#1189 まさに理想といわんばかりの熟成を果たしていた、BMW1シリーズ。

 昨日のBMW試乗会では、マイナーチェンジした1シリーズと、先日追加された2シリーズカブリオレにも乗ってきました。
 現行型1シリーズって、デビューしたばかりなのにマイナーチェンジですか……と過去を振り返ってみれば、デビュー時の試乗記である#272を書いたのが2011年秋……、って、え、もう3年以上前? そうでしたか、月日が経過するのは早いもんですな。で、その1シリーズもデビュー当初は感激の嵐でしたが、その後にデビューしたライバルやら、BMWのラインナップと比較すると、てこ入れの必要を感じていました。って、話は、#1053にまとめてあります。
 ま、そんなことはBMWも分かっていますから、今回の改良は、さすがBMW的な進化、熟成を果たしていました。ただ、次世代モデルが大幅刷新するにも関わらず(勝手に予測#1163)、手を抜かずといったこのスタンスには、天晴れを感じたのもまた事実。まだまだ、戦えますな、これで。
 特に印象に残ったのは、乗り味。サスペンションの動きにしなやかさ、精密さを加えてきていまして、動きがスムーズであり、かつしなやかに。つまりは、エントリーモデルからイメージされるようなチープさはない。いや、価格帯なりの、という前提はありますよ、もちろん。そして、ハンドリングはFRベースゆえの素直さがありつつ、まぁ、幾度も触れていますが電動パワステに世代を少しを感じつつも、まぁ、不満に届かないレベルを作り上げています。というか、先のサスペンションの動きとのバランスが上手く取れていて、それもあっての不満なしとも言えましょうか。
 試乗したモデルは、低出力版(スタンダードといったほうが的確か)の118iですが、スペックアップを果たさぬままにフィーリングを変えている印象が強くあったのは(厳密に比較試乗したのではないので不確か)、先のシャシーフィーリングによるところも大きいのかな。いずれにしても、ターボラグが関与するようなレスポンス不足は見られず、フラット感だけではなく、しっかりとトルク感を表現しているフィーリングに、これ凄いねと言葉にしてしまうほどの、やられた感がありました。これで不満? パンチが欲しい? ならば、120iをどうぞといったところも、好印象。エコモードの仕立て方も、そのギリギリの仕立て方にさすがを感じました。ちなみに、3気筒エンジンモデル(新しい116i)は日本仕様にはラインナップされませんでしたが、MINIやら2シリーズアクティブツアラーやらから想像するに、意外にありだったような気もします。
 ま、いずれにしても、この118iは、最後の1.6Lターボ、最後のエントリーFRモデルと考える(と勝手に推測)と、それだけでも価値ありと思えてきます。エントリーBMWでありながらも、今回の改良でBMWの一員であることを強くうかがえますし。もちろん、このモデルに対しては、キャビンスペースが不足とか、あれこれありますけど、ボトムの118iであってもナビ付きで298万円とするなど、見せかけではない、そんなスタンスもまた好印象。個人的に、1シリーズに対しては、先代含めて、クルマは好きだったのですが、どうもフロントマスク(ヘッドランプデザイン)が好みではありませんでした。が、今回のフェイスは、とっても好み。というか、エントリーというか、トイ的なテイストを消し去ったところが、とても好印象。
 あ、書きすぎた。2シリーズカブリオレは……、次へ。

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