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#1790 この年次って表現が、今年の終わりを感じさせる……、「2025年次」なRJC カー オブ ザ イヤー。結果ね。

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 気がつけば、もう11月も下旬。あっという間に1年は過ぎ去っていきます。ということで、今年次のRJCカー オブ ザ イヤー(←半角アキが正しい)を振り返っての、あれやこれや、を。個人的には、いろいろな事情があってとは理解しつつも、ホンダとスズキという2ブランドになってしまった国産部門の行方、一方の輸入車では、ここのところ連勝となっているメーカーの快勝が続くのか、いや、ここで途切れて、中国や韓国のブランドが評価されるのか、はたまた、フィアットやクライスラーを傘下に収める欧州企業がトップとなるのか、あいかわらず、開票までまったくわからないという状況となりました。 で、結果は、下記のとおりとなりました。   RJC カー オブザ イヤー      スズキ スイフト   RJC インポート オブ ザ イヤー      BMW ミニ・クーパー   RJC テクノロジー オブ ザ イヤー      BYD LFPブレードバッテリーとCTBボディ構造 BYD    RJC 特別賞      三菱自動車工業 トライトン  今年を賑わせたモデルと技術たちですが、ま、いずれも話題を振りまき、それぞれに個性を放っており、今年はこういう結果になりましたか、といった感じ。いつも言っていますが、投票には甲乙つけがたく戸惑いがあり、いつもと同じくどう得点したかは覚えていなかったりもします。開票は、テストデー直後に、メーカーやインポーターの方々が見守る中で行われるのですが、自分が座っていた入り口付近の席(受付席)からはモニタがまったく見えずでして、読み上げられる点数を暗算するにも限界があって、最終的に結果が読み上げられるまで、わからずといった状況。輸入車は、読み上げの途中で、入れ替わりがあったようですが、そんなことも分からず仕舞いでした。  そうそう、ひとつだけ、なぜに、商用車であるトライトンが受賞をしているかについてじれておきましょうかね。基本的にRJC カー オブ ザ イヤーでは、商用車は対象外となっているのですが、過去に三菱ふそうトラック・バスの技術が特別賞として受賞しており、このあたりは特に乗用車系という枠にこだわらず、これからのクルマの発展に寄与してくれる技術やコンセプトにも、与えることがあります。それゆえの特別賞ですな。ま、そういう意味合いでは、現行型トライトンはまさにそん

#1788 ミニとしては4世代目ですが、これがまた、いいスタンスをしていまして、すごくイイって、話。

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 2025年次RJCカー オブ ザ イヤーの第一次選考会(それぞれに6ベストずつを選出→ ■ )が終了しました。新型車をリリースできないとか、ほか、いろいろな都合があったりしたとは思いますが、国産部門で、ホンダとスズキしかラインナップがないという事態は、ちょっと異例かなと感じました。そんな結果にありながら、輸入車部門で気になったモデルを2台紹介しましょうかね。  ということで、まずはミニ・クーパーから。あのですね、まずですね、いいたいのは、BMWオリジナルなミニに関しては、ミニクーパーと呼んでいた方々に対してですね、それは車名ではなく車名とグレード名をつなげた言い方なので、違うのですよ、と散々に説明していたのですが、なんですか、このミニクーパーという表現は。ほかのミニと区別したいのはわかりますが、その迎合してしまうスタンスを含めて、ちょっと違うんじゃないかな、を、感じています。  さてはて、肝心な評価ですが、ICEモデルは、大幅に手が入ったことで、デザインはもちろんですが、走りもすごくいい感じにまとめあげられたなと、思いました。ミニってのは、らしさとされるいわゆるゴーカートフィーリングがあれば、ノイズが聞こえようが、ロールが少なかろうが、乗り心地が多少悪かろうが、それこそ居住性が悪かろうが、すべてを許されてしまってきたもの。しかし、そのあたりの強引さを少しだけ消して、日常性をものすごく丁寧に作り込んできていまして、それらが、心地よさを作り出していましてね。ゴーカートフィールがあるんですが、乗り心地に不足を感じさせないって、そんなふうに。  さらに、EVモデルになると、もう、最初っから狙っていましたといわんばかりの、ダイレクト感あふれる乗り味が表現されていまして、加速だけではなく、その緻密さ含めて、スゲーの嵐。もはや、余分なロールをさせることなく、低扁平率なタイヤでも乗り心地に快適さを作り上げていまして、さらにサイコーの嵐。大型円形メーターはUI含めて、どこまで生かし切れているんだろうかと思いつつ、アニメーションもきれいだし、解像度も高いし、すごくセンスがいい。ただ、Carplayとの連携では、画面サイズを生かし切ることができず、つまり、縦分に表示されないスペースが生まれてしまうなど、仕方ないか……、と思うところがありました。  あとは、車両価格については、高いなぁと

