています。で、ジムニーのスタッドレスタイヤには、その実力を試してみたかったという理由からハンコックのスタッドレスタイヤを購入しました。で、そのインプレションについては、 #1473 、 #1476 、 #1486 に記しましたので、そちらを。  さて、それらインプレの続きでもあるんですが、このタイヤ、果たして2シーズン目はどこまで使えるんだろうかいう、不安がありました。硬化して使えないんじゃないだろうか、という不安ですな。ほら、4本送料込みでほぼ2万円でしたから。で、どうだったかといえば、経年変化的な硬化は強くは見られず、能登まで走ってきましたが、昨シーズンと代わらぬ印象のままでした。グリップ力がハイレベルに届いていないことは明確なんですが、グリップ感と接地感が豊かでして、実のところ、キャラクターが理解できるようになると、実に愉しい、と。  そして、単純にですね、やっぱりですね、いわゆるクロスカントリーモデル向けのトレッドデザインは、降雪路における安心感が強くあって、いいです。なんていうんでしょうかね、誰もまだ足跡を付けていない脇道へガシガシ入って行きたくなる衝動に駆られるとでもいいましょうか、そんな感じ。今回の帰路は、低気圧&寒気来襲によって、ちょっとハードになりそうなので、ある意味愉しみだったりもします。ま、そのあたりについては、また後日に。

#1569 現地集合、現地解散、現地フリー行動な、雑談会@奥能登。

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 今年も、知人たちと能登にて、年越しをすることにしました。ちなみに、この会、基本的に現地集合、現地解散、現地自由行動、という実にいい加減なもの。いい加減ゆえに、ワザワザ来るような人は、ほとんどいません。もちろん、告知はしますけど、基本、誘いはしません。それは、行くためにはどうすればいいんだろうかと自分で考え、そして、無鉄砲含めて行動してしまう人でないと、吉田流能登は愉しめない、という理由から。って、文字にすると、すごく上から目線のようスタンスですが、実際のところ……、書けば書くほどにうまく伝わらなくなっていきますので、このあたりで、やめておきましょうか。  それでも今回は4人が集まります。しかも、2名は初。しかも、4台で。まったくもって不経済ですが、わざわざ来てしまう、その勢いが大切なのです。正直、この時期の能登、しかも、奥能登って、ワザワザ来るような地ではありません。それじゃなくても距離はあるし、冬はまさに天候に大きく左右されますから。しかしですね、そのハードルの高さが、また、ドキドキを誘うと言いましょうか、楽しい。行けるかな、行ってみようかなという、ワクワク感があるんです。そして、到着してみれば、ほー、へー、そうですか、スゴイじゃん、が待っている。宿から見える景色は、気持ちが沈み込みそうなどんよりとした曇り空に、大荒れの日本海だったりするんですが、これが、いい。もちろん、青空に青い海が嫌いなわけではありません。ありませんけど、こういう景色もまた趣があるやね、と感じられる感覚がないと、ワザワザに見る価値はないのかもしれませんな。宿もいい。人もいい。ご飯も美味しく、ああ、これで十分、こういうのいいよね、という感覚がないと愉しめないのかとも思います。  今回の能登は、ひとりだけ先に入りました。4人部屋にひとりだけ。いつもは、何もせず、本を読んだり、音楽聴いたりを愉しむのですが、今回は、やることがあるのです。それが、年賀状書き。準備だけしてきましたので、明日は大荒れの日本海を眺めながら、年賀状書きをします。というわけで、皆さまの手元に届く年賀状、少々遅くなります。ただ、能登の郵便ポストから投函しますので。って、消印ないから、そこまでは伝わらないかとは思いますけど。  ちなみに、今、外は大荒れ。建物は揺れるし、音も凄くて、ひょっとしてジムニー飛ばされないだろうか

