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#1631 特別な人向けモデルになって戻ってきた、トヨタ・ハイラックス。

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 最近のトヨタは、復活、をひとつのキーワードとしているんでしょうか、ね。86から始まって、ディーゼルに、最近ではランクル70に、ハイラックスに、そしてスープラに。個人的に復活よりも、継続に、惹かれますから、このあまりの復活祭りに、なんだかなぁを感じていたりもします。さて、その復活モデルの1台、ハイラックス。一昨年になるんですね、復活したのは。諸事情から国内をきっぱりと捨てて、この度、戻ってきましたが、まぁ、随分とその様相を変えての、復活となりました。  全長5335mmは、もはや国内向けサイズとはいえずどころか、5m以上のモデルが止められる車庫を用意しなければならないというハードルが掲げられ、かつてよりも、さらに特別なモデルとなっていました。ま、逆にいえば、中途半端に誰でも所有できるんじゃなく、そこまでしないと手に入れられない特別な人向けであり、そういう人こそ、このゆとりを使いこなせましょうから、これはこれでいいのかもしれません。  さて、そのハイラックスですが、先日改めて試乗する機会がありましたので、あらためて感じたあれこれを。簡単にまとめてしまうと、なかなかいいまとまりをしていました。まぁ、印象的に残ったのは……、バランスですな。プラドよりも400ccダウンとなる2.4Lディーゼルターボは軽快感があって、パンチは強くなくとも、トルクでパワーをグイグイ発生させる感があって、不足ない。しなやかさを与えられたシャシーは空荷ではややの不足があっても(空荷での試乗だった)、積載時の不足はないと予感させるものだったし、オフロードでは、やっぱりリジッドってステキとか、デフロックっていいよね、を感じさせてくれました。日本ではウィークポイントとなる全長については、リアタイヤが遠くにある印象が少なく、Uターンと駐車以外でのストレスはそれほど多くはなく。キャビンについては、かつてよりもサイズを増しているため、リアシートがまさに使えます。足下はもちろん、座面がフロントよりも高くなっているので、背後に迫っているウインドウ含めて、座っていると、特別なモデルに乗っている感があり、ワクワクがあったりもします。ま、ただし、後ろからの陽射しはキツイでしょうけども……。  そうそう、試乗会ではMTが用意されていまして、オフロードのみの走行ではありましたけど、これが良かった。愉しかった。操る愉し...

#1630 新型クラウン2.5Lハイブリッド、さらに乗り込んできました、な、話。

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 こういう仕事をしていますと、試乗するクルマのほとんどはいわゆる取材専用車両ですが、仕事の内容によってはあえてレンタカーを借り出して乗ることもあります。といっても、それはレンタカーたる比較をするのではなく、単純にレンタカー会社関連の仕事ゆえのことだったりしますが……。ということで、トヨタレンタリースの仕事で、先日、新型クラウンハイブリッドに乗ってきました。乗ってきましたが、そもそも納車待ちになっているモデルが、早々にレンタカーラインナップされているんです、昨今のトヨタレンタリースは。街を走って、アピールするという意味合い、もしくはしっかりと乗り込めるという意味合いでは、とっても歓迎すべきことなんですが、自分が早々とユーザーになっていたら、気分的にはどうなんだろうか、と思うところもあります。  さて、で、クラウンの話。パワーユニットは2.5Lガソリンエンジンを組み合わせたハイブリッドモデル。 #1614 で、すでに同じユニットを搭載したモデルのことを記していますが、印象は変わらず。変わらずなんですが、乗り込んだ分、あれこれにも気付きました。まずですね、ACC。これが安全マージンを取り過ぎている感があって、先行車が車線変更をした際、完全に車線を外れるまで(当たり前)追従しドライブを続けます。分かりやすく表現しますとね、先行車が隣車線に移ってステアリングが直進に向くまで、頑として追従ドライブを続けている、といった、極く僅かな印象の部分。あとは、ステアリング修正に関して、左にあたって、右にあたってを、意外に繰り返します。ただ、まぁ、現状は、ステアリングは握っていなければならない、つまり、操作していなければならないわけで、そのアシストと捉えると、不足ないレベル……、ですな。  あとは、何かな……、あれだ、ストローク量は失われても、ストローク感は残っていると書きましたが、とはいうものの、以前よりはなく、昨今のモデルとしてはありますというレベル。で、そのサスの動き始めの微小域での曖昧さがありまして、って、存在すること自体はまったく構わないのですが、その後のストロークフィール、つまり、躾けにリンクしおらず、そこに曖昧さはないのに、表情を変えるところにあと少しを感じます。このあたりは17インチサイズのタイヤもあってのことかもしれませんが。ま、高速域にたどり着いてしまえば、フラット...

