#1611 予想どおりの快適性をもちながら、想像以上に軽商用車していた、ホンダ・N-VAN。


ただ、フラットフロアを実現するためにシートは、サイズが犠牲になっていますし、アンバランスなヘッドレストも気になります。もう少しいいますと、シート生地が滑りまくりといった感があり、走りの良さからアップスピードになることもあって、意図も簡単に落ちてしまいます。ただ、まぁ、シートに関しては、優先順位が違うと考えると納得できますし、今後の改良で進化していくことでしょう。 と、かなり感激しているN-VANですが、さらに感激させてくれたのがMTの存在。S660のMTをもってきたと訊くと、そのシフトフィールやらを期待しますが、それだけじゃない。ちゃんとトルクバンドやら含めて整えられていまして、もう、愉しさ満開といった感じ。といっても、それはS660的な分かりやすいスポーティさではなく、パワー、制動、すべてコントロールできるといった、自在に操れる愉しさたるスポーティ。6速はかなりハイギアードになっているようですが、5速までのギア比ったら、N-VAN用に仕立てたの? と思えるほど。トルクバンドを求めながらの走りによって、商用であることをついつい忘れてしまうほど。もちろん、シフトフィールもバツグン。そこまでいいとは思わなかったので、試乗後はやられた感で打ちのめされてしまいました。
このN-VANが軽商用バンのメインストリームなるかならぬかはわかりません。CVTだって、ボディだって、果たして、ユーザーが求める要求をどこまで満たしているのかは、これから分かってきます。ただ、いずれにしても、してやられたを、各ブランドが感じているだろうことは、たしかだろうな、そんなことを感じました。ちなみに、このN-VANを実用性だけではなく、趣味や日常にも使えることを強くアピールしていますが、実際にその層は少ない、と見ているようです。ただ、少ないとはいっても、少なくはないし、使い方にこだわりがある人たち、と捉えているとか。今後、ほほぅ、そうきましたか、といった提案も多く出てくるでしょうな。