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#1617 バッテリーを交換して、延命することにした、iPhone6sの話。

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 年末までとアナウンスされているiPhoneのバッテリー交換プログラムに、早々に出掛けてきました。これから相当に混むことになるでしょうし、これから年末にかけてスケジュールの先読みがしづらくなることもあって。で、自分の場合は、これまで使ってきたiPhone6s2台が対象でしたが、カバーもフィルムも付けぬままに使っていた自分で使っていた1台が、まさかのガラスひび割れを指摘され、万が一の場合は、バッテリー交換費用だけではなく、ガラスパネル交換費用もプラスされる旨を言われました。バッテリー交換なのに、ガラスのひび割れがなぜ関係あるのか……。それは、iPhoneの場合、バッテリー交換にあたってはまず前面のガラスパネルを取り外す必要があります。しかも、その取り外し方ったら、吸盤を2つほど貼り付けてえいや! と持ち上げるという、なんともアナログなもの。まぁ、コツを掴めば、力の掛け方次第で、別になんてことないんですが、ガラス全面を均等に持ち上げることが理想ですから、ヒビでもあろうものなら、簡単にパキンと逝ってしまう可能性があるわけです。そう、ですから、たかがバッテリー交換であっても、本体に傷がないかを含めて、細かにチェックされるというわけですな。  さて、そのガラスのヒビを指摘されたiPhone6sですが、ヒビと指摘されて目視しても老眼もあってか自分には傷にしか見えず、かといって、ゴリラガラスが線で削られたような傷を負うことも考え難く、ま、これを称してヒビというんだろうな、と納得。ただ、ガラスパネルを幾度も外したことがある経験者的な勘もあって、この程度のヒビだったらガラスパネルの外し方次第といった感じを受けましたし、万が一割れてしまった場合は、修理せずに割れたガラスごと持ち帰る旨を伝えて、チャレンジしてもらいました。なんていうんですかね、万が一の可能性と言われたものの、その確率は低いだろうし、万が一となってしまっても、納得できる、という、自らの説得もあって、とでもいいましょうかね。で、結論はガラスパネルは割れず、無事にバッテリー交換は終了しました。  まぁ、それにしても、このそこまで説明しなきゃいけない状況に、Appleの低姿勢ぶりを感じ、時代も変わったものだと思いました。ちなみにカウンターで、この話をするにあたって裏から偉いさんが出てきて、最悪の場合の話ばかりしてすみま...

#1616 あと少しはあれど、正しいスポーティを作り込んだ、三菱・エクリプスクロス。

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 今年に入ってからわりとベタ褒めなモデルが、三菱のエクリプスクロス。当初は、イマドキなコンセプトにワケ分からんを覚え、RVRの代わりかと勘違いし、早過ぎる露出にもはやデザインに対して見慣れてしまった、なんて感じていました。しかし、昨年よりプロトタイプに触れる機会を得、その度に、ほほぅ、なかなかやるじゃん、そして、ふーん、いいじゃん、と、好印象へと変わっていきました。  ただ、これまでは限られたシーン、ま、クローズドコースとか、雪の特設会場とか、公道試乗会とて限られた時間内で撮影付きだったりとか……、つまりはしっかりとは乗り込んではいませんでした。いませんでしたので、乗り込んできました。といっても、500kmほど。ただ、そのほとんどは下道で。そうしたら、見えてきました、いろんなことが。ちなみに、新型車を評価する者は、乗ってすぐに全てを把握できないようではいかんと、大先輩である星島 浩さんからいつも言われていますが、まだまだ、なんです、この点では。はい、精進いたします。  で、エクリプスクロス。幾度も自動車雑誌に寄稿しているので、もはや書くことはなくなったと思いきや、文字数不足で書けなかったこと、個人的な強い想いやら、そのあたりについて書いてみましょうか。と言いますかね、アウトランダーPHEVの仕上がりが良くてですね、ついつい比較してしまうため、マイナス的なことをあれこれ書くことになるやもしれませんが、ま、そこはウィークポイントとは捉えずに、どうぞ。  エクリプスクロスに使われているプラットフォームは、初代アウトランダーから使っているものに大きく手を加えたものとなっています。とても高く評価しているプラットフォームなんですが、今も昔も18インチタイヤを完全に抑え込むに不足があります。ありますけど、アウトランダー、特に今回の2019年モデルあたりでは、ダンパーの大改良と、いい巡り合わせもあって、そのあたりがかなり進化しています。ちゃんと躾けられるんだけど、そのためにはコストが必要にります。ただ、アウトランダーではコスト面はクリアできても、その手法はエクリプスクロスで用いることは難しい。価格帯が違いますから。で、何が言いたいかと言いますとね、そこに届いていないエクリプスクロスでは、日常域においてはタイヤサイズが起因した硬さが顔を出し、路面の継ぎ目や修復跡などで、ゴト...

