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#1205 パジェロの取材裏話の続き、オフロードテストドライブ動画編。

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 これから、三菱自動車のパジェロな話は、ポロポロと出てきます。すでに取材は終わっていて、記事やら動画やら、こうして順番に公開されていくものでして……。というわけで、続いては、パジェロ オフロードドライブ・動画編な裏話。  ま、内容についてはご覧いただくとして、全編に渡って会話していることからもお分かりのとおり、収録もトークが多く、いかに分かりやすく、伝えるかは、かなり苦労したところでした。たとえば、ダートという単語も、知らない人は知らないし、分からない人は分からないし、イメージできない人はイメージできない。ということで、滑りやすい路面……なんて言葉を使ったのも、そうした理由からです。  最初の導入パートですが、眩しそうにしているのは、ほんとに眩しかったからです。太陽がほぼ真上にあったため顔に影が出てしまう→ならばレフで起こす→とーっても眩しい→目を開けてくださいというリクエスト→あごを引いてくださいともリクエスト→それをこなしつつセリフを話さなきゃ→カメラ目線だけど、カメラの横には外野が多く→こちらを見ている→緊張しまくり→顔が下を向いてゆくー→最初に戻る……。ま、そんなこんなもあって、眩しそうにしています。  途中のインプレッションはとうとうと語っていますが、シーンと語りがうまくリンクしなくて苦労がありました。グリップを失っていますねー、というタイミングで、グリップしていたりとか。そんなんで、撮り直しも多かったのですが、今回の撮影では、クルマを傷を付けないことが前提にあったもので、それゆえの緊張感もありました。もちろん、なかなかハードなシーンへチャレンジすることができずどうしたものかと感じつつ、ただですね、パジェロのオフロード走破性を伝えるにこのままじゃいかんと思い、……中略……、いつしか、あえてラインを外して、走っていました。それが、例のシーンですな。こうしてみますと、意外にもオフロードを走りながらのコメントは、緊張せず、自然に語ることができていますが、それが強く感じられるのは編集のおかげもあってのことでしょうな。  最後のまとめでは、顔も手も真っ赤に日焼けしていますが、1日中夏空でしたから、そりゃ焼けますわな。ちなみに、まとめを収録したのは、陽が暮れるギリギリの18時過ぎだったと記憶。というわけで、1日中、時間との戦いで、ドタバタと忙しくはありまし

#1204 そういえばパジェロ、今だからパジェロ、そんなパジェロな話。

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 三菱自動車のパジェロです。現行型のデビューは、06年ですから、かれこれ9年近く販売が続けられています。現行型については、個人的に、とても高く評価しているモデルでして、SUVたる乗り味をしっかりと作り込んでいるところは、まさにアドバンテージだと感じています。   評価している点といえば、まぁ、そのラインナップにもありますな。ショートを残し、MTを残し(今は消えました)、と、そこには、販売台数が芳しくないから消し去るんじゃなく、少しでも声に応えたいからガンバルというスタンスがあり、その続けるというスタンスが、とてもいい。ディーゼルも、ポスト新長期規制からではなく、早々と新長期規制から対応させるなど、評価すべきポイントは、走り以外にも多くあります。  さて、そんなパジェロのオフロードテストドライブをしてきました。仕事です、仕事。遊びではなくって、仕事で。というわけで、4x4magazineの試乗インプレッション(→ ■ )として掲載されていますので、そちらを参照していたくとして、ここではその補足を。  はっきり言って、良かったです。ディーゼルエンジンは、再登場から仕立てをあれこれと変えたようで、アクセルワークの良さ、トルクの表現の仕方など、美点だらけ。音と振動は残っていますが、ま、パジェロらしさと、一言でまとめておきましょうかね、といった感じ。  オフロードは、サイドステップがなければとあれこれと感じましたが、フロント、リアバンパーともに意外に路面に接地せず、数値以上の優秀ぶりがありました。で、記事にも書いていますが、トラクションコントロールのフォローがかなりハイレベル。おせっかい加減がないことはもちろんですが、前進するにトルクが相当に必要なシーンであっても、つまりは、タイヤ前に凸があっても、上り基調であっても、前進させてしまう。って、もちろん、対角線状にあるタイヤが浮いている状態での話です。乗用車ベースのSUVでは、難しいか、CVTの保護で諦めてしまうか、そんなシーンでの話。  というわけで、そのポテンシャルにちょっと感激して、ちょっと惚れてしまったのでした。まぁ、個人的には、ショートで、ベーシックグレードで、ディーゼルだったら……とは思いましたが、残念ながらそんなモデルはありませんでした。  ちなみにですね、記事内、2番目の写真は、ヒットさせることな

#1203 あれこれ付いていませんが不足を感じさせません、メガーヌ・ゼン。

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 そもそもですね、ベーシックがいいわけですよ。と、唐突に始まりますが、ベーシックがいいと、ハイパフォーマンスもいい、つまり、ベースとなる作り込みをしっかりとすることで、自ずとハイパフォーマンスモデルも良くなる、とは、以前から述べますが、そんな話を。   ルノー・メガーヌに追加されたゼンの話です。最近の日本におけるルノーは、カングーとルノースポールという半ば2本立てという展開をしてきました。いや、ベーシックもありましたけど、力の入れ方としてって意味合いで。で、その2本もしっかりとしてきたので、もう1本ベーシックという柱をしっかりさせようと動き出しました。その第一段として、最新型ルーテシアをローンチし、そのルーテシアのボトムグレードであるゼンに、ベーシックながら、唯一無二的な価値を与えた、0.9Lターボ+MTを追加。その良さについては、 #1142 にて滔々と語っていますので、そちらをご覧あれ。   で、メガーヌ。現行型については #414 でやはり滔々と語っていますが、まぁ、スポーティな仕立てということもあり、そのポテンシャルに感心を覚えました。で、今回のゼンですが、GTラインのパフォーマンスは、ベースの作り込みの深さを感じさせるものであり、つまり、ゼンに対しては期待大でした。 が、期待が大きすぎたのか、感激の嵐にはならず。といっても、十分にいいんですけどね。いまさら語るべくもない1.2Lターボエンジンは、低速から十二分のトルクを発生させ、そのままフラットに発生させつつづけますから、つまりは、扱いやすいし、強烈なパンチはないけど、十分に速い。しっかりと確認はできませんでしたが、RSを支えられるだけのボディは、シャシーをしっかりと支えながら、快適性をバランス。と、まぁ、評価ポイントは数多く。   ただですね、いちばんの期待であった、ストローク感を存分に生かしたまったりフィーリングが見当たらなかったことが、残念。って、振り返ってみると、先代メガーヌも、それほどのまったり感はありませんでしたから、まぁ、これがメガーヌのベーシックラインたる乗り味なのかな。16インチタイヤだったためか、コトコト感が顔を出すところも、少しばかり残念ではありましたが。  そして、評価したいのは価格でしょうな。249万円。このクラスのモデルも、装備充実を理由に、価格帯が上昇しています

