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#1735 快適すぎるし、愉しすぎる。想像していたその先に到達していた、プジョー308。

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 続いては、プジョーの308について。グレードは1.5Lディーゼルターボユニットを搭載した、GT BlueHDiです。これまでのプジョーのディーゼルユニットに対しては、これといった特徴を感じず、いや、悪いという印象はないのですが、超、すげー、といった印象も持たずでした。ところがですね、この1.5Lディーゼルターボエンジン、すばらしくてですね、ビックリしました。というか、この最新型308ですね、すべてが素晴らしくて、驚きました。  まず、そのパワーユニットですが、実は、これを書きはじめるまでは、つまり、試乗したにも関わらず、排気量を2.0Lだとばかり思い込んでいました。低回転域でのレスポンスのよさにそこそこの排気量を想像していましたので、それこそ、超・意外。なんっすか、これ、って言葉遣いしたくなるほど(実生活では使ったことない)に意外でした。しかも、発進からの加速感の作り込みがジェントルすぎてストレスがありませんし、心地よさのある吹け上がり感と、強いトルクに裏打ちされたかのような安心感と、つまりは、そんな演出されたフラットなトルク特性に、もはやうっとりといった印象で、308も完全にプレミアムCセグメントへと移行したんだなぁ、なんてことを感じさせるものでした。それでいて、そこから先、つまりアクセルを踏み込んでいくと、その過渡域たる繋がりは、低回移転域で見せた豊かなフィーリングのままに、スポーティな速度域へと突っ込みます。そう、まさに突っ込むといった感なんですが、そこには暴力的な加速感、スポーティさはなく、お上品に突っ込んで行く、そんな不可思議があります。褒めてますよ、褒めています。  そして、このパワーフィールに見合った仕立てをしていたのが、シャシー。組み合わされていたタイヤはミシュランのプライマシー4 S1で、そのサイズはなんと225/40R18。サイズを知った時(タイヤを目にした時)には、完全に行き過ぎを覚えましたし、それこそちょっとした段差でホイール傷つけそうという、フィーリング以前にマイナスなイメージを持ちました。しかし、実際にはシャシーが実にしなやかでして、タイヤで衝撃をダイレクトに受けながらも、それを、タイヤとシャシーが役割分担をしていなす……、というよりは整えて、キャビンへと伝えてくる。まさに、なんじゃこりゃ、状態。ホイールを傷つけそうなんて、マイナスイメ

#1712 すべてにうっとり。ルノー・カングー リミテッド ディーゼル MT。後編

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 なぜ、前編で止めて、後編をすぐに公開しなかったのか。それは、三栄のMotor-Fan webにて、 【2021年の推しカー|ルノー・カングー】ディーゼル+MT。最後の限定車にふさわしい名車だ!(吉田直志) という記事の公開を控えていたからでした。で、前編を読んでいただけるとわかるかと思いますが、このモデルに対してはMotor-Fan webでは収まりきらないほどの感激が控えていまして、それを後編に叩きつけようと考えていました。が、前編を読み返してみたら、あまりの文字数に、自分でもうんざり。ということで、後編は、その記事を受けつつ、ライトに流すことを心掛けたいと思います。  前編では、走りについては、ほぼ書き切りましたが、そのほかの美点としては……、やはりシートについて触れておかねばならないでしょうかね。ぱっと目にしたところでは大柄(大げさ)だと感じさせないんですが、座ってみると、なんじゃこのゆとりは、と感じさせてくれます。実際、クルマ(に限らず)のシートってのは、サイド部もそうですが、特にショルダー部分をサポートする造形を加えることで、すげーをダイレクトに感じさせてくれるものです。そう、分かりやすさ。つまりですね、言い換えますと、ショルダー部をサポートする造形はあってもいいんですが、なくても、シートの本質、真価は変わらないものだとも感じています。実は、所有していたグランドチェロキー(2世代目)が、まさにそれ。当時のジープはイマドキのSUVようにそのサイズ感を威張るのではなく、オフロードではコンパクトなサイズこそ大切だという考え方からデザインされており、それゆえにキャビンもボディサイズの割に広くなく、それがシートデザインにも影響していました。そうなんですね、ショルダー部の造形が大きなクルマのはずなのになく、でもですね、シートそのものの本質を語る上でショルダー部の造形の「強弱」は、あまり関係ないことを気付かせてくれました。あ、シートといえば、フォードは違った意味合いですごくいいです。もちろん、モデルにもよりますが、フォードのシートは背もたれで座るのではなく、腰で座ります。もうちょっといいますと、ケツで座ります。え? 何それ? と思われたかもしれませんけど、分かりやすく表現するならば、極端な話、シートバックがなくても(いやないとダメだけど)いいといえるほどのものでして、

