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#1639 春先に能登へとやってきたのは初めてです、ってな話、その2。

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 能登まで来て、何しているかって、原稿書きしています。目の前に広がる日本海は、時にクリエイティブなひらめきを与えてくれるんですが、昨日は、特に気を散らすという誘惑ばかりで執筆は進みませんでした。でも、今日は、執筆も進んだと思いきや、午後から青空が広がりまして、誘惑に駆られてドライブへと出掛けてきました。やっぱりね、青空は気分いいですな。花粉も飛んでいたみたいですけど。昨夜の雷雨によりクルマが汚れていたため、軽く水を流したこともあって、写真を撮ると、爽快な青空とのコントラストが実に美しく、あちこちで写真に収めてきました。  MINI ONE 3doorのインプレッションについては、後ほどにまとめますが、実は往路は、おや? というか、違うを感じ、なんとか納得できる着地点を探していました。んが、好印象であるはずの、ミシュラン・エナジーセーバーのフィーリングも良くないし、サスペンションもなんか違う感にあふれていましてね。能登で乗り込んでいるうちに変わってくるかなと思ったんですが、今日は、突然にその印象が良くなりました。なんなんだろうと思ったんですが、たぶん、ドライバーの気分ですな、これ。  クリックと表現するとちょいと古いんですが、まさにクリック音がしてスイッチが入った途端に、ストローク量は少ないけど、しなやかに動くサスペンションやら、グリップ力は不足しているけどグリップ感はしっかりと存在しているエナジーセーバーに感心したり、パンチはないけど、トルク感にあふれる1.5Lガソリンターボエンジンやら、ONEたるバランスに自らが飛び込んでいないだけだったことに、気付きました。そうなんですね、乗り味を勝手に想定して、そことのズレに悩んでいただけのこと。  能登にいると、気分というか、スタンスというか、すべてがリセットされて、素直に何事も受け入れられるようになります。これを求めて足繁く通っているんですが、東京(八王子)に戻ると、ついついそれを忘れてしまいます。というわけで、メモに残しておくのです。

#1638 春先に能登へとやってきたのは初めてです、ってな話、その1。

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 能登に来ています、と、唐突ですが、計画は唐突ではありませんでした。そのうちに記しますが、来なければならなかった理由があったからですが、それもあって、仕事を大量に持ち込んでの能登となりました。考えて見ると、能登の春は初めてで、といっても、桜はまだ蕾の状態。最低気温は八王子とそれほど変わらないんですが、最高気温がやっぱり違いますやね。  というわけで、午前中に、花が終わりかけている椿の群生地を歩いてきました。この椿、自生ものだそうで、まぁ、もちろん、散策路として整えられてはおりますが常緑樹が日本海側で見られるとは思っていませんでした。って、単純に思い込みではありますが。実はこの散策路、2回目に来た時だったか、宿のノルディックウォーングに参加した際に歩いた道でした。道なんですが、周回になっている道をどういう方向から歩いたか、を、すっかり忘れていました。たった5年前のことなんですけどね。  話変わって、この宿、ヒノキを洗面所に贅沢に使っており、玄関(!)の戸を開けただけで、ツンといい香りが伝わってきます。今回も、それがありました。5年経っているんですけどね。って、今回の部屋、初回に泊まった部屋と同じ部屋なんですが、鍵を開けて中に入った瞬間に、そのヒノキの香りとともに、最初に訪れて、部屋に感激しまくったことを思いだしました。匂いは、記憶に紐付いているもんですな。  今後、覚えておきたいことは、匂いとともに覚えておくことにします。ちなみに、今日書いたラングラーの原稿に、そんなこともあって、匂いの下りを含めました。記憶を思い出すと直接的には書きませんでしたが。そうそう、いつまでいるか、もう、去ったか、は、記しません。今朝は居ました。