#1783 予想を遥かに上回るモデルへと進化していた、新型MINI カントリーマン S All4。やんちゃっぷりまで、質感を与えられていたんですよ、これが。

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 ぼちぼち、新型車ネタを復活させようかなと思いつつ、能登の現実が聞こえてくると、引き戻されそうになります。ま、出掛けなきゃいかんと思いつつ、クルマが納車されてからにするかなと、考えていたりもします。現実的に、仕事でドタバタしていますし。  ということで、最新型MINI Countrymanの紹介をば。個人的にものすごく注目しているモデルでしたが、まさか、カントリーマンとクーパーとエースマンと、バリエーションをここまで変えてくる、とは思わずでした。日本専用名であったクロスオーバーをカントリーマンに変えたほうがいいとは思っていましたが、実はエースマンというクロスオーバーモデルを追加するために、従来のクロスオーバーをカントリーマンへと追いやったというストーリーには天晴れ、いやいや、"お上手"を感じてしまったほど。こうして、毎回、なんらかのアクションを提案してくるMINIブランドですが、今回のエースマン追加は果たしてどう出るのか、見どころではありますな。  さて、借り出してきたMINI カントリーマン S All4は、150kW/300Nmを発生させる2.0Lガソリンターボエンジンを搭載したモデル。ま、その質感たるや、MINIというよりは、BMWのFFモデルのほうを強く感じさせ、走りでは、懐の深いサスペンションによって標準サイズである18インチタイヤをしっかりと抑え込み、素直さとクイックさをいいところでバランスさせたハンドリングフィールなど、さらには身体をしっかりとホールドするシートなど、至れりつくせり。そのキャビンは、このサイズにしては絞られた感がありますが、そもそも、全幅1845mmのボディサイズゆえに、そこにタイトを感じさせないところも、また、美点なのかな、と。  そして、いちばんビビりましたのは、エンジンフィール。これまで、クーパーSに搭載されてきたユニットは、ヤンチャっぷりをアドバンテージとしていましたが、そのあたりはいつしか追加されJohn Cooper Works(JCW)に持っていかれ、結果として、先代最終あたりでは、アッパーグレードというよりは、特に日本ではスタンダードかのような位置づけとなっていました。で、その新型のエンジンですが、なんとですね、2.0Lという排気量にゆとりを与えながら、低回転における発進加速を実に滑らかに、そしてなだ

#1765 FFだからという言い訳が見当たらない、新型BMW・X1。たださ、乗り心地に固さがあるのだな。

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 BMWのボトムモデルであり、でっかいMINIとプラットフォームを共有している1シリーズ、2シリーズアクティブツアラー、X1、あと、ほかにあったっけか、あ、X2ですが、 #1753とんでもないどころの騒ぎではなかった、BMW2シリーズアクティブツアラーの話。 で、記したように、2シリーズアクティブツアラーから、プラットフォームは大改良を受けておりまして、その進化はデザインや走りだけではなく、操作系から表示部までに見られるものとなっていました。もちろん、そこにはEV化も見据えたあれこれがデザインされていまして、具体的には、現行型X1シリーズベースモデルとしてEV専用iX1がラインナップされています。  今回、テストドライブをしたのは、ガソリン2.0Lターボを搭載したxDrive20i xLine。つまり、4WDで、現時点でボトムとなるグレードです。ちなみに、ガソリンモデルとて、海外では、18i(1.5Lターボ)や23i(2.0Lターボ高出力版)がありますから、日本ではどのタイミングでどのユニットを導入するのか、しないのか、見どころになってくるかと思います。ただまぁ、中途半端な価格に落とし込んだところで、数を見込めるわけでもありませんから、現在のガソリン、ディーゼル1機ずつでもいいような気もしています。というのも、この2.0Lがですね、7速DCTとの協調制御も含めて、日常シーンから、高速域まで幅広い性能を得ていまして、不足が見当たらない。ま、あるとすれば、トルクがあるので、ついつい踏んで愉しんでしまうこと、そして、2.0Lゆえの自動車税でしょうか。あ、昨今のカーリースは自動車税込みなんでしたっけか? なんだかな、そういうところまで、「意識」しなくていいように、なってしまっているから、あんまり関係ないのでしょうかね。いやはや、いやはや。  さて、少し話がずれましたが、X1の話。まず、先の2シリーズアクティブツアラーで感じていた新プラットフォームに対しての印象は大きく変わらずでした。具体的にはハイパフォーマンスを引き出せるポテンシャルに驚きつつも、まさかのベースモデルではギアセレクトをできない不満(BMWがこれでいいのか! 的な)、AppleCarPlayの認識が速すぎるといいたくなるほどに速いこと、そして、初期制動力の立ち上がりが強すぎてブレーキペダルを踏み込む際にかなり

#1723 ここぞとばかりに誇示しないパワーフィールが、心地よさを作り上げていた、BMW118d。

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 続いては、BMW1シリーズです。これまでのFRベースからFFへと変更を受け、キャビンスペースを大きく広げた現行モデル。結論からいえば、BMWがFF? なんて批判する時代は過ぎ去ったことを感じさせました。むしろ、FF化によってリアシートの足下スペースがしっかりと確保されていますから、これでいいのでしょう、いや、これがいいのでしょう。もちろん、プラットフォームでいえば、MINI CLUBMANや、日本名クロスオーバーと共用していますから、そういったBMWグループにおける目論みを考えるとなおさらのこと。見えてきます。逆にいいますとね、いわゆる小さいミニは今後どうするんだろうか。彼らだけでやっていけるんだろうか、なんて勝手に思うところもあったりするわけですが。  というわけで、そんなBMW1シリーズですが、ディーゼルエンジンを搭載した118dをテストドライブしました。パワーユニットは2.0Lですが150PS/35.7kgmバージョンであり、この一見やる気なさそうな、でも、トルク35.7kgmもあるの? ってなユニットのポテンシャルたるや、これぞ実用といわんばかりのフィーリングをしっかりと作り上げていました。もちろん、アイドリング中はディーゼルかつ直噴特有の燃焼音を轟かせていますけど、ちょいとアクセルを踏み込んでも過激なトルクを発生させることなくトルクをズイズイと増して行く。いやー、トルクって、ほんとステキと言いたくなる、あのフィーリング。そんでもって、ちょいと踏み込むと4000回転までグーッとパワーが盛り上がってくる、軽快感まで併せ持った最新ディーゼルユニットのポテンシャルが感じられます。  ハンドリングについては、試乗会で乗った時にはFFであるとか以前に、実はもうちょっと操舵感があってもいいのではないか? と感じていたのですが、今回はそんなことを感じさせず。乗り心地については、BMW流の固さとバネ下の重たさを感じつつも、とにかく接地感が豊かで、高速走行になれば、先のディーゼルユニットとのうっとり感にリンクするかのように、ひたすらに安心かつ快適を披露。つまりは、なかなかよく仕立ててあるじゃないかと感心しきり。そして、どちらのタイヤをはいていらっしゃるのだろうかと確認すれば、おっと、ハンコック。もちろん、BMWお墨付きマーク付き(実際に刻印がされています)。  ちなみにハン

