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#1790 この年次って表現が、今年の終わりを感じさせる……、「2025年次」なRJC カー オブ ザ イヤー。結果ね。

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 気がつけば、もう11月も下旬。あっという間に1年は過ぎ去っていきます。ということで、今年次のRJCカー オブ ザ イヤー(←半角アキが正しい)を振り返っての、あれやこれや、を。個人的には、いろいろな事情があってとは理解しつつも、ホンダとスズキという2ブランドになってしまった国産部門の行方、一方の輸入車では、ここのところ連勝となっているメーカーの快勝が続くのか、いや、ここで途切れて、中国や韓国のブランドが評価されるのか、はたまた、フィアットやクライスラーを傘下に収める欧州企業がトップとなるのか、あいかわらず、開票までまったくわからないという状況となりました。 で、結果は、下記のとおりとなりました。   RJC カー オブザ イヤー      スズキ スイフト   RJC インポート オブ ザ イヤー      BMW ミニ・クーパー   RJC テクノロジー オブ ザ イヤー      BYD LFPブレードバッテリーとCTBボディ構造 BYD    RJC 特別賞      三菱自動車工業 トライトン  今年を賑わせたモデルと技術たちですが、ま、いずれも話題を振りまき、それぞれに個性を放っており、今年はこういう結果になりましたか、といった感じ。いつも言っていますが、投票には甲乙つけがたく戸惑いがあり、いつもと同じくどう得点したかは覚えていなかったりもします。開票は、テストデー直後に、メーカーやインポーターの方々が見守る中で行われるのですが、自分が座っていた入り口付近の席(受付席)からはモニタがまったく見えずでして、読み上げられる点数を暗算するにも限界があって、最終的に結果が読み上げられるまで、わからずといった状況。輸入車は、読み上げの途中で、入れ替わりがあったようですが、そんなことも分からず仕舞いでした。  そうそう、ひとつだけ、なぜに、商用車であるトライトンが受賞をしているかについてじれておきましょうかね。基本的にRJC カー オブ ザ イヤーでは、商用車は対象外となっているのですが、過去に三菱ふそうトラック・バスの技術が特別賞として受賞しており、このあたりは特に乗用車系という枠にこだわらず、これからのクルマの発展に寄与してくれる技術やコンセプトにも、与えることがあります。それゆえの特別賞ですな。ま、そういう意味合いでは、現行型トライトンはまさにそん

#1782 オーストラリアだから赤が映えるのか、日本では映えないのか、でも、赤はすごくいいよね、と思った、ジムニー(シエラの5ドアバージョン)。

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 仕事でオーストラリアにおりました。その内容は、もうしばらくは話せないので、それ以外の話をば。ということで、ジムニー5ドアが結構走っておりましたって話をしようかと思います。あれですよ、あれ、日本でいうシエラの5ドアバージョンで、インドで生産されたモデル。日本への導入が渇望されるものの、導入を含めて、どうなるのかさっぱり分からないという、あのモデル。ただ、こうして市街地を走っている実車を目にすると、ストレッチされたといっても思ったほどにそのバランスは崩れていないし、サイズ感を含めて、ちょうどいいんじゃないか、と、感じさせるマジックがありました。ふーん、いいんじゃない? ってな、感じで。  ただ、ちょいと調べたところ、車両販売価格は5ドアで$40,000以上。今朝の為替レートが$1(以下au)=105円ですから、えっと、日本円にして420万円。ちなみにジムニーシエラ(以下ジムニー)3ドアのボトムグレードでも$34,990ですので、日本での販売価格には超リーズナブル感があります。そう考えると、3ドアは日本で生産できたとしても、5ドアはインドからの輸入になりますので、5ドアが日本で販売されたとしても、その販売価格は決して安くはないんだろうな、という妄想も沸いてきます。ただですね、ほか、オーストラリアで販売されているモデルの価格を調べてみると、たとえばトヨタ・ヤリスは$32,674であり、ジムニーの割高感は「それほど」強くはないことも見えてきます。ランチの価格が日本円で2000円を超えてしまう国と考えると、なおさらのこと。  それはさておき、不可思議に感じたのは、彼らがジムニーサイズ、つまり、いくら5ドアになろうともジムニーのキャビンスペースを認めて、選んでいるところ。そう、狭いとは感じないのだろうか、ということ。そういう観点からすると、5ドアが選ばれる理由は分かるのですが、3ドアもラインナップされており、意外にも選ばれていまして、ちょっと、驚きを覚えました。ま、ジープ・ラングラーとて2ドアを用意していることからも、需要があるんでしょうな。そんな妄想をしていると、ランドクルーザーにもショートボディがあったらいいのにな、とか、3ドアモデル好きとしては、あれこれと考えてしまいます。  あれこれと妄想していると、やっぱり、ジムニー5ドアを、ローンチできなかったスズキのスタンスに、い