#1629 味のはずだったじゃじゃ馬感が整えられていた、Bose SoundLink Mini Ⅱの話。

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 物理的な存在に、つまり、モノとしての存在に、価値を見出す世代は、欲しいものを収拾するという僻があります。僻とはいわないか。収拾することで得られる安心感とは違う、なんつーんでしょうかね、ま、収拾にたいするこだわりですな。昨今の分かりやすい例ですと、Apple製品がそれでしたが、昨今の製品からそれが失われてしまい、もはや、最新製品に対する憧れはありません。それは、ガジェット系だけではなく、実はクルマに対しても。ということで、最近では、モデルチェンジせずにこのまま販売してくれればいいのにと思える、思いたい製品のほうが多くあるような気がしてきました。  そのひとつが、BoseのBluetoohスピーカー。写真がそれですが、右の初代を使い続けてきて、なんら不満がないといいますか、すこぶる重い低音を特徴としたモデルで、そのアンバランス加減に当初は嫌みを感じましたが、すっかり飼い馴らされた感もあって、手放さない存在となっていました。し、しかしですね、MacOSのバージョンアップをきっかけにBluetooth接続にひと手間が必要になってしまい、そうなんですね、接続のたびに、解除→再接続をしなければならなくなり、また、そもそもマイク機能が付いていなかったこともあって、あれこれ改良されたニューバージョンが気になっていました。気になっていたんですけどね、最近気付いたら、すでに絶版なのか、在庫限りなのか……、いずれにしても次期モデルが存在しないとか、なんとか(という話はすでに1年前からあった模様)。  というわけで、購入しました。新しいのを。ご存知の方もいるように、この初代モデルは大ヒットし、口コミやらもあって、第2世代目も大ヒット。デザインもほぼ変わらずという初代を”踏襲”したスタンスから、音質についても、踏襲されていると思っていました。思っていたらですね、期待値が高過ぎたんでしょうか。あまりの差に愕然。これ、ひょっとして偽物ではないかと思ったほどでしたが、製品登録をしたところ、無事できましたので、どうやら本物のよう。  耳慣れていないだけかと思い、あれこれと音源を試していますが、どうにもこうにも耳慣れない。というか、音場重視といった感と、整え過ぎた感が強くて、面白味といいましょうか、味がない。キャラクターがないともいうか。80年代のBoseに憧れた者が期待するBoseサウンドじ...

#1628 改めて気付いた先代ジムニー(JB23型)の、デザインの素晴らしさ。

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 とうに自宅に戻っていますが、4連泊した能登は、なんとも充実したものでした。といっても、後半は1日半、こもって原稿書きをしていましたが……。いずれにしても、早々に来ますと、約束して去ったものの、やはり帰路は寂しさがありますな。  という能登話はさておき、今回というか、実は、最近、薄々感じていたんですけどね、セカンドカーのジムニー、そう、先代ジムニー、デザインが秀逸であり、新型を見かけるようになった今、いい味を出しているなぁ、と思うようになりました。実は所有するまで、もちろん20年前のデビュー時には、まったくそれを感じなかったのですが、新型との比較もあってか、よく練り込まれたデザインだったんだなと、ひたすらに感心を覚えています。ひとことでいえばオリジナリティがある、と。  実は、三栄書房刊の新型/歴代ジムニーのすべてでも書きましたが、新型のデザインにオリジナリティを感じません。最初は新型に対する僻みと捉えていたのですが、どうやらそうではないようです。まぁ、最近のスズキ車のデザインの多くに言えることなんですが、なんかね、違う。そして、先代のジムニーは、その流れに乗る前のスズキデザインであり、ジムニーをモダンに昇華させていました。ブリスターフェンダーの存在や、丸みを帯びたといってもスクエア感をしっかりと残しているところ、そして4輪がしっかりと踏ん張っている感、さらには、ヘッドランプユニット内にデザインした寄り目フェイスなど、ほんといいデザインをしています。  まぁ、走りの世代は完全に過去していますが、曖昧さがある分、不足がある分、ドライビングで整えてあげなければならないところが多くあります。ありますけど、その整えが、ドライバビリティに繋がっており、つまり、愉しさになっています。そうなんですね、ドライバーが懸命に整えたところで、良さが出てこないモデルって、あるんです。それこそが、対話性があるか、ないかのベースとも言えるんですけどね。  あ、話は変わって、能登からの帰路、富山は晴れ渡っていまして、立山連峰がキレイに見えました。下の写真ね。

#1627 最果ての地(!)でも、元日注文でも、翌日に届いたAmazonな話。

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 当初は、もう自宅へと戻っている予定でした。というのも、宿の延泊が叶わなかったもので。この宿、これまでは年越しのみ満室で、それ以降はどこかしらが空いていまして、ほら、帰路の降雪の心配もありますから、延泊するか、帰宅するかは現地で決めていまして、今回もそうしようと思っていたんですが、早々に埋まってしまっていました。ところがですね、運というのは唐突に訪れるもので、前日にキャンセルが出まして、結果、延泊が叶いました。  ということで、知人たちを見送った後は、ひとりきりとなったわけですが、何をしているかって、結局のところ、引きこもって仕事しています。そうなんです、珍しく、というか、これ、初めてか、年明け早々に締め切りを設けられた依頼がありましたね。つまり、自宅へ戻ったところで執筆、能登に滞在していたところで執筆……、ならば、日本海を見ながら書いたほうがよかんべーとばかりに、居残ることにしたわけです。といいつつ、あれですな、能登風味が出るような内容ではないんですけども。  それにしても、最果ての地にいても、あれやこれやとどうにかなるもんですね。実は、宿のエアコンによって乾燥を強いられていたため、加湿器が欲しいと思いまして……、でも、まぁ、Amazonで注文したところで翌日に届くんだろうか、しかも、元旦にと思いつつ注文してみました。ら、翌日に届きました。考えてみますと、ここ、スーパーやコンビニ、ついでにホームセンターはちょいと遠い(20km)ですけどないわけじゃないし、宿にはネット回線もありますし、意外と不自由はありません。それどころか、今日も午前中に、郵便局へと出掛けたり、ホームセンターであれこれと買い込んだり……、街へと出掛けることに、愉しさが生まれていることに気付きました。八王子にいるとそこまでの感心はないんですけどね。  

