#1196 インプレッサスポーツに追加されたハイブリッドの真価。

 スバルのハイブリッドシステムってのは、XVに止めておくのかと勝手に思い込んでいました。何故かは分かりませんが、そう思っていました。ですから、今回、インプレッサスポーツにもハイブリッドが展開された時、販売台数を伸ばすためにはハイブリッドって記号はやっぱり必要なのか……、と感じました。ま、その理由はわかりませんが、そういうわけで、インプレッサスポーツハイブリッドの試乗会がありました。
 ハイブリッドユニットに関しては、新たなハードウェアを追加するというよりも、制御を中心に見直しが行われたようで、EV走行距離(時間)を稼ぐために、回生頻度を高めたり……、って、正攻法をチューニングしてきました。まぁ、試乗会なので、実燃費計測はできませんでしたが、たしかにEVで走る時間が増え、これなら実燃費が変わりそう、と思いました。
 って、まぁ、もう深く表現するならば、気を遣わぬドライビングでも燃費アップとなるような仕立てとでもいいましょうか、そんな感じ。#1145で語ったように、燃費に関しては、やればできる子なので、つまりはドライバー次第なんですが、それをベースにしながら、ドライバー(ドライビング方法)を選ばぬように、どこまで仕立てられるかが、今のスバルの課題であって、まぁ、そんなところを修正してきた、とでも捉えてもらえるといいかと思いますが。
 あとは、走行中からの加速に、あ、モーターって凄いね! を感じさせるようなトルクを加えていまして、好印象。パンチというフィーリングだけではなく、ガソリンエンジン部分は同じであっても、そこにはモーターが存在していることをしっかりと伝える、つまりは、オーナーに所有満足感を加えています。
 というわけで、それだけでもHVの意味合いがあるのですが、なんと走りを変えてきていまして、これもまた好印象。WRX譲りのパートもあって、まさにプラットフォームを共用した利点を上手く活用していますな。で、その乗り味は重量増が主たる要因でもありますが、サスペンションのしなやかさがより強調されて、しっとり感を作り上げていました。例のリバウンドフィールはまだ残っていますが、まぁ、許せる範囲。ただ、ちょいと沈み込み過ぎを感じるところもありまして、つまりは、ストローク範囲において、通常走行時にすでにバンプ側にあるような感じとでもいいましょうか、えっと、えっと、常にバンプストッパーに当たっている感があります。これは重厚感とも捉えられるフィーリングなのですが、個人的には、このインプレッサのシャシーは、ストレスなくまさにすんなり動くフィールがそのベースにあることを確認していますので、そのフィーリングにちょいと違和感を覚えた、と。なんてあれこれは、重箱の隅をつついての話であって、おおむねは好印象であることは変わりありませぬ。
 あとはなんだっけか。あれですね、強いてウィークポイントを語るならば、クルマ、技術、装備、世代差がごちゃまぜになっていること。ハイブリッドシステムとしてはXVよりも進化しているけど、アイサイトはVer.2のままとか、そういうあれこれ。そうなんですね、買いの要素が揃っているのに、ブレーキをかけてしまう要素もあり、そう、躊躇があるんです。

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