#1774 東京モーターショーあらため、ジャパンモビリティショー2023に感じた、あれやこれや。その2

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 さて、続きです。ということで、それぞれのブース(ブランド)が表現したかったコンセプトは、果たして、どこまで来場者に伝えられたのかは、まったくもって分かりません。たとえば、日産のクレイモデル3台、CG2台という、計5台でコンセプトカーを表現していたことについて、会場に足を運んだという知り合いに話を聞いてみると、分からなかったと。そうなんですね、「ハイパーフォース」に目を奪われ、「ハイパーツアラー」にワクワクを感じたとこまでは強く印象に残っていたようですが、ヨシダイチオシだった「ハイパーパンク」については、ん? ってな、回答。まぁ、3連休の大混雑ぶりの中では、仕方なかったのだろうな、と思いつつ、逆に、ホンダのエリートジェットに乗った? とか、目立つモノに触れられた、それこそ列に並べた、といった言葉が返ってくることが多くありました。  そういう意味合いでは、ダイハツのビジョンコペンあたりはすごく分かりやすく、また、その完成度も実車テイストにものすごく近かったこともあり、人を集めていた理由はストレートに分かりやすかった。まぁ、この表現方法こそが、従来のモーターショーだったのかな、と思うところもありました。ただ、個人的には、ダイハツでは、コンセプトを強く表現していた「OSANPO(オサンポ)」が強く印象に残りましたし、このテーマをうまく市販車に落とし込んで欲しいな、なんてことを感じていました。あ、ダイハツでいえば、考えてみますとね、コンセプトモデルとして、EVモデルでもある「UNIFORM TRUCK/CARGO(ユニフォームトラック/カーゴ)を展示しながら、会場の端には、早々にデビューを予告しているハイゼットのEVモデルが置かれていたことに、今回はひょっとしてなくても良かったのでは? と思わせるところもありました(ちなみにプレスリリースの中に出展車両としては書かれていなかった)。  ブースコンセプトも、出展車両も楽しさがあったのは、三菱ブースでしょうかね。会場入ってすぐのところに位置していたこと、隣の日産ブースで「ハイパーフォース」に人が集まっていたこと、ほぼすべての市販車に乗ることができたBMWブースが目の前にあったことなどから、人が多く集まっていていました。個人的な意見とはなりますが、最近の三菱は、自らの存在価値を広めるのキーを見つめ直し、実直に展開しており、製品もす