#1637 旧型ユーザーは乗り換えたほうがいいと思う、三菱・デリカD:5。

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 最近は、同じモデルを、異なる媒体に書くことが多く……、つまり、書きわけなければならないことが多々あります。それが、エッセイだったらいいんですけど、新車紹介だったり、インプレッションだったりすると、もはや書き分けられているんだろうかと思うことしばしば。ま、表現方法を変えたとしても、評価そのものは変える必要はありませんから、難しいわけではないんですけどね、ないんですけど、同じ文章になっていやしないかと心配だったりもします。なので、書いたものを読み返さないようにしていますが、ふと、それゆえに、同じ言い回しになっていやしないかと、思ったりもして。  というわけで、昨夜、3誌目の執筆を終えたのが、新型デリカD:5。このモデルとは昨年秋の事前撮影会からの付き合いでして、発売前の試乗会(クローズドコース)、スノードライブ、そして、今回の公道試乗会で4度目の御対面となりました。もう、すっかり見慣れました。それは飽きたというのではなく、目に馴染んだという慣れ。最初は、そのデザイン手法に驚きを覚えましたさ。ただ、知らぬモノを目にした驚きであり、解釈するに、理解するに時間を要しただけのこと。デザイナーさんへのインタビューやらを経て、意外にも、そこにクリーンであるとか、シンプルを感じていたりするから、不思議です。ただ、個人的な好き嫌いでいえば、"好みではない"デザインですが……。ま、そもそもミニバンを必要としていない、というスタイルもありますけど。  個人的な好き嫌いや、欲しいかどうかは、さておき、新型デリカD:5、とってもいいです。今回は、フルモデルチェンジではなく、07年にデビューしたモデルのビックマイナーチェンジではありますが、シャシーにしてもエンジンにしても、とことん手を入れましたといった感があり、そういう捉え方をすると熟成感にあふれています。実のところ、改良前のモデルでも、ウィークポイントはあまり感じていませんでしたが、乗り比べると、歴然の差。以前のモデルは、乗り味なんぞサスのストロークフィールにすら唐突感、いや、整え切れていない感がありますし、ハンドリングも操舵感含めて、過去を感じます。そのほか、以前のモデルでは、エンジンは、ディーゼルゆえのトルクはあるけど、過給器も相まってのトルク変動があるし、微妙なアクセルコントロールができていたかと言われたら、そ...

#1636 これといったマイナスが見当たりません、BMW・新型3シリーズ(330i MSport)。

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 あのですね……、と始まる時は、その次にたいがいいい表現が来ます、私の文章。というわけで、あのですね……、とんでもなくいいです、BMWの新型3シリーズ。昨今のメルセデス・ベンツの仕上がりやらからも、悪いわけはないと思っていましたが、そんな期待値を大幅に超えて、とんでもないモデルに仕上がっていました。ということで、昨日のプレス向けの公道試乗会から。まずはそのデザイン、個人的には好きなテイストではありませんけど、どこかのブランドのようにもはや整形に継ぐ整形によって、解読が難しくなりゆくテイストとは異なり、BMWらしさを生かしながら、3シリーズらしさを残しながら、新世代3シリーズのデザインへと導いていることが理解できるものであり、とってもいいと感じています。そもそも、ボディストレッチによって、伸び伸びとしたFRらしいフォルムを手に入れていることも、その好印象ぶりに繋がっています。なんつーんですかね、デザイン要素を無理矢理に押し込めた感がないといいましょうか、そんなところも含めて。ただ、まぁ、個人的には伝統ともいえる明確なキャラクターラインが、面構成による連続性に変換されてしまったことに残念を感じますが、それもデザイントレンドという捉え方をすると、納得できる点でもあります。最新のマツダなんて、行き過ぎを感じるほどですから。それと比較したら、ね。  さて、そんな3シリーズですが、試乗に用意されていたのは、330i・MSport。あれです、2.0Lガソリンターボの高出力ユニットを搭載し、前後で異なるサイズのタイヤと専用サスペンションを組み合わせ、あれこれと専用を装備としたグレード。MSportは、日本で人気の高いグレードですがグローバルで眺めると日本は3番目に比率が高いマーケットだそうで、いちばんだと思い込んでいましたから、これはちょっと驚きでもありました。ちなみに、個人的には、MSportに対しては、当初は行き過ぎを感じ、特にランフラットタイヤとの組み合わせにBMWらしくないを感じていましたが、世代を経るごとにその印象も薄れ、昨年発表のX2、X4あたりから、とうとう、これ、いいじゃんを感じるようになっていました。ま、なにをもって、BMWらしくないじゃんを感じていたかというと、コンフォートテイストの欠如ですな。Mなら許されても、MSportは、これじゃいかんでしょ、というバ...

