#1600 伊豆で教わった、いい魚料理屋さんの、見分け方。

 気が付けば、ここも1600本目。よくぞ、ここまで書いてきたものだと思います。一時的に、ここGoogleを利用する前のものは閲覧できなくなっていますが、って、早々にアップしないといかんですな、失礼しました。というわけで、記念すべき1600本目は、これまで取材で教わったこと、あれこれ。
  いろんな人と出会い、いろんなことを教わってきましたが、やっぱり、いわゆる海鮮丼系の話がいちばん衝撃的でしたでしょうか。あれは10年前ぐらいだったか、いや、もっと前か。ドライブ取材で伊豆半島へと出掛けた時のことでした。海岸線沿いにある魚料理の店に入ったら、あんまりお客さんもいなくて、大将がご機嫌だったこともあって、あれやこれやと話をしましてね。細かな内容は覚えていないのですが、自分のことですから、地魚やら、その地域の歴史やら、そんな話を聞いたと思うんですが、いつしか、魚を扱う食事処の選び方的な話になりまして。その時に教わった衝撃的なあれこれを、ちょっと記してみましょうか。

 その1 アジのタタキを幟旗でアピールしているところは、実は凄くはない。
アジってのは、そもそも日本中どこでも獲れる魚で、タタキったって、特別な料理法ではない。そんなアジをメインにしてしまう店って、どうなのさ、というお話でした。個人的にアジは大好きです。それは、魚としてのフォルム、釣りにおける愉しさ、んで、美味しさ、すべてが好きであるがゆえのこと。ただ、大将に言われたように、日本中どこでも獲れますから、名物として謳ってしまう魚ではないような気がします。

 その2 海鮮丼系のご飯、冷ますことなく出すところは、何も考えていない。
考えてみてよ、刺し身をアツアツのご飯の上にのせたら、どうなるか? と問われて、すぐに気付きました。身を暖めた瞬間から、魚のたんぱく質は変性しますから、つまりは味が変わる、というより落ちる。生の魚を美味しく食べてもらいたいという気持ちがあるならば、アツアツのご飯の上に、刺し身をのせたり……、しませんですな。これも、考えれば分かること。ただ、先日、アツアツのご飯を使っていることをアピールしている海鮮丼に出会いまして、これは果たしてどう解釈すればいいのだろうか、と思いましたが、その海鮮丼、アツアツのご飯以前に魚そのものが美味くなく……そういうことなんですね、なるほどと納得しました。

 その3 房総半島で見かけるキンメダイは、ほとんどが伊豆半島近海で獲れたもの。
まぁ、これについては、漁師ではないので、真偽のほどはなんとも言えませんが、そもそも、深海から浅いところ一気に駆け上がるような地形のところに生息している魚であり、つまりは、千葉にはそういった漁場はなく、伊豆半島周辺まで漁に来て、それを房総半島で水揚げしているのだ、と、大将は言います。ただ、まぁ、房総半島近くでも獲れるという話も聞いたことありますので、定かではなく。たぶん、伊豆の大将が言っていたのは、キンメの中でも高級な種を指していたのかもしれません。                         ○
 というわけで、左の写真はアツアツのご飯の上にのっかって出てきた、残念な生シラス丼。それこそ、生のシラスが食べたいのに……。これだったら、直売所で、生シラスを別途買って、白いご飯は別に用意したほうが良かったって感じでした。

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