#1681 八重洲出版月刊ドライバーで、今年の輸入車選びに参加した、話。

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散々に悩みましたけど、トップはルノー・ルーテシア。  今、発売中なのかな、八重洲出版のドライバー誌の企画、輸入車ドライバー大賞2020-2021に参加しましたって話を書いておきましょうかね。書き切れなかった想いがすごく残っているもので。あ、そうそう、えっとですね、ワタクシですね、何事においてもですね、点数付けすることでその評価を平易にしてしまうスタイルが好きではありません。それゆえに点数付けする執筆は基本引き受けないようにしているんですが、今回は、引き受けました。まぁ、わざわざ、ワタクシなんぞを、ご指名いただいたスタイルに、何かを感じたというところもありまして。 甲乙付け難かったリフター  ちなみに、点数付け評価においてですね、ま、そのものをしたくないだけではなく、絶対にしたくないことがありました。それがですね、どこかひとつに必ず最低点を入れなければならないこと。順位付けという評価は、まさに分かりやすいという意で表現としては有効ですが、それだけでは評価できない部分があるものです。ちなみに、RJCカー オブ ザ イヤーの最終選考会では、第1次選考会で選ばれた6台に対して、6、5、4、3、2、1と全てに点数をつけなければならず、1点を付けなきゃいけない車種(技術)がありました。しかしですね、RJCカー オブ ザ イヤーってのは一等賞を選ぶ顕彰であって、2位以下の順位付けに意味を与えていません(順位付けしていません)。ですから、トップ以外は6ベスト受賞となり、すべて同じ扱いとしています。 2シリーズグランクーペも良かった  で、ドライバーでは「1位に10点。残り30点をほか8台に分配(最低でも1点配点)」となっており、やはり、ボトムにも配点をしなければならず、うーむを覚えました。覚えましたが、トップ以外は、持ち点を自在に配分できることに自分なりの表現ができそうだし、ボトムを複数台選ぶことも可能だったので、、引き受けることにしました。 いちばん左の数字は便宜上ふられたもの  で、右がその採点表。採点してから気付いたんですが、いちばんなモデルに10点をつけると、残り(30点)をなんと8台に振り分けねばならず、採点をはじめてから、しまったーと思いました。ちなみに、残り8台に与えられた点数を平均するとですね、1台あたり3.75点となります。ところがですねー、いちばんとしたルノー

#1564 今年もいつしか過ぎ去っていった、2018年次RJCカー オブ ザ イヤー。

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 早いもので、って、口癖のようになっている気がしてきましたが、ほんと、早いもので、今年のRJCカー オブ ザ イヤー選考の季節がやってきました。ってか、過ぎ去ったんですけどね。結果は以下のとおり。   2018年次RJCカー オブ ザ イヤー   RJCカー オブ ザ イヤー       スズキ スイフト   RJCカー オブ ザ イヤー・インポート ボルボ V90/V90クロスカントリー   RJCテクノロジー オブ ザ イヤー   ホンダ 新型N-BOXの軽量化技術   RJCパーソン オブ ザ イヤー     光岡 進 氏(株式会社光岡自動車取締役会長)   RJC特別賞             名車のレストアサービス(マツダ、ボルボ)  となりました。まぁ、例年言っていますが、視点を変えると、評価もがらりと変わる、つまり採点も変わるもので、甲乙つけがたく。そして、これもいつもと同じく、最初から決めずに、試乗後の直感に従い、どう採点したかを覚えていなかったりします。ただ、個人的にはトヨタ・カムリに対して、日本向けかどうかはさておき、仕上がりに良さを感じていましたので高評価でしたし、シトロエンC3に対しては、クルマの良さはもちろん、楽しさ、おもしろさといった面でも評価していました。ま、いずれも最高点にしたかどうかはさておき、得点と自分の評価に違いを感じたこともまた事実。  さて、COTYはどのクルマ、技術を選出するのでしょうか。こちらに左右されることはないとは思いますが、個人的にはいつものことながら、興味津々です。いや、RJC会員としてではなく、ひとりのクルマファンとしてね。

#1535 2.0Lという排気量に安堵した、CX-3ガソリンモデル導入の話。

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 これを出したらダメだと思っていました。でも、やっぱり出すことになりました。ただ、追加するにしても、廉価とか、何かと比較して選ぶのではなく、積極的にこれでなければダメなのです、的な理由を付けて、さらには話題性までも誘ってのデビューとなります。そう、日本市場のマツダCX-3にガソリンモデル追加される件(写真はディーゼル)。  個人的には、ディーゼルエンジンだけでどこまで踏ん張れるか、に期待していましたが、折れましたか。まぁ、仕方ないでしょう。そもそもですね、CX-3ってのは、価格やサイズ、ユーテリティ性能をアドバンテージとして作られたモデルではなく、そこにクロスオーバーという曖昧なカテゴリーを当てはめることすら憚られると思っています。コンパクトゆえの取り回しの良さをベースとしながら、適度に積めることをトピックとしながらも、街中を乗り回すことに価値があるモデルではなく、どこかへ出掛けたくなる魅惑を備えたモデル。ですから、ランニングコストに長け、ロングドライブでも疲れ知らずである、ディーゼルエンジンだけが組み合わされたわけです、価格上昇はさておき。さらには、自在の操作性を仕立てていますから、さらにそれを愉しめるMTも設定。で、どこかへ出掛けるようになると、どこでも走ってみたくなりますから、4WDも用意しておきましょう、と。実に、ストーリーが明確であり、このCX-3のスタンスに共感し、個人的には大好きなモデルだったりします。  まぁ、言い換えると、クルマの価値を、価格やユーテリティ性能やらだけで、決めてしまわない。といいますか、昨今のクルマに対してのアンチテーゼ的な、どこまでも走っていきたくなる魅力、というクルマたる走りの魅力を存分に表現したモデルとも言えましょうかね。なので、デミオがベースになっているとはいえ、デミオとはスタンスが違います。ですから、CX-3に対して、あれが欲しいこれが欲しいとか、これがあれば売れるのに、といった、外野の声をそれほど採り入れることなく、というか、採り入れてはならないモデルだと捉えていました。  結果、ここに来て、ガソリンモデル投入となったわけですが、まぁ、よくよく考えてみますと、それが先のストーリーから外れたものかといえば、そんなことはなく。そもそも日本以外ではガソリンエンジンを組み合わせたモデルは存在していましたし、それとて、1

