#790 トピックは新パワートレインだけではなかった、シトロエンC3・DS3。

 エンバーゴが解けましたので、忘れぬうちに書いておきましょう。プジョー208と同じ新パワートレインを搭載したシトロエンの2車種です。1.2LNAと2ペダルMTとオートストップを備えたモデル。これまでは4ATゆえに、走りはともかくとして、燃費の面では不利でしたから、ようやくといった感がありますが、両車ともに、それ以上の仕上がりをみせていました。
 DS3 Chicは、買いの要素が強まったように感じます。エンジンフィールについては、#812で書きましたように、NAでいいじゃん、十分じゃん、愉しいじゃんを感じさせてくれるもので、不足なし。で、さらに何がいいって、そのフィーリングにシャシーをぴったりとリンクさせてきたことです。そもそもDSラインはスペシャル感を特色としており、そこにはスポーティさも含まれていました。新しいパワートレインが採用されたChicはスポーティ、でも、行き過ぎないスポーティさをバランスさせています。シャシーのしなやかさをベースに動きに質感を与えたとでも言いましょうか、まさにそんな感じで、結果、スポーティ。とんでもなくスポーティ。リアのスタビリティは高いだけではなく、そのフィーリングがとてもいい。リアのグリップ感が高いではなく、踏ん張り感が分かるというフィーリング。だから愉しい、だからスポーティ。でもタイヤはEnegy Saverベースなんですけどね。そうバランスなんです。
 で、一方のC3は、もはや完成しましたって域に届いていました。ゆとりある乗り味とはなんぞやを存分に表現し、十分と思わせるパワートレインを組み合わせ、で、あのゼニスウインドウ。商品性であるパッケージングがなんたるかをしっかりと表現しています。いや、好みはあるでしょうけども、それは別にしてさ。で、それでいながらスポーティ。結果、スポーティ。やはりリアサスペンションの踏ん張り具合が手に取るように分かるので、ロールさせようともなんも不安がないというか、荷重移動をさせたドライビングが愉しい。もちろん、DS3と比較すれば、緩さにあふれていますが、それをウィークポイントではなくて、自らの味にしているところが、とても好印象でした。
 さて、どちらを買うかと訊かれたら、C3でしょうな。やっぱり203万円という価格は魅力。でも、DS3のスタイリングも捨てがたく……。でも、ゼニスウインドウは魅力。でも、3ドアも捨てがたく……。といった感じでしょうな。

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