#1190 オープンカーと思えぬクオリティを備えていたBMW2シリーズカブリオレ。

 そして、2シリーズカブリオレ。#1189でも書きましたが、新しい1シリーズが得た質感アップには、エントリーモデルというイメージからの脱却したいという意図を感じましたが、実は、2シリーズクーペの登場あたりから、それを模索している様子がうかがえました。まぁ、そもそも2シリーズってのは、1シリーズをベースにしながらクーペのような、まさにスペシャルを仕立てたモデルであって、当たり前といえば当たり前なんですが……。で、そこに追加されたカブリオレからは、やっぱり、そうでしたか、をあれこれと感じました。
 トニモカクニモ……、クーペかと勘違いしそうになるほどのクオリティの高さですな、驚かされたのは。ボディ剛性。その剛性感、ボディがねじれるという様子が見られないと表現すると言いすぎかもしれませんが、ボディがワナワナしないとか、そんなレベルの話ではなく、サスペンションの動きが明確であると感じられるほどにしっかりとしている、といった感じ。サスペンションのストローク感をこんなにしっかりと掴めるオープンカーってそうそうないよな、と思えるほどのボディ剛性(もちろんこのクラスにおいて)。伝わりますかね、こんなんで。あとは、ソフトトップ。写真では、雨粒は見えませんが、試乗時間帯は、時折止み、時折強い雨が降ってくる天候でしたが、なんと耳に届く雨音といえば、ガラスを打つ雨の音ばかりで、ソフトトップから伝わってくる音はとても少なくて。ちょっとビックリでした。もちろん、遮音性も高くて、あ、これソフトトップだったよね、と言葉にしたほどでした。
 そうなんですね、オープンカーに乗っているという不足が感じられないのです。まさにスペシャルモデルとしてしっかりと仕立てられていまして、そこに感心したわけ、と。ただですね、エンジンも2.0Lターボなんですが、期待していたワクワク感が見当たらない。クルマは悪くない、個々も悪くない、バランスも取れている、なのにワクワクしない……。試乗会後、その理由を見つけられませんでしたが、先ほど、分かりました。あれです、マツダ・ロードスターと比較していたのです、どこかで。ま、どっちが優れている云々ではありませんし、価格帯も違いますから、比較するものお互いに酷なもの。しかし、その世界観をしっかりと作り上げているという意味では、ロードスターのほうが強く印象に残っていたようです。

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