#1533 意外や意外、レベルが高かった、プジョー3008のオフロード性能。

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 MINIクロスオーバーが、今年の輸入車でイチバンと発しましたが、ちょっと待ったとしておきます。いや、プジョー3008が思いのほかバランスが良かったもので。結論はロングドライブ後に……、というわけで、まずは試乗会で感じたプジョー3008の話を……、って、オフロード性能の面から詳細に語ります。実のところ、オンロードでしっかりと乗り込める時間がなかったもので。  って、そもそもですね、 #1439 、 #1479 にて、2008が意外にもオフロードを走ってしまうという話をしました。そう、FFなのに。そうなのです、4WDではないのに。2008の時とはコースが違いますし、最低地上高が175mmと、2008よりも10mmアップしていますが、それでも175mm。しかも2008よりもフロントオーバーハングは長くなり、車両重量は増えていますから、少なくとも2008よりは走るとは言えないだろうと予想していました。ところが……、って、実際にはフロントのアプローチアングルに厳しさがありましたが、エンジンが1.6Lターボとなりトルクがある分、パワー感での不足がなく、アングルさえクリアできれば、グリップを失うような路面であっても意外にも、まぁ、なんとかといった感も少し残しながら、クリアしました。  そうなんですね、FFなのに。ちなみにタイヤはオールシーズン、で、グリップコントロールというモード切り替えによる手助けありでの話です。ただ、訊けば、グリップコントロールによって提供される5モードはたんにスリップの量を変えるだけではなく、たとえば、マッドモードなどでは、グリップを失うとあえてスリップさせて泥を吹き飛ばしつつ、路面μを探り、グリップさせて、またグリップを失うとスリップさせてと、そんなこんなを左右輪で行っており、簡潔な言葉でいいますと、細かな制御を行っているとのこと。ですので、砂利の上り坂でもグリップを失いながら、得ながらを繰り返して上っていってしまいますし、右の写真のような段差において、浮いたリアタイヤの対角線にあるフロントタイヤが浮き気味になってしまうようなシーンでも、前進していきます。リアタイヤは駆動していませんから、ただ引きずられているだけ。そう、回っていません(駆動は伝わっていません)。つまりですね、フロントの駆動力だけで、車両を引っぱり上げてしまう、段差を上ってしまう。

#1531 なんだかんだでやっぱり欲しい、ルノー・ルーテシア(フェイスリフト版)。

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 ドタバタが続いて、能登でのリセットもすっかり効果を失い、とっとと心も汚れてしまった、今日この頃。能登のまとめをと思いながら、なかなかできず。しかも本日は、昨日取材、今日締め切りというプレッシャーの掛かる仕事があったりして、なおさらに、心が晴れません。というわけで、まずはウォーミングアップとばかりに、ここを書いていますが。  ということで、題材は、ルノー・ルーテシア。今までにも記していますが、Bセグにおいて、所有したい欲がいちばん強いのが、このルーテシア。理由はあちこちに書きましたが、なんといってもデザインでしょうな。走行性能からするとプジョー208のほうがいいなと思うところも多く、また、デザインも悪くはないんですが……、って、そう欲しくてたまらないという勢いには届かない。あ、でも、MINI ONE MTのほうが、デミオのディーゼルMTもあったか……、いやいや、いずれもデザインにおいては、ルーテシアのデザインのような心を直撃するまでには至らない、敵いません。  というわけで、さりげなくフェイスリフトを行っていたルーテシアをちょちょいと1000kmオーバー走ってきました。精悍なフロントマスクに、あいかわらずのリアビュー、さらに大人の雰囲気を強めた新色の赤と、さらに打ちのめされました。いうまでもなく走りも相変わらず。実はその直前に試乗していたのがノートだったこともあって、印象がこんがらがっているとこもあったんですが、走りそのものは大幅にブラッシュアップさせたという印象は少なく。つまりですね、あいかわらずにターボの使い方は上手く、シャシーのスタビリティもハイレベル。って、あれです、装備だけゴージャス、でも、走りはスタンダードな、インテンスでの話。なんでしょうね、この2000回転をちょいと過ぎた辺りから天井に張り付くようなトルク感。2ペダルMTのおかげもありますが、トルクとはなんぞやをしっかりと分かっているチューニング。ただ、2ペダルMTとアイドリングストップの相性は、フォルクスワーゲンの初期モデルを思い起こさせるフィーリングで、タイミングを誤ると、傾斜のあるところでは下がるは、再始動にラグがあるは、で、ユニットの世代の古さが完全にウィークポイントとなっています。せっかく付いているのにオフにしたくなるとでも言いましょうか、そんな感じ。  って、マイナスに感じたのはそれ