#1635 操縦性と安定性と愉しさと、にあふれていた、アルファロメオ・ステルヴィオ。

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 アルファロメオ初となるSUV、ステルヴィオの話。しかも、スノードライブでの、話。ジュリアにも使われているこのFRプラットフォームがいいことはあちこちで語られていますが、まさか、SUVに仕立てたモデルまでいいとは思いも寄らずでした。このプラットフォーム、グループ内でどういった使い方をするのか、はたまたしないのか、分かりませんが、ま、ジープに合わせるならグランドチェロキーなんでしょうけど、過去にグランドチェロキーユーザーだったものからすると、ちょっと違うな感があります。なんつーんですかね、このプラットフォームの立場からして役不足になってしまう、と。それぐらいに、いいんですが、何がいいって、オンロードだけではなく、冬の北海道でもその素性を全くもって変えなかったところでしょうね。  ともにもかくにもハンドリングがいい。で、4WDもFRベースのオンディマンドで、しかもアルファロメオというから、操縦性重視すぎて、安定性が不足しているんだろうかなんてことを妄想していましたが、まったくそんなことなく。オンロードでのグリップ感は最高といわんばかりですが、冬の北海道では、圧雪路でのハンドリングがいいのなんのって。アクセルを踏んでいるとグイグイとインを付いていきますし、挙動を乱すことなく、全輪で路面を蹴り出すあのパワー感といい、しかも、そこに刺激ある2.0Lターボエンジンといい、愉しさだらけでした。  さらに、まぁ、イマドキ流にSUVを仕立てたといっても、アルファロメオテイストがどこまで表現されているかと思ってみれば、インテリアはやりすぎない、まさに適度、かつ的確な設えとなっていまして、その中で、赤やら黒やら、アクセントとしてうまくコンビネーションさせていまして、これがまたいい。つまりですね、デザインから走りまで、しっかりとアルファロメオしている。しっかりとアルファロメオブランドを分かっている、そんな仕立てにちょっと欲しくなってしまったのでした。  といっても、乗用車系のSUVは、まったくもって購入したくないジャンルだったりするんですけどね。そういう意味では、あれもそうか、クラスは違うけども、ルノーのキャプチャーも、欲しかったりします。いずれも、SUVとしてではなく、ハッチバックの亜流として捉えているのでしょうかね、自分。  