#1568 想像以上にマジメで、いい仕上がりだった、三菱・エクリプスクロス。

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 デビューする前のモデル、特にプロトタイプに乗れることも、この仕事をする醍醐味といいましょうか、特権といいましょうか、この仕事していて良かったなと思えることのひとつ。というわけで、先日、来年春に三菱からデビューが予告されている、エクリプスクロスの話。おっと、まだデビューしていなかったのか、と、そんな印象すらありますが、各ブランドとも、このデビューまでのストーリーといいましょうか、助走といいましょうか、そこに最近では力をいれているようですが、期間があまりに空き過ぎると……、って、マツダCX−8も同罪ですな。まだ、デビューしていなんでしたっけか、ね。  さて、エクリプスクロスの話。その位置づけは、てっきりエントリーモデルのRVRの代わりになるのかと思ったら、違うそうで。では、アウトランダー? なんてこともなく、ヒエラルキーに関係ないポジション、コンパクトかつスペシャリティなクロスオーバーとしての提案だそうです。ほほぅ。ほかのブランドでいうところの、BMWX4であり、マツダCX-4テイストにあると。なるほどね、なるほど。ただ、その割に、もっとずばっと行った感が不足しているような気がします。デザインのまとまりはとてもいいと思います、個人的に嫌いじゃないし。ただ、良い意味でのアクがない。どっかのブランドのようなやり過ぎとは異なる、アク。釣り針的なフックとも言いましょうか。  で、肝心な走りですが……。これが、フックだらけでした。プラットフォームとしてはアウトランダーやRVR、デリカD:5、それこそギャランフォルティスに使われているものをベースにしていますが、これがいい。やっぱり、ちゃんと投資していいプラットフォームを作ると、長く使えるんだな、なんてことを改めて感じさせてくれますな。というわけで、まずは、クルマのキャラクターを超えた、クルマとしての基本性能が最新でして、これがいい。基本に忠実という意味合いで。ハンドリングなんか、ステアリングの切りはじめからグリップ感がしっかりとあって、切り足す量に応じてそれが穏やかに変化していく。で、かなり深くに切り込んでいっても、そもそものポテンシャルと、AYCの制御によって、グイグイとインへと切り込んでいく。旋回後に道幅が狭められた直線へと誘導されるコースでも、スタンスを建て直しがイージー。と、これ、基本性能の部分の話。  で、で、ホ

#1567 ランドクルーザープラドの直4/2.7Lエンジン搭載モデルのインプレッション話。

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 仕事の話を。新車をテストドライブして紹介する記事を執筆することが、今のメインの仕事となっています。なんて、改めて言うことでもないんですが、ないんですが、実はすべてのクルマを試乗しているわけではありませんし、クルマどころか、グレードになると、なおさらにすべてに乗っていないのも、また、事実。ただ、昨今のモデルは、同じモデルの中であれば昔ほどのハードウェア差がない場合もありますし、あったとしても乗り味の方向性を同じとしていますので、全部に乗らずしてもというところもあります。わかりやすく例でいいますと、エンジン差は明らかに違いが存在しますが、1サイズ程度のタイヤサイズ差では乗り味に劇的な違いがなかったりもするものです。   と、前置きが長くなりました。さて、本題に。自動車雑誌系でインプレッション記事を見かけたことがないモデルの話です。トヨタのランドクルーザーのプラドの話。プラドは、昨今のトヨタ車の例に倣って、同じモデルサイクル内で2度もフェイスリフトを行いました。しかもそのレベルたるや大規模だったという、マイナーチェンジを施しています。異例ですな、まさに異例。で、この最新モデルの自動車雑誌に掲載されているインプレッションは、ディーゼルエンジン搭載モデルのみとなっているかと思われます。それはなぜか。メーカーが用意した広報車が、ディーゼルユニット搭載モデルしか、ないためです。しかしですね、クルマの仕上がりレベルはさておき、現在、プラドにおいて売れ筋となっているのは、ディーゼルではなく、ガソリンエンジン(直4/2.7L)モデルのほう。先日、取材で試乗した広報車に至っては、エアサスやら装備した最上級のTZ-G(ディーゼル)、でも、販売割合は多くないグレードですから、ここに、ユーザーが求めている情報と、発信側との想いに、すれ違いがあります。   プラドの最新モデルについては、今週末だったかに発売される新アポロ出版刊ランドクルーザーカスタムブックで記しましたし、以前から述べているように、プラドらしい世界観を存分に表現している(た)のは、ディーゼルユニットやV6/4.0Lガソリンエンジン搭載モデルであり、直4/2.7ガソリンエンジンとの組み合わせには、物足りなさが存在します。しますけれども、売れ筋グレードを考えると、多くの人が欲しい情報は、この直4のほう。というわけで、この2.7L