#1202 カフェ花豆の愉しみ方、どうでもいいこと編。あ、再開は9/5です。

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 今年の5月から再開したcafe花豆ですが、1か月の夏休みに入りました。あれこれと進化を続けているってな話を #1193 にて書きましたが、前半最終日までその進化は止まることを知らず、といった感がありました。デザートなんて、同じ、ほおずきやトマトでも、いつしか夏バージョンになっていましたし。  さて、ここでは、cafe花豆の愉しみ方の、どうでもいいこと編として、あれこれ書いてみましょうかね。  まず、先日お伝えした金魚から。お気に入りだった琉金はお亡くなりになりました。水瓶だけど、小さな金魚とメダカ程度だし、タニシやら、水草やらいれているから、エアポンプなしでも大丈夫だろうと思っていたら、甘かった。ここのところの急激な気温上昇による水温上昇と、体が大きいがゆえの排泄物の多さやらあって、水質が一気に悪化したこともあって、デビュー早々にご臨終。申し訳ない、琉金。というわけで、エアポンプ+フィルターを用意してもらって、今後、残ったメンバーは元気に過ごせるようになりました。ってな、そんな金魚にまつわるあれこれも、見どころのひとつ。  あ、メダカも、だ。おなかが膨らんでいたのでこまめにチェックしていたところ卵を発見し、隔離しておきました。ら、今日、孵化。さて、どこまで増えるのでしょうかね。というわけで、cafe花豆へいらした方は、庭へ出て、メダカを数えてみてください。今は……、って、現在の数を把握していないや。えっと、だれか、数えて教えてください。  次に用水のこと。って、これはどうでもいいこととは違うか。cafe花豆の前には、用水路が流れています。そもそも、水田へと導くために多摩川から引いたもので、かつてとは様子も変わって護岸は固められたといいますが、それでも、最近ではずいぶんとキレイになったようで、タニシやら小魚を見かけます。と思ったらば、それなりの大きさの真鯉(拡大すると分かりやすいかも)や鴨も。川がきれいになった証ですな。観光地ではなく、日常で、こういう風景を目にすることができる地域って、とってもいいものです。というわけで、この用水も見どころのひとつとなっています。  そして、胡蝶蘭の話。開店お祝いでたくさんあった胡蝶蘭の植え替えをしました。そもそも、胡蝶蘭については育て方からマーケットに至るまで未知、無知でして、鉢から抜いてみれば

#1201 au解約した直後に、auへMNPを考え、でも、IIJ統一に決めた話。

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 2年縛りが解けたauの2回線を解約し、これで、使っていないのに継続していたという無意味な回線はすべて手元から消えました。当初は、そのau回線をdocomoへMNPしてと考えていましたが、docomoの条件の渋さと、手続きの面倒もあって、諦めました。ただ、docomo以外を調べてみたら、おっと、auが大規模に施策中。解約した回線はそもそもauでしたから、auへのMNPはできませんが、今、使っているのはIIJ回線をauへとMNPするという手段はあります。家のインターネットはau回線なので、なおさらauに統一するメリットってのもありまして、ひょっとして……と思って、計算してみたのが上の表。なんか、久しぶりですな、これ。  最近のかけ放題プランやらに興味ないので、全くノーチェックでしたが、もし、データ2GBプランで契約させてくれるのであれば、auが約500円高にまで近寄ります(IIJでの通話料を平均1000円と見積もった場合)。しかも、auにすれば電話かけ放題ですから、月の支払いは、時にはひっくり返ることもあるでしょうし、何よりも、最新端末が手に入ると考えると、かなり魅力的。といっても、一括0円条件では、データ2GBでの契約が許されるわけないでしょうし、ということで現実的と思われるデータ5GBでの契約にて計算してみると……、4155円、か。差額は1555円に広がりますが、24か月分として計算すると3万7000円、それでiPhone6が手に入るって考えると、まだ、お得感がありますな。  ところがですね、ここで気づきました、自宅のインターネットまでIIJに揃えるってことを。インターネット接続料金はそもそもIIJのほうが100円安く、さらに割引1050円が加わりますから、毎月の支払い額差は2705円となり、24か月で計算すると約6万5000円まで開きます。こうなると、ヤフーオークションでiPhone(docomo端末)を落札したほうが安くなりますな、こりゃ。  というわけで、書いていたら、結論が出ました。家のインターネットも携帯電話もIIJに統一して、頃合いを見て、iPhoneを入手ですな。