#1773 東京モーターショーあらため、ジャパンモビリティショー2023に感じた、あれやこれや。その1

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 今年から、東京モーターショーの名前が、ジャパンモビリティショーへと変わりました。何が変わったかというと、人気アーティスト(自分はすべて知らなかった人たちばかり)やお笑い芸人(なぜか吉本のみ)によるライブ、グルメに詳しい方にグルメプロデュースコーナー、スタートアップ企業とのマッチング、もちろん講演やら、いわゆるクルマやバイクの展示だけではなく、キャンピングカーからスポーツカーまで、ありとあらゆるモビリティライフをつなぐイベントへと変わっていました。ま、イマドキというのでしょうか。自分は、もはやテレビのない生活を送っていますから、イマドキに付いていけない部分も多くあります。ちなみに、ショーに出展されるクルマについては、ショー開幕とほぼ同時に出版される本と、その後に出版される本への仕事を依頼されており、逆に知りすぎているところもあって、このところ、口を閉ざしていました。  今回は、って、まだ終わっていませんが、プレスデーと、特別招待日と銘打たれ、一方で、障がい者手帳を持っている方が見学できる日の2日間に、出掛けてきました。もちろん、両日で、出展内容やレイアウトなどは変えられているのですが、逆にいえば、それぞれに来場者の層が違っており、自分にとってはそれもまた見どころとなっていました。プレスデーの話をしますと、それ、出展されるって聞いていなかったよ、ってモデルが、いくつかありまして。その1台が、日産のハイパーフォース。現行型GT-RのフォルムをベースにしたBEVですが、聞いてなかった。聞いていなかったので、執筆した雑誌には、日産はコンセプトカー4台と書いてしまいました。知らなかったんだから、仕方ないとはいえ。ただまぁ、難しいのは、何かが発表されることが分かっていたとしても、そのブランドが最後まで写真を提供してくれないこともあって、特に、ショー開幕前に出版される雑誌であっても、テールランプだけとか、アンベール幕が掛けられた写真だったりしてしまいます。でも、ショー開催日以降はアンベール幕なんぞ掛かっていないわけですから、なかなか難しいところがあります。  そんなジャパンモビリティショーですが、いわゆる各ブランドのモビリティ出展ブースに焦点を当てますと、どのブースも趣向を凝らしており、色がありました。個人的な想いを入れてしまうと、いちばんいいなと感じたのは、前回同様にマツダブー

#1771 新型トライトン(プロト)が手に入れていた乗用車的な感覚と、ほか三菱車のオフ走破性の高さに驚いた、話。

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 三菱自動車の、オフロードを走れるモデルの、オフロードテストドライブへと出かけてきました。場所は、三菱の北海道十勝研究所内にある十勝アドベンチャートレイル。ここは、現在ではクローズドとなっているオフロードコースですが、あの増岡 浩氏が、重機とチェーンソーを駆使して作り上げた渾身のコースだったりもします。と聞くと、ハードなシーンばかりが連続すると思われるかもしれませんが、そんなことはなく。地形のアップダウンをうまく利用しつつ、あちこちに先の見えないタイトコーナーを設定し、ところにどころにハードなオブスタクルを用意。もちろん、ハードなシーンを迂回できるルートも用意されていますから、車種のレベルに応じたテストができる内容でして、一見、特徴がないと思われてしまうかもしれませんが、実はよく練られたコースとなっていました。  で、今回テストドライブしたのは、来年初頭の発売を予告されたピックアップトラックのトライトンプロトタイプのほか、デリカD:5、アウトランダーPHEV、そしてデリカミニの4車種。先方の狙いは、それぞれのオフにおけるポテンシャルを確認してもらうことにあったようで、それゆえに、モデルによっては迂回路が設定されているものの基本的に同じコースが設定され、比較できるようになっていました。ただまぁ、たとえばモーグルではトライトンでは余裕ありあり、でも、デリカミニではギリギリといった感じもありましたが、トライトンがチャレンジしたヒルクライム(フラットだったけども)をアウトランダーPHEVでもアタックできるなど、比較することで優劣を感じさせるのではなく、ほかの三菱モデルの見えづらいオフポテンシャルを試すことができた、という面で、実に「愉しい」試乗会でした。  ということで、今回は、このコースを走った4車種を交えて書いてみましょうかね。コースレベルは、モーグルは全モデルで下回りを擦らない程度とされ、ロックセクションはトライトンのみ3レベルある真ん中を走り、ヒルクライムはトライトンとアウトランダーPHEVのみ許されていました。ちなみに、路面状況は、前日に大雨が降ったためぬたぬただった、でも、早めに雨が止んだおかげで乾きつつあるけど、水たまりもあるってな感じでした。この試乗会で印象に残ったのはタイヤがグリップを失った際の制御でしょうかね。自らの感覚にもっとも近かったのがトライトンで