#1722 現行型MINIの中で、ベストバランスじゃないか? を感じた、MINI COOPER S CLUBMAN ALL4。

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 乗り込んでいたつもりが、乗り込んでいなかったモデルを乗り込んでいます。そう、公道試乗会という短時間では分からないポテンシャルを観察する(したい)と思う車種を選んで、テストドライブしています。そんな1台が、このMINI COOPER S CLUBMAN ALL4。ってか、このMINIの車名表記、グレード名が先に来るので、ぱっと見、分かり辛さがありまして……、云々。というわけで、でっかいほうのMINIの、クーパーSですな。ちなみに、MINIにはでっかいのと、ちっさいのと、2ラインあると語っても、良くも悪くも理解されません。でっかいの=5ドアと思われてしまう節がありますし、セグメント分けって感覚が広く一般にはないこともあって。ま、現行型CLUBMANは、いわゆるプレミアムCセグメントに属するモデルで、ほかブランドのモデルでいえば、フォルクスワーゲンのゴルフにあたります(小さいほうはVWでいえばポロね)。  さて、クーパーSといいますか、昨今の高出力かつスポーティサスペンションを組み合わせたグレードとして、BMWでは2シリーズグランクーペM235iにて、相当な感激を受けましたが、今回も同様でした。アダプティブサスペンションがプラスされていることもありますけどね、組み合わされている18インチは、標準の17インチよりも行き過ぎなはずなんですが、それを感じさせないどころか、路面トレースが実に美しい。アンジュレーションを心地よくなぞり、もう、4輪がばらばらに動く様が気持ちいい。もちろん、工事後の継ぎはぎ路面では、落ち着きのなさを感じさせるところもありますが、気にならない。深くストロークした際のリバウンドフィールには、確実に突き上げ感から逃げようとした仕立てが意図的に込められていることを感じさせますが、よくやってるじゃんと評価したくなるほど。なんていうんでしょうかね、クーパーSたる走りを確立しながら、日常使いに言い訳をしない、このスタンス、もう天晴れです。    といいつつ、助手席Aピラー付近からビビリ音が出ているあたりに現行型デビューからの年月(登録年月日じゃなくってね)を感じさせたりしますが、いや、いいでしょ、このバランスと、すべてのマイナス面が吹き飛びます。そして、この仕立て。この車両にはMINI YOURS TRIMというパッケージが採用されており、スポーツシートはもちろん

#1721 奥が深そうと誘いあれど、あの渋滞には耐えられません、ってな、湯河原・真鶴地域。

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 大型連休は動くことなく、じっとしていました。これまでだったら、能登行きも知人の都合に合わせていましたが、知人のひとりがフリーになったこともあって、ハイシーズンに出掛ける必要性が消えまして。ということで、じっとしていました。ま、コロナ禍は終わっていないというスタンスでもありますので。で、連休が過ぎ去ったので、でかけてきました。あちこち。そのひとつが、例の湯河原。2週間少し前に訪れた時には新緑の勢いが目立っていた風景も、連休が明けると、どことなく成長期が止まったかのような安定性、つまりは、より落ち着いた感が生まれていました。今回、訪れたのは、在住の知り合いからはちょっと海を見てくれないかとの依頼もあってのこと。で、真鶴から湯河原の海を見て回ったのですが、あらためて訪れ、また、観光という視点で見つめ直すと、おもしろい発見がいくつもありました。牡蛎の養殖を行っていたり、シラスを専門としたこじんまりとした直売所があったり、唐突に地ビール醸造所があったり、さりげなく海岸沿いの公園にはきれいに整えられた町営テニスコートや海釣り公園があるなど。しかも、意外にも小さな漁港に駐車場が用意されていたりして、都会から近い海は、そういった観光客(クルマ事情)にも対応できるスタンスがあるんだなぁ、と感心しきり。ま、言い換えると、都会の人向け、お気軽観光地という面が強いんですが、ま、そこは捉え方次第かなと。里山里海たる能登のダイナミックさとは、半ば対称にあるようにも感じました。  ただまぁ、深さがあるなと感じさせたのは、知らない湯河原・真鶴が、歴史を含めて、たくさんありそうだなと気付かせてくれたところ。って、途中の食事どころで目にしたんですが、真鶴手帖という小冊子がありまして、これがよく編集されていましてね。正直にいえば、あと少しを感じたところもありますが、奥付けを確認(編集者のさが)すると、たぶん、真鶴町が発行元とあり、価格も付いていませんから、低予算の中でまとめ上げたんだろうなという、苦心が目に浮かびます。その割(失礼!)には、よくできていたと思いまして、これ、一冊手元においておきたいなと思い、販売していないならば、話を聞こうと役場へと出掛けてみれば、やっぱり非売品、でも、無料配布もしていないとのこと。ただ、有料での販売を考えているとのことだったので、これは、良くできているから、早々に売っ