#1626 今年も能登のポストへと投函した年賀状の話から、と。

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 今年も年賀状の解説からスタートしましょうかね。ここのところ、自らの後ろ姿をテーマとした写真を用いてきましたが、今回は、シンプルにしました。しました、……、というより、実は後ろ姿を撮影するのを忘れており、はてどうしようかと迷いましたが、能登の写真から選ぶこととし、上のような写真を使うことにしたのでした。  撮影場所は奥能登、時期はお盆休み前後……、と最初書きましたが、違いました、4月下旬の連休のものでした。いずれにしても、まったくもって正月していないのですが、まぁ、いいでしょう。青いボディに、青い空に、青い海ですから。さて、と書きつつも、お送りした方の手元には、まだ、届いていないと思います。というのも、大晦日の夜に奥能登のポストに投函したもので。昨年といい今年といい、能登で年賀状を書いています。なんかね、東京の自宅で書くよりも、よっぽどはかどるといいましょうか、よっぽど書いていて心地よいといいますか、なんかね、気分がね、違うのですよ。  というわけで、この年越しも能登で過ごしました。もはや、恒例となってきましたが、どうやら、恒例にはならなくなりそうな、話も……。ちょっと変化がありそうです。まぁ、なんど来ても、驚かしがある地です、能登ってのは。

#1625 新型ラングラーを語る前に、やはり言いたくなったオフロード走破性云々。

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 さて、続いてはジープ・ラングラー。と、その前に、ひとりで声高に叫びながら誰も訊いてくれないんですけどね、乗用車のプラットフォームベースなのに、オフロード走破性とか、本格的SUVという言葉遣いを用いて、悪路をたいして走れないモデルがもてはやされてしまう、昨今の状況に対して、憤りをあれやこれやと感じています。だからでしょうかね、悪路走破性に対して実直なスタンスにいるモデルへの注目度が急に高まっています。ジムニーしかり、Gクラスしかり。そして、このラングラーしかり。  しかし、それらに対する一般的評価を目にするたびに(実際、そういった文章は意図的に読まないけど)、分かっているんだろうか、と思うことシバシバ。これは、すでに述べていますが、これら広報試乗会におけるオフロードコースの設定に、物足りないどころか、あり得ないを感じます。それなのに、オフロード性能がいいと語られること、そして、ほかのモデルとの違いが語られていないところに違和感どころか、違うを感じています、いつも。硬派モデルってのはですね、いつもいいますけどね、まずはあれだけのオフロード走破性がありながら、それだけのオンロード性能をバランスさせていることに価値があるのであって、オフロードを走らずして……、いかん、いかん、止めておきましょう。  というわけで、うっぷんだけでここまで書いてしまったので、このアーティクルはラングラー試乗記から話をずらしましょうか。オフロード走破性とはなんぞやという話に。三栄書房刊新型/歴代ジムニーのすべて( #1622 )でも触れましたが、昨今のほとんどの自動車雑誌にて、オフロード走破性を示す際に、タイヤが路面から離れてボディが大きく傾いているようなシーンの写真を用いるじゃないですか。あれ、オフローダーにとってはっきりいって、恥ずかしい図、です。え? あんなシーンでも進んで行けるんだから、凄いんじゃないか? って? ちょっと、それ違います。走りにおいて、大切なのはタイヤをいかに路面に接地させるか。これもよく原稿にて触れていますが、サーキットであろうと、オフロードであろうと、それは変わりません。タイヤが接地していなければ、いかに優れた制御をもっていたとしても、それをフルに活用することはできませんから。  ということで、オフロードにおいて、あのようにタイヤが路面から浮いてしまうシーンって...

#1624 個人的には違うを感じるけど、走りの進化はアリな、新型デリカD:5。

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 あまりに放置しすぎました、ここ。ブログスタートして以来、はじめてではないでしょうか、1か月も放置しておいたのは。というわけで、らしさ復活とばかりに連投を開始します。まずは、デリカD:5から。そう、フルモデルチェンジ並のフェイスリフトに賛否両論という話題を振り撒きながら、実はビッグマイナーチェンジだったという、あのデリカD:5から。  個人的な意見としてはですね、このアプローチは、ナシだと思います。その理由……、そもそもデリカD:5とは、ほかのミニバンとは似ていないデザイン、走り、つまりはコンセプトから、日本でポピュラーとされてきたミニバンたちとは一線を画し、それがゆえに、細々とはいえ販売を続けてこられたモデルです。今回の改良はそれらを否定しているかのようなメッセージ性をデザインに込め過ぎており、つまりですね、"何か違う"を感じてしまうのです。分かりやすく言い換えますとね、せっかく唯一無二(あまり好きな言葉ではない)たるポジションを確立したのに、自らのポジションを誰にも言われることなく、譲ってしまったとでもいいましょうか。そう、コンセプトカーとして発表されたトヨタ・TJクルーザーって、実はデリカD:5のポジションそのもの。ま、あちらはコンセプトカーですから、そのまま市販ってのはありませんけどね、なんか、そのポジション争いに、かつてのパジェロとプラドを感じてしまうわけでして。そうなんですね、パジェロ以上に、いとも簡単に道を譲ってしまうことになるわけで……。なんてことは、開発者の方にダイレクトに伝えてあります、もちろん、個人の感想として。  ということもあって、新型デリカD:5が商売的に成功したとしても悪評は残る可能性があります。ありますが、ま、それも話題と捉えるといいのかな。と、ここから見方は、ライターへと変わっていきます。といいつつですね、実のところ、これまでのデリカデビューをふり返ってみると、4世代目、5世代目デビュー時は、そのデザインにしても、コンセプトにしても、非難轟々でした。しかし、いつしか皆、それに共感し、納得し、そしてファンになっていくわけですから、この新型を謳うデリカD:5も、きっと馴染んでいくのではないか、とも思えます。……、思えないか……。どうだろう……。  ま、と、ここまでは、ほっとんどフェイスデザインに関しての話。実は...