#1767 あれこれ考えると、よく製品化できましたね、と感心しきりだった、三菱・デリカミニ。

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 書いていなかったじゃん、という新型車試乗会が2つありました。ということで、その1台目、三菱のデリカミニについて。このモデルは、いろんな意味でよくできていました。昨今の、スタイルだけを変えてSUV風を装うモデルがメインストリームになりつつある中、現在の三菱ブランドにおいて、できること、できないことを明確にしながら、三菱らしさとは何かを自問し、まずは、上手に表現できていたところは高く評価できると思います。デザイン、走りともに、ね。  ベースとなったのは、eK Xスペースですが、意外にもオリジナルたるトピックは数多くあります。デザインでは、ひと目見ただけで強烈な印象を与えるフロントマスクを組み合わせ、あんまり変わっていない感を覚えつつも比較するとずいぶんと手を加えましたね、と言いたくなるリアセクションをトピックとしていますが、このデザインについては賛否両論あるかと思いきや、周囲からはマイナスな意見は出てきていませんし、自分も、いいんじゃない、これ、と捉えています。ただ、冷静に眺めると、このフェイスって、最新型デリカD:5ではなく、フェイスリフト前のテイストでして、ファミリーとしての整合性があるような、ないような、微妙なところ。いや、旧フェイステイストが強いように感じます。でも、不思議なのはデリカファミリーの一員であると認識させられてしまうところ。なぜなんでしょうかね、これ。あとは、ボディカラーについては、新色のグリーン系のイメージが強烈なのですが、ほかの色合いを目にすると、意外にそれぞれにスポーティとか、やんちゃとか、イメージが変わるもので、感心しきり。まぁ、これ、造形が、デザインがなせる技なんだろうなと、デザイン素人は感じています。  もう一つの、その走り(以下4WD)ですが、ダンパーの低速域と高速域での動きを、よりリニアに感じる方向へとチューニングを行い、さらにタイヤのハイトを1サイズとはいえアップさせた165/60R15を採用したこともあって、結果として、ストレスなく動き、かつ、路面からの大きな入力に対しては懐の深さを感じさせる、質感を与えています。これ、ベースモデルのeK X スペースも倣っていいんじゃないかと思いましたが、ま、あちらは街乗り重視であることから、異なるセッティングが必要なようです。ま、コストもありますしね。ワインディングでは、ロール量が減ったとい

#1757 上がりのクルマを、ジムニーにするか、ジムニー・シエラにするか、ちょっと考えてみた、話。

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 さてと、ジムニーの話をしましょうかね。我が家からジムニーが去って1年が経過して、今、フォード・フィエスタ1台では満足できないどころか、不整地へと気軽に足を踏み入れられないストレスがどんどんと膨らみつつある状況にあります。実は、これ、30年前にも感じたことでした。あの時は、クロカン(風)ヨンクを手放して、ワゴンRの4WD、続いてファミリアGT-X(4WD)へと乗り換えたものの、いずれもいわゆる乗用車4WDであり、クロカン走行できないどころか、砂浜でスタックする始末でしたから。かといって、フィエスタにどこか不満があるわけでもなく、むしろ、スタッドレスタイヤから夏タイヤへと履き替えたところ、やっぱ、ヨーロッパフォードっていいよね、が、溢れてでていまして、手放す気にもなれません。つまりですね、やはり、理想は2台体制であることを痛感としまして、ならば、フィエスタはそのままに、またも軽自動車のジムニー(以下ジムニー)との2台持ちはどうだろうか。ついでに、シエラ1台になることが自分としては納得できるのだろうかを探るべく、久しぶりにジムニーシリーズに試乗することにしました。  そもそも両車は、ボディやそのほかを共用としながら、シエラではワイドトレッド化とエンジン排気量アップ(NA)という大きな違いを与えていますが、そのアプローチは先代も現行型も変わっていません。そして、その分、シエラにはゆとり的フィーリングが演出されており、それがアドバンテージだと語ってきました。ところですね、現行型では別モデルを作ろうとしたかのような作り込みが見られます。分かりやすい表現をすると、先代までがジムニーを作ってから海外モデルたるシエラを作ったのに対して、今回は、シエラをグローバル戦略モデルに定めて開発し、ついでに軽自動車のジムニーも作ってみました、といった感じ。なので、完成度が高いこと、目指した走りが色濃く表現されているのは、シエラのほうであって、ジムニーには言い訳がたくさん見られます。もちろん、軽自動車という枠に収めばならず、この場合の言い訳は致し方ないと、捉えられますし、不満をいかに感じさせないかという仕立てが行われていますから、一概にウィークポイントと攻めたくなるのもちょっと違います。そうなんです、シエラのバランスが際立っているだけ、と、捉えてもらうといいかと思います。  その美点、ひとつ目は