#1615 速いというより、良い! と叫びたくなった、ルノー・メガーヌRS。

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 ルノー・メガーヌRSの話を。世代を経るごとに、なんていうんでしょうかね、熟成していくという不思議さがあります、このモデル。ベースはフルモデルチェンジしているのに、その流れはしっかりと息づいていて、進化しているという、不思議さ。デザインは継承しないのがルノーなんですが、乗り味が引き継がれていくところは、ルノーらしさであり、ルノー・スポールらしさ。ま、指標としている走りが、理想がぶれていないだけのこと、とも言えますし、それはベンチマークを常にルノーとしているから、なんでしょうな。  さて、で、日本上陸を果たしたメガーヌ・RSですが、これがですね、とんでもなく良かった。ハイパフォーマンスモデルですから、速かったといいたいんですが、ひと言で表現するならば、実に良かった。いろいろなデバイスが付いていますが、とにもかくにも正確で、インフォメーションが豊かで、コントロールしやすく、その上で、乗り心地がいいという、まさに異次元をバランスさせていました。1.8Lターボエンジンも、ブレンボなブレーキも、申し分ないほどにコントロールしやすくて、意のままを引き出せます。まぁ、強いて言えば、19インチタイヤぐらいか。さまざまな面で今回はこの19インチタイヤがベストなんだそうですが、個人的にはもう少し当たりの柔らかいタイヤサイズでも乗ってみたかったなんてことを思いつつ、タイヤを確認すると、ブリヂストンと、珍しい組み合わせ。個人的には、ミシュラン的な、しかもパイロットスポーツ4のような、そのままでなくても、ま、あれをベースにした、しなやかさのほうをついつい期待してしまうのですが、これはこれでルノースポールの解だそうです。ルノースポール曰く、つまりはベストバランスであると。ま、ハイパフォーマンスモデルですから。で、さらに、このタイヤをベースに、様々な新技術までをセッティングしているので、タイヤを交換するなら、実のところ純正タイヤ、そう、いわゆる市販品じゃなくって、ディーラーで購入できる専用品を選んで欲しいとのこと。ま、そりゃそうですな。そりゃそうです。  さて、何が良いって、細かく書いて行こうかと思ったのですが、たぶん、書いたら止まらないので、適当なところで切りますが、単純にですね、コーナリングスピードが少しどころか、だいぶ上がってしまっていると、述べるに止めてきましょうかね。それでいながら...

#1614 超えられない全幅が、良くも悪くもらしさである、新型クラウン。

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 新型クラウンの話を。今回は、開発者と話す機会がなかったので、その意図までしっかりとはくみ取れていませんが、結論としては、まぁ、クラウンらしさをしっかり残しながら、コネクティッドドライブといったイマドキ感を採り入れ、そして、スポーティという新たなキーワードを明確に表現できており、自動車ジャーナリスト的な発言をすれば、好印象でした。なんといっても、全幅を1800mmに止めたことのこだわりは高く評価したいと思います、いや素直に。北米マーケットをにらんでいとも簡単に1800mmを突破していったFFモデルがありますからね。ただ、数年後には、日本国内における自動車販売台数が落ち込んでいくこと、クラウンの購入層がそろそろダウンサイジングへと移る、もしくは免許返上する方が多いと考えると、このパッケージングで良かったのか、といった問いもあります。クラウンは基本的にライフサイクルは4年ではありませんしね。って、この新型、そこまで長くは考えているのやもしれませんが。  さて、クラウン。このクルマ、良くも悪くもコンフォートライドについて語られますが、個人的にはとってもいいと評価していました。頭ごなしにフワフワと表現される方もいますが、あのストローク感こそがクラウンの骨頂であり、特にリバウンドストローク感なんぞは心地よさの極みと捉えています。ただ、先のフワフワ感を、曖昧さとごちゃまぜにされて、悪と評されることがあり、根本の意味合いは違うのに、なぜだか、自動車メーカーはそれを同義に捉えてしまい、改良、いや、違うな、変更をしてきます。そして、スポーティであること、になることが、クルマとしての正しい姿といわんばかりに、意のままにという言葉を使って、スポーティであることをウリにしてきます。  その傾向は、ここ数世代のクラウンにも見られます。ですが、それであってもクラウンらしさをしっかりと残していましたし、そのスポーティなクラウンという像を、否定的には捉えていませんでした。で、最新型。例のサスペンションストローク感は見られなくなりましたが、それでも減ったとはいえリバウンドストロークに心地よさを残し、コンフォート感をしっかりと表現しています。それでいながら、ワインディングでは余計な動きを見せず、コーナリング中のスタンスも昨今のトヨタ車流のしっかりとふんばるスタンスを作り上げていて、それが操縦性の良...

#1613 やっぱり、奥能登、なんだかんだで、奥能登。夏休み編。

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 ここを放置したままに、気付いたら9月になっていました。ということで、いまさらではありますが、8月の話をあれこれと。まずは、能登から。そもそもひとりで出掛けていた能登ですが、宿の方針もあってひとりだと割高になるとか、平日になかなかまとまった時間を先読みしてまで確保できないってこともあって、ここのところ、一般社会人の方々の長期休みに合わせて、知人と一緒に出掛けていたりします。  で、このお盆休みも出掛けてきました。なんだかんだ言いながらも、やっぱりですね、ひと気のない奥能登がいいとつくづく思いました。たぶん、そこらの観光スポットよりは少なかったと思いますが、それでも煩悩はあちこちに散見され、自らもいつしかそれに巻き込まれていまして。単純にですね、クルマの走らせ方がもうダメ。奥能登は、基本的にお互いさまがありましてね、道を譲るシーンにしても、お互いを遠くから認識した際からアクセルコントロール(ブレーキじゃないんだな)を行い、美しくすれ違うんです。ところが。我が者顔で走りまくる他府県ナンバー、いや、県内ほかナンバーもかな、は、自分優先であって、さらには追い越しにしてもこれ見よがし。怏々にして、そういうオーナーに限って、運転に過信しているところがあって、あまり上手とは言えないところもあります。なんつーんですかね、簡単に言いますと、直線だけ速い、つまり、コーナーは遅い、と。そういうことを目にして、なんだかなぁを感じてしまっていることに気付くと、やっぱり平日強行軍がいちばんだなと思いました。  と、なんだかいきなりマイナスなことを書き連ねましたが、やっぱりですね、奥能登はいいです。その良さをこれだけ足繁く通って分かっているつもりであっても、東京へ戻ってくると忘れてしまうものです。あの、わずらわしさがない何もないことの心地よさ、そこにただ暖かいだけの気遣い、笑いの絶えない人とのつきあい、素を生かした食の数々。そして、幾度も足を運んでいるのに、毎回発見や驚かしがあります。今回は、能登集合当日に、愛知県在住の知人が出発時にマンションを出る際にこけて、そのまま入院ってなイベント(失礼!)があり、そこからあれこれとイベントが続きました。あっちとこっちの奥能登の人間関係をさらに知ったとか、そして、昨年秋に出掛けた、奥能登国際芸術祭に出品された作品に再び巡り合ったり、実は前回見ていたよう...