#1517 NAエンジンでいいじゃないを感じさせた、トゥインゴ・ゼンMT。

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 続いては、ルノー・トゥインゴ。の、MT。そう、MTは、デビュー限定モデルでしたが、生産体制も整ったようでレギュラーモデルでの登場となりました。昨今のフランス車でMT+ベーシックグレードを条件とすると、このトゥインゴ、同じくルノーのルーテシア、そして、プジョー208の3車種しかありません。ところが、それら、キャラクターやレイアウトはさておき、比較していくと、そのエンジンは、ルーテシアのみターボで、残りはNAとなります。しかも、その2台、いずれも2ペダルトランスミッションならばターボが組み合わされる……、って、つまりはMTを選ぶためにはターボを諦めなければなりません。そう、トランスミッションだけに止まるない迷い処となります。  ましてや昨今のヨーロッパ車のダウンサイジングターボのフィーリングやら燃費を考えると、NAに不足をイメージしてしまうもの。実際に、あれらターボの仕上がりはとってもいいですし、それこそ買いの要素となっています。しかしですね、そう思いつつも、実際にはどうかと言いますとね、 #430 にて書きましたけど、プジョー208 Allure(MT+NAエンジン)に乗ったところ、不足どころか、十分であることと、ちょっと忘れていたナチュラルなフィーリングに感心しきり。そう、やっぱりNAはいいよね、的なあの印象にあふれています。昨今のCVTって良くなったよねと感心しながら、ATに乗ってしまうと、やっぱりね、と思う、あの感じに似ているとでもいいましょうかね。  と、こちらも前置きが長くなりましたが、トゥインゴの0.9LNAエンジン+MT、とっても良かった。ターボ+2ペダルトランスミッションよりも、好きかもしれないと思えるほどに、バランスが上手く仕立てられているんですね。自分でどうにでもなるというMTたる利点は、その緩さすら自らでコントロールできるようになっており、2ペダルであるEDC採用グレードよりもまったり感にあふれています。充足感があるとでもいいましょうか、そんな印象。もちろん、ターボエンジンのようなトルク感はありませんが、ナチュラルに吹け上がる感と、必要にして十分のパワーがありまして、まさにこれで十分どころか、これがいい、を感じ取れます。なんていうんでしょうかね、走っているうちに愉しくなってくる、笑みがこぼれる、大げさにいえば、独り言を言いたくなるとか、笑っ

#1510 いつしかSUVをひとつの柱にしていた、プジョーのSUV戦略。

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 昨今、SUV、SUVと、SUVばかりがもてはやされていると言いましょうか、SUVばかり耳にするので、なんだかなぁを感じるところがあります。といいつつ、本日は、プジョーのSUV戦略についてのプレスカンファレンスがありまして、足を運びました。そうなんですね、SUVとは無縁と思えたプジョーも、いつしかSUVラインナップ強化を謳い、日本市場においてもその流れを明確にしていくことがアナウンスされました。  以前にも書いていますが、そのアプローチは、FFモデルながら、オフロード走行もできるイメージを与えたもの。ま、実際に2008については #1439 にて書きましたように、なかなかヤルじゃんという性能を持っていますから、ま、性能以上を謳っているわけではありませんし、そもそも、SUVってのはそこを見失っちゃいかんでしょ、と思っていますから、それも、ありだと捉えています。  プジョーのSUVラインナップとして、先月3008が発表されましたが、まぁ、質感やら考えると、なかなか頑張った価格での展開となっていると思います。走りについては、まだ乗っていないので語れませんが、まぁ、固さがどこまで残っているかが気にはなりますが、悪いわけはないでしょうな。で、本日は、プジョーSUVのフラッグシップとなる5008が日本初お披露目となりました。3008のロングホイールベースバージョンなのですが、ティグアンにも同様のモデルがあることから、どうやら、Cセグベースの3列シートモデルってのが、これからのトレンドになりそうな気配を感じました。  さて話は戻って、3008のディーゼルモデルの価格が発表となりました。426万円だそうで。400万円超えにおっとを感じつつ、ま、内容を考えると納得できるんでしょうか。そんなあれこれについては、試乗会(5月中旬)の後で、

#1479 プジョーホームページの2008紹介動画の、あれやこれや話。

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 久しぶりの動画の仕事の話になるでしょうか。昨年秋にプジョーの2008でオフロードコースを走ってきました(→ ■ )、って話をしましたが、同時に、プジョーのサイトに掲載される動画へ出演する仕事も受けていました。あの時は言えませんでしたけど。さて、その動画がいよいよ公開の運びとなりYoutubeへのアップをベースに、プジョーのホームページにて紹介されています (→ ■ ) 。ここにリンクを張ろうかと思ったらば、製作側限定だった名残がそのままに残って、限定公開のまま。ここに、直接、そのリンクを張るのもはばかられるので止めておきますが、いずれにしても、プジョー2008のページ(→ ■ )の下にありますので、是非、ご覧くださいまし。  で、ここでは、その際の裏話を少々しましょうか。動画は、オフロードコースを実際に走っている映像で構成されていますが、撮影は、各パートでキーになることを語り、撮影しているうちに時間切れ。テストコースは、おおまかにいって、坂を下りて、下にあるモーグルやらを走って、上って戻って来る、ってな流れなのですが、上って来るところまで撮影できず。2008のトピックを語るならば、上りシーンにこそ、迫力であるとか、語りの材料が多くあったのですが、そこに至る前に終了となってしまいました。  というわけで、肝心な2008のトピックのパートについて、少々補足をしておきましょうかね。見どころは、1:19からで、左のフロントタイヤを浮かせながら、つまり、トラクションをフロント右だけで確保しながら上ってしまうシーンです。FFですからリアに駆動は伝わっていないのに、1輪だけのトラクションで上ってしまうという、この技は、4WDじゃなきゃ無理でしょうと頭ごなしに思っている者(自分含)にとっては、ちょっと衝撃的な映像。何度も言いますけどね、リアは駆動していません、この状態では。ま、手前からの多少の加速は必要とはなりますけど、それにしても天晴れです。ただですね、ここのシーン、この一連だけで構成してあれば良かったのですが、1:26でキャンバー走行のシーンが挟み込まれており、コメントは先の続きを語っているのに、映像はキャンバー走行しています。そうなんです、ここで、タイヤが浮きましたけどと言っていますが、ここ(キャンバー走行)でタイヤは浮いていません。ってか、このシーンで浮いていたら