#1200 ふらりと訪れたものの、呼ばれた気もする、上野村ドライブ記。

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 埼玉県秩父の北西、長野県佐久穂町の東、下仁田の南側にある、山深い地ですが、まぁ、8月掲載のドライブ記事ゆえに、涼を求めて……なんてことで選びました。ら、周囲の町の観光キャッチコピーにも涼って文字が踊っていましたから、まぁ、まさに涼を求めるにはぴったりな地です。ただ、この日は、暑かった。関東平野では酷暑になったといいますから、まぁ、30℃なんてのはマシだったのでしょう。  ちなみに、上野村を初めて訪れたのは24年ほど前のこと。御荷鉾林道と奥志賀林道という2本のスーパー林道を走ろうと計画を立てて出掛けたものの、台風直撃で……、まぁ、それはそれであれこれと想い出に残ったというドライブでした。御荷鉾林道ランでは、途中で、パジェロ(初代)が追いかけてきて、譲るつもりが、声を掛けられて、一緒に走りました。で、その時の自分のクルマはスズキ・エスクード(初代)でして、少々の凹凸でもリバウンドが大きくて、スピードを上げようもんならば、荷物は飛び跳ねるは、ひっくり返るはで、パジェロに付いていくのがやっと。どうしてパジェロはリバウンドが大きくないんだろうかってことを感じつつ、そこにオフローダーたる格差を見せつけられたことを、今でもしっかりと覚えています。  奥志賀林道の想い出はたくさんあるのですが、その前に走っているはずの御荷鉾林道の想い出は多くありません。というか、ほとんどありませぬ。というのも、キリが濃くて景色は見えないし、パジェロに付いていくのに必至でしたから。ただもうひとつ覚えているのは、日航ジャンボ機墜落事故の慰霊堂へと足を運んだこと。なぜ、向かったかは定かではありませんし、当初から計画していたわけでもなく、また、近い人がこの事故に巻き込まれたわけでもありませんでしたが、なぜか、足を運んでいましたし、今回も自然と手を合わせていました。  そうそう、上野村には、いつの間にか上野スカイブリッジなるつり橋ができていました。全長225m、高さ90mという迫力に圧倒されつつ、これだけ大きいとつり橋って感じしないよねと渡ってみれば、途中で足がすくむ始末。あれ、高所は得意ではないけど、ここまで不得意ではないんだけどな、と思いつつ、片手にカメラ、片手にiPhone、しかもともに強く握りしめつつ、平然と面持ちという、不自然なスタイルのまま、渡りきりましたけども。  それ

#1199 好印象だらけなのに、でも……が残った、ホンダ・ジェイド(ハイブリッド)。

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 ホンダ・ジェイド(ハイブリッド)です。サードシートを供えつつ、立体駐車場に入れられるということから、ストリームの後継モデルたる雰囲気を持ちつつ、その提案に新しさが多くあり、後継と呼ぶにはちょっと気が引ける、まぁ、そんなモデルです。  で、結論から言ってしまいますとね、これが良かった。とても良かった。なんていうんですかね、商品性という企画をしっかりと立て、それに求められる性能をしっかりと表現しているという、そんな良さ。つまりは、走りたる面もいいんですが、この手のクルマに求められる性能もしっかりと持っていた、と、そんな感じとでもいいましょうかね。  まず、感心したのは、その視界の良さというか、視認性の良さというか、安心感。ベルトラインを落としつつ、Aピラーをかなり寝かせていまして、単なるパノラマ感とは表現しきれない、まさに、全て見渡せるという安心感がありました。さらに、助手席側ドアミラーの下にカメラを配置して、いわゆる死角をモニタ表示するという、LaneWatchが、秀逸。まさに、見えないところをしっかりと表示してくれるため、特に左折時の視界確保に、役立つ、役立つ。なんで、この手の機能が普及しなかったんだろうと、考えさせられてしまうほどに、……、いい。写真左がそれですが、左折時に写真を撮ることはできませんでしたので、信号待ちの時のもの。まぁ、見どころは、横のフェンスまでしっかりと写していること。  乗り味はですね、シャシー剛性をしっかりと作り上げた上で、コンフォートにチューニングしているといった感があります。タイヤの転がり抵抗は低く、そして、初期入力を、確実に、そしてソフトに変換するところは、絶品。今回は、乗鞍のヨシダ極悪テストコースには行きませんでしたが、八ヶ岳のヨシダ極悪テストコースでは、合格点を感じました。多少バウンドが大きかろうと、リバウンドで大きな逃げをしようとしないし、だからといって突き上げを感じさせることもない。路面トレース性がすこぶるいいんですね、このクルマ。  最近のホンダのハイブリッドユニットは、簡単にいえば、EV走行モードを可能としたことがポイントですが、それを上手く生かした制御が、とても好印象です。このジェイドも同様。発進直後はEVモードですが、その後、たとえ、緩やかなアクセルワークであろうとも、即エンジンを始動し、そして

#1198 探りきれなかったレヴォーグB型と、意外に良かったクロスオーバー7。

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 そして、レヴォーグB型。走りにダイレクトに関するところでは、GT系のサスペンション変更……、ということでチェックしてきましたが、試乗時間は20分しかなかったため、そもそも、乗り心地に不満あったっけかなと思い出す前に、終了。1.6GTは、能登まで走ってのインプレッションしていますから、体に馴染んでいるはずなのですが、なのですが、なのですが、探りきれず。1.6GT-Sも金沢行き企画で、乗っているんだよなと思いつつ……、とにかく20分ではしっかりと確認できず。まぁ、低速域のフラット感はあるんですが、これが、改良されて得られたものなのか、わからず。ただ、バランスがいいなと感じたのは、事実といったところ。というわけで、借り出してチェックしてきます、後日。  ちなみに、B型のレヴォーグで気になるのは、やっぱりプラウドエディションのGT-Sでしょう。つまりは、ビルシュタインダンパー+17インチタイヤという初の組み合わせ。専用にセッティングしているのでしょうかね、このビルシュタインは……。   今回の試乗会の最後は、クロスオーバー7でした。あれです、エクシーガをベースにクロスオーバーにしたモデル。どうして? 今? と、個人的には何故? の多いモデルであり、クロスオーバーに仕立てることなく、そのままで販売を続けていても良かったと思うのですが、たぶん、クロスオーバーで7名乗車というところに、世間的に受ける要素があるんでしょう、きっと。   エクステリアのあれこれはさておき、サスを変えるだけで、エクシーガもクロスオーバー7になるという、その変更点の少なさに、まだまだ売る気を感じつつ、乗ってみたら、これが良かった。ストローク感を上手く生かしていて、ハンドリング含めて、旧世代ぶりをあまり感じなかった。というか、実のところ、今回の試乗会の中で、乗り味としては、もっとも自分好みだったような気もしたりして……。   ちなみにですね、個人的には、インテリアの加飾と色遣いは惹かれません。タンとブラックの組み合わせは好みなんですけどね。