#1713 中途半端ではなかった、BMW M235i xDrive グランクーペの存在価値。

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 唐突に、BMWの2シリーズグランクーペの広報車を借りてインプレッションしてきました。どうして、いまさらな2シリーズグランクーペなのか。実は、一昨年だったかの公道試乗会で乗ったディーゼル(非Mスポーツ)の印象がすこぶる良かったので、再度、と思っていたら、広報車としては落としてしまったとのこと。で、現在は、M235i xDriveがありますが、と提案がありました。正直なところ、BMWのエントリーというポジションにあるFFモデルですから、そのMスポーツ以上のM的な仕立てに、何か感じるところがあるのか、という疑問符はありましたが、とりあえず、経験、体験とばかりに、試乗してみることにしました。ちなみに、2シリーズグランクーペの価格帯って、ボトムとなるガソリンのスタンダードグレードで369万円と書いたところで、最新の価格表にて確認したら394万円。え? と思って、リリースを読み解くと、電動パワーシートやアクティブクルーズコントロールを標準化ほかがプラスされての価格とのこと。で、最新価格におけるM235iは673万円ですから、その差は279万円ほど。その価格差を目にしただけで、果たして、その価値を感じることはできるんだろうか、という、「疑」はますます深まりました。  ところがですね、発進直後、いやいや、シートに座った瞬間からこの価格差のことを忘れてしまうほどの、良さを感じ取りましてね。シートは、サイ、サイドともに貼りだしたサポート性が高められたMスポーツシートなもんで、乗降性が犠牲になったかのような行き過ぎを感じるかと思いきや、これがコンフォート感がありまして、つまりはですね、心地よい。そう、スポーティよりも心地よさを先に感じ取りましてね。で、走り出してみればですね、225/40R18サイズのタイヤを前後にはいていながら乗り心地がすこぶるいい。そこにサスペンションストローク量が犠牲されている感はなく、だからといってシャシー剛性がどこか犠牲になっている感もなし。まったくなし。ま、オプションのアダプティブサスペンションのおかげもあってのことですが、その設えに文句なしといった感じ。もちろん、同乗者がいて、幾度も路面補修を重ねたようなシーンでは、快適性が犠牲になっているなと感じるところもありますが、少しだけといった感じ。  もちろん、最高出力306PS/最大トルク450Nmを発生するハ

#1710 これからのベーシックとはどうあるべきかを作り込んでいた、スズキ・新型アルト。

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 カングー・ディーゼル大絶賛な話の前編を書いておきながら、後編を公開しないのは、ちょっと理由があります。ちょっと待ってくださいね。この話題、とあるweb媒体向けに執筆していまして、あちらが公開されてから、残りをアップしますので。  ということで、スズキから登場した新型アルトの話。結論から言ってしまいますとね、ターゲットが明確、言い換えると割り切りにも明確さがあり、好印象でした。そもそも、ゴテゴテコンセプト、ゴテゴテデザインやらのクルマは好みではないという前提もあるんですが……。で、まずは乗り込みで、感心。今回のアルトは、乗り降りのしやすさを狙って、開口部を大きく確保し、結果、室内高、全高(1525mm)ともにアップしています。これがですね、数値以上に効果が大きくてですね、いわゆるハイトワゴンタイプのような当たり前に手に入れた優れた乗降性とは異なり、期待と異なるとでもいいましょうか、え? 乗り込みやすい! 降りやすい とダイレクトに感じさせてくれるもの。ちなみに、シートのサイサポート部も小さく、さらにサイドシル幅も同様となっており、その乗降性を作り込んだ仕立てに気付くと、このアルトへさらに深く引き込まれていきます。ま、MTがなくなってしまった点は残念ですが。  インテリアは、良くも悪くも造形物(ボックスやら)が少ないために、特に足下には心地悪いかのような空間だと感じましたが、やがて、すっきりしていていいなと感じると同時に、掃除しやすいな、とも思った次第。なんつーんですかね、フロアカーペットがなかった時代のヨンクかのようとは言いすぎですが、結果、あれがいちばん良かったんじゃない? と、そんなことも、個人的には思い起こしました。といっても、フットレストはしっかりと存在していますし、不足があるわけでもありませんので。  走りは……、いいんじゃないでしょうか。あれやこれやは、軽乗用車なりではありますが、走り込んでいくうちに、これ、スタビライザーないっぽいなと感じて、あとで確かめてみると、やはりレス。個人的に、枠内に押し込められることが好きではなく、つまりはですね、クルマにおいては、スタビなしのほうが好みだったりするのですが、だからといって、アルトのシャシーが際限ないかのような動きを許されているわけでもなく、ある程度のところで止めているし、その過渡域がちゃんとしつけられており、