#1623 過去にすがるスタンスに、もはやAppleらしさは存在しない、そんな話。

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 Appleに対して、がっかりばかりが続いています。昔のままとはいきません、ということは承知していますが、それにしても……、ということが連続しています。そのひとつが、先日の新製品発表会での内容。Airというサブネームが、現在のラインナップにおいて分かりづらさになっているから、早いところ、消し去ったほうがいいとは、これまでにも何度も言っています。で、iPadにしても、Macbookにしても、フェードアウトにもっていこうとしているスタンスが見られました。しかしですね、ですね、ですね、ですね……、今回の発表会で、MacbookAirを復活。  そもそも、MacbookAirってのは、光学ディスクドライブを除くという2008年当時ではありえない無茶をすることで、ライトテイスト、シンプルを極めたモデルであったはず。そして、2010年モデルでストレージをSSDにすることで、実はHDDへのアクセスが処理速度の足かせをしていたことを暴露し、さらには当時流行りだったネットブックのあり方を覆す新提案をしました。しかも、それを格安で提供できるっていう、手法までも、提案。しかし、いつしかMacbookからも光学ドライブが取り外され、ストレージもSSDのみとなり、Airの存在はそこで終わったはず。それなのに、なぜに、いまさら、に、Airなのか。そのデザイン? そもそも、くさび型じゃなきゃイヤなんて声は聞いたことありませんから。  いずれにしても、Airの志を現代にデザインした現行型Macbookを、否定するかのような、今回のモデル発表に対して、意味を見出せません。あるとしたら、Airというネーミングにすがったことであり、そう考えると惨めたるAppleの姿に寂しさを感じます。もちろん、新型MacbookAirの性能やらに不満はありませんが、そういったAppleの手法の支離滅裂ぶりから、新しい提案など期待しても、もはや出てこないことも悟りました。まだ、auのINFORBARxvのほうがマシといった感じとでもいいましょうか。ま、あちらは、ハードウェアはいいのに、どうしようもないプランを押し付ける時点で終わっていますが。  そうそう、話は変わりますが、昨今のApple製品は高くなったなぁと思っている人が多いことに、ちょっと驚きを感じています。実は本国での価格は大きく動いていません。ちなみに、最...

#1622 三栄書房の新型/歴代ジムニーのすべて、製作の裏話、あれやこれや。

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 さて、ジムニーネタを。実は、意図して触れずにいました、書かずにいました。なぜならば、ジムニーに関する執筆が多かったこと、そして、取材以外でしっかりと乗り込む機会がなかったことなど、理由はあれこれとあります。で、ようやく、最後の執筆が終了したので、取材の裏話含めて、あれこれと書いてみようかと思います。  まずは、最近、執筆を終えた三栄書房の新型/歴代ジムニーのすべて、について。担当した編集部はカースタイリングを製作している部署なんですが、同時に、いわゆるアーカイブシリーズも製作しています。その内容は簡単にいえば、三栄書房の過去の財産(資料や写真や)をもとにして、今に焼き直したものなんですが、そこに今と、懐かしい過去を上手くバランスさせていて、しっかりと再編集しています。そう、どこかのようなコピペ作業とは違う、作り込みに惚れ惚れとしています、いつも。まぁ、そういうスタンスの編集部ですから、そこにいる方々も、そこに集う方々も、話していて愉しさがあります。好き嫌いの向こう側にあるクルマの捉え方も合いますし、本の作り方に関しても意見がとても合う。つまりですね、仕事していて愉しさがあります。今、ほっとんどないんですよ、こういう本の作り方。寂しい限り。ほんとに。  前置きが長くなりました。そんな編集部が製作したこの本ですが、実は、この編集部、すごくヨンクに詳しい人が集まっているわけではありません。ただ、編集部員のひとりが、今年の初めころ、先代ジムニーシエラを生産中止寸前に購入。シンプルなクルマを好む彼は、新型ジムニー登場で、シンプルさをもったクルマが消え往くことを知り、あえて、旧型を選択。つまり、オフロード走破性にはあまり興味がなかった様子ですが、ジムニー(シエラ)の本質でもあるシンプルさとは、実は走るシーン関係なく愉しめるもの。そういった視点から、また、これまで乗用車に乗ってきた観点から、ジムニーシエラを購入し、ジムニーライフを愉しんでいるようです。で、さすがだなと思うのは、そのスタンスをベースにして、本を作り上げたことでしょうかね。もちろん、ジムニーを知っている身から話はとことんしていますが、その会話とて、知らぬから知りたい、でも、自分なりに感じたことはストレートに伝えるというもので、やりとりに愉しさがありました。そして、そんなスタンスが、この本を濃い内容へと導いたな、...