#1197 WRX S4とBRZから感じた、スバルが目指すスポーティさ。

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 インプレッサ スポーツハイブリッドの試乗会では、WRX S4に追加されたスポーティグレード(op)もありまして……、って、これが良かった。いや、これ"も"良かった。そもそもビルシュタインダンパーを採用しているGT-Sに、STI標準の245/40R18タイヤを装着して、さらにダンパーチューニングも専用としたモデル。で、いわゆる、社内試験データによれば、回頭性やら、ハンドリングは、WRX STIレベルにかなり近づいている、と。S4にそこまで必要かと思うところもありますが、 STI未満を求める人には……、って、どれぐらいいるのかなと思いつつ、まぁ、声が大きかったのでしょうな。  ちなみに、回頭性というといかに曲がりやすいかというイメージを受けると思いますが、スバルがいう回頭性は、というか、そもそもの回頭性とは、限界域においていかにステアリング操作が可能かという、意味合い。つまり、通常域で、"ひょいひょい"曲がるというイメージとは異なるもの。では、そんな領域での話が、果たして日常でどう役立つかって話になりますが、まぁ、その奥深さがあってこそ、日常のステアリングフィールもまた自然といいましょうか、質感があると語れるものですので、云々。  今回は、公道試乗会ですので、その領域までの確認はできませんでしたが、245サイズのタイヤと専用チューニングされたビルシュタインに、スパルタンさよりも質感を整えていたことが印象に残りました。インプレッサと比較すれば、フラット感は薄れますが、バネ下の重たさを感じさせず、そして、トレース性をしっかりと作り込んでいるところは、好印象。つまりですね、5万4000円の価値は十分にあると思いましたし、スパルタンを感じさせるスポーティを目指したのではないことが分かり安堵したといいましょうかね、そんなことを感じました。  さて、スバルでスポーティさを誇るもう1台のBRZにも試乗してきました。デビュー時と比較すると、格段にそのしなやかさを得ていまして、あ、これならば日常でも使えますな、といった感がありました。グレードは、S。ハイスペックだから快適性は二の次といった考えはなく、そこに一部の人のみに受け入れられるスポーツカーを作ろうとしたのではない、そんな心意気も見えましたが。ま、先に書きました、回頭性では

#1196 インプレッサスポーツに追加されたハイブリッドの真価。

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 スバルのハイブリッドシステムってのは、XVに止めておくのかと勝手に思い込んでいました。何故かは分かりませんが、そう思っていました。ですから、今回、インプレッサスポーツにもハイブリッドが展開された時、販売台数を伸ばすためにはハイブリッドって記号はやっぱり必要なのか……、と感じました。ま、その理由はわかりませんが、そういうわけで、インプレッサスポーツハイブリッドの試乗会がありました。  ハイブリッドユニットに関しては、新たなハードウェアを追加するというよりも、制御を中心に見直しが行われたようで、EV走行距離(時間)を稼ぐために、回生頻度を高めたり……、って、正攻法をチューニングしてきました。まぁ、試乗会なので、実燃費計測はできませんでしたが、たしかにEVで走る時間が増え、これなら実燃費が変わりそう、と思いました。  って、まぁ、もう深く表現するならば、気を遣わぬドライビングでも燃費アップとなるような仕立てとでもいいましょうか、そんな感じ。#1145で語ったように、燃費に関しては、やればできる子なので、つまりはドライバー次第なんですが、それをベースにしながら、ドライバー(ドライビング方法)を選ばぬように、どこまで仕立てられるかが、今のスバルの課題であって、まぁ、そんなところを修正してきた、とでも捉えてもらえるといいかと思いますが。  あとは、走行中からの加速に、あ、モーターって凄いね! を感じさせるようなトルクを加えていまして、好印象。パンチというフィーリングだけではなく、ガソリンエンジン部分は同じであっても、そこにはモーターが存在していることをしっかりと伝える、つまりは、オーナーに所有満足感を加えています。  というわけで、それだけでもHVの意味合いがあるのですが、なんと走りを変えてきていまして、これもまた好印象。WRX譲りのパートもあって、まさにプラットフォームを共用した利点を上手く活用していますな。で、その乗り味は重量増が主たる要因でもありますが、サスペンションのしなやかさがより強調されて、しっとり感を作り上げていました。例のリバウンドフィールはまだ残っていますが、まぁ、許せる範囲。ただ、ちょいと沈み込み過ぎを感じるところもありまして、つまりは、ストローク範囲において、通常走行時にすでにバンプ側にあるような感じとでもいいましょうか、えっと、えっと、

#1195 何がいいって、全てが良かった、良すぎた、VW・パサート。

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 フォルクスワーゲンのパサートです。その仕上がりがとてもいいことは、周囲からも、海外からも聞こえてきていましたので、悪いわけはないだろうと、試乗会へと出掛けてみれば、これがいい……を超えて、良すぎた、驚いた、ビックリした。と、そんな言葉しか出てこないぐらいに、良かった。そもそも、ゴルフ7から使われているMQBプラットフォームを採用したモデルの第二段ということもありましたし、ゴルフ7よりもアッパークラスなモデルですから、期待は大きかったわけですが、見事にその期待を裏切られました(もちろん良い意味で……)。  ボディ剛性? Cクラスで感じた衝撃よりも強かったと感じたほどに高い。シャシーは、その動きがしなやかなこと、しなやかなこと。バウンドはもちろんですが、リバウンドのフィーリングが、コンフォートと剛性感をしっかりと作り込んでいて、もう、うっとりといった感にあふれています。19インチタイヤですら、不快に繋がる硬さが見当たらない。路面ギャップが大きいところでは別ですが、それぐらいにハイレベルに仕立ててあります。トントントン……、といった感じで、いなしてしまう、こなしてしまうといった、感じでしょうかね。ハンドリングもいうまでもなく、バランスされていて、操舵力、操舵感ともにとてもいい。ステアリングの戻りのフィーリングも、電動パワーステアリングたる不自然さがなくてとてもいい。従来モデル同様に、ステアリングの革も手にしっくりくるものを使っていて、好印象でしたしね。  エンジンも、ターボとはいえ排気量は1.4Lですからパンチを感じないかもしれませんし、荒々しいパワーは期待できません。しかしですね、こやつとんでもないパフォーマンスを持っていまして、気がつけばとんでもない速度域へ導かれています。で、その仕立てが実にナチュラルフィールで、いい。とてもいい。いうまでもなく、低速域では扱いやすさがありますし、ここでも常々述べている、アイドリングストップ復活からのショックも消え去っていまして、さすがと言わんばかり。気筒休止モードは、ポロのブルーGTのあれこれを書いた #1165 で語ったのと同じで、これもまた不満なし。つまりですね、これだけのボディながら、あれだけのパワーを発生させながら、実燃費は相当によさそうな気配もありました。こりゃ、能登行き決定ですな。  と、書き始めたら、止まら