#1612 パブリックβ版にクレームはどうかと思うのです、という話。

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 新車話からちょっと離れて、昨今のあれこれ感じたことを。自己責任話なんてたいそうなテーマを掲げると、それこそたいそうな話になりますが、ま、捉え方次第、といった感じの話を。Appleに限らずですが、最近、次期OSのβ版を一般ユーザー向けにも利用してもらいバグ出しをしてもらうという、皆にメリットがあるというスタイルをあちこちで見かけます。この場合は、言い方を変えると、先行して次期OSに触れる機会をエサに、バグ出しを手伝わせるという、一見ボランティア活動ですな。ま、これを昨今の、エサを明確にしていていないようなボランティア募集に重ねると、ちょっと違うような気がしますが、そんなあれこれ。  で、Appleでは、MacOSとiOSにおいて、次期OSをパブリックベータ版として公開しています。そもそもアプリケーションやらの開発者向けに先行リリースされていたバージョンを、一拍置いてつまり少し安定させてから一般に公開しています。ところが、このパブリックβ版に対して、知り合いがですね、なんと、AppleCare相手にバンバンに使えないと電話していまして。その内容たるやクレーム状態で、バク出しとはほど遠い内容。ま、それなのにちゃんとクレームに応対してしまう、AppleCareもどうなのさと思いますが……。そもそも、パブリックβ版をたんなるOSのバージョンアップと捉えている時点で、それ違うさね、を感じます。たとえば、すでに予告された実装されるはずの機能であっても外されていたり、新しく実装された機能にしても、これまであった機能にしてもそれこそβ版以下、トラブルを引き起こしかねない可能性を秘めていたりします。そういうものなので、そこに対して、クレームを発することは、違う、と。しかも、その内容が、クラウド上のデータがリンクしないとか、そんなレベルですのでなおさらに。そんなのバージョンが変われば可能になったりするんだから、クレーム付けるもんじゃないと説明するんですが、なかなか分かってもらえず。  で、iOSやMacOS側のトラブルならまだしも、そこにサードパーティ製のハードウェアやドライバなんかが絡んでくると、なおさらのこと。実は、今回、というか、今年の初めから、サードパーティ絡みでトラブルに見舞われています。USB経由でディスプレイ表示を行うデバイスがあるんですが、外部ディスプレイに対...

#1611 予想どおりの快適性をもちながら、想像以上に軽商用車していた、ホンダ・N-VAN。

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 さて、ホンダからデビューしたN-VANの話。軽商用車を使ったことがある人は、乗用車系プラットフォームで商用車に期待される性能はムリだろうという、強い強い、ほんとに強い、先入観をもっています。たぶん、皆といっていいほどに。キャブオーバースタイルがもたらすキャビンスペースはその最たるところですが、使い勝手やら耐久性やら含めて、敵うものはない、変えてはならない、もの、と捉えています。しかし、それゆえに、燃費やら快適性、そしてパワーを含めた走行性能については、諦めなければならないもの、と捉えていたりもします。ところがですね、ふと客観的になってみると、この考え方、実はクルマに寄り添うという軽自動車たるコンセプトと乖離(とは言いすぎですが)していることに気付きます。そう、クルマ側が近づこうとしているようで、していなかった。実用性が最優先されることはいいのですが、実際に使われるシーンとも乖離していたとでもいいましょうか。たとえばですね、最近見られるようになった、おしゃれというとあれですが、イマドキなモダンさを採り入れた移動商店的な、そんな使い方に対して、そぐわなかったとでも言いましょうかね。  ということで、商用軽バンを再定義するといわんばかりに登場したのがこのホンダN-VANでした。ベースはN-BOXと共用していますが、実はN-BOXの軽量化も、このN-VANで重たくなることまで見越したものだったとか。といったことからも分かるとおり、商用軽バンに求められる性能をFFプラットフォームでしっかりと実現していまして、その練り込みようったらスゴイことだらけ。皆が諦めていた快適性やハンドリングなんかは、ベースポテンシャルから想像されるように意図も簡単にクリアしています。たとえば、商用軽バンでは荷物を積んだ際、つまり、サスペンションが沈み込んでいるシーンで発生する路面からの突き上げがあります。あるんですが、このN-VANでは、プログレッシブレートのコイルを採用することで、乗り心地を確保したままに、突き上げを確実にいなしておりまして、商用軽バンたる当たり前(ウィークポイント)が見当たらない。御法度とされてきたCVTを搭載したことで、エンジンのトルクを上手く活用して、燃費とパワー感をバランスしていまして、ワイドレシオとしたこともあって発進から加速まで、NAなのに不足なし(商用軽バンとして)...