#1621 2019年次RJCカー オブ ザ イヤー最終選考会で感じた、あれやこれや。

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 早いもので、今年もRJCカー オブ ザ イヤー最終選考会が行われる時期となりました。ほんと、早いものでして、先々月ぐらいに行われたような感じでいますが、あれからもう1年が経過していたんですな、ほんと早いものです。さて、その結果は、以下のとおりとなりました。   2019年次RJCカー オブ ザ イヤー   RJCカー オブ ザ イヤー       三菱 エクリプスクロス   RJCカー オブ ザ イヤー・インポート BMW X2   RJCテクノロジー オブ ザ イヤー   日産 e-POWER(セレナ搭載)   RJC特別賞             ホンダ N-VAN  三菱のエクリプスクロスは、ここでも散々に書いていますが、操縦性の素晴らしさを評価する一方で、リアシートにおける乗り心地にあと少しが残っている点は実に惜しい。しかし、速度域を上げた際のドライバビリティを知ると、あまり気にならなくなりますから、頭ごなしにこのモデルを否定はできません。できませんどころか、さらにその操縦性を深く探っていくと、S-AWCとて無理矢理に修正して理想の走りへ導いているのではなく、その条件下、つまりドライバーの意図をくみ取った制御をしており、ひたすら感心を覚えます。下手なドライビングにはフォローというアシストで対応し、上手いドライビングにはそれを強調する制御を行い、その加減に拍手喝采といった感じ。こうした、クルマがドライビングを教えてくれるといった対話性まである国産車は珍しいのでは? と感じ、自身はこのモデルを高く評価しています(なんて話は #1616 に記しました)。ちなみに国産モデルでは、個人的にはCX-8も同じぐらいに高く評価しています。CX-5/8は、このクラスのベンチマークたるハンドリングをもったモデルであり、そう捉えると、どちらが選ばれたとしてもおかしくなかったと思っております。  輸入車はボルボV60、XC40の仕上がりに、個人的には特にXC40のパフォーマンス、仕立て方に感心しておりました。セグメント比較をすると、BMW X2が、SUV系列どおし、Cセグどおしとなり、ライバルになります。ですから、ハラハラドキドキしながら開票を見つめていました。で、結果は、X2に。ちなみに、このモデルへの評価は周囲(選考委員)の話を聞いたところ、最終選考会でさらに...

#1620 軽トラックの奥深さったら、底なしって感じなのです、という話。

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 さて、いくつか書くに書けないネタがありました。その1台がダイハツのハイゼットトラックとスズキスーパーキャリイの話。なぜ書けなかったといいますと、取材は終わっていたんですが、10月末に発売になる本と、動画があり、そこで発表される内容を先取りをしてしまいそうだったもので。と書きながら、書き分ければいいだけのことなので……、と言い訳を散々にしていますが。  というわけで、ダイハツのハイゼットトラックの動画の話から。って、ハイゼットトラックの動画って、昨年、4x4Magazineで公開していなかったっけ? と思われたかもしませんが、そうなんです、昨年製作し、公開しています(→ #1563 )。前回はまずは軽トラックのことを知らない方にどういったモデルなのかを知ってもらおうというスタンスで製作していまして、荷台の広さはこのぐらいありますとか、オンロードでの乗り味はこんな感じです、そんなところに動画の多くを割いています。そして、オフロードも走れることを紹介しなきゃいけませんし、なにしろ4x4Magazineですから、まさに走れるんですよ、でも、ちょっと意外なところもね、と、最後にそんなシーンを付け加えました。そう、加えました、ってレベルで。ところがですね、公開したところ、軽トラックってオフロードを走れるんだ、と、話題になりましてね。いや、自分としてはそんなことが話題になること時代に、意外を感じたりもしたんですが、それならば今年は、オフロード走行に焦点を当てましょう、ということになりました。ちなみに、昨年は、って、書いたっけかな、モーグル地形はテスト含めて2回しか走っていません。なぜか? 夕暮れで太陽が山陰に入ってしまうという時間制約が目の前に迫っていたから。そうなんです、昨年の動画を見てもらうと分かりますが、最後のまとめの語り、陽が沈む寸前で、NGが御法度だったほど。ということで、昨年のモーグル走行シーンはとりあえず走っただけに過ぎず、足の動きや、アクセルワークなど、細かなところを披露していませんので、今回はそのあたりを細かに撮影し、そこが見どころとなっています。  お分かりの方はお分かりのとおり、軽トラックでのオフロード走行は、キャブオーバーレイアウトゆえにフロントのアプローチアングルが十分に確保できていないこと、また、サスペンションのストロークはオフローダー的...

#1619 まさに、救いに来てくれた、そんな性能と演出に感無量な、新型Macmini。

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 昨夜のApple新製品発表会は、久しぶりの刺激を感じました。事前リークがあり、わりとそのとおりの内容だったとはいえ、肝心なスペックや価格までは出てこずだったので、ワクワクしながら見られたとでもいいましょうか、そんな刺激が。ま、発表された3台は、購入前提ともいえる気になる3台だったので、なおさらのドキドキがあったんですけどね。  その中でも個人的に注目していたのはMacminiでした。PowerMacG5の後、購入したMacmini2012(旧旧型)も、早いもので購入から5年が経過。といっても、4K再生以外、あとはぶっ壊してしまったThunderbolt端子以外は、問題なく使えているので、買い換える必要はないんですが、ないんですが、ないんですが、購入前提もあり気になっていました。ただ、自分が所有するモデルの次、つまり、今でいう旧型(Macmini2014)はメモリとストレージへのアクセスを不可能とし、さらにスペックダウンしながら価格を上昇。それゆえに、新型が出たところでその延長だろうと思いきや、なんとですね、まぁ、メモリやストレージ交換不可能(メモリは可能という噂も)ではありますが、なにさ、デスクトップ向けCPU搭載? ストレージはSSDのみ? で、価格は? と思ったら、$799から。散々に"盛った"スペックをアピールしていましたから、どうせ高いんでしょ、と思いきや、高くはない。いや、過去のMiniの価格帯を考えると上昇はしていますけど、そう、高くはない。  なんでそんな捉え方をするかというとですね、Macmini2012(Corei7-quad)を使い続けているユーザーの多くは、次期自分用端末に、中途半端なスペックで安くしたモデルではなく、そこそこのスペックながら割安感があることを期待しています。そうなんですね、今回のMacminiは拡張は不得手でも、そこそこ使える的な要素を盛り込んでおり、それでいながら、高くはない。まさにMacmini2012(Corei7-quad)でスタックしているユーザーをレスキューする、そんな端末となっていましたので、高くはない、と、そんな評価になるわけです。言い換えると、ユーザーは狂喜乱舞、と。  ということで、新型Macminiの登場は、まさに、行き先がなくなってスタックし、砂の中に沈んで行くしかなか...