#1194 ブルーベリー畑へ向かったら、途中でスタックしてしまった話。

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 ブルーベリーを採りに行ったら……、スタックしました。いや、そのブルーベリー畑はオフロードコース内にありましてね(なぜコース内にあるかは後日)。で、そのオフロードコースは難易度が高いと言われているコースなんですが、走り慣れているし、畑へ向かうだけだからと気を抜いたのがまずかった。走り慣れているはずなのに、畑へ向かうルートではなく、オフロードランを愉しむルートへと向かってしまい、途中間違えたことに気づいたものの、戻るのもなんだからと、回り道して行こうと思ったら、ズボッと。ほら、今日は、天気が良くて、木々の影とのコントラストが強すぎて……、影になっているところが見えていなかったんですが、実は深かった。って、突っ込む前に、確かめなかったのが、いちばんの理由ですな。え? 言い訳じゃないか? まぁ、なんとでも言ってください。  ところがこのスタックもあって、今日のオフロードランは、ちょっと忘れていたあれこれを思い出すきっかけとなりました。実は、修理後、ワインディングやらを走ったんですが、なんかリズムが掴めずに、上手く対話できずにいました。修理中、あまりにイマドキのクルマに乗り過ぎたかと思って、ゆったりステアを心掛けてみたものの、勘は戻ってこなかった。なんだろう、なんだろうと思っていたんですが、少しだけとはいえ今日オフロードを走り、スタックもしたら、勘が戻ってきたようです。なんていうんでしょうかね、言い合いをした後、互いに、付き合い方が分かったというか、……、って、なんか、違うな。まぁ、うちのグランドチェロキーの場合は、ゆったりを超えたところにある、ユルユルで行こう、ユルユルで行きなさいというリズム感を思い起こして……、というわけで、左の写真は気分爽快な帰路の様子です。  そうそう、オフロードといえば、昨日は仕事でオフロードを走りました。やっぱりね、オフロード走破性を謳っているモデルならばオフロードを走らんといかんなと感じた次第。そのクルマの性能の全てを体感しなさいとは言いませんけど、意図された、設計に含まれた性能は、経験しないと、もったいない。そう、もったいない。で、そんな性能を体験すると、一気に愛着が沸いて、そして、対話の方法も習得できます、いや、対話できるようになりますから。  収穫してきたブルーベリーは、帰宅後、1年分のジャムへと早変わり。ただ、ブルーベリーを入れ

#1193 変更ではなく進化という言葉がぴたり来る、Cafe花豆の最新情報。

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 その後のCafe花豆ですが、まぁ、咲きに書いたような広がりを見せて、日々、話題に、会話につきないといった感じでしょうかね。この暑さも、目の前を流れる用水からは心地よい風が吹き抜け、大きな木々の葉が重なって作られる木陰もあって、エアコンなしでも過ごせます。いや、動けばそれなりには暑いんですけど、都会のあの逃げ場のない不快感はありませぬ。そんな日々は twitter( @cafehanamame )にアップされていますので、ここではちょっと異なる角度から、Cafe花豆の最近をお伝えしてみましょうかね。 1 トマトのデザートが加わって、さらに進化  夏を前にトマトを使ったデザートが登場しました(写真は登場時のもの)が、昨日、一昨日は、さらにシャーベットが加わって、夏バージョンといました。さらに器も変わっていたりして、その装いからちょっと安すぎませんか? と思わず、言葉にしたほど。シェフは、別にいいんじゃなーい? と軽くいいますけど、まぁ、そんな感じ。 2 カレーは、夏野菜たっぷりの夏バージョンに  その味わいを夏らしく、さらっとあっさりとさせながら、夏野菜をたくさん盛りつけた、しっかりと存在があるそんなカレーが登場。夏野菜たっぷりとか謳われても、一般的には、まぁ、見栄えが悪かったり、たっぷりに届いていなかったりしますが、Cafe花豆バージョンは、え、そこまで盛りますか? といわんばかりで、それでいながら、色とりどりという美を失っていません。もちろん美味しい。とても美味しい。そして、この野菜が美味しい。その理由は、食べて訊ねてみてください。といいますかね、食べると、どうして、なぜ? と訊ねたくなるはずです。 3 自家製ハムに変わって、新メニュー登場らしい話  大人気メニューのご主人謹製ハムは、8月の休みを前に、売り切れとなるやもしれないとのこと。まぁ、大量生産ではありませんし、あるかもしれないし、ないかもしれないを、愉しみに来るもの、Cafe花豆の楽しみ方のひとつ。もし、なくなったとしても、シェフには、新しいメニューが思いついているようで……、まぁ、それも楽しみにどうぞ、といった感じでしょうかね。どうやら、コンプレ堂さんのパンを使ったメニューのようです。→違いました、すみませぬ(追記)。 4 日野のお店は8月は休み、でも、八ヶ岳は松原湖で楽しめる