#1463 カッコいいSUVってのはこういうもんだ、と思った、新しいプジョー3008。

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 ここのところ、ひとつ書き上げようかというところで、次の依頼が入り、書き終わろうかというところで、その次の依頼が入るという、不思議なサイクルにあります。ま、仕事をいただけるということは、ひたすらに感謝ではあるんですが、来週になったら休みができると思いきや、延期になり……、の繰り返しにあり、落ち着かないといいましょうか、日々、追われている感があります。というわけで、本日も、さきほど、納品を終了。しかし、次が待ち構えています、はい。  そんなバタバタな中、先日、来年導入されるプジョー3008を見てきました。ら、あのですね、写真で見ていたよりも、とってもカッコよかった。というわけで、その良さが伝わるようにと、写真を撮ってきたつもりでしたが、こうしてみるとあのカッコ良さは伝えられる写真には思えません。  なにが、カッコ良かったかと言いますと、スタイリッシュなんですな。ラインをゴテゴテに入れて、なんとなく、近未来をデザインしたようなモデルとは違いまして、SUVたるスタイルと、プジョーらしい品の良さとが、バランスしていましてね、はっきり言って、美しい。特にサイドから眺めますとね、サイドウインドウのグラフィックを薄くして、ドアの高さ(厚み)を与えているところなんか、なんていうんでしょうかね、あ、スポーツカーテイストそのもの。で、室内は、サイズなり、サイズ以上のゆとりがあってですね、デザインにおける品も相まって、これもまた、なんていうんでしょうかね、あの、えっと、キャビンって感じ。違う、個室って感じ。違う、パーソナルな空間と言わんばかりの特別に設えられた車内となっておりまして、スゴク、いい。あれですな、DS5のリアシートに座った時のような、特別感という表現がいちばん近いでしょうか。  というわけで、まだ、試乗はしておりませんが、とってもいいと、思います、プジョー3008。

#1457 ディーゼル導入は大正解だと感じた、フェイスリフト版シトロエンC4ピカソ。

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 それは突然に、というか、戦略的にアナウンスされました。そうです、 #1431 にて書きました、フェイスリフトを受けたシトロエンC4ピカソシリーズにディーゼルエンジン搭載モデルが追加されるってな話。導入は来春予定だそうで、先に特別仕様車として200台を導入するとか。  プジョー・シトロエン・ジャポンもディーゼルエンジン攻勢へと打って出ましたが、 #1406 にて書きましたように308ディーゼルはヨシダイチオシですからして、このC4ピカソへの期待もそりゃ大きくなります。といいますかね、たぶん、いいんですよ、これ。いや、悪いわけはないんですよ。ただ、2.0Lのみというのが残念。いわゆるパワー感には届かなくても、1.6Lのあの十二分な極太トルクと、あの滑らかたるフィーリングをもってすれば、十分を感じ取れるはずでして……、って、乗っていませんから分かりませんけどね。というわけで、残念。  残念といえば、MTがないことも残念。いや、日本市場を考え、まずは抑えるべきところを抑えるというスタンスからすれば、正しい戦略なんですが、個人的に残念。1.6L(ディーゼル)+MTの組み合わせなんかあれば、それこそ、話題を振りまくことできる……、といっても、絶対的な台数にはならないでしょうから、稼ぎとしての数値に現れない、プロモーションとなることを承知の上とはなりますが。ただ、勝手に妄想するのにですね、50台もしくは100台といった台数で限定発売したらば、後々、とんでもない高値で取引される仕様になることは確実。アンチ国産ミニバンな人の好みって、実のところ、そのあたりにありますから。ちなみに、日本仕様のタイヤサイズはすべて17インチになるそうで、硬さが気になりますが、調べたところ、2.0Lディーゼル仕様はこの17インチが標準となっているようなので、それなりに整えられていることを期待しましょうかね。  そうそう、そんなんでシトロエンを調べていたらですね、新しいC3もあれこれと目にしたんですが、やっぱりですね、いい。とってもいい。これぞ遊び心といわんばかりのデザインは、インテリアにまでバランスされて、もちろん、ボディカラーやらのバリエーションにまでしっかりと展開しています。そうなんですね、言い訳が見当たらない。メインカラーとなっているホワイトのボディに赤いルーフって組み合わせが刺激的なんです

#1454 イマドキを感じた、2017年次RJCカー オブ ザ イヤーの結果。

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 今年も早いもので、RJCカーオブザイヤー決定の時期となりました。11月16日に最終選考会があり、即日開票が行われました。で、毎年のことですが、6、5、4、3、2、1のいずれかの点数を入れねばならぬことは、難しく。いつものごとく、書き込む瞬間まで、順位など付けることはできず、迷いました。といっても、迷うのは、6点ではなく、それ以下、特に、1点。個人的にはですね、1点など付けたくないわけですよ。付けたくないんですが、付けないと、票そのものが無効になってしまいますので、付けねばなりません。ま、考えますにね、順位を決定するわけではありませんから、すべてに点数をいれなくてもいいと思うわけです。極端な話、1台(1技術)を選ぶわけですから、点数ではなく、いずれを評価するかだけでもいいような気がします。あれですな、選挙でひとりを選ぶのと同じ感覚ですな。ま、母数が多くないがゆえに、無理ではありますが、いずれにしても、1点を入れるのは難しい。というか、できることならしたくないと思っています。  で、結果は下記のようになりました。  2017年次RJCカー オブ ザ イヤー        日産自動車  セレナ  2017年次RJCカー オブ ザ イヤー = インポート  ボルボ    XC90  2017年次RJCテクノロジー オブ ザ イヤー     日産自動車  プロパイロット (セレナ)  ファミリーをターゲットとしたモデルがイヤー賞となったのは、今の時代を反映した結果であり、774万円からのモデルがインポートに選ばれたのは、価格だけでは語れない価値が評価された結果、と、受け止めています。国産モデルでは、日本らしさ、日本向きを語れるムーヴキャンバスやフリードシリーズ、グローバルに戦える新世代さを感じさせるインプレッサ、トルクがもたらす扱いやすさと質感にあふれるアクセラスポーツ15XD、なんだかんだ言っても売れているという事実(人気)があるプリウス、いずれも、観点を変えると、その評価は変わるものです。  それはインポートもしかり。アウディA4の豊かさあふれる質感、プジョー308ディーゼルのコンフォートとスポーティのハイバランスぶり、MINIコンバーチブルのとにもかくにもと言わんばかりの愉しさ、メルセデス・ベンツEクラスが作り上げた新しいアッパークラス感、SUVの本