#1744 三菱eKクロスEV、日常でどこまで使えるか、どんな乗り方をするならオススメか、検証してきました。その3

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 自宅から湯河原まで出掛けましたが、その距離は80kmと少しですから、航続距離180kmを謳うeKクロスEVにおいてはそこそこに充電してあれば問題ないのですが、ないのですが、ないのですが……、あえて苦難を強いるのが吉田流。ということで、圏央道と小田原厚木道路を走って行けばいいものを、そもそも、下道派であることも手伝って、丹沢山麓にほど近いワインディング路を選びました。もちろん、アップダウンありです。ただ、この道をセレクトしたのは、途中にある道の駅に急速充電器があったから、そう、何かあっても対処できると考えたからでした。  ところがですね、標高のそこそこにある八王子からいくらか上ったとはいえ、どちらかといえば海岸線まで下り基調だったこともあってか、予想外の低電費となりました。自宅から約50km走ってわりと平坦な地へと出た際の記録ですが、バッテリー残量は63%もあり、この条件に近い感じで走れば満充電仮定で約165km走れることを示しています、簡単にいいますと。回生ブレーキを積極的に使うBモードをセレクトしていたことも多少なりともプラスになったのかとは思いますが、それにしてもね、ワインディングを、そこそこに快調に走りゆく軽トラックについていっての数値ですから、そういった意味でも驚きがプラスされました。で、結局のところ、途中の急速充電スタンドは利用せず、そのままに相模湾へと出て、湯河原までは充電せずに到着しました  そして、湯河原まで来たならば、大観山まで県道(無料)を利用して上ってみようということになり、湯河原の美術館にあった急速充電スタンドを利用して充電した後に、いざ、アタック。ただ、アタックといっても、法定速度以上は出さず、穏やかなロールを愉しみ、そして、後方からのバイクや走り屋さんには、すんなりと道を譲るドライビングスタイル。上では少しスピードを乗せて爽快に走って、下りは都合によって上りよりさらにのんびりドライビングを行ったところ、85%あったバッテリー残量は15kmを走行して61%になっており、標高差約1000mの上り下り(距離は15km)にバッテリー容量の24%ほどを要しました。これ、たとえ大観山のあたりに住んでいて、日々、湯河原まで降りてくるライフスタイルであっても、1往復は確実にできますし、アクセルペダルを踏み込んだ走りをしたとしても、少なくとも1往復は可能

#1741 乗用車用タイヤと違って、SUV用タイヤは走行シーンによって3タイプがあります、ってな、動画撮影。と、その裏話。ダンロップ・グラントレックシリーズ(MT2、AT5、PT3)の紹介。

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 夏に、もうひとつ動画の仕事がありました。当初、社内用もしくは販売店用の撮影だと聞いていたのですが、気付いたらYouTubeに公開されてようで、それを身近な人から教えてもらいました。ただ、特別に社内用向けを意識した語りをしていないので、一般公開されてもなんら問題はないのですが。動画の内容は、ダンロップのSUV向けタイヤであるグラントレックシリーズの3タイプの紹介でした。クロカンモデルに長く携わっていると、SUV用タイヤには大きく3タイプがあることをあらためて紹介したほうがいいと思うことがあります。なぜならば、これまでSUVに触れてこなかった人たちは、タイヤは、エコか、スポーツか、コンフォートか、で捉えるのがフツーであり、このSUV用タイヤの、走行シーンによってタイヤを選ぶという感覚を知らないからです。ということで、この手の解説は、いまさらでありながらも、続けねばならんことだもと思っています。ちなみに、同じくタイヤを紹介している #1737のタフト+ジオランダーX-AT では、MTとATの間に位置する毛色の変わったモデルをインプレッションしていますが、ああいった動画での語りも、前提として今回のような3ジャンルの説明をしたほうがいいなと、あらためて感じています。  さて、動画撮影の話を。撮影班は前泊してほかのシーンを撮影していたようですが、自分は指定されたとおり当日の朝に集合しました。なんか、先生みたいじゃん、とか思いつつ。で、撮影前に、開発者の方に助手席に乗っていただきあれこれと話をうかがいつつ、改めてのチェックを行いながら……、あれ、いつしか、撮影されていたという、そんな流れでした。動画の中で語った自分の意見は、脚色することなく素直に思った言葉であり、一方で、開発者とのやりとり部はあちらの回答を意識した質問を先に投げ掛けたりもしています。ということでビギナーさんでも分かりやすい内容としたのですが(企画の意図どおり)、この動画を目にした、うちの母親(自動車免許なし、クルマのこと知らず)がですね、視聴後に、ヨンク用のタイヤは3種類あるのね、と語っていたので、内容、構成についてはバッチリだったと思われます。  そのほかの撮影裏話としては、今回のカメラマンさん、これまでスチールで散々にお世話になっていた方なのですが、動画撮影は初めて。で、この人、自由に語ってください

