#1199 好印象だらけなのに、でも……が残った、ホンダ・ジェイド(ハイブリッド)。

で、結論から言ってしまいますとね、これが良かった。とても良かった。なんていうんですかね、商品性という企画をしっかりと立て、それに求められる性能をしっかりと表現しているという、そんな良さ。つまりは、走りたる面もいいんですが、この手のクルマに求められる性能もしっかりと持っていた、と、そんな感じとでもいいましょうかね。

乗り味はですね、シャシー剛性をしっかりと作り上げた上で、コンフォートにチューニングしているといった感があります。タイヤの転がり抵抗は低く、そして、初期入力を、確実に、そしてソフトに変換するところは、絶品。今回は、乗鞍のヨシダ極悪テストコースには行きませんでしたが、八ヶ岳のヨシダ極悪テストコースでは、合格点を感じました。多少バウンドが大きかろうと、リバウンドで大きな逃げをしようとしないし、だからといって突き上げを感じさせることもない。路面トレース性がすこぶるいいんですね、このクルマ。


と、高評価のジェイドですが、実は愉しさという面では、何かが欠けていて、最後まで、それが何かを突き止められませんでした。個々をチェックしたんですが、ハンドリングはすごくいいし、サスペンションもとてもいい。パワーユニットのフラットフィールもとっても好み。でも、見えない何かがあって、愉しさまで届いていない。思うに、タイヤのグリップ感かな。トレース性はいいんですよ、でも、接地感がちょいと薄い。転がり抵抗とのバーターになってしまっているというと、偉そうですが、そんな印象がありました。ま、その分の低燃費とも言えるわけですから、……云々。RSは、この点、違うんでしょうかね、チェックしないと。