#1203 あれこれ付いていませんが不足を感じさせません、メガーヌ・ゼン。

 そもそもですね、ベーシックがいいわけですよ。と、唐突に始まりますが、ベーシックがいいと、ハイパフォーマンスもいい、つまり、ベースとなる作り込みをしっかりとすることで、自ずとハイパフォーマンスモデルも良くなる、とは、以前から述べますが、そんな話を。
  ルノー・メガーヌに追加されたゼンの話です。最近の日本におけるルノーは、カングーとルノースポールという半ば2本立てという展開をしてきました。いや、ベーシックもありましたけど、力の入れ方としてって意味合いで。で、その2本もしっかりとしてきたので、もう1本ベーシックという柱をしっかりさせようと動き出しました。その第一段として、最新型ルーテシアをローンチし、そのルーテシアのボトムグレードであるゼンに、ベーシックながら、唯一無二的な価値を与えた、0.9Lターボ+MTを追加。その良さについては、#1142にて滔々と語っていますので、そちらをご覧あれ。
  で、メガーヌ。現行型については#414でやはり滔々と語っていますが、まぁ、スポーティな仕立てということもあり、そのポテンシャルに感心を覚えました。で、今回のゼンですが、GTラインのパフォーマンスは、ベースの作り込みの深さを感じさせるものであり、つまり、ゼンに対しては期待大でした。 が、期待が大きすぎたのか、感激の嵐にはならず。といっても、十分にいいんですけどね。いまさら語るべくもない1.2Lターボエンジンは、低速から十二分のトルクを発生させ、そのままフラットに発生させつつづけますから、つまりは、扱いやすいし、強烈なパンチはないけど、十分に速い。しっかりと確認はできませんでしたが、RSを支えられるだけのボディは、シャシーをしっかりと支えながら、快適性をバランス。と、まぁ、評価ポイントは数多く。
  ただですね、いちばんの期待であった、ストローク感を存分に生かしたまったりフィーリングが見当たらなかったことが、残念。って、振り返ってみると、先代メガーヌも、それほどのまったり感はありませんでしたから、まぁ、これがメガーヌのベーシックラインたる乗り味なのかな。16インチタイヤだったためか、コトコト感が顔を出すところも、少しばかり残念ではありましたが。  そして、評価したいのは価格でしょうな。249万円。このクラスのモデルも、装備充実を理由に、価格帯が上昇していますが、ゴルフよりも安く抑えたところは……、って、昔と変わらんか。ま、評価すべきは、見かけだけでのグレードとしておらず、2ゾーンオートエアコンやらアルミホイールやらを装備していること。それは、必要にして十分に止めていますが、不足はないと思うんです、こういうのどうですか? という、メガーヌ・ゼンのスタンスとも言えましょうか。イマドキのあれこれ付けときました、というスタイルも、凄いと思います、思いますが、そこについてくるのは、だから、高くなっちゃいました、という付け足し。その装備はとても素晴らしく、価格なりの価値があるでしょう、でも、不要な人もいるわけです。
  というわけで、価格としてはもう少し頑張って欲しかったところもありながら、クルマはもちろん、そのスタンスを評価したい、ってのが、まとめでしょうかね。まぁ、しっかりと乗り込めなかったので、ちょいとロングドライブに借り出して、また、書きましょうかね。

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