#1737 ダイハツ・タフトにジオランダーX-AT? と思ったけど、乗用車用に仕立てなおしていて、グーだったという話。

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 そういえば、8月におもしろい取材がありました。ダイハツのタフトに、いま、流行りのAT以上MT未満のタイヤをはかせて、インプレッションを行うという企画。これまでのSUV用タイヤは、街乗りメインなHT(ハイウェイテレイン)、ハードなオフロード走行を得意とするMT(マッドテレイン)、その中間のキャラクターをもつAT(オールテレイン)の3つに分けられていました。ま、その味付けは、ブランドによってさまざまなんですが、昨今ですね、見た目はMT的なアグレッシブさをもちながらAT的な乗り味を求めるという方が多いとかで、そこに注目が集まり、そういった商品が出てきています。MTよりは快適に乗りたいということから、そこにファッション的な意味合いを求めていることが見えてきますが、いずれにしても、かつてのように、あれだけオフ走破性が高いから日常性が犠牲になるのは仕方ないよね、といった、バーター的な感覚は受け入れられないようです。はい。  で、タフトの話。ま、クロスオーバーモデルですよ。どころか、乱暴にいいますとね、ロッキーと、タントと、ムーブキャンバスと、プラットフォームを共用する軽「乗」用車です。ですので、この手のタイヤ、特にLT規格のモデルを組み合わせと、あれやこれやと無理がダイレクトに顔を出してきます。ま、それを納得の上ではくならばいいのですが、それを知らないと、これないよなぁとばかりに後悔に直結しかねません。ところがですね、今回テストしたヨコハマのジオランダーX-AT(165/70R15)は、そもそもゴツゴツパターンなポジションにありながら、さらにはこれまではLT規格のみでサイズ展開されていたところを、このタフト(スズキ・ハスラーも)をターゲットとした165/65R15と165/65R15に限って、なんと、LT規格を外した設計となっていました。つまりですね、トレッドデザインはゴツゴツだけど、仕立ては乗用車向けとしたという、ひと昔前では考えられない作り込み方です。  で、で、実際にはいてみると、ブロックパターンゆえのロードノイズとパターンノイズが存在するのですけどね、すこぶる小さい。ちなみに、タフトは、軽乗用車としては異例ともいえるほどの静粛性を持っていまして、それでもキャビンにタイヤからのノイズが入り込んでくるんですが、耳障りじゃない。いうまでもなく振動もありまして、ペダルやステア