#1704 改良型ジムニーシエラに乗って、あらためて感じた、終のクルマとしての価値。

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 10月でしたっけか、デビュー以来、はじめての改良を受けたジムニー シエラの取材をしてきました。登録されたばかりの車両で、借りた時の走行距離は300km程度。もし、慣らし時期があるならば、まだ終わっていない、そんな車両。ちなみに今回の改良点は、ATにアイドリングストップを設けたことにあり、たった、それだけ? と思われたかもしれませんが、そもそもこの新型って燃費性能の面で、ATで出せるの? と誰しもが感じていたところ。つまり、喫緊の課題であり、ようやく3年後に少しではあるけど向上させた、という運びになっています。  で、最新型ジムニーシエラですが、アイドリングストップはさておき、2型になったことさておき、その素性はそもそも知ってはいましたが、今回、しっかりと乗り込んだらですね、悪い面が気になることはなく、むしろ、美点が加速度的にといわんばかりに募り募って……、とうとう、終のクルマにしようと、そこまでの決意に至りました。いいクルマは、ジムニー以外にたくさんあります。ありますが、やはり降雪時に走れることとか、山へ出掛けられることとか、そういったスタイルを貫くためには、自分にとってはジムニーしかありません。手が届く価格帯ってな話もありますけど、手が届いたとしてもさすがに600万円のクルマでクロカンしようとは思いませんし。あと、ボディサイズも、なんだかんだいって、山やらでは5ナンバーを超えてしまうと、機動性が大きく失われますからして。追加されるかもしれないといわれている、5ドアロングボディ? そもそも、欲しいと思っているミニにしても、ラングラーにしても、3ドアがいい(が、かっこいい)と捉えている者としては、5ドアが出ようとも(出るんだかどうだか知りませんが)、眼中(なんか懐かしい表現だ)にありません。  で、で、最新型ジムニーシエラのどこがいいのか。これまでのシリーズ同様に、軽枠のジムニーにあれこれと無理矢理に詰め込んで、クルマとして成立させたところは変わらないんですが、今回はその仕立てのレベルがすごく高い。バランスがいい。ようやく、理想としたジムニー像を作り上げられた、といった印象があります。ま、はっきりいいますと、デザインは嫌いな部類に入ります。特にオーバーフェンダーは、その造形とサイズと、もう、最悪、と思って眺めていたりもしますが、仕方ない。それよりも、走り優先なもので

#1701 新型はもう少し先、でも、ベストを感じた、最新型な最終型MINI.

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 新しいsafari(Ver.15)とカーソル系といいましょうか、日本語変換システムとの相性が最悪で、safari上で文字を書くことがほぼ不可能だったこともあり、ここを更新することできず、しばらく時間が空きました。空きましたところ、SafariもBug fixが行われて、だいぶ改善されたものの、それでもまだ使えず(すらすらと書けず)。そうか、今後、この日本語変換システムは弾かれるのかと思いきや、Safari Technology Previewだと、これが問題なく使えていまして、普通、逆じゃないか? と思うわけですが、これ、最近のAppleにありがちな、他部署との連絡が上手く取れていないというオチだったりもします。ま、悪い意味でのいい加減さですな。ということで、新たな入力手段を得たので、再開します、ここ。  で、まずは、最後のフェイスリフトと言われているBMWミニについて。現行世代は、変わっていないようで、ONEのガソリンエンジンは1.2Lから1.5Lになっているし、2ペダルトランスミッションもATからDCTになっていたりと、目紛しく変更を行ってきました。で、このままに、来年の3月2日あたりに次期型へスイッチかと思いきや、今年、いわゆるビッグマイナーチェンジかと思われるような大改良を受けました。そうですか、まだまだ、この世代で売るつもりなんですな。たぶん、コロナ禍ゆえの延期に次ぐ延期とEVシフトへのロードマップありきでしょうから、そう考えると、次の次のミニは完全にEVになるんでしょうな、なんてことも見えてきます。そんな妄想をしていて思うにですね、内燃機関の良さは……と言っているような自分を含めたおやじ連中はEVシフトで一気に取り残されることを覚悟しておいたほうがいい、そんなことを感じます。なんつーんですかね、Intel Macはまだまだ生き残ると言っているような人たちに重なっている像、とでも言いましょうか。  というわけで、最新のMINIですが、これがですね、ただのフェイスリフトに止まっていなかった。駆り出したのは、ディーゼルのクーパーで、ホイールサイズは17インチ。そもそもが15インチ設定ですから、シャシーに行き過ぎ感ありあり。ありありなんですが、硬さが不快感に届くギリギリを攻めておりまして、それよりもトレース性と操縦性のバランスに心地よさがありまして、ドライバー

#1658 2020年スタート、まずは年賀状の解説から……。

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 さて、新年のスタートは恒例となりました、年賀状の解説から。先頃書きましたように、昨年の春先にMINI One 3Doorで能登へと出掛けた時に撮影した写真を使いました。青空が広がる日もあったんですが、あえてどんよりとした空のものを選びました。特に意味はありませんが、赤いボディとこの暗さとのコントラストが、なんかいいなと、直感で思ったものですから。ただ、もう少し被写体の大きさ、つまり、MINIのサイズを小さくしたかったんですが、縦横比をハガキサイズに合わせるとここまで大きくなってしまって、ちょっとそこが意図とは違ったかなと。  そうそう、Happy Ner Yearが、地から天へと向かうように縦に入っていますが、意図的ではありません、これは。偶然です。そもそもデザインレイアウトを縦長(クルマのフロントが下向き)としていたんですが、文字入力をするためにカーソルをあそこにおいてとりあえず文字を入力(横方向)としたところですね、あれ、なんかいいじゃん、と、感覚的に感じまして、で、そのままに。空へのグラデーションで消えそうなポジションになったのも偶然であり、それをも意図的に残しました。というわけで、偶然の産物です、今回の年賀状は。  今回も年越しは能登で過ごしています。猛烈な寒波到来と言われていましたが、それも結局のところ北日本方面だけで、北陸はそれほどまでに影響受けず、アルプス越えもオオゴトな雪にはなっておらず、ちょっとガックシ。思うに、やっぱり今年はかなりの暖冬ですな。1月中旬に雪がなくては始まらない取材があるんですが、大丈夫でしょうかね。