#1634 もっとアナウンスしたほうがいい、スバルのACT-4とX-MODEの実力の話。

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 2月は新型といいますか、新車に触れる機会が多く、ここに記したいことも多くあります。というわけで、ここからは、輸入車試乗会と雪上試乗会でのレポートが入り交じります。ということで、まずは、スバルの雪上試乗会の話から。この時期に開催されるプレス向けの雪上試乗会は、それこそブランドによって内容は様々。スバルは、御自由にどうぞとばかりに約200kmを走ってくださいというものでした。山形県は酒田市から山形市まで、道中は御自由にと。  で、今回は、最新型XVのガソリン車とe-BOXERに乗ることになったんですが……、あれです、X-MODEが付いた、B型モデルですな。スバルの4WDシステムは、最近、ここぞと強く謳わなくなり、システム名も随分と変わっていないことから、なんら進化をしていないように思われがちです。ですが、いつの間にかかなり進化していまして。  なかでも感心したのは、VSCオンのままでですね、きっかけを与えて、つまりは、ヨーを意図的に出してですね、リアがツツーーと流れてもですね、アクセルを開けたままでいますとね、クルマを前進させたままにグリップを探ることが可能なんですね。そう、パワーオフへと導かない。表現を変えると、とりあえず、ドライバーを信じるよ、といった、見守り感そのもの。ステアリングをちょちょいとコントロールして、タイヤのグリップが伝わってきたところで、アクセルを踏んで行くと、まさに力強く、クルマは前進していきます。  そして、少々深い積雪路における走破性。雪の深さは最低地上高未満でありながら、パートタイム4WDでないから突っ込みたくない、そんなシーンでの走破性。乗用車系4WDだと進めなくシーンですな。XVに採用されているACT-4は前後トルク配分を状況に応じて制御しますが、まぁ、この手の4WDシステムは、CVT側の都合もあって、無理をさせない、のが常。常なんですが、XVはかなり負荷を掛けることを許してくれまして、雪を踏み固めながらクルマを前進させていきます。って、X-MODEでの話ね、かつて、フォレスターにX-MODEが採用された際には、オフロードコースでの少しの段差を乗り越えられず、うーむを感じましたが、最新のX-MODEはそのあたりが大きく改善されていました。   ま、それらレベルを引き上げていたのが、e-BOXER。そういったシーンでのアクセルコ...

#1633 ブランドたる核があるから、スポーツも納得できる、レンジローバーな2台。

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 毎年、2月上旬に開催されているプレス向け、輸入車試乗会。今年は、試乗台数ひと桁に留まりましたが、車両本体価格の総額では過去最高だったと思われます。といっても、1億円突破はしていませんけども。というわけで、まずは、ランドローバーな2台、レンジローバーとレンジローバースポーツから。レンジローバーブランドは、ディスカバリーを追加した頃からの付き合いとなりますが、って、いや、所有していたわけではありませんが、ブランドたる乗り味ってのはこういうことなのか、を教えてくれたブランドでした。あの頃は悪路走破性を狙うには欠かせないハードウェアで、その乗り味も、悪路走破性あってこその、仕立て。サスペンションをストロークさせることを前提とし、それがオンロードにおける快適性まで作り上げていた、というあの仕立て。乗り味の好き嫌い以前に、深い感銘を受けたことを今でも強く覚えています。  そうなんですね、ですから、価格帯をガシガシと上昇させ、バリエーションをあれこれと増やしていく、昨今のスタンスはあまり好きではないんですが、ないんですけど、今回、レンジローバーとレンジローバースポーツを同時間帯に比較試乗したら、あ、このブランド、これでいいかも、と感じました。  そもそもですね、レンジローバーにスポーツは不要と思っていました。スポーツたるフィーリングは、レンジローバー、といいますか、ランドローバーらしさを否定する要素でと思っていましたから。で、実際に、初代レンジローバースポーツに試乗した際にそれを感じました。感じたんですけどね、今回、横並び比較試乗をしたら、アリを感じました。あのですね、レンジローバーの乗り味が好きではない人向けに、そう、彼らが嫌うテイストをしっかりと抜き去って、作り上げていました。まぁ、そこには、レンジローバーブランドの本質が抜けているようにも思いますが、ブランドそのものが好きとか、雰囲気が好みという、新しいユーザーにとっては、入りやすい、受け入れられやすい仕立てになっていました。  逆に言いますとね、レンジローバーは、かつて感じた、大らかさたる乗り味がちゃんと最新のハードウェアを用いて再現されていました。そう、このレギュラーたる乗り味が基本として残されているがゆえに、レンジローバースポーツの存在感がある、と。亜流というと、ユーザーから怒られてしまうかもしれませんが、そん...

