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5月, 2012の投稿を表示しています

#328 敬遠してたけど、見所というより、オドロキがとても多かった、埼玉県は秩父。

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 ワタクシを良く知っている人ならば、皆体験していると思いますが、言いたいことを語ろうとしながら、そこへたどり着くことなく、いつの間にか違う内容を語っていることが、良くあります。いやいや、言い換えますと、頭に浮かんだことを言葉にして口から発しているうちに、思い浮かばなかった結論へと導かれることが良くあります。いやいやいや、会話のキャッチボールをしているうちに、思いがけない発想へと導かれることが良くあります。 #327もそうでした。最初は、秩父へドライブ取材に出掛けて発見が多かったってことを書こうとしていたのですが、いつの間にやら、大げさな内容になっていました。というわけで、ここではその秩父について。  秩父は、過去にキャンプで訪れ、情報誌で執筆し、少し下流でカヤックしていた地であり、馴染みがなかったわけではありません。でも、じっくりと訪れたことはありませんでした。で、今回、取材をきっかけに足を運んだのですが、思いのほかよかった。自然豊かな地だとか、食べ物が美味しいとかってレベルの話ではなく、オドロキが多かったとでも言いましょうか。ひと言で表現すれば、規模がでかくて、あれこれと考えられてました。  たとえば、上のビートルが走っている写真は、なんと公園内。丘陵に公園を作って、その尾根沿いに 景色を楽しめる 道路を作ってまして、これがいいのなんのって。園内には、意味不明なオブジェ的なものもありましたが、それはさておき、よく整備されており、何もせずにそこにじっと居たくなる雰囲気があふれていました。何かを与えて愉しませるのではなく、何もないことを愉しみましょうとでも誘われているとでも言いましょうか。いや、園内にはテニスコートからカート場、野外ステージまであるんですが。  下のダムは、重力式コンクリートダムとしては日本で2番目の堤高があるというダムですが、その規模はもちろんのこと、なんと見学させることも考えて、設計されておりまして、あれやこれやと驚きました。たとえば、クルマを停めたダム下から上まではエレベーター(無料)が用意され、ダム上にある資料館までも無料。と、これは一例で、ほかにもいろいろとありまして、秩父やるじゃん、いやいや、埼玉県やるじゃんと、見直してしまったほど。  ただ、そう感じたのは、ザ・ビートルに乗って出掛けたことも大きいような気がします。特に先公園で

#327 上から目線的な教えてあげるではなく、皆に伝えたいというマスコミな初心。

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 ここ数日、The Beetleを借り出しておりました。#324でも書きましたけど、いい。とてもいい。あちこち細かなところに注文はありますが、トータルとしての愉しさを感じ取ってしまうと、細々とした指摘がつまらないと思えてくるレベルのものばかりです。分かりやすく簡潔に言いますと、自然と笑みがこぼれてくるとか、笑顔になれるとか。  The Beetleは、クルマとしてのスペックだけをなぞると、つまらないと評価されてしまうモデルです。リアには旧世代のシャシーを流用し、1.2LターボというVWの中ではベーシックなエンジンを採用。でも、作り上げた走りは、そんな単純なものではなく、ビートルとはこうあるべきという明確な指標があり、それを実現していました。ハイスペックを与えてはいないのにスポーティと呼べる軽快感があふれ、コンフォートセダンではないのに、快適性を強く感じました。もちろん、ゴルフとは明らかに違うビートルというキャラクターがありました。たとえ、 質感が高いとは言えない部分があったとしても不満とは感じないレベルに収まっていて、だから、すべてを納得させられてしまう。 そして、オーナーは、すべてを少しだけ抑えることによって、走りに愉しさがあふれてくることを見つけ出し、このビートルを選び、その緩さこそが人生を豊かにしてくれることにやがて気付きます。もちろん、その逆の方もいるとは思いますが。  クルマは移動手段に過ぎないといってしまえばそれまでです。でも、クルマから教わることはたくさんあります。それはドライビングから、移動する愉しみ、そして、ライフスタイルやら、モノゴトの考え方に至るまで。 僕らは、こうしたクルマ(クルマに限らず)を紹介していかなければならないと思うのです。  大げさでしょうかね。でも、マスコミに携わりたいと思った者たちの初心は、ここにあったと思うのですが。少なくとも僕はそうでした。なんてことを思い起こさせてくれるほどに、いいクルマでした。