#1656 スタックランドファームと、コンペンセータ効果と、収穫と、年賀状と。

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 早いもので今年もあと僅かで、ふと気付いてみれば……、年賀状を印刷所に発注していなかったことに気付き。でも、さすがですな、昨今の印刷所はこの時期でも3、4日仕上げってのを受け付けているようで、もちろん割高にはなりますけど、それでも100枚で1500円で送料込み。印刷所ですから1000枚単位、いや、それ以上単位が基本ですから、これでもずいぶんと割高だったりもします。ま、いずれにしても、こうして、年々、年の瀬たる感覚は薄くなっているような気がします。  ま、そういう意味では今年の基本暖冬傾向な冬シーズンには、あれやこれやと翻弄されました。そのひとつが、毎年、霜が下りてから収穫へと出掛けているスタックランドファーム(難関オフロードコース)へ遊びにいくイベント。これまでで最も遅い12月8日に遊びに行きました。20年ほど前は文化の日あたりに出掛けていたんですけどね、ま、それだけ温暖化が進んでいるということですな。もちろん、今年も収穫を行い、畑までの道中でリジッドサスのコンペンセータ効果に改めて感心してきたわけですが……。って、そうそう、昨今、クロスオーバーモデルをオフロード走行させるという、なんともかんとも危うい広報試乗会があちこちのブランドで開催されているようですが、それ、危ういです。ウソはついていない、でも、限界はこんな感じですという見せ方を行わないと。車両が大変なことになってしまいますし、ユーザーに対して間違った評価を伝えてしまいかねませんから。何ができるのか、何ができないのか、ですな。  で、年賀状に使う写真、上の写真のスタンスをベースにしたジムニーの後ろ姿にしようと思ったのですが、よくよく考えるとですね、極端な逆光と、やらせっぽいコンペンセータなリアサスの動きにいやらしさを感じ、却下。そもそも、そのルート通らないでしょって、ライン取りに、おかしさを感じますし。で、で、ジムニーの代わりに、今年の春先に出掛けてきた能登の写真を選びました。ちなみに、車種はMINI。しかも、ONE、さらに3ドア。まぁ、特別仕様車扱いだったビクトリアだけど。いずれにしても、自分のクルマではありませんし、昨年と同じ場所での撮影なので、いいのかなと思いつつ、ま、こういうのもいいのかなと思い、採用。で、ただいま、印刷所行き、と。あ、今、ふと思えば、富士山の写真を使うのも手でしたな。年賀状ですか

#1651 こんな仕事しています、紹介編。世界文化社のMen's-EXオンラインへの執筆。

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 なんだかんだ言いながらも、ここの更新が続かないのは、MacOS Catalina(10.15)のβ版をメインディスクにインストールしてしまったから。もうすぐ公開になりますが、今回のアップデートはかなり大掛かりでして、32bitアプリは切られるし、iTunesは分解されるは、PhotosもSiriなMachine Learning関連のためか、画像ファイルを1から読み込み直しているようで、自由が効きません。特に、写真については、過去の写真を引っ張り出すの容易ではなくて、つまり、ここに貼る写真をピックアップするのもひと苦労なもので、ついつい、遠のいてしまっています。  さて、今回は、ちょっと自分の仕事について。あのですね、先日も書いたと思うんですが、たぶん、ここ、今ですね、吉田って、どんなヤツなんだ? ってことで、検索して、たどり着いている方が多数と思われます。人と出会うことが多く、新規な仕事も増えているもので。ですからして、ココナッツサブレや、貝印のカミソリのことやら書いていないで、こんな仕事しているアピールもしておかねばならないと、思い立ち、仕事について書くことにしました。自己アピールは好きではないんですが。  今、クルマをメインに執筆していますが、かつては、アスキーにてデジタルを題材としたカルチャー誌の制作に携わったこともあり、クルマだけの狭い世界に馴染むことが不得手だったりします。もう少し言ってしまいますと、学生時代にテレビ局で制作のアシストをしていたこともあり、そもそも、マスコミに居残ることを希望していました。ただ、それは出版ではなく映像でしたので、なおさらに、今の現状に、自らに対して不思議を感じていたりもします。といいつつ、自動車雑誌のバイトからスタートした社会人人生は、年齢とともにクルマ専門ライターというスタイルとなり、今に至ります。脱したいけど、なかなか脱せない、でも、努力を嫌うキャラクターから、つまり、グータラな性格から、日々流されるままに生きてきました。それが許された時世だったんでしょうね。過去形になっていますけども。  さてと、そんなこんなの、去年だったかな、世界文化社のMen's-EX オンラインに執筆しませんか? というお誘いをいただきました。まぁ、自分では購入することがなかった男性ファッション誌への執筆ですな。自由にどう

#1639 春先に能登へとやってきたのは初めてです、ってな話、その2。

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 能登まで来て、何しているかって、原稿書きしています。目の前に広がる日本海は、時にクリエイティブなひらめきを与えてくれるんですが、昨日は、特に気を散らすという誘惑ばかりで執筆は進みませんでした。でも、今日は、執筆も進んだと思いきや、午後から青空が広がりまして、誘惑に駆られてドライブへと出掛けてきました。やっぱりね、青空は気分いいですな。花粉も飛んでいたみたいですけど。昨夜の雷雨によりクルマが汚れていたため、軽く水を流したこともあって、写真を撮ると、爽快な青空とのコントラストが実に美しく、あちこちで写真に収めてきました。  MINI ONE 3doorのインプレッションについては、後ほどにまとめますが、実は往路は、おや? というか、違うを感じ、なんとか納得できる着地点を探していました。んが、好印象であるはずの、ミシュラン・エナジーセーバーのフィーリングも良くないし、サスペンションもなんか違う感にあふれていましてね。能登で乗り込んでいるうちに変わってくるかなと思ったんですが、今日は、突然にその印象が良くなりました。なんなんだろうと思ったんですが、たぶん、ドライバーの気分ですな、これ。  クリックと表現するとちょいと古いんですが、まさにクリック音がしてスイッチが入った途端に、ストローク量は少ないけど、しなやかに動くサスペンションやら、グリップ力は不足しているけどグリップ感はしっかりと存在しているエナジーセーバーに感心したり、パンチはないけど、トルク感にあふれる1.5Lガソリンターボエンジンやら、ONEたるバランスに自らが飛び込んでいないだけだったことに、気付きました。そうなんですね、乗り味を勝手に想定して、そことのズレに悩んでいただけのこと。  能登にいると、気分というか、スタンスというか、すべてがリセットされて、素直に何事も受け入れられるようになります。これを求めて足繁く通っているんですが、東京(八王子)に戻ると、ついついそれを忘れてしまいます。というわけで、メモに残しておくのです。