#1618 スポーツ・アクティブ・クーペ(SAC)を体現していた、BMW・X4。

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 さて、X4。そう、BMWのX4。今年の9月に2世代目へとスイッチした、X4。クーペというスタイルにまだ違和感を覚えてしまう、そんなSUVですな。そもそもクーペというスタイルを採用したのは、エレガントとかスポーティといった特別感を与えたかったからなんでしょうけども、そもそもSUVそのものが特別なクルマであったはず。そう考えると、もはやSUVから特別感は薄くなり、そのSUVをベースにしてこうした異端を狙うことすら必要になってきたんだな、なんてことも感じます。感じますけどね、まだ、見慣れないんですけどね。いずれにしても、このX4、ま、同じくBMWのX6も含めてですが、スポーティなイメージをあまりにもダイレクトに表現しすぎている気がします。もちろん、それが狙いなんですが、ちょっとずるいといいますか、上手いなと思うのは、そこそこのボディサイズをもってすれば、何かを少々スポイルするようなルーフラインを採用したとしても、結果として大きな犠牲になってはいなかったりするものです。ということで、そのあたりを上手く活用しつつ、2世代目のX4は、思う存分といわんばかりに進化しておりました。まぁ、見た目どおり、コンセプトどおり、  さて、広報試乗会で用意されたのはX4 M40i(のみ)。おっと、いきなりかいとは思いましたが、下手にスポーツサスペンションではないままに大径タイヤを組み合わせたモデルよりも、こうして整えられたモデルのほうがいいことは分かっていますし、X4 M40iのみだったことから、BMW(ジャパン)側にかなりの自信の表れだろうと、乗り込んでみれば、これが良かった。とにかくですね、ハンドリングがいい。シャープというよりも正確さにあふれていまして、扱いやすさがある上に、意のままのコントロールができるといったところが、いい。いうまでもなく回頭性もすこぶるハイレベルで、これだけのボディでここまでインを付きますか? といった具合にグイグイとインへと入っていく。それは公道レベルではアンダーステアを出すことできませんといったレベル。  それでいながら、乗り心地が悪くない。そう、フロント245/40R21、リアが275/35R21というサイズゆえに、良くはありません。ありませんけど、これがですね、悪くない。もちろん、タイヤサイズが起因したコトコト感はありますが、ドタバタしないし、コトコト...

#1617 バッテリーを交換して、延命することにした、iPhone6sの話。

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 年末までとアナウンスされているiPhoneのバッテリー交換プログラムに、早々に出掛けてきました。これから相当に混むことになるでしょうし、これから年末にかけてスケジュールの先読みがしづらくなることもあって。で、自分の場合は、これまで使ってきたiPhone6s2台が対象でしたが、カバーもフィルムも付けぬままに使っていた自分で使っていた1台が、まさかのガラスひび割れを指摘され、万が一の場合は、バッテリー交換費用だけではなく、ガラスパネル交換費用もプラスされる旨を言われました。バッテリー交換なのに、ガラスのひび割れがなぜ関係あるのか……。それは、iPhoneの場合、バッテリー交換にあたってはまず前面のガラスパネルを取り外す必要があります。しかも、その取り外し方ったら、吸盤を2つほど貼り付けてえいや! と持ち上げるという、なんともアナログなもの。まぁ、コツを掴めば、力の掛け方次第で、別になんてことないんですが、ガラス全面を均等に持ち上げることが理想ですから、ヒビでもあろうものなら、簡単にパキンと逝ってしまう可能性があるわけです。そう、ですから、たかがバッテリー交換であっても、本体に傷がないかを含めて、細かにチェックされるというわけですな。  さて、そのガラスのヒビを指摘されたiPhone6sですが、ヒビと指摘されて目視しても老眼もあってか自分には傷にしか見えず、かといって、ゴリラガラスが線で削られたような傷を負うことも考え難く、ま、これを称してヒビというんだろうな、と納得。ただ、ガラスパネルを幾度も外したことがある経験者的な勘もあって、この程度のヒビだったらガラスパネルの外し方次第といった感じを受けましたし、万が一割れてしまった場合は、修理せずに割れたガラスごと持ち帰る旨を伝えて、チャレンジしてもらいました。なんていうんですかね、万が一の可能性と言われたものの、その確率は低いだろうし、万が一となってしまっても、納得できる、という、自らの説得もあって、とでもいいましょうかね。で、結論はガラスパネルは割れず、無事にバッテリー交換は終了しました。  まぁ、それにしても、このそこまで説明しなきゃいけない状況に、Appleの低姿勢ぶりを感じ、時代も変わったものだと思いました。ちなみにカウンターで、この話をするにあたって裏から偉いさんが出てきて、最悪の場合の話ばかりしてすみま...