#326 最近やたらといやはやを連発してしまう、海外テレビのシーズンファイナル。

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 GWもあっという間に過ぎ、早いもので、もう5月も半分。アメリカではドラマやリアリティショーが続々とシーズンフィナーレを迎えています。 なるほどなという展開やら、やっぱりねという終焉、いずれにしても、出てくる言葉は、いやはや、いやはや。それは、いつも言っていますが、単純なストーリーではなく、見せ方やらなにやら、そっちのほうへの感心に対してなのですが。  まぁ、考えてみれば、放映直後に、1話毎にドラマそのものはもちろん、その中で 使用した楽曲を配信してしまう というスタイルも、いやはやのひとつ。コンテンツビジネスという面では、もはや日本はストレートには戦えないと実感してしまいます。それは、インフラ的な面はもちろん、それを視聴するためのソフトウェア的な面でも感じるところ。いくら、テレビがスマートを謳おうとも、賢さを感じることはありません、云々。  まぁ、そんな話はさておき、まだ、終わっていない番組もありますが、やはり、今シーズンはSMASHがいちばんでした。特に クリエイティブな面で 。 Katharine McPheeありきではなく、スピルバーグらしさ全開でもなく、まぁ、そこが逆に良かったのかなと思います。最終話の見せ方もなかなかで、エンディングのDon''t Forget Meがとてもよかった。なんともミュージカル的な楽曲ですが、マリリンモンローという題材をメロディと言葉で上手くストーリーとリンクさせており、ファイナル的な演出も重なって、とてもクリエティブ。 いざこざというイベントが盛りだくさんでしたが、全てを上手く収めつつ、ほんのわずかの、おや? を残したまま、次のシーズンへと繋げるというストレートな流れもいい。なんていうんでしょうかね、TheO.C.的なイライラ、LOST的なまたか……、がない。 まさにいやはや。  一方で、キャンセルになった作品もあれやこれやと多いようで。そりゃそうでしょうと思う作品もありますが、中でもRingerは、なぜ? と思ったりもします。まぁ、いろいろな大人の事情があるんでしょうね。ビジネスでもありますから。そうそう、Desperate Housewivesは高額ギャラがネックだったと言われてますが、シーズン通しての視聴率を見ると、とんでもない落ち込み方をしているんですな。  所詮はビジネスと捉えるか、エンターテ

#325 Purchased→iTunes Match→iCloudとステップを経て分かった、その価値。

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 iTunes Matchですけどね、 Appleの提案することだから、使えるというより愉しんだろうとは思っていたものの、 その存在(価値)がよく分からず、 日 本では実質的に使えないことから利用していませんでしたが、 最近、 その価値をようやく実感できるようになってきました。で、この良さを伝える言葉も発見しました。あれです、貸倉庫です。音楽というコンテンツを預かっておいてもらう貸倉庫。iTunes Storeにて購入した音楽コンテンツだけではなく、同じコンテンツをすでに所有しているならば、貸倉庫に預けたも同じにしてくれる貸倉庫。そう考えれば、年間、24.99ドルは納得できます。  なんてことを考えられるようになったのは、iTunes Storeに追加されたPurchasedをやたらと活用し、その便利さに感心するようになったから。これ、iTunes Storeで購入したコンテンツならば、どのデバイスであってもDLできるってシステムであり……、って、こうして文字だけ追いかけるとたいしたことありません。当たり前的ではありますし。  で、何故そう感じたか、ですな。そもそも、我が家のデジタルデバイスは、 メインマシンであるPowerMacG5を中心とし、iPhoneやらiPadといった個々のデバイスには、必要な時だけ、必要なコンテンツを同期させればいいという考えで、揃えておりました。ですから、それら持ち運びデバイスの記憶媒体容量は MacbookAirでは64GB、iPhoneでは16GB、iPadも16GBと製品ラインナップ上、ミニマムな選択をしていました。 今でも、その考えは変わっていませんし、これからもそうするでしょうが、意外と面倒なのがそのメインマシンとの同期。同期させる時間というよりも、同期の手間のほうですな。最新OSを使えば、ケーブルレスで同期してくれますが、何よりもメインマシンを起動しなきゃいけないことが、意外とネックになっていることに気付きました。と、そこで、このPurchasedです。メインマシンを立ち上げなくても、必要な時、必要なものだけ、PurchasedにてDLすることができる。しかも、AppleTVまでフル活用していますから、その便利さは、まさに快適さへとつながり、それらすべてはなくてはならない存在となっています。  となると、次にピンと