#1638 春先に能登へとやってきたのは初めてです、ってな話、その1。

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 能登に来ています、と、唐突ですが、計画は唐突ではありませんでした。そのうちに記しますが、来なければならなかった理由があったからですが、それもあって、仕事を大量に持ち込んでの能登となりました。考えて見ると、能登の春は初めてで、といっても、桜はまだ蕾の状態。最低気温は八王子とそれほど変わらないんですが、最高気温がやっぱり違いますやね。  というわけで、午前中に、花が終わりかけている椿の群生地を歩いてきました。この椿、自生ものだそうで、まぁ、もちろん、散策路として整えられてはおりますが常緑樹が日本海側で見られるとは思っていませんでした。って、単純に思い込みではありますが。実はこの散策路、2回目に来た時だったか、宿のノルディックウォーングに参加した際に歩いた道でした。道なんですが、周回になっている道をどういう方向から歩いたか、を、すっかり忘れていました。たった5年前のことなんですけどね。  話変わって、この宿、ヒノキを洗面所に贅沢に使っており、玄関(!)の戸を開けただけで、ツンといい香りが伝わってきます。今回も、それがありました。5年経っているんですけどね。って、今回の部屋、初回に泊まった部屋と同じ部屋なんですが、鍵を開けて中に入った瞬間に、そのヒノキの香りとともに、最初に訪れて、部屋に感激しまくったことを思いだしました。匂いは、記憶に紐付いているもんですな。  今後、覚えておきたいことは、匂いとともに覚えておくことにします。ちなみに、今日書いたラングラーの原稿に、そんなこともあって、匂いの下りを含めました。記憶を思い出すと直接的には書きませんでしたが。そうそう、いつまでいるか、もう、去ったか、は、記しません。今朝は居ました。

#1602 さらに良くなった最新型MINIと、愛車フィエスタを比較した、話。

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 早いもので、BMWに移ってからのMINIの3世代目モデルも、もう、マイナーチェンジだそうで。というわけで、早々に日本に上陸を果たし、プレス試乗会が行われたので、その話を。そもそも、現行型MINIに関しては、BMWフルオリジナルになったこともあって、わりと大絶賛していました。実のところ、フィエスタよりもMINI ONEが欲しかったりもしました。ただ、 #1583 で書きましたが、ごく最近デビューした欧州Bセグモデルからはもはやベーシック感が消え去り、言葉は嫌いですが、プレミアム感まで出て来ていまして、最近といえば、最近デビューしたばかりのMINIですら、そこに古さを感じていました。もちろん、BMWもそんなこと分かっていますから、さて、マイナーチェンジでどう変わるんだろうかってのは、ファンとしてとても興味深く思っていました。   と、まだまだ前置きは続く。今回の試乗会へ行くのに、フィエスタで出掛けることにしました。以前、タイヤを指定空気圧を整えたって話をしましたが、リアだけは高いままでしたので、リアも整えましてね。つまり、走りをチェックしたいところもあって、フィエスタで出掛けました。いや、恐れてはいましたよ、MINIの仕上がりのあまりの良さに、帰路、フィエスタの悪いところばかりが目に付くのではないか、って。なんてあれこれを思いつつ出掛けたものの、現場への到着が遅かったもので、残っていたのはクーパーS(先着順なもので)。最近のクーパーSはコンフォートな乗り味まで手に入れていますから、ますます、フィエスタとの差を感じるのではないかと恐れおののきつつの試乗となりました。  ま、さらに良くなっていました、MINI。あのですね、ハンドリングに関しては相変わらずのクイック感がありますが、そこに唐突感がない。クーパーSゆえにパワーを掛けるとフロントが抜けるフィールもありますけど、気にならない。とっちらかるわけではありませんから、それもまた味と感じさせます。それよりも感激したのはシャシーのしなやかさ。あのですね、あれはクラブマンやクロスオーバーに使われているひとつ上のプラットフォームで手に入れたフィーリングで、アンジュレーションある路面での気持ちよさったらありゃしないって感じでした。そう、サスペンションの動きがつぶさに伝わって来る。だから、安心感があるし、だからドライブが楽し