#1734 ルノーのE-TECHですけどね、ルーテシアとの組み合わせが好みでした、という話。

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キャプチャー E-TECH   アルカナ からスタートして、 ルーテシア 、そして、このキャプチャーと、ルノーのハイブリッドシステムであるE-techユニット搭載3モデルすべてが日本デビューを果たしました。当初、プラットフォームが同じですから、フィーリング差はそれほどないだろうと思われましたが、これがですね、さすが、ルノーと唸らせるほどに作り分けをしています。最近のクルマ作りには、エアロ違いな別車種扱いでも同じサスペンションとか、ターボであろうとNAであろうと同じパーツとか、クルマ好きにとっては好ましくない集約化が見られます。今回、ルノーもその手法に倣った作り込みをしているんですけどね、結果ですね、とんでもないものを作り分けてしまいました。そう、それぞれの世界観を、性能差という面でもしっかりと提供しています、この三兄弟。 アルカナ かっこいいんだけどね  このハイブリッドユニットの解説は述べてきたとおりなので、省きますが、さて、どの組み合わせがいちばん好みかについて、記していきたいと思います。想像としては、キャプチャーに乗るまではキャプチャーかなと思っていましたが、通して比較すると、ルーテシアでした。やっぱりですね、基本となるモデルだけに、しっかりと作り込んでいて、その手順書どおりといわんばかりの設計を行っている。つまりですね妥協がない、というか、ここまでを見据えて作り込んでいるので、破綻がない。アルカナのようなアッパークラス感に繋がるようなスポーティさの演出をしなくていいし、キャプチャーのようなやんちゃ的なテイストも不要であり、まさにお手本となるようなベンチマークをしっかりと作り込んだ、そのスタンスに、ルノーらしさを感じたりもしました。 ルーテシア E-TECH  もう少し具体的にいいますとね、現行型ルーテシアはそもそもオーバーパフォーマンスを手に入れていまして、それを高く評価して、振り返ると、 月刊ドライバーの輸入車ドライバー大賞2020-2021にて トップに選んでいました。そして、今、それが、ルノースポールのベースになることだけではなく、このハイブリッドユニットを搭載した際のバランスまで考慮しただったことが分かると、なるほどなー、ここに帰結していたのか、と納得し、あの時残っていたモヤモヤが澄み渡っていきます。って、ぜんぜん具体的になっていないな、えっとですね

#1733 期待どおりに進化していたダイハツ・ムーヴ キャンバス(2世代目)。あ、走りもとってもいいです。おじさんにもオススメです。

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 自動車メーカーとして強烈なプッシュをせずとも、売り上げが落ちていないだろうことは、街を走っている車両の多さを見れば一目瞭然、でも、先進安全システム含めて変えなきゃいけない時期に来ている、でも、変えられない、そんなジレンマが丸見えだったダイハツ・ムーヴ キャンバス(以下キャンバス)。もうしばらくはこのまま販売するんだろうなと思いきや、初代モデルがデビューしてからなんと6年が経過していたとかで、フルモデルチェンジを行いました。それにしても、え、6年? あの、 豊洲のアパートのそばで撮影した のもそんな前なのことになるのか? と思いつつも、6年が経過しているのに古さを感じさせないデザインは、やはり秀逸だったんだなぁと、改めて思わせてくれます。そして、ここまでデザインの印象が強いモデルながら、テイストを大きく変えなかったように見せるその手法に天晴れを感じました。んで、装備やらもイマドキとなっていたりして、いやー、良い進化たなぁと感心しきりでもあります。  ちなみに、初代モデルの紹介記事を振り返ったところ、このパッケージングはおじさんにも受け入れられるものであり、おじさんが乗っても恥ずかしくないモノトーンを、ぜひともおじさんに勧めたい、なんてまとめていたものがありました。で、実際に、街中を走っているキャンバスを見ると、ご自分所有かどうかはわかりませんが、おじさんが運転しているキャンバスをやたらと見かけた気がします。時にツートーンで。もちろん、ダイハツもそれに気付いており、新型開発にあたってユーザーのデータを採ってみると、おじさん支持がある程度あったようで、最新型ではおじさんがすんなり受け入れられる仕立てを用意。さらにおじさんからの要望に応えるべくターボモデルを設定したとのこと。ほんとかな、とも思いつつも、ま、選択肢を増やすというアプローチは、ユーザー層に広がりを与えてくれますので、歓迎ではあるんですけどね。  と、すでに試乗前から拍手喝采な新型キャンバスですが、そこには走りはいいに決まっているという大前提があってのことでした。ダイハツがタントから採用した新開発プラットフォームDNGAのポテンシャルはすこぶる高くてですね、とにかく走りがいい。言い換えると、日常における快適性をもうっちと優先させなさいなといわんばかりのセッティングでもあるんですが、あれから2年以上が経過し、あ