#1616 あと少しはあれど、正しいスポーティを作り込んだ、三菱・エクリプスクロス。

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 今年に入ってからわりとベタ褒めなモデルが、三菱のエクリプスクロス。当初は、イマドキなコンセプトにワケ分からんを覚え、RVRの代わりかと勘違いし、早過ぎる露出にもはやデザインに対して見慣れてしまった、なんて感じていました。しかし、昨年よりプロトタイプに触れる機会を得、その度に、ほほぅ、なかなかやるじゃん、そして、ふーん、いいじゃん、と、好印象へと変わっていきました。  ただ、これまでは限られたシーン、ま、クローズドコースとか、雪の特設会場とか、公道試乗会とて限られた時間内で撮影付きだったりとか……、つまりはしっかりとは乗り込んではいませんでした。いませんでしたので、乗り込んできました。といっても、500kmほど。ただ、そのほとんどは下道で。そうしたら、見えてきました、いろんなことが。ちなみに、新型車を評価する者は、乗ってすぐに全てを把握できないようではいかんと、大先輩である星島 浩さんからいつも言われていますが、まだまだ、なんです、この点では。はい、精進いたします。  で、エクリプスクロス。幾度も自動車雑誌に寄稿しているので、もはや書くことはなくなったと思いきや、文字数不足で書けなかったこと、個人的な強い想いやら、そのあたりについて書いてみましょうか。と言いますかね、アウトランダーPHEVの仕上がりが良くてですね、ついつい比較してしまうため、マイナス的なことをあれこれ書くことになるやもしれませんが、ま、そこはウィークポイントとは捉えずに、どうぞ。  エクリプスクロスに使われているプラットフォームは、初代アウトランダーから使っているものに大きく手を加えたものとなっています。とても高く評価しているプラットフォームなんですが、今も昔も18インチタイヤを完全に抑え込むに不足があります。ありますけど、アウトランダー、特に今回の2019年モデルあたりでは、ダンパーの大改良と、いい巡り合わせもあって、そのあたりがかなり進化しています。ちゃんと躾けられるんだけど、そのためにはコストが必要にります。ただ、アウトランダーではコスト面はクリアできても、その手法はエクリプスクロスで用いることは難しい。価格帯が違いますから。で、何が言いたいかと言いますとね、そこに届いていないエクリプスクロスでは、日常域においてはタイヤサイズが起因した硬さが顔を出し、路面の継ぎ目や修復跡などで、ゴト...

#1615 速いというより、良い! と叫びたくなった、ルノー・メガーヌRS。

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 ルノー・メガーヌRSの話を。世代を経るごとに、なんていうんでしょうかね、熟成していくという不思議さがあります、このモデル。ベースはフルモデルチェンジしているのに、その流れはしっかりと息づいていて、進化しているという、不思議さ。デザインは継承しないのがルノーなんですが、乗り味が引き継がれていくところは、ルノーらしさであり、ルノー・スポールらしさ。ま、指標としている走りが、理想がぶれていないだけのこと、とも言えますし、それはベンチマークを常にルノーとしているから、なんでしょうな。  さて、で、日本上陸を果たしたメガーヌ・RSですが、これがですね、とんでもなく良かった。ハイパフォーマンスモデルですから、速かったといいたいんですが、ひと言で表現するならば、実に良かった。いろいろなデバイスが付いていますが、とにもかくにも正確で、インフォメーションが豊かで、コントロールしやすく、その上で、乗り心地がいいという、まさに異次元をバランスさせていました。1.8Lターボエンジンも、ブレンボなブレーキも、申し分ないほどにコントロールしやすくて、意のままを引き出せます。まぁ、強いて言えば、19インチタイヤぐらいか。さまざまな面で今回はこの19インチタイヤがベストなんだそうですが、個人的にはもう少し当たりの柔らかいタイヤサイズでも乗ってみたかったなんてことを思いつつ、タイヤを確認すると、ブリヂストンと、珍しい組み合わせ。個人的には、ミシュラン的な、しかもパイロットスポーツ4のような、そのままでなくても、ま、あれをベースにした、しなやかさのほうをついつい期待してしまうのですが、これはこれでルノースポールの解だそうです。ルノースポール曰く、つまりはベストバランスであると。ま、ハイパフォーマンスモデルですから。で、さらに、このタイヤをベースに、様々な新技術までをセッティングしているので、タイヤを交換するなら、実のところ純正タイヤ、そう、いわゆる市販品じゃなくって、ディーラーで購入できる専用品を選んで欲しいとのこと。ま、そりゃそうですな。そりゃそうです。  さて、何が良いって、細かく書いて行こうかと思ったのですが、たぶん、書いたら止まらないので、適当なところで切りますが、単純にですね、コーナリングスピードが少しどころか、だいぶ上がってしまっていると、述べるに止めてきましょうかね。それでいながら...

#1614 超えられない全幅が、良くも悪くもらしさである、新型クラウン。

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 新型クラウンの話を。今回は、開発者と話す機会がなかったので、その意図までしっかりとはくみ取れていませんが、結論としては、まぁ、クラウンらしさをしっかり残しながら、コネクティッドドライブといったイマドキ感を採り入れ、そして、スポーティという新たなキーワードを明確に表現できており、自動車ジャーナリスト的な発言をすれば、好印象でした。なんといっても、全幅を1800mmに止めたことのこだわりは高く評価したいと思います、いや素直に。北米マーケットをにらんでいとも簡単に1800mmを突破していったFFモデルがありますからね。ただ、数年後には、日本国内における自動車販売台数が落ち込んでいくこと、クラウンの購入層がそろそろダウンサイジングへと移る、もしくは免許返上する方が多いと考えると、このパッケージングで良かったのか、といった問いもあります。クラウンは基本的にライフサイクルは4年ではありませんしね。って、この新型、そこまで長くは考えているのやもしれませんが。  さて、クラウン。このクルマ、良くも悪くもコンフォートライドについて語られますが、個人的にはとってもいいと評価していました。頭ごなしにフワフワと表現される方もいますが、あのストローク感こそがクラウンの骨頂であり、特にリバウンドストローク感なんぞは心地よさの極みと捉えています。ただ、先のフワフワ感を、曖昧さとごちゃまぜにされて、悪と評されることがあり、根本の意味合いは違うのに、なぜだか、自動車メーカーはそれを同義に捉えてしまい、改良、いや、違うな、変更をしてきます。そして、スポーティであること、になることが、クルマとしての正しい姿といわんばかりに、意のままにという言葉を使って、スポーティであることをウリにしてきます。  その傾向は、ここ数世代のクラウンにも見られます。ですが、それであってもクラウンらしさをしっかりと残していましたし、そのスポーティなクラウンという像を、否定的には捉えていませんでした。で、最新型。例のサスペンションストローク感は見られなくなりましたが、それでも減ったとはいえリバウンドストロークに心地よさを残し、コンフォート感をしっかりと表現しています。それでいながら、ワインディングでは余計な動きを見せず、コーナリング中のスタンスも昨今のトヨタ車流のしっかりとふんばるスタンスを作り上げていて、それが操縦性の良...