#1441 クロスしたポロなんだけど、ワインディングがとっても愉しいって、話。

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 ほほぅ、FFモデルで、クロスオーバー的なスタンスであっても、クロスカントリーランを楽しめるのか、ってことを、先日行われましたプジョー2008の試乗会で感じ、それならば……、ではなく、そもそもの昨今のクロスオーバーモデルって、どうだっけかなとばかりに、復習を兼ねて、比較を兼ねて、フォルクスワーゲンのクロスポロをテストドライブすることにしました。ちなみに、ポロが最新世代へとスイッチしてから、クロスポロのロングドライブはすでにしております。で、そこで感じたあれこれは #1079 に記していますが、読み返してみると、絶賛していますな。もちろん、今回のロングドライブで、あの時に感じたことと基本的に同じことを感じました。しかしですね、あれから、あのクルマが改良され、そのクルマがデビューしていますし、何よりも、Bセグってことで言いますとね、自分がユーザーになっていますから、その見方はかなり厳しいものになっていることも、テストドライブしながら、強く感じました。  まず、感じたのはベースとなったポロが大改良を受けているとはいえ、世代の古さのような、今どきの最新Bセグモデルに届いていないこと。いきなり厳しい意見ではありますが、これが、すべてのベースにあります。特に感じたのは、クロスポロに採用された215/40R17サイズのタイヤを抑えきれていないところ。とても細かいレベルの話ではありますが、大きな入力をシャシーでいなしきれていないところがあり、それがボディを振動させていましてね、ゴトゴト手前のコトコトではあるんですが、ストローク量が大きくは確保されていないこともあって(多分、レギュラーモデルと変わらないと推測)乗り心地にあと少しを感じてしまいました。このあたりのいなし方は、最新のBセグモデルは、うまくこなせるようになっていますし、何よりもロープロファイルタイヤでそれを実現していますから、比較してしまうと、惜しい。って、以前、書きましたが、GTIになれば話は別ではありますが。  ハンドリングも、SUVフィールではないキャラクターをもつタイヤと、ポロ由来、かつクロスオーバー専用となったシャシーとのバランスにあと少しを覚えました。シャシーにおいて緩さを消しきれていないところがあり、ステアリングを操舵した際のフィーリングに緩さがもたらす余計な動きがありましてね、日常域で強調されるかの

#1439 FF、でもテクニックをもってオフロードをそこそこ楽しめる、プジョー2008。

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 ヨンク信者というわけではありませんが、オフロードを走るならばヨンクであることは絶対条件だと考えている者にとって、2WDモデルでオフロードを走るなんて、ちょっと無謀ではないか、そんな考えを持っていました。そう、過去形。なんとですね、フェイスリフトを行ったプジョー2008で、愛知県にあるさなげアドベンチャーフィールドを走るという試乗会があり、参加してきたらですね、これがですね、走った。そもそも2008は、165mmの最低地上高、フロントオーバーハングが長いことやらあれこれによるクリアランス不足からして、かなりの不安がありましたが、意外にも走った。そして果敢に。コースは、ミニバン(でも4WD)なら走れるという、難易度の最も低いワンダフルコースではありましたが、途中、片足ずつを浮かせながら登って行かねばならないセクションもあり、結論を言いますとね、2008、FFなのになかなかやるじゃん、そんなことを感じました。  そもそもですね、オフロードといいましょうか、ラフロードを走れるモデルか否かを語る判断材料として、グリップを失いやすい路面の上り坂を登ることができるかが、あります。それは、タイヤがグリップを失った際、そこでタイヤを空転させるのを諦めてしまうか、否かにキーがあるんですが、諦めにしても、端から諦めるヤツもいますし、CVTを保護するからとばかりに控えめな諦めをするヤツもいます。そうなんですね、実は、4WDモデルであっても登れないモデルもありますし、FFモデルであっても登っていくモデルがあります。そして、2008は後者でした。GTラインに装備されたグリップコントロールと呼ばれるトラクションコントロール、つまりホイールスピン量を調整するシステムがキーでして、オフローダーで必要とされるタイヤを滑らせながらグリップしていくという正攻法でアタックしていきます。で、当初心配していた、ボディのヒットはライン次第とはいえ、なく、また、それほどの角度の斜面ではなく、砂利やマッドといったグリップを完全に見失ってしまうほどの路面でなければ、登っていってしまう。このグリップコントロールの意外ともいえる優秀ぶりに、ラリーで培ったトラクションのコントロール方法が息づいていることを感じました。  とはいっても、FFであることに変わりはありませんから、上りで、フロントが完全にグリップを失ってしまう