#1632 またひとつ、想い出が消えました、という話:横浜西口のダイエー編。

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 年齢を重ねるとはこういうことなのか、と、突き付けられることがあれこれとあります、最近。そりゃそうです、半世紀も生きてきたわけですから。と、そんなことのひとつに、横浜駅西口にあったダイエーの完全閉店がありました。本日のことです。たぶん、すでにどこかに書いていると思うのですが、幼少期を横浜駅の近くで過ごしました。というより、育ちました。自宅から横浜駅までの距離は遠くはなかったと記憶していましたが、今の便利なマップアプリケーションで調べると約1.5km。自宅からは私鉄も京急と相鉄の最寄り駅がさらに近い距離にあり、国道には横浜市営バスが往来する、そんな地に住んでいました。ただ、そこには、一般に妄想されているような、ぎらぎらとした横浜感はなく、ふり返ると、下町風情が流れていた地域でもありました。だから、いまだに好きなのですが。  で、そんな横浜の想い出で欠かせない場所が、横浜西口のダイエーでした。本館と新館とからで構成されていましたが、自分の用があるのは釣り具屋さんがあった新館のほう。あとは、本館と新館のあいだにあるドムドムバーガーと、ディッパーダン……、と書きつつ、あれ、あったっけか? いや、あった、チョコチップが入ったアイスが好きだった記憶がありますから。おもちゃ売り場ではゲームをして、ペット売り場(あったと記憶しているが、かなり薄い)なんて、シースルーなエレベーターに乗ることが愉しかった三越(なんと三越にもペット売り場があった)とをはしごしてカブトムシの価格を比較したりと、少年吉田を語るには欠かせないスポットでした。  そんなこともあって閉店となる本日、すぐれない体調を少々無理して、出掛けてきました。店内に入るのは、それこそ40年近くぶりではないでしょうか。まぁ、釣り具店やらの配置や、できごとはわりと明確に覚えているんですが、釣り具店がある4階(たぶん)までは、少々無理に接続した本館と新館の中をどういう経路を辿ってたどり着いたかなどは、すっかりと忘れていました。が、不思議なものですね、ダイエーの入り口に着いた瞬間にふっと道筋を思い出し、階段やエスカレーターを目にした途端に、当時の風景がドンと思い浮かんできました。中でも新館にある微妙な弧を描いた階段(写真右)は、目にして、思い出して、感激して、崩れ落ちそうになってしまったシーンのひとつ。当時、このデザインに何かを...

#1631 特別な人向けモデルになって戻ってきた、トヨタ・ハイラックス。

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 最近のトヨタは、復活、をひとつのキーワードとしているんでしょうか、ね。86から始まって、ディーゼルに、最近ではランクル70に、ハイラックスに、そしてスープラに。個人的に復活よりも、継続に、惹かれますから、このあまりの復活祭りに、なんだかなぁを感じていたりもします。さて、その復活モデルの1台、ハイラックス。一昨年になるんですね、復活したのは。諸事情から国内をきっぱりと捨てて、この度、戻ってきましたが、まぁ、随分とその様相を変えての、復活となりました。  全長5335mmは、もはや国内向けサイズとはいえずどころか、5m以上のモデルが止められる車庫を用意しなければならないというハードルが掲げられ、かつてよりも、さらに特別なモデルとなっていました。ま、逆にいえば、中途半端に誰でも所有できるんじゃなく、そこまでしないと手に入れられない特別な人向けであり、そういう人こそ、このゆとりを使いこなせましょうから、これはこれでいいのかもしれません。  さて、そのハイラックスですが、先日改めて試乗する機会がありましたので、あらためて感じたあれこれを。簡単にまとめてしまうと、なかなかいいまとまりをしていました。まぁ、印象的に残ったのは……、バランスですな。プラドよりも400ccダウンとなる2.4Lディーゼルターボは軽快感があって、パンチは強くなくとも、トルクでパワーをグイグイ発生させる感があって、不足ない。しなやかさを与えられたシャシーは空荷ではややの不足があっても(空荷での試乗だった)、積載時の不足はないと予感させるものだったし、オフロードでは、やっぱりリジッドってステキとか、デフロックっていいよね、を感じさせてくれました。日本ではウィークポイントとなる全長については、リアタイヤが遠くにある印象