#324 一見すると変わっていないように見えるをダイレクトに表現した、The Beetle。

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 今度は、The Beetleです。先代はNewで、新型にはTheですか。上手い、実に上手いと思いました。こうしたキャラクターが強い商品は、 クルマに限ることなく、 次世代へ移行することがとても難しいものです。そこにある尖ったモノがデザインであれ、走りであれ、価格であれ、オーナーたちによって作られた支持であれども。開発時、その変えられないモノに対して、開発陣の中では相当なストレスが発生しているはずなのですが、新商品となってデビューすると、そのほとんどは、商品を徹底的に分析し、Re-モデリングしたと堂々と謳われています。いや、もちろん、それはウソ偽りない言葉だと思います。ただ、スイッチを誤ると、新世代モデルは失敗作と見なされ、もしくは旧世代を否定しかねません。延々と語られることになりますから、 ほんと、難しい。  いち素人が考えるに、この手のモデルにおけるキーは、単体で見た時に、 変わっていないように見えることかと思います。ある意味、デザイン優先。と思ったのも 、3世代のビートルを比較して、初めて分かったこと、そうでないことがありまして。 たとえば、そのクルマのデザインに対して、多くの人はディティールまで覚えておらず、キーとなるアイコンとなる部分のみを覚えていて、そのいくつかが揃ったことで、そのモデルとして認識を行います。そういう意味で、変わっていないと思わせること、つまり、そのポイントを抑えておくことが大切だと。そして、 横並びにした時に意外にも大きく変わっているところが多かったりすると、オドロキを感じさせ、それが 存在を認めることへと繋がると。まさに、これ、いいんじゃない、と。もしくは、これも、いいんじゃない、と。  で、 The Beetleですな。そんな企みも含めて、よく考えられたクルマでした。 乗り込んでみるとフツーであることに気付きます。外観のようなデザインのクルマに乗っているという意識は、確実に先代よりも少ない。でも、細かに見ていくと、ビートルらしさは表現されています。少ないですが。そして、シートポジション、周囲の視界もフツーといいますか、VWであることを強く感じます。結果、シートに座った瞬間の、あの戸惑いがない。そう、フツー。で、走り出してみれば、1.2Lターボはパワーはもちろん、躾も十二分だし、発進時のDSGのギクシャクも少なくなったかのよ

#323 変わらぬ愉しさがあるからこそ、変わったことを楽しめる、八ヶ岳スタイル。

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  今年のGWも八ヶ岳山麓にて過ごすことが出来ました。ただ、これまでとは異なり、今回は知り合い宅にお世話になったこともあって、朝から晩までがひたすらに濃かった。と振り返れば、愉しかったとまとめられるのですが、行くまでは気が重かった。毎年のことですが、秋が深まって八ヶ岳から引き上げて東京へ戻ってくると、それまでの愉しさとの落差に戸惑うかのように、積極的な行動を避けていたもので。   で、八ヶ岳ですな。久しぶりに走る八ヶ岳までのアクセスルートは、ようやく春が訪れたところで、冬の厳しさを引きずってか、例年よりも春は遅く、桜がようやく満開を迎えたところ。でも、のんびりと飛ばすことなく走っているうちに、景色を見ているうちに、懐かしさに似た“変わっていない感”を覚え、それは到着した後も強く感じました。たとえば、小海町高原美術館併設のカフェ花豆では、口に入れたとたんにパーンと弾け、いつまでもそのままでいたい(つまりは飲み込みたくないってことですな)と思うような愛しさがあふれているご主人お手製のハム、そのベースにほんの少しの酸味を持ち合わせながら、鼻へとふんと抜けゆく果実的なほろやかな甘みとのバランスが絶品の域を越えているほうずきのデザート(右)も、変わっていなかった。もちろん、ホールでのご主人との愉しいコミュニケーションやら、厨房での奥さんのマジックといわんばかりの調理も、これまでと何も変わることはなく、まさにそのまんまでした。でも、そのスタイルやら表現方法は深くなっており、って、そういう変化も、また、相変わらずだったりして、そんなところにひと安心もしました。   さらには、ヤツレンではソフトクリームとヨーグルトのハイバランスレベルを堪能し、八ヶ岳パイ工房ではまじめさこそが作品にストレートに作品に表現されることを再確認。そして、まだ芽吹き前の白樺を見つめ、まだ雪を残した八ヶ岳を眺め、カフェのお手伝いをし、いつものスーパーで品揃えとそのリーズナブルさに感激と、これまでと同じながら、これまで以上の愉しさを思い起こすと、八ヶ岳でなきゃならない理由のあれやこれやは、いずれもそのまんまであり、そういう意味合いからすれば何も変わっていなかった。まぁ、ここについては変化はなかったかな。って、変化はあまり期待していなかったりしますが。   もちろん、発見やオドロカシといった面で