#1610 期待大だったのに、うーむが残ってしまった、VWポロ。

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 期待大でした、フォルクスワーゲン・ポロ。ヨシダ大絶賛のMQBプラットフォーム採用モデルでありますし、そのプラットフォームとて出てくるモデルごとに熟成を感じさせてきましたから。しかしですね、と、結論を先に言ってしまいますと、期待していたレベルには到達していませんでした。ひとことでいうと重厚感が見当たらない。って、ま、それはポロゆえだろと言われてしまえば、それまでなのですが、タイヤの接地感ひとつとっても薄い。というか、路面をトレースしきれていないシーンがある。もっと端的に言ってしまえば、跳ねる。そう、フォルクスワーゲンらしくない。高速域になればしっとり感が出てくるかと思ったら、これが大きくは変わらない。まだこなれていないのかと思って走行距離を確認すると、広報車ゆえにすでに1万km。推測するに、シャシーとのバランスに根本があるような気がしますが、ひょっとするとタイヤの空気圧も影響していたのかもしれませんな。そう、ありがちな、高いほうの設定になっていた、と。まぁ、こういった場合、つまりベースポテンシャルはいいのに、何かしっくり来ない時ってのは、ハンドリング優先の設定ゆえに仕方ないやね、を言えるものなんですが、それも薄かった。なんだろうか、これ。1.0Lターボエンジンに対しては、低回転域でのターボラグが気になりましたが、まぁ、これに関してはこんなもんかなと思いつつも、昨今の欧州のBセグを眺めると、やはり気になるレベル。  気になるといえば、アイドリングストップからの復帰に即座に応対(!)できないため、予めの操作をドライバーに求めるところにも、うーむ、おや、を感じました。昨今のATやらCVTに慣れてしまった人は、クルマが前に出ないという間がある、と。それはクラッチを繋ぐ間ではあるのですが、慣れないとマイナスに感じてしまう。ですから、間をマイナスに感じずに発進するためには、信号が青に変わる前のペダル操作が必要になると。それは、急いでクラッチを繋いで唐突な挙動を出さない、ための措置であり、ま、MTであると考えると、納得できといった印象もありますが、なんかね、なんだかね、を感じます。  ちなみに今回は500km以上、高速からワインディング、そしてのんびりドライブまで、走ってきました。これだけ走ると、いつもだったら最後には感心を覚えるはずなんですが、うーむだけが、残りました。まぁ...

#1609 これぞ、シンプルがもたらす心地よさ、ミラ・トコット。

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 さて、新車試乗記が続きます宣言をしたものの、時間が経過してしまいました。あせらずぼちぼち書いていきましょうかね。というわけで、まずは、ミラ・トコットから。このクルマ、自分なりの"紹介文"を書いてみますとね、ミラ・イースをベースにしながら、すべてを欲張るのではなく、これで十分という価値を提案した、今までありそうでなかった、モデル、です。それゆえに、不自由はあります。しかし、不便はありません。それもすべて手に届く価格を優先したがため。とはいっても、最優先ではなく、優先。そうなんですね。不便さを感じさせないこととバランスを取りながら、でも、余計というお節介がない、その加減こそが、このモデルのアドバンテージとなっています。一見、女子向けモデルに見えますし、ダイハツもエントリー女子向けを謳っています。しかしですね、乗ってみると、触れてみると、女子向けであることは、たんなる売るために用いた、誰にでも分かりやすい、そんなキャッチコピーに過ぎないことを感じます。  あのですね、このクルマ、いわゆる男性が思い込んでいるような、かわいらしさがない。キャピキャピ感とでもいいましょうか、そんなかわいらしさ。デザインされているのは、単純とはニュアンスが異なるシンプルさなんですが、自分ではクリーンに近い、そんなシンプルさと解釈していますが、いずれにしても、女性だから男性だからというラインを感じさせません。上の写真は、広報試乗会で撮影したものなんですが、シンプルがゆえにこんな風景が似合う。というか、たぶん、どこでも似合う。  では、何がシンプルなのか。エクステリアデザインは、まぁ、見たとおりなので、おいといて、たとえば、インパネ。まずは、セラミックホワイト調の加飾パネルが目に飛び込んでくるんですが、そこに配置されたのはハザードランプのみ。そのほか、操作系やらは、ほかのダイハツのモデルと配置ともに大きくは変わっていないんですが、整然としている。そう、雑然としていない、ではなく、整然としている。ただ、それに感激していると、やがてステアリングのサテンシルバー調のスポーク部や、ダイハツのメッキエンブレムが気になりますが、ま、それは流用パーツゆえに仕方ない、こと。まぁ、リアシートはベンチタイプゆえに一体可倒式となり、3名乗車+荷物というレイアウトができませんが、パーソナル感が...

#1608 クルマの仕立てはとてもいい、でもさ……、な、BMW・X2。

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 ここからはしばし新車の話が続きます。まずはBMW・X2の話。あれです、1シリーズをベースにして、クーペ的なフォルムを与えつつ、スペシャル感を出した、あのモデルの話。広告展開にしても、タレントの起用にしても、BMWらしくない感がありまして、個人的には不可解なところが多くありますが、まぁ、クルマの存在を知ってもらうことが肝心ですから、こういう展開も致し方ないと感じつつ、そこに世代差を強く覚えたりもしました。  実際、クルマとしては、それほどまでにスペシャルではなく、また、日本での広告展開も、実のところ日本オリジナルがとても多く、それゆえに違和感を強くあったようです。ま、こうして、自分も過去の者になっていくんだな、なんてことを感じましたが。さて、クルマの話。まぁ、X1があっての、このX2ですから、仕立て方はやはり特別。試乗したグレードが、M Sport Xだったこともありますが、まぁ、勢いといいましょうか、尖った感といいましょうか、がありまして、商品特徴がとても分かりやすくありました。もちろん、走りもいい。クイック感手前のステアリングフィールは、SUVというよりもセダン、ハッチバック的であり、いわゆる緩さが存在しません。しませんが、ロールフィールに破綻が見られず、重心高を感じさせないこともあって、まさにスポーティさを極めたSUVといった感じ。なんていうんでしょうかね、シャシーの仕立てによってスポーティさを手に入れたのではなく、そもそもスポーティといった感じ。といいつつ、Mスポーツなんですけどね。あ、Xが付くのか。  ただ、個人的には、いうほどにエクストリームか? とか、日本独自のUnfollowというキャッチに大げさを感じ、極端な表現をすれば、そこにやりすぎを感じます。たしかに、BMWの中では尖った感がいちばん強いのかもしれません。しれませんが、日本でいうほどの表現までには届いていない気がして、そこにギャップを感じる、と。クルマはすごくいいんですよ、いいです。ま、Mスポーツですから乗り心地に硬さはあるんですけどね。  ちなみに、このX2、広告効果からこれまでBMWのディーラーへ足を運ばなかった人たちが多く来店しているとか。ただ、そもそもデリバリーも遅れていること、また、意外に安くはないこともあって、ショールームにあるX1ならすぐに手に入るし、安いしということで、X...