#1413 愛車という視点から気付いた、フィエスタのあれこれ話、その3

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 気付いたあれこれに戸惑いを感じながら、郊外での走りで披露するポテンシャルに感激しながらも、やってみたいことがありました。同セグメントモデルとの乗り比べ、です。ただ、MINIにしても、デミオにしても、ルーテシアにしても、208にしても、設計の古さを感じることになるんだろうなと思うと、比較したくないなと思う気持ちもありました。  と、そこに突然にプジョー2008に乗って愛知まで出掛ける仕事が入りました。208そのものではありませんが、準じているところは多々ありますから、さてどうなることやらと心配半分、興味半分で出掛けました。ま、結論から言いますとね、排気量差はあるとはいえ3気筒エンジンながら振動を抑え、音を抑え、ボディ剛性を引き上げて、そこには、Cセグでなければ手に入れられなかった快適性を与えていまして、ひたすらに感心しきり。シャシーセッティングはしなやかさと剛性感をハイバランスさせており、アンジュレーションのあるシーンではサスペンションの動きにうっとりを感じますし、すこぶる高い直進性は乗員に安心感を与えますし、コーナーでは余計な動きを見せることなく、難なく駆け抜けていってしまいます。フィエスタでも似た表現をしていますが、そのすべては、はっきり言って上をいっています。今回、特に印象に残ったのはATでしょうな。シフトスピードと、的確といわんばかりのギア比に感心。シフトの速さは、フィエスタ(デュアルクラッチ式2ペダルMT)にある待ちなどなく、また、ダイレクト感もありますから、それもまた、フィエスタとの世代差を感じたところです。  そんな2008のバランスから、たとえ、ATだからと諦めた208(2008ではなく)にしたほうが良かったんだろうかと思いましたが、取材後にフィエスタに乗ったらば、意外にもフィエスタを古いと感じませんでした。先にも書いたように世代差やらはあります。ありますし、フィエスタには雑といわざるをえない、あえて抑えなかった3気筒たるフィーリング、ハイグリップタイヤがもたらす音や振動、そして、シャシー剛性はいいんだけど、上屋に不足を感じる剛性やらがあります。つまり、快適性という面での不足ですな。しかし、ハンドリングにおいては不足を感じませんでしたし、乗り味についても古いとは感じさせなかった。逆にですね、10年近く前に設計されたモデルなのに、まぁ、良くできてい

#1406 ねっとりに打ちのめされた、プジョー308のディーゼル(ヨシダイチオシ)。

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 プジョーにもディーゼルエンジン搭載モデルが登場しました。308と508に。しかも、1.6Lと2.0Lと2機種も。もちろん、悪いわけはないだろうと思いながらも、一方では、排気量差を与える必要があったのか、はたまた、その乗り味はどこにターゲットを当てたのか、そんなことをチェックしようと、プレス向け試乗会へと出掛けました。  そしたらですね、あのですね、打ちのめされました。そもそも、308に対してはタイヤサイズの行き過ぎもあって、バランス不足を感じていましたが、ベースポテンシャルはすこぶる高く、ボディにしてもシャシーにしても高く評価していました。で、そんな308にディーゼルエンジンを搭載したわけですが、ディーゼルエンジンだから良いというレベルを超えていてですね、308らしさが全開といいましょうか、特に1.6Lがですね、16インチタイヤを組み合わせたハッチバックのアリュールがですね、308の美点のすべてを引き出していましてね、もう、絶句状態。エンジンフィールは、発進時からトルク変動を与えることなく、ターボとは思えない、ディーゼルとは思えない、滑らかで、美しい加速をしていきます(ちょっと大げさですが)。それはアクセルペダルの踏み込み量にリンクしたもので、不要な加速やらを全く見せることがない、まさに上品なもの。で、4気筒、ディーゼルだというのに、回転上昇が実に滑らかで、そこに高トルクが重ねられて出てくるもんですから、もう、うっとり。トルクっていいよね、を超えた印象でして、このあたりのフィーリングは、マツダにも、BMWにも見当たらないもの。で、2000回転にもなれば太いトルクがダイレクトに感じられ、さらにジェントルさを伴って加速していきますから、もう、これ以上、何が必要だろうか、と思わせるほどでした。いや、実際に何もいらんと思います、もう。もちろん、そこにはスポーツカーに通じるようなパンチはありませんし、それはガソリンターボのようなパワー感にも届いていないかもしれません。でも、それらとは確実に異なる質感あふれるフィーリングがあります。  ディーゼルエンジンですから車外で聞くと燃焼音は壮大に響いているんですが、遮音性がすこぶる高くてですね、中・高音域が室内に入ってこない。低音域は残っていますが、邪魔に感じるサウンドは見当たらず、どちらかというと特別なモデルに乗っているかのよう

#1399 フィエスタを選んだ理由 その9(208にしなかったワケ)