#1586 今はまだ買いではないと感じた、VWアルテオンとジープコンパス。

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 輸入車試乗会、の続きです。どう触れようかと思って考えあぐねていたモデルがありましてね。ま、はっきり言いますと、バランスが整えられていないモデルであり、その理由は明快で、デビューしたばかりであることやら、日本仕様に仕立てるに当たっての云々にあります。今回テストドライブした中では2台、それを感じました。というわけで、まずは、VWのアルテオン。Dセグで4ドアクーペというスタイルが、ひとつの流行りとなった頃に登場したパサートCCの後継モデルですな。4ドアクーペは、スペシャルであるべきところ、パサートCCにおいては、実際にあれこれスペシャルに仕立てはいたけども、それが目に見えるカタチとして表現されておらず、で、商品としては失敗。で、その反省を踏まえて作り直しました感を全面に表現したのが、このアルテオンという流れになっています。ですから、好き嫌いはさておき、デザインや装備にそれが強く表れており、まぁ、商品性としては整えられた感がありました。ありましたし、現行型パサート好みですし、CCたるスタンスも好きですので、期待していました。期待していましたが、走行性能は期待とは大きくかけ離れていました。素性はいい、いいのに、組み合わせが……。試乗したモデルはR-Line 4MOTION Advanceで、245/35R20。シャシーのしなやかな動きの中に、違和感を覚える硬さが存在しており、それがですねコンフォートに仕立てた分、唐突感を強く意識させる。これ、アダプティブシャシーコントロールDCCを介しても、感じさせるもので、もはや、行き過ぎ感そのもの。コンフォートスポーティを語れるスペシャルであるはずのモデルなのに……。ま、日本仕様らしい仕立てなんでしょうけど、標準仕様として19インチタイヤを設定していますから……、とはいってもね、ほかのヨーロッパブランドがこのあたりもキレイに整えてきますから、もはや言い訳はできないと思います、はい。ただ、VWの熟成たる進化を期待していいと思います。いつものことですから。というわけで、今は買いではないと思います、はい。   さて、もう1台。ジープのコンパス。乗用車ベースのプラットフォームを利用したジープの後継で、ようやくFCAオリジナルとなったモデルですな。ま、そもそも、このプラットフォーム、チェロキーやレネゲードで採用されていたものですし、走りのクオリ

#1583 味付け以前に、世代差を強く感じた、MINI ONEとシトロエンC3。

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 さてと、いい加減、先月初めに行われた輸入車試乗会の話をしておかなければなりませぬ。毎年、この時期に開催されるプレス向けの試乗会ですが、今年は10台に試乗。というわけで、まずは、シトロエンC3とMINI5doorONEから。この2台、同じ時間枠での試乗をしました。つまり、比較できました。同じBセグメントにポジションを置くモデルですが、いずれも個性が強いモデルで、それはデザインだけではなく、走りにも表現されたものとなっております。  で、ですね、えっとですね、個人的な好みも含めて、ヨシダのMINIへの高評価はご存知のとおりですが、あのですね、それがですね、C3の仕立ての良さに対して、MINI完敗といった感じ。何が違うって、シャシー性能。もちろん、シトロエン流のロングストローク感と、MINIならではのショートストローク感という違いはあるんですが、それとは異なる、シャシーセッティングに対する世代差があります。なんつーんですかね、C3はサスペンションの動き方が実にきめ細やかでしなやかで、MINIは雑。これ、ストローク量ではなくって、動きそのものに対して。言い換えると、C3は動き摩擦を感じさせず、MINIは雑然たる抵抗、つまりできれば消し去りたい不要な何かを強く感じる。で、パワーステアリングも違う。MINIのステアフィールはダイレクト感がアドバンテージだと思っていましたが、C3のほうが上。ま、オンセンターのフィーリングに至るまで。さらには、乗り心地も断然C3のほうがいい。  ならば、高速域での安定性やらはどうかといえば、これがですね、C3が圧勝。これだけしなやかなシャシーを持ちながら、なんでここまで走行安定性が高いの? と驚いたほど。まさに、操縦性と走行安定性をハイバランスさせておりましてね、まぁ、驚くこと、驚くこと。エンジンフィールは、ま、同じ1.2Lターボですが、その仕立てはC3のほうが高回転域まできれいに延びていきますし、パワー感もある。  と、味付け以前のクルマとしての走行性能での話ですが、それぐらいの違いが存在していました。ただですね、MINIはマイナーチェンジ版が発表されていますし、これがなにやら相当にブラッシュアップしているとの話ですから、それはそれで期待大。  改めて、今、Bセグがおもしろいなぁと感じた次第です。はい。

#1564 今年もいつしか過ぎ去っていった、2018年次RJCカー オブ ザ イヤー。

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 早いもので、って、口癖のようになっている気がしてきましたが、ほんと、早いもので、今年のRJCカー オブ ザ イヤー選考の季節がやってきました。ってか、過ぎ去ったんですけどね。結果は以下のとおり。   2018年次RJCカー オブ ザ イヤー   RJCカー オブ ザ イヤー       スズキ スイフト   RJCカー オブ ザ イヤー・インポート ボルボ V90/V90クロスカントリー   RJCテクノロジー オブ ザ イヤー   ホンダ 新型N-BOXの軽量化技術   RJCパーソン オブ ザ イヤー     光岡 進 氏(株式会社光岡自動車取締役会長)   RJC特別賞             名車のレストアサービス(マツダ、ボルボ)  となりました。まぁ、例年言っていますが、視点を変えると、評価もがらりと変わる、つまり採点も変わるもので、甲乙つけがたく。そして、これもいつもと同じく、最初から決めずに、試乗後の直感に従い、どう採点したかを覚えていなかったりします。ただ、個人的にはトヨタ・カムリに対して、日本向けかどうかはさておき、仕上がりに良さを感じていましたので高評価でしたし、シトロエンC3に対しては、クルマの良さはもちろん、楽しさ、おもしろさといった面でも評価していました。ま、いずれも最高点にしたかどうかはさておき、得点と自分の評価に違いを感じたこともまた事実。  さて、COTYはどのクルマ、技術を選出するのでしょうか。こちらに左右されることはないとは思いますが、個人的にはいつものことながら、興味津々です。いや、RJC会員としてではなく、ひとりのクルマファンとしてね。