#1607 らしさを見失わずに、イマドキへ進化した、新型ジムニーとジムニー・シエラ。

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 本日、スズキから新型ジムニー、ジムニー・シエラが発表されました。そう、まさかのあのスクープ写真のままに。実は、仕事で、少し前から実車に触れていましたが、まぁ、同業者のジムニーへのあまりの注目度もあって、何をいまさら、を感じるところもありまして、あれこれ何かケチを付けたくなるんですが、これがですね、ケチの付けようがない、仕上がりになっていました。といいますかね、旧型ユーザーから眺めた時、ここがこうだったらいいのにな、の全てをクリアしてくれていた、そんな仕上がりなので、まさにケチの付けようがないといった感じです。ま、ケチを付けられるとしたら、好みの違い、デザインぐらいなのでしょうかね。ただ、先に言っておきますと、全体のフォルムや、黄色ナンバープレートを付けなければ軽乗用車に見えないテイストなど、とってもいい。思いますけどね、思うんですが、似ている、どこかで見たことある要素が多く、強いていえば、そこが納得いかないというか、その手法は好みではありません。フロントバンパーはラングラーに、ルーフは雨どい含めてGクラスに、シエラのフェンダーはラングラーに、フロントからリアへのキャラクターラインはディフェンダー。実はですね、これ、恐れることなく、ずばりデザイナーに伺ったんですが、その回答は機能を極めていくとデザインは似てしまうことがあるとのこと。なるほど、そりゃそうだを感じさせながら、でも、似ていると感じたならば表現方法を変えることも必要ではないかな、と、思ったりもしました。全体はいいと思うんですよ、思うんですけどね、という、あくまでも個人的な意見です。  さて、そんな新型ですが、自らはテストドライブはまだなので、そのあたりのことは語らずにおきます。で、ここでは旧型ユーザーからの観点をあれこれと挙げてみましょうかね。あ、さっき言いました、ここ変わったのか、いいなぁ、ってな観点から。  まずですね、チルトステアリング機能がついたこと。そうなんですね、先代ジムニーには付いておらずで、同業者に話すと、え、付いていなかったの? と言われるほど、イマドキじゃない部分でした。でしたが、まぁ、軽自動車ですし、そんなもんでしょうとは思っていましたが、ただ、実際、ステアリングホイールの位置が高く、まぁ、あたかもトラックやバス的な、角度が浅いこともあって、握りづらい。ならば、シートポジションを...

#1606 京王ライナー、400円はビミョウだけど、使い方次第、かと。

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 そうそう、昨日の小田和正のライブはさいたま新都心にあるさいたまスーパーアリーナで開催されました。八王子からさいたま新都市までのアクセスは、クルマだとかなり面倒なので、たいがい電車を使っています。で、昨夜も電車を利用しましたが、ライブ帰りで何がいやだって、やはり帰宅ラッシュの電車に乗ることでしょうかね。なんつーですかね、日常に引き戻されてしまうという、あの感覚がイヤでして。ちなみにライブは大概3時間なので、終了も21:30過ぎ。でしたので、細々とした乗り換えをしての最速ルートではなく、新宿経由の座って帰ろうルートを選択しました。  今年になってから、京王線は帰宅時間帯に京王ライナーという特別な列車を走らせています。ここにも書いたような記憶がありますが、使われている車両は特別仕様でして、通常は横向きベンチシート、ライナーになると90度回転して進行方向、もしくは進行方向を逆向きにできまして、ま、ちょっと贅沢な空間を提供してくれる車両となっています。ということで、昨夜は初めてこの京王ライナーを利用したわけですが、これが、なんか、ビミョウでした。横向きベンチシート利用の時と異なり、八王子方面行きとしてはいつもと違うホームからの発車になりますし、もちろん、座席は進行方向を向いており、車内照明が暖色系になっていて、到着駅が近づくと何気なくBGMが流れることなど、特別な仕立てとなっています。ちなみに、京王八王子行は、新宿を発車してから一気に府中までノンストップと、これもまた特別でしたな。  今回は、ライブ疲れっつーのもあっての利用でしたので400円という価格設定に対しては不満はないのですが、特別感が演出しきれていないところにビミョウを感じました。暖色照明やBGMによる車内の雰囲気作りはいいんですが、複線ゆえに、先行して走る電車に近づいて詰まってしまうとか、実は400円指定席は府中までであって、そこからは誰でも乗っていいです、つまり別料金不要となることやら。ま、最後のことに関しては、払ったのに府中から乗ってくる人は無料ってどうなのさと感じつつも、逆に、府中までいつもの特急で来て、府中から京王ライナーに乗り換えるってこともできるのか、なんてことを考えついたりもして。ただ、いずれもなんとかクリアできそう、いや、クリアできなくても、不満にまでは届いていないんですが、ひとつだけ、とても...