#1613 やっぱり、奥能登、なんだかんだで、奥能登。夏休み編。

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 ここを放置したままに、気付いたら9月になっていました。ということで、いまさらではありますが、8月の話をあれこれと。まずは、能登から。そもそもひとりで出掛けていた能登ですが、宿の方針もあってひとりだと割高になるとか、平日になかなかまとまった時間を先読みしてまで確保できないってこともあって、ここのところ、一般社会人の方々の長期休みに合わせて、知人と一緒に出掛けていたりします。  で、このお盆休みも出掛けてきました。なんだかんだ言いながらも、やっぱりですね、ひと気のない奥能登がいいとつくづく思いました。たぶん、そこらの観光スポットよりは少なかったと思いますが、それでも煩悩はあちこちに散見され、自らもいつしかそれに巻き込まれていまして。単純にですね、クルマの走らせ方がもうダメ。奥能登は、基本的にお互いさまがありましてね、道を譲るシーンにしても、お互いを遠くから認識した際からアクセルコントロール(ブレーキじゃないんだな)を行い、美しくすれ違うんです。ところが。我が者顔で走りまくる他府県ナンバー、いや、県内ほかナンバーもかな、は、自分優先であって、さらには追い越しにしてもこれ見よがし。怏々にして、そういうオーナーに限って、運転に過信しているところがあって、あまり上手とは言えないところもあります。なんつーんですかね、簡単に言いますと、直線だけ速い、つまり、コーナーは遅い、と。そういうことを目にして、なんだかなぁを感じてしまっていることに気付くと、やっぱり平日強行軍がいちばんだなと思いました。  と、なんだかいきなりマイナスなことを書き連ねましたが、やっぱりですね、奥能登はいいです。その良さをこれだけ足繁く通って分かっているつもりであっても、東京へ戻ってくると忘れてしまうものです。あの、わずらわしさがない何もないことの心地よさ、そこにただ暖かいだけの気遣い、笑いの絶えない人とのつきあい、素を生かした食の数々。そして、幾度も足を運んでいるのに、毎回発見や驚かしがあります。今回は、能登集合当日に、愛知県在住の知人が出発時にマンションを出る際にこけて、そのまま入院ってなイベント(失礼!)があり、そこからあれこれとイベントが続きました。あっちとこっちの奥能登の人間関係をさらに知ったとか、そして、昨年秋に出掛けた、奥能登国際芸術祭に出品された作品に再び巡り合ったり、実は前回見ていたよう...

#1612 パブリックβ版にクレームはどうかと思うのです、という話。

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 新車話からちょっと離れて、昨今のあれこれ感じたことを。自己責任話なんてたいそうなテーマを掲げると、それこそたいそうな話になりますが、ま、捉え方次第、といった感じの話を。Appleに限らずですが、最近、次期OSのβ版を一般ユーザー向けにも利用してもらいバグ出しをしてもらうという、皆にメリットがあるというスタイルをあちこちで見かけます。この場合は、言い方を変えると、先行して次期OSに触れる機会をエサに、バグ出しを手伝わせるという、一見ボランティア活動ですな。ま、これを昨今の、エサを明確にしていていないようなボランティア募集に重ねると、ちょっと違うような気がしますが、そんなあれこれ。  で、Appleでは、MacOSとiOSにおいて、次期OSをパブリックベータ版として公開しています。そもそもアプリケーションやらの開発者向けに先行リリースされていたバージョンを、一拍置いてつまり少し安定させてから一般に公開しています。ところが、このパブリックβ版に対して、知り合いがですね、なんと、AppleCare相手にバンバンに使えないと電話していまして。その内容たるやクレーム状態で、バク出しとはほど遠い内容。ま、それなのにちゃんとクレームに応対してしまう、AppleCareもどうなのさと思いますが……。そもそも、パブリックβ版をたんなるOSのバージョンアップと捉えている時点で、それ違うさね、を感じます。たとえば、すでに予告された実装されるはずの機能であっても外されていたり、新しく実装された機能にしても、これまであった機能にしてもそれこそβ版以下、トラブルを引き起こしかねない可能性を秘めていたりします。そういうものなので、そこに対して、クレームを発することは、違う、と。しかも、その内容が、クラウド上のデータがリンクしないとか、そんなレベルですのでなおさらに。そんなのバージョンが変われば可能になったりするんだから、クレーム付けるもんじゃないと説明するんですが、なかなか分かってもらえず。  で、iOSやMacOS側のトラブルならまだしも、そこにサードパーティ製のハードウェアやドライバなんかが絡んでくると、なおさらのこと。実は、今回、というか、今年の初めから、サードパーティ絡みでトラブルに見舞われています。USB経由でディスプレイ表示を行うデバイスがあるんですが、外部ディスプレイに対...