#1192 今があるのは、過去があるからってことを確認してきたライブ話。

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 能登と同じように、自分にとってリセットを掛けてくれるひとつに、EPOのライブがあります。体育会系ポップスとして人気を博し、その後、自分の好きな音楽を作っている方ですが、まぁ、そのスタンスがそのままに楽曲になっていてを自分にとってとても心地いい。ということで、本日、デビュー35周年を記念したライブがあり、出掛けましたが、当初は、ヒットパレードパラダイスと謳われたタイトルに昭和を感じ、イマイチ感を覚えていましたが、……中略……、これが良かった。  簡単に言いますとね、単純に、あの頃を並べ立てるのではなく、今があるのは、あの頃があったからという構成になっており、これがとても良かった。つまり、 過去を振り返りつつ、過去を確認しつつ、過去を否定するのではなく、ようやく肯定できるようになった自分を褒めながら、今の立ち位置を確かめて、そして、これからに生かす、ことの大切さを教えてくれるってなライブ。で、さらに凄かったのは、そこに集ったミュージシャンで、鈴木茂に、小原礼に、林立夫に……、 年末に出掛けた矢野顕子withTINPANもそうでしたが、彼らは一流というポジションとはちょっとニュアンスの違うレジェンド(と言われていた)な面々であり、サウンド面からも完全に打ちのめされました。 もう、そのグルーブ感といったら、もう完璧を超えて、感激、感動の嵐といった感がありまして……。なんていうんでしょうかね、まさに クオリティの高いサウンドを作ってきた人々が到達した聖域でのみ聴くことができるサウンドとでも言いましょうか、そんな感じ。って、もちろん演奏だけではなくって、その演奏が、ライブ感を一気に高めてくれまして、皆それぞれの 過去と、皆それぞれの今と、あれこれが交錯して、たんなる懐かしいとは異なるライブを作り上げていました。いやはや。  内容については、具体的には語りませんけども、 天使のウインクが作り手によって歌われるというサプライズがあり、 同日に武道館で開催されていた、天使のウインクの歌い手のライブを選ばなくてつくづく良かったと……、まぁ、そういう感じです。いや、ちょっと迷ったんですな、どっちへ行こうかって。

#1191 57万円と大幅ダウンでも、599万円もする、BMW523d。

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 BMWのあれこれを書くにあたって、プレスリリースやら眺めていたら、そういえば、5シリーズのディーゼルモデルの価格改定のニュースが先日あったことを思い出しました。その内容は、ボトムグレードの523dを、従来よりも57万円ダウンとして、セダンを599万円、ツーリングを633万円にしたというもの。ほほぅ、そこまで下げますかと思いつつ、まぁ、これはメルセデスベンツEクラスの価格戦略(セダン599万円/ステーションワゴン634万円)に対抗したがゆえのこと。ほほぅ頑張りましたね、と思いつつも、このいちばん安いグレードは、いずれのブランドでも受 注生産、つまり、受注してから船便で送られてくるわけで最低でも3か月待ちを強いますから、実質的にそこまでして選ぶ人は少ないというモデルであり、その思惑は価格帯というトピックにある、と。といっても、実際に買えないわけではありませんから、低価格を実現したと捉えるか、イヤらしさとして捉えるかは、見方次第と言えましょうかね。  で、実際に多くの人が選ぶグレードを眺めていたら、ラグジュアリィで716万円、Mスポーツで708万円(いずれもセダン)と、その価格差は 100万円以上にもなっていました。あまりにその差が開き過ぎていないかと思いつつ、おっと、5シリーズって、600万円台かと思っていたら、いつしか、700万円のクルマになっていたのかと、改めて感じたりして、そこにオドロキもありました。ちなみに、ガソリン2.0Lターボを搭載した523iでは、ラグジュアリィラインで693万円ですから、ほぼ700万円。ちなみにメルセデス・ベンツのEクラスは、ここまでの価格差とはなっていないとはいうものの、スタンダードグレードと、アヴァンギャルドで88万円差もあり、まぁ、似たようなスタイルとなっていますな。  いずれにしても、自分の仕事には関係あっても、プライベートにはあまり関係のない価格帯での話。ただ、この価格競争から、あれこれを感じて、ちょいと記しました。今後は、そこらを普通に走っている、Eクラス、5シリーズを見る目、ちょっと変わりますな、こりゃ。もちろん、アウディA6も同様に……。

#1190 オープンカーと思えぬクオリティを備えていたBMW2シリーズカブリオレ。

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 そして、2シリーズカブリオレ。#1189でも書きましたが、新しい1シリーズが得た質感アップには、エントリーモデルというイメージからの脱却したいという意図を感じましたが、実は、2シリーズクーペの登場あたりから、それを模索している様子がうかがえました。まぁ、そもそも2シリーズってのは、1シリーズをベースにしながらクーペのような、まさにスペシャルを仕立てたモデルであって、当たり前といえば当たり前なんですが……。 で、そこに追加されたカブリオレからは、やっぱり、そうでしたか、をあれこれと感じました。  トニモカクニモ……、クーペかと勘違いしそうになるほどのクオリティの高さですな、驚かされたのは。ボディ剛性。その剛性感、ボディがねじれるという様子が見られないと表現すると言いすぎかもしれませんが、ボディがワナワナしないとか、そんなレベルの話ではなく、サスペンションの動きが明確であると感じられるほどにしっかりとしている、といった感じ。サスペンションのストローク感をこんなにしっかりと掴めるオープンカーってそうそうないよな、と思えるほどのボディ剛性(もちろんこのクラスにおいて)。伝わりますかね、こんなんで。あとは、ソフトトップ。写真では、雨粒は見えませんが、試乗時間帯は、時折止み、時折強い雨が降ってくる天候でしたが、なんと耳に届く雨音といえば、ガラスを打つ雨の音ばかりで、ソフトトップから伝わってくる音はとても少なくて。ちょっとビックリでした。もちろん、遮音性も高くて、あ、これソフトトップだったよね、と言葉にしたほどでした。  そうなんですね、オープンカーに乗っているという不足が感じられないのです。まさにスペシャルモデルとしてしっかりと仕立てられていまして、そこに感心したわけ、と。ただですね、エンジンも2.0Lターボなんですが、期待していたワクワク感が見当たらない。クルマは悪くない、個々も悪くない、バランスも取れている、なのにワクワクしない……。試乗会後、その理由を見つけられませんでしたが、先ほど、分かりました。あれです、マツダ・ロードスターと比較していたのです、どこかで。ま、どっちが優れている云々ではありませんし、価格帯も違いますから、比較するものお互いに酷なもの。しかし、その世界観をしっかりと作り上げているという意味では、ロードスターのほうが強く印象に残っていたようです。