#1732 軽自動車にEVってすごくありだよね、を感じさせた、日産・サクラ、三菱・eKクロスEV。

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 何か書いていないなと思ったら、日産と三菱からデビューした軽乗用車EVのことについてでした。前回の東京モーターショーにて、日産がその存在を予告していましたので、あれから3年近くが経過してようやくかといった感がありますが、同時に、え、専用プラットフォームではなかったことに驚きを覚えました。ま、深く考えてみたら、現在、パワーユニットは、内燃機関から完全モーターへの移行期ですし、軽自動車枠がこの先どうなるかも分かりませんから、当たり前といえば、当たり前のことでしたけども。  というわけで、日産からは「サクラ」、三菱からは「eKクロスEV」というネーミングでデビューした両モデルですが、デザインや装備の組み合わせ方に違いはあれど、プラットフォームを共用していることはご存知のとおり。ってか、この話をすると、この事実を意外にご存知でない方も多いようで。えっと、両社の合弁会社であるNMKVが手掛けたモデルとなっていまして、モーターやバッテリーといったパワーユニット関連はもちろんのこと、シャシーまで共用しており、サスペンション形式が同じであるだけではなく、使っているパーツも同じ。ま、外装デザインや装備差によって、車両重量が下グレードでは10kgという差になって現れていますが。  ということで、ここでは両モデルをまとめて評価します。特に感心したことは3つありました。ひとつ目は、エアコンをオンにしようと、少々ラフなドライビングを行おうと、つまり、EVにとって意地悪なことをしようとも、バッテリー残量表示に「突然」の落ち込みが見られないこと。これは公道走行でのレベルであり、もっともっと意地悪をすれば、知りませんよ、知りませんけど、日常使いでは不満を感じるレベルではなく、そういった唐突感がないところまで、しっかりと設計していることに、イマドキを感じました。メーカーとしては、高速走行をした場合、エアコンをオンにした場合、さらにはバッテリーが劣化した状況などを、かなり想定して、180kmという航続可能距離を設定したとのこと。そうなんですね、あの180kmという距離には、かなりのゆとりが与えられた数値となっていまして、目指せ180kmなんて走り方も可能であり、そこにおもしろさがあるかな、とも感じました。  ふたつ目は、軽乗用車とEVの相性の良さなんですが、それを語る前に、まずもって、このボディに対し

#1729 知っていたはずなのにすっかり忘れていた、フィエスタの秀逸なポテンシャルの話。

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 少し前、 #1725 にて記しましたが、フィエスタのブレーキ関連を交換したことでブレーキをストレスなく踏めるようになり、躊躇することなくフィエスタを愉しめるようになりました。その愉しさをさらに味わいたいと、どこか遠出をしようと企んでいるのですが、あれこれあってなかなか実行に移せず。で、今日はとりあえずとばかりに裏山を越えたあっちに広がるワインディングへと出掛けてきました。で、ですね、ひとこと。すげー、ですよ、フィエスタ。そう言葉にしてしまったほどに、すげー、かったです。  今日いちばん感激したのはコーナリングかな。街乗り低速域ではロールスピードが速すぎて、それゆえの不快さとそれを快適性へと転換しなければならないひと手間に面倒(違和感)があるんですが、速度域が上がると、なんだ、このロールスピード、ぴったりじゃんと感激を覚え、まさに的確といわんばかりのロール量に打ちのめされ、修正舵ほとんどなくコーナーを駆け抜けていきます。もちろんそういった際の路面追従性もピカイチといわんばかりで、サスペンションとタイヤの動きでアンジュレーションを美しくトレースしていまして、つまりは、路面に吸い付くようなフィーリングを伝えてきます。もう、心地よいのなんのって、なんじゃこりゃ、状態に陥ってしまいました。100PS仕様ゆえにエンジンパワーは3000回転以上でフラットにされている分、パンチに物足りなさがあるんですが、クルージングといいましょうか、GT的な走りと捉えると、このぐらいで十分といった感じ。その加減も心地よさに繋がっています。って具合で感激しました。ま、最初から知っているフィーリングなんですけどね、街乗りが続いたりすると忘れてしまうもんです。実は、最近、このフィエスタでは河原へすら足を踏み入れられないことをストレスに感じていましたが、これは手放したらいかんな、と、再認識もしました。  で、こういう気持ちよさを愉しめた日は、その後にも愉しいことが続きます。左の写真は、帰り際に立ち寄った農産物売り場へ出張販売に来ていた、パン屋さんという名のごにょごにょ。ま、半ば、それ目当て出掛けたのですが、なんと、今日が出張販売最後だとか。今後は、本店に行きますねー、なんてことを伝えつつ、やっぱりね、行動すると、何かが付いてくるもんだなと、こちらも、再認識。これをもって広がりともいいますな。出掛けて、よ