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  #1394 にてプジョー208XYにしなかった理由を書き連ねましたが、実のところ、208XY以外のグレードがかなり気になっていました。先にも書きましたように、Bセグメントハッチバックの中では、現行型208の作り込みと、価格と、そういったバランスで、高く評価しています。MINIとどっちが好きなのか、と言われると、選べないというジレンマに陥りますが、ま、価格を考えると、208なのかな。といっても、GTiではありませぬ。スタンダードなポジションが与えられているグレードたち。スタイルとか、アリュールとか、1.2Lエンジンを搭載したモデルですな。  前期モデルも絶賛していましたが、特に後期モデルでは #1323 と #1305 にて、1.2Lターボを搭載したモデルに惚れてしまったことを告白しています。そして、どうせ208に乗るならば、ATではなく、MTに乗りたかったという想いがとてもとてもとてもとても強くありました。そうなんですね、いいエンジン、いいシャシーは、MTで、もっと体感したい、と、そんな想い。で、脱落。特に、ガラスルーフを採用したAllure Cieloパッケージは強烈に惹かれるものがありましたが、256万円という価格がネックに。そうなんですね、208XYが269万円だったことを考えると、ちょっと引いてしまう。  ちなみに、1.2Lターボ搭載モデルでは、グレード違いとして、タイヤサイズに15インチ、16インチの2つを設定していますが、どちらも甲乙つけ難かった。15インチのほうがいいだろうと思っていたらですね、このシャシーの懐の深さを引き出せていたのは16インチ。でも、快適性という意味合いでは15インチも捨て難いんですが、16インチでも不足ない乗り心地を作り上げていましたから。いや、でも……、というぐらいに、どちらもいい仕上がりとなっています。どちらを選んでも満足できるでしょうな。  ちなみにですね、現行型208にはMTモデルもあります。あるんですが、こやつだけエンジンがNA。ターボ主義ってわけではないんですが、ターボエンジンがすぐそこにあるのに、搭載されていないってことがネックとなり、これまた脱落。って、実は、後期モデルのベーシックモデルMTは、プレス向け試乗車がなかったこともあって、未体験ってのもあったんですが、前期モデルのそれに乗った時にやたらと感激し

#1394 フィエスタを選んだ理由 その3(208XYを選ばなかったワケ)

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 3ドア、サンルーフ(ガラスルーフ)、MT、ガソリンターボという条件でいくと、実は、プジョー208XY(マイナーチェンジ前)は、自分の好みにぴったりのモデルでした。後で書きますけど、そもそもプジョーの208は、Bセグのハッチバックモデルでは、いちばん好みですし、商品性から価格まで、とてもいいモデルだと思っています。って話も、散々にしていますが、その中でも、208XYは、最高でした。エンジンはGTiと同じ1.6Lターボですが、出力はそのディチューン版。ただですね、その加減が自分にとっては心地よさといいましょうか、気持ちよさといいましょうか、いい塩梅でして、好印象。1.2Lクラスのターボよりもゆとりがありまして、トルクが太く、とても好み。それでいながら高回転までしっかりと回るというあのフィーリング。いや、パンチは、GTiのほうが上ですけどね。さらにシャシーはスポーティに仕立てられていますが、GTi手前の仕立てとなっていまして、これが、もう、しなやかさを存分に手に入れていまして、もう、うっとり。そして、3ドアで、MTで、ガラスルーフ……、キミのために用意しました、といわんばかりの設えに、フラフラとしていましたが、その価格は269万円で、支払い総額はやはり300万円にほど近く。MINI ONEと似たような価格になることを考えると、この208XYにはリーズナブル感がありました。しかも、お分かりのように、ノーマーク的な存在も、自分的には大きくプラスになっていました。そう、どうして、GTiじゃないの? 的なところも。実際、GTiのようなスパルタンテイストまでは、もはや不要と感じるようになっていましたしね。  こういっちゃ悪いんですが、日本では不人気モデルだったこともあって、これぞ好都合とばかりに大幅割引を期待していました。ところがですね、そもそも台数を入れなかったこともあってか、刺激的なプライスは飛び出さず、そのままに終焉。中古車となっても、ディーラー扱いになると価格は大きく下がらず。ディーラー外ならば、格安価格もあったものの、悩んでいるうちに消えていました。そうなんです、ケチくさいんですが、購入価格もポイントだったんです。あ、今でも、208XYは、中古車情報誌で、ふと探していたりします。

#1323 15インチのStyle(AT)も天晴れだった、プジョー208(1.2Lターボ)。

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 改良を受けたDS3に続きまして、同様の改良がされたプジョー208をテストドライブしてきました。 #1305 にて大絶賛したものの、短時間の試乗だったため、つぶさな観察までできなかったものですから。前回はAllure Cielo Packageでしたが、今回はStyleのAT。つまり、1.2Lターボエンジン+6ATとユニットは同じながら15インチスチールホイールを採用したリーズナブルなモデル。そうなんですね、たぶん、この15インチのほうが好みだろうなと思っての、指名でした。  まず、観察したのはタイヤサイズの好みついてですが……、実のところ、15インチサイズながらケース剛性をしっかりと確保しており、つまりシャシー剛性が高かった。これは、クルマの基本性能という観点からすると評価されるべきことなのですが、緩さを求めていた個人的な好みとは違っていました。といっても、悪くない、悪くないどころか、とってもいい。というか、15インチなんですか? といわんばかりのシャシー剛性(この場合はバランスか)に、ちょっと驚きました。  さらにですね、シャシー剛性の高さだけではなく、そこにしなやかさがバランスされており、コーナリングが素晴らしいこと、素晴らしいこと。コーナー手前で減速してフロントへと荷重を移しつつ、ステアリングを切り足していく際に、ヨーからロールがきれいに出てくる、出てくる。いや、きれいというよりも、美しいといった感じ。で、アクセルを踏み込んでいくと、リアが沈み込みつつ、しっかりと路面を捉えてクルマを前進させていく(曲げていく、か)。いわゆる、リアのグリップ感をお尻で感じ取れるという、あのフィーリング。なんたる、バランス感でしょうか。と、そこで、さらにはシート座面のサイドサポートが的確であることに気付きます。つまんでみると、いわゆるウレタン加減が強くて、たいしたことないと感じるんですが、コーナリングにおいては、これが絶妙。ここまでのフィーリングを作り上げていると、フォードのシートのように腰だけで体を支え切れていないことに不足を感じますが、このあたり、プジョーはシートバックに任せているところもあり、フォードのシートの作り込みとは、考え方の違いがあることも発見できます。  で、驚きはそれだけに止まらない。このシャシー、とにかくフラットライド。といっても、それは路面の情報が伝