#1189 まさに理想といわんばかりの熟成を果たしていた、BMW1シリーズ。

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 昨日のBMW試乗会では、マイナーチェンジした1シリーズと、先日追加された2シリーズカブリオレにも乗ってきました。  現行型1シリーズって、デビューしたばかりなのにマイナーチェンジですか……と過去を振り返ってみれば、デビュー時の試乗記である #272 を書いたのが2011年秋……、って、え、もう3年以上前? そうでしたか、月日が経過するのは早いもんですな。で、その1シリーズもデビュー当初は感激の嵐でしたが、その後にデビューしたライバルやら、BMWのラインナップと比較すると、てこ入れの必要を感じていました。って、話は、 #1053 にまとめてあります。  ま、そんなことはBMWも分かっていますから、今回の改良は、さすがBMW的な進化、熟成を果たしていました。ただ、次世代モデルが大幅刷新するにも関わらず(勝手に予測 #1163 )、手を抜かずといったこのスタンスには、天晴れを感じたのもまた事実。まだまだ、戦えますな、これで。  特に印象に残ったのは、乗り味。サスペンションの動きにしなやかさ、精密さを加えてきていまして、動きがスムーズであり、かつしなやかに。つまりは、エントリーモデルからイメージされるようなチープさはない。いや、価格帯なりの、という前提はありますよ、もちろん。そして、ハンドリングはFRベースゆえの素直さがありつつ、まぁ、幾度も触れていますが電動パワステに世代を少しを感じつつも、まぁ、不満に届かないレベルを作り上げています。というか、先のサスペンションの動きとのバランスが上手く取れていて、それもあっての不満なしとも言えましょうか。  試乗したモデルは、低出力版(スタンダードといったほうが的確か)の118iですが、スペックアップを果たさぬままにフィーリングを変えている印象が強くあったのは(厳密に比較試乗したのではないので不確か)、先のシャシーフィーリングによるところも大きいのかな。いずれにしても、 ターボラグが関与するようなレスポンス不足は見られず、フラット感だけではなく、しっかりとトルク感を表現しているフィーリングに、これ凄いねと言葉にしてしまうほどの、やられた感がありました。これで不満? パンチが欲しい? ならば、120iをどうぞといったところも、好印象。エコモードの仕立て方も、そのギリギリの仕立て方にさすがを感じました。ちなみに、3気筒エンジンモ

#1188 2シリーズグランツアラーにあふれている、新世代BMWの真価。

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 FFのBMWって、どうさね? との議論も冷めやらぬ間に、BMWはFFモデル第2弾として、サードシート付きモデルの2シリーズグランツアラー(写真左・青)をデビューさせました。ただ、このモデルへの関心は、個人的にはサードシートが付いたことにはなく、ノーマルサスを採用したその乗り味、そして、ディーゼルエンジンが組み合わされたことにありました。特に、サスペンションについては、アクティブツアラーでは、日本のひとつの全高基準(1550mm)に収めるために専用スポーツサスを採用していましたから、グランツアラーにノーマルサスとの組み合わされたことで、その素性を知ることができる……、つまりは、期待大でした。  で、今日、試乗会がありまして……、で、いきなり結論ですが、いずれもその期待を大きく超えていました。まず、ノーマルサスに関しては、走り出した瞬間から分かるしなやかさがあります。そして、そのしなやかさをもって路面からの入力をすんなりと往なします。ただ、しなやかなだけではなく、そこにはストローク感もしっかりとあり、ダンパーの適切な減衰はじんわりとした動きを表現しており、つまりは、乗り心地がとてもとてもいい、つまりは快適。ま、それは、ディーゼルエンジン搭載による重量増と、ロングホイールベース化もプラスに働いていますが、それを取り払ったところにある、素性でもありますな。そのしなやかさに対して、ラグジュアリィとかアッパークラスとは異なるモデルにおいても、BMWがこういう乗り味を作ってくるようになったか、と、ちょっと衝撃を受けたほどでした。新しさとまでは言いませんが、そんな衝撃。  ですから、まさに、日本仕様のアクティブツアラー(写真右・白)は、このいくつかの部分と引き換えに、1550mmの全高を手に入れたと言えましょうか。そして、そのトピックは、全高だけではなく、スポーティさをキャラクターとしているところにもあります、と。なるほどね、なるほど。ちなみに、追加されたディーゼルエンジン搭載車にも試乗しましたが、やはり重量増も相まって、日常域において、ガソリンモデルよりも硬さが薄れた、つまり、快適性を高めていたことが印象に残りました。  ハンドリングは、FFっぽいと感じる人もいるでしょうが、個人的には旧世代の電動パワーステアリングを用いたFRモデルよりも素直さを感じるところが多く、もはや