#1605 今月のデータ通信残量がなくなり、低速で運営中です、って話。

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 今年1月にソフトバンクに戻ってきてからは、結果、自分の使い方に見合った料金プランを選択できますし、支払い額ダウンを含めて、au時代よりは、実に満足感の高いものとなっています。その中でも、料金プラン、ソフトバンクだとデータ通信2GB+通話かけ放題ってのが選べまして、これが自分の使い方にピッタリ。通話については、昨今、長い時間の会話ではFacetimeを利用していますから、通話プランはあまり気にしておらず、5分かけ放題を選択していましたが、たまにあるのです、Facetime以外で掛けなければならない相手が。それは、まぁ、たいがい仕事の用件ゆえに無料通話5分をオーバーすること多々。かといって、一回切ってまた掛け直しますと、そうそうには言えず。ならば、+1000円でかけ放題にすればいいじゃないかと思われるかもしれませんが、なぜ、2年ごとにMNPを繰り返しているのか、を考えていただければ、その1000円がいかにキーであるかがお分かりいただけるかと……。で、その一方で、データ通信は、あまり利用することもないのに、auでは7GBだったかを強制。いや、auにだっていろんなプランありますよ、ありますけどね、データ通信量を減らしたのに、支払い額が高くなるというワナが仕掛けられておりまして、au時代は使わないデータ量がムダになっていました。。  ところがですね、ソフトバンクでは標準とされている(いた?)、5GB+5分かけ放題と同額の料金で利用できる、2GB+フルかけ放題(自宅光必要)が用意されていました。そうなんですね、自分の場合、2GB+フルかけ放題がぴったり。結果として、通話料の飛び出し分がなくなり、大満足となっていました。ところが、まぁ、そのうちに話しますが、外出先でデータ通信を多用することになりまして、今月は、7月まであと1週間を残して2GBを使い切り、データ通信残量がゼロとなってしまいました。まぁ、外でデータ通信できなくなるわけではなく、速度制限が行われて最大128kbpsにされてしまうだけのこと。過去にMVNO-SIMに移っていわゆる低速/高速モード切り替えをやっていたこともあるし、電車時刻検索系や、メールのプッシュ通知などは、実用に問題ありませんので、困るってことも特にはないと思っていたのですが、実測40〜80kbpsしか出ておらず、また、昨今のHPのデータ量が多くなっ...

#1604 たかがジャム作りから感じた、慣れはいかんという人生観。

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 6月ってのは、梅雨ってこともあって、どことなく憂鬱な月ではありますが、個人的には、夏を前にしてってこともあって、わりとワクワクな月だったりします。そのひとつが、って、ま、それだけなんですが、あれですよ、あんずの収穫の季節ってこと。もはや、趣味を通りこしているジャム作りですが、いつぞやにも書いていますように、作り方が簡単なこと、コストパフォーマンス、そして何よりも味が好みであることから、今のところ、杏がいちばん、という結論に達しています。そう、達していますから、作る量も、まさに1年分。そして、周囲のお褒めの言葉もあって配る分含めて、大量です。昨年は10kgを手に入れてジャムにしましたが、その半分を実家に奪われましたので、今年は、実そのものを実家へ直送し、我が家分として6kgを注文しました。  ジャムにする前の杏の下処理は実に簡単で、実を縦半分に割って、種(ヘタも一緒に)をとり出すだけ。皮をむく必要がないので、実に簡単。簡単なんですが、それでも10kgとなるとかなりの作業量で、それを体験しているだけに、今年の6kgの処理はあっという間に完了しました。で、完了したのはいいんですが、やっぱり、慣れっていかんですな、ってことが起こりました。鍋をもうひとつ出すのが面倒なんで、2つの鍋で対処していた、つまり、鍋に杏を詰め込み過ぎたことで、焦がした。ま、焦がしたなりにフォローしましたが、色合いがよくなく、焦げ臭さも残ったりして、たかがジャム作りにおいて、人生もあらためて慣れはいかんな、と感じた次第です。  というわけで、ただいま、我が家は杏のジャムだらけです。今年はすべてほぼ冷凍庫に収まりましたし、実家に奪われることもないので、来年の杏のシーズンまで、1年間愉しめることでしょう。って、これから7月になるとブルーベリー、時間があったら桃と、続くんですけどね……。自然が感じさせてくれる、季節感って、やっぱり、いいですやね。

#1603 直4もいいけど、V6のほうが断然いい、アルファード・ヴェルファイア。

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 フェイスリフトを含むマイナーチェンジを行ったアルファード・ヴェルファイアについては #1582 にて、2.5Lエンジン搭載モデルのインプレッションを記しましたが、今回は、V6/3.5L搭載モデルについて。個人的には、直4エンジンよりも、V6エンジンのほうが、このモデルの世界観を表現しているとは常々発していますが、現行型の直4エンジンは過去ユニットよりもパワーという面での不足を補っており、好印象。ただですね、世界観という面、つまり、このクラスのモデルに不可欠なゆとりを表現するには、やはり不足はある。そう、ゆとりという不足が。  ハイブリッドはさておき、個人的にはV6押しではありますが、ご存知のとおりいちばん売れていないパワーユニットとなってしまっています。今回のマイナーチェンジではエンジン型式こそ僅かな変更に止めていますが、実のところのほぼ新設計だそうで、そこに8速ATを組み合わせたものですから、これまでのV6ユニットが作り上げていた世界観を、扱いやすさとパワーと、低燃費とジェントルさといった面からブラッシュアップしていました。  ま、印象に残ったのは、軽快感でしょうな。そう、2tオーバーの車両で軽快感ってのもなんですが、パワー感だけではなし得ない、スムーズな吹け上がり感と軽量に感じさせる、そんな軽快感。それでいて、踏み込むとパンチ手前のパワーを発生させ、不快手前の加速を提供する。このあたりの躾け方がとてもいい。以前にも語りましたが、このモデル、派手に通じるようなデザインとは異なり、その乗り味は実にジェントルに仕立てています。そういった観点からも、パンチを感じさせるような、不安を煽るような加速を感じさせるようなことがありません。すっと発進して、さっと速い、そんなフィーリングがあり、アドバンテージになっていると感じました。  シャシーの躾けは、以前書いたとおりで、最近のトヨタ車ライクに仕立ててあり、好印象。ただし、そうなんです、ひとつだけ、やはり、あれが気になりました。取材車両、18インチホイールを採用した仕様だったのですが、これがですね、しなやかなサスペンションの動きの中に、コトン、トタンを発生させていまして、って、つまりはバネ下の重たさと、低扁平率ゆえの悪さが存在していまして。って、その衝撃はそれほどに気になるレベルではないんですが、波のない穏やかな湖面に、...

#1602 さらに良くなった最新型MINIと、愛車フィエスタを比較した、話。

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 早いもので、BMWに移ってからのMINIの3世代目モデルも、もう、マイナーチェンジだそうで。というわけで、早々に日本に上陸を果たし、プレス試乗会が行われたので、その話を。そもそも、現行型MINIに関しては、BMWフルオリジナルになったこともあって、わりと大絶賛していました。実のところ、フィエスタよりもMINI ONEが欲しかったりもしました。ただ、 #1583 で書きましたが、ごく最近デビューした欧州Bセグモデルからはもはやベーシック感が消え去り、言葉は嫌いですが、プレミアム感まで出て来ていまして、最近といえば、最近デビューしたばかりのMINIですら、そこに古さを感じていました。もちろん、BMWもそんなこと分かっていますから、さて、マイナーチェンジでどう変わるんだろうかってのは、ファンとしてとても興味深く思っていました。   と、まだまだ前置きは続く。今回の試乗会へ行くのに、フィエスタで出掛けることにしました。以前、タイヤを指定空気圧を整えたって話をしましたが、リアだけは高いままでしたので、リアも整えましてね。つまり、走りをチェックしたいところもあって、フィエスタで出掛けました。いや、恐れてはいましたよ、MINIの仕上がりのあまりの良さに、帰路、フィエスタの悪いところばかりが目に付くのではないか、って。なんてあれこれを思いつつ出掛けたものの、現場への到着が遅かったもので、残っていたのはクーパーS(先着順なもので)。最近のクーパーSはコンフォートな乗り味まで手に入れていますから、ますます、フィエスタとの差を感じるのではないかと恐れおののきつつの試乗となりました。  ま、さらに良くなっていました、MINI。あのですね、ハンドリングに関しては相変わらずのクイック感がありますが、そこに唐突感がない。クーパーSゆえにパワーを掛けるとフロントが抜けるフィールもありますけど、気にならない。とっちらかるわけではありませんから、それもまた味と感じさせます。それよりも感激したのはシャシーのしなやかさ。あのですね、あれはクラブマンやクロスオーバーに使われているひとつ上のプラットフォームで手に入れたフィーリングで、アンジュレーションある路面での気持ちよさったらありゃしないって感じでした。そう、サスペンションの動きがつぶさに伝わって来る。だから、安心感があるし、だからドライ...

#1601 本当にあの姿になるのでしょうか、ってな、次期型ジムニーの話。

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 ジムニー話です。世間では、新型の噂で持ち切りですが、ですが、って、ジムニーごときで、どうしてヨンク専門誌以外の自動車雑誌まで盛り上がっているんでしょうか。現行型がデビューした20年近く前は、ここまでの話題にはなっていなかったように記憶しています。まぁ、特殊なモデルながら、一部のマニアのモデルではなくなったこともあっての、注目度なんでしょうね。  ま、それはさておき、世間で噂されているまま、あのスクープ写真のとおりのフォルムだったら、ガッカリです。ガッカリですが、同じスタイルの写真が、あれだけ出回っていますから、ああなるんでしょうかね。実はですね、昨年発行された、ジムニーカスタムブックの巻頭で、あのスタイルはありえないと書いていますが、その気持ちは今でも変わっていません。いませんが、ああなってしまうんでしょうね。個人的に、そう、あくまでも個人的に、昨今のスズキのデザインは悪くない、悪くないんですが、どこかで見たことが要素が入っていて、エスクードやカプチーノを出していた頃のようなオリジナリティが感じられません。ま、エスクードのブリスターフェンダーなんかは、見たことがある要素といえば要素ですが、オリジナルといわせるまでに昇華させていました。その一方で、スクープされたジムニーは、Gクラスのルーフとラングラーのオーバーフェンダーが入り交じっている。なんてことも、しっかりと執筆しましたが。はてさて。ま、確かめてきます、そのあたり。  さて、我がジムニーの話。4月にスタッドレスタイヤから夏タイヤに履き替えたんですが、タイヤの空気圧不足から走っていませんでした。いや、空気入れを使って整えればいいんですが、あまりに圧が落ちていており、ガソリンスタンドへ行く機会についでにと思って、ついつい先延ばしに。というわけで、先日、空気圧を整えて、いざ走ってみれば、あ、いいじゃん。昨年夏に交換したダンパー(純正ね)が、いい感じでこなれて来ていまして、助手席にジムニーに乗っていたことがある方を乗せたら、乗り心地いいねと、評価してもらえるほど。山道へ出掛けて、ちょっとあれこでと試したところ、ほぅ、こんなに懐が深かったのかい、と思うほどにグリップするし、なかなか秀逸。我が家のジムニーは最終型ではありませんが、ここまで整えられたシャシーを、ハードウェアを大きく変えることなく新型に流用するってことは、...

#1600 伊豆で教わった、いい魚料理屋さんの、見分け方。

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 気が付けば、ここも1600本目。よくぞ、ここまで書いてきたものだと思います。一時的に、ここGoogleを利用する前のものは閲覧できなくなっていますが、って、早々にアップしないといかんですな、失礼しました。というわけで、記念すべき1600本目は、これまで取材で教わったこと、あれこれ。   いろんな人と出会い、いろんなことを教わってきましたが、やっぱり、いわゆる海鮮丼系の話がいちばん衝撃的でしたでしょうか。あれは10年前ぐらいだったか、いや、もっと前か。ドライブ取材で伊豆半島へと出掛けた時のことでした。海岸線沿いにある魚料理の店に入ったら、あんまりお客さんもいなくて、大将がご機嫌だったこともあって、あれやこれやと話をしましてね。細かな内容は覚えていないのですが、自分のことですから、地魚やら、その地域の歴史やら、そんな話を聞いたと思うんですが、いつしか、魚を扱う食事処の選び方的な話になりまして。その時に教わった衝撃的なあれこれを、ちょっと記してみましょうか。  その1 アジのタタキを幟旗でアピールしているところは、実は凄くはない。 アジってのは、そもそも日本中どこでも獲れる魚で、タタキったって、特別な料理法ではない。そんなアジをメインにしてしまう店って、どうなのさ、というお話でした。個人的にアジは大好きです。それは、魚としてのフォルム、釣りにおける愉しさ、んで、美味しさ、すべてが好きであるがゆえのこと。ただ、大将に言われたように、日本中どこでも獲れますから、名物として謳ってしまう魚ではないような気がします。   その2 海鮮丼系のご飯、冷ますことなく出すところは、何も考えていない。 考えてみてよ、刺し身をアツアツのご飯の上にのせたら、どうなるか? と問われて、すぐに気付きました。身を暖めた瞬間から、魚のたんぱく質は変性しますから、つまりは味が変わる、というより落ちる。生の魚を美味しく食べてもらいたいという気持ちがあるならば、アツアツのご飯の上に、刺し身をのせたり……、しませんですな。これも、考えれば分かること。ただ、先日、アツアツのご飯を使っていることをアピールしている海鮮丼に出会いまして、これは果たしてどう解釈すればいいのだろうか、と思いましたが、その海鮮丼、アツアツのご飯以前に魚そのものが美味くなく……そういうことなんですね、なるほどと納得しま...

#1599 課題もあるけど、いいんじゃないでしょうか、トヨタ・C-HR。

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 さて、トヨタC-HRの話。昨年のSUV販売台数トップを飾ったなんて話もありましたが、個人的には、実用性重要視される現在の日本のマーケットにおいて、このC-HRトップという事実は、一時的なブームだと捉えています。いや、売れちゃいけないクルマと言っているわけではないんですよ、ないんですが、流行から購入している人が多いといった印象を受けておりまして、それゆえに、待っていましたとばかりに飛びついた方々、または流行がひと段落すると、販売台数は落ち着いていくと思われます。プリウスから流れてきた層、あの手のデザインを待ち焦がれていた人にとっては、飛びつきたくなる魅力がありますが、今後のプリウスはフェイスリフトを含めた、大改良がありますし、このクラスのSUVとて、フォレスターが出てきますから。  ま、そんなC-HRですが、取材で1日乗ってきました。ただ、例のトヨタレンタリースの仕事でしたので、レンタカーで。というわけで、HV、だけど、タイヤは17インチ。走行距離6万km近い個体のテストドライブとなりました。ちなみにですね、C-HRの売れ筋は18インチですが、この17インチ仕様がなかなかいい。行き過ぎていなくて、いい。このプラットフォームで抑え込めるギリギリかなっといった印象で、タイヤをドタバタさせないところも好印象。ワインディングでも緩さがいい方向へと働いていて、愉しさがとても強いといった印象があります。さて、200kmとちょい走ってきましたが、まずもって、燃費が25.7km/L。取材であちこちうろつきながら、標高約600mの山に登ったり、ワインディングを駆け抜けての結果ですから、予想以上でした。って、何が予想以上かって、EV走行可能な速度域が大きく広がっていることでしょうか。上限まではしっかりと確認できませんでしたが、法定速度内ならば、つまり100km/h近くまで、状況によってEV表示となりました。というわけで、高速を苦手としているモーター走行ですが、まぁ、国内であれば、燃費を伸ばすにかなり有効な手段となっているようです。あ、燃費には関係ありませんが、C-HRの瞬間燃費計、EV走行中は表示上限の40km/hとなります。ハイブリッドモデルのほうは、これ、EV走行中といった表示に変えたほうがいいんでないか、そのほうが、燃費を強く意識するんじゃないか、そんなことを感じましたが。...

#1598 BMW X3 M Sport、コンフォート部分はちょっと煮詰め不足。

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 早いものでBMWのX3も、もう3世代目になるそうで。ふり返ってみますと、初代の購入をちょっと考えていたこともありました。ありましたが、スタックランドファームを走れないモデルを購入したところで、なんの意味があるのだろうか、と、冷静になって、止めた経緯があります。ま、予算はさておき、考えただけですが。まぁ、あの頃、つまり、2000年当初って、この手のSUVは500万円を切った価格からスタートしていることにキーがありました。このX3にしても、フォルクスワーゲンのトゥアレグにしても。そこには、グランドチェロキーのV8な上級グレードが500万円と少しだったことから、そういった展開になっていたんですが、こうしてふり返ってみると、当時はグランドチェロキーがいかにベンチマークなっていたかが、価格帯の面からも分かりますし、何よりもジープにリーズナブル感があったかが、あらためて分かります。   で、新型X3の話。ボディサイズは全幅を大きく変えぬままに、どんどんとストレッチ。その全長はようやく4720mmとなり、リアシートにおける居住性、ま、特に足下スペースに満足を与えることができました。個人的には、今後、昨今の流行りであるC/Dセグ3列シートモデルを、このX3ベースで作るのか、に、注目していますが、まぁ、サードシート付きモデルはX5に任せておいて、X3はこのままにしておいて欲しいとは思いますけれども……。  さて、今回、テストドライブに借り出したX3は、プレス試乗会で用意されたxDrive20d M Sportでした。簡単にいえば、ディーゼルエンジンを搭載した、スポーツモデルですな。で、このモデル、すでに発表されているように、ヨコハマのADVAN SportV105(245/50R19)を装着し、BMWとしてヨコハマを初採用したことも、トピックとなっています。ということで、タイヤに関するところから話をしますとですね、試乗会では非常に印象が良かった。転がり出しから質感がありまして、接地感が豊かであって、締め上げられながらもしなやかに動くサスペンションとの相性に、ほほぅ、ヨコハマやるじゃん、と、感心しました。もちろん、ハイスピード域におけるグリップ力もハイレベルで不足なし、それどころか、それこそMスポーツらしい走りをアシストしており、ほかのMスポーツモデルとターゲットした性能...