#1187 まだまだ語り足りない、止まるところを知らない、能登の話。

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 まだまだ、能登の話、あれこれ。朝のNHKのドラマや、映画や、北陸新幹線で、話題になっていますが、なっているとはいえ、やはり、それは分かりやすい能登だけに集中しているという話を聞きました、あちこちで。能登へやってきた人の多くは ドラマの舞台となっている輪島までは足を運んでも、その先まで足を伸ばすことはなく、引き返してしまうそうで。まぁ、良くて、塩田と棚田まで。その先、特に珠洲市まで来るような人は少ない……、どころかほとんどいないとか。珠洲市を目的にやってくる人といえば、映画のロケ地を訪れるか……、って、そうそう、 宿で出会った女性は、パワースポット巡りで足を運んだと言っていました。その方は、 クルマを利用せずに、バスと徒歩でしたので、……、それこそ、このパターンは"マレ"だと思われます。  とても個人的な意見になるのでしょうけど、能登は、観光スポット以外がおもしろい、見知らぬところに発見が多い、何もないところが楽しい、そんな地だと思っています。つまりですね、一般観光客と共用しなくてもいい、まさに、自分だけの場所がたくさんある、そんな地。といいますか、そんなところだらけ。そして、少し移動しただけで、その景色はがらりと変わる。富山湾側の内浦の穏やかさもいいし、日本海側の外浦の荒々しさもまたいい。どちらも、いい。奥能登の、ひと気のなさもいい。原発誘致で、町が大きく揺れたことを、すでに過去のものとして、スタートを切っているスタンスもいい。天気によって表情をがらり変えるところもいい。つまり、どれもいい。みんないい。  食べ物なんて、どこでも、なんでも、美味しい。特別をアピールしているところへ足を運ばなくても、懐石だイタリアンだフレンチだに仕立てなくても、実のところ、地元の個人商店はもちろん、スーパーであっても十分だったりします。ただ、キャベツだけは、千葉県産ばかりを見かけましたが……。宿にしても、いわゆる旧態依然とした民宿が多いけど、ここにしかないがたくさん詰まった宿も、探せばある。  前にも書きましたが、能登は日常の疲れやストレスを癒してくれる場だとは思っていません。これも前に書きましたが、リフレッシュさせてくれる場でもないと感じています。能登は、日常だと思い込んでいたあれこれのほうが非日常だと気づかせ、能

#1186 らしさを残したままに、エコもコンフォートも可能な、ゴルフGTI。

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 さてと、ゴルフ7GTIのまとめを。結局、約1400kmを走り、そのうち能登往復は約1000kmとなりました。通じて感じたのは、 #609 で感じたハイパフォーマンスぶりと、 #1183 で感じた日常で使えるモデルであることを、バランスしていること。つまり、その懐の深さに感心しました。  今日、はじめて気づいたのですが、DCC(ダンパーセッティングそのもの)に3つモードがありました。てっきりノーマルとスポーツだけだと思っていたら、コンフォートがありましてね。で、そのコンフォートをセレクトしますと、バウンド・リバウンドが許されるようになりまして、ノーマルモードであってもよく確保しているなと感じていた乗り心地をさらにアップしてくれます。ただ、サスペンションは規制を少々解かれたといった感のある動きをしますから、GTIたる期待ズレを感じるやもしれませんが、少なくとも他人を乗せた時には、役立つモードであることは間違いありません。しかも、テスト車両はオプションとなる225/40R18サイズのタイヤを履きながらですから……。  前にも言いましたが、もちろん、DCCというギミックによるところもあるでしょう。しかしですね、<乗鞍の吉田テストコースであるドタバタ路をハイスピードで走っても、絶妙なリバウンド減衰力をもってして、路面からタイヤを離すことなく駆け抜けていく様は、そもそもの素性の良さを感じるところで、まさに天晴れとしかいいようがない。そして、余計な動きを感じさせないストロークフィールはハイパフォーマンスであるだけではなく、しっかりと快適性を確保しているところがまた絶品。そう、加減がいい。まさに、それは良い・加減。そうなんですね、 スペックだけではなく、バランスにその真価があることをつくづく感じるわけです。これこそがGTIらしさ。  なんてことを書きつつ、ひとつだけ気になっていることがありました。気づいたら、エコモードがデフォルトになっていたこと。特に、能登往復は、燃料費節約のためにエコモードを多用していて、その道中、果たしてGTIの意味はあるのか? と思ってしまったほど。なんていうんでしょうかね、道なき道を走ることができるヘビーデューティなオフローダーなのに、街中しか走っていないみたいな、そんなもったいなさとでも言いましょうか。そして、 #1183 と #609

#1185 やっとのことで我が家へと帰ってきたグランドチェロキー(再)。

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 我がグランドチェロキー、アタマをもぎってしまったボルトをなんとか引き抜いてもらい、ネジ穴を修正してもらって、本日、無事、帰宅しました。相手はアルミだったがゆえに、相当に難航したようで、最悪、フロントカバー交換を予告されていたので、ほっとひと安心といったところでしょうか。あとは、ボルト単品で出てきたのも、よかった。いや、多いんです、このクルマ、何かとセットってパターンが。それこそ、テンショナーとセットと言われたら、どうすべーと思っていたので、それも助かりました。  今回のトラブルの要因を振り返ってみましたが、いい加減な性格が、その主たるもの。 ソケットを買いに行った→走ったもんだからエンジンブロックあっちち→腕にやけど→冷めるを待とうかと思った→次の瞬間にタオルを巻いて作業→それでも手を入れられず、いい加減な作業に→ナットをしっかりと掴まぬままに、違う方向へと力を掛け→云々……。 そういう人間なんです、ワタクシ。  そうそう、最初の修理完了時の帰り道は、なんだ、このクルマは! 的な違和感を強く覚えましたが、本日迎えに行った、その帰り道は、そんなあれこれを感じませんでした。あれだけ、ゴルフGTIに乗り込んだ直後だったにも関わらず。まぁ、最初は、硬いサスペンション(バネ)ながらよく動くシャシー(ダンパーとブッシュセッティング)との不協和音に、グランドチェロキー初体験的な違和感を覚えましたが、すぐに、そのリズム感を思い出し、曖昧さあふれるステアリングフィールにもリズムを見出し、自然と、自分 がそれに合わせていることに気づきました。 ドイツ車のような精密さには欠けるけれどスムーズに吹け上がるV8エンジンに親しみを感じ、 のんびりまったりと動くシャシーフィールに心地よさを思い出し、操舵力が大きく変わるステアリングフィールにこんなもんでしょうと、笑いつつ。  で、気づいた。アイドリング時のエンジン回転がピタリと止まっていることを。そして、その回転数が600回転+αであることを。そうなんですね、これまでは、フラフラと動き、しかも、回転数はもっと高かったですから。というわけで、整えられて戻ってきたグランドチェロキー、この先、どんな付き合いになるんでしょうかね。30万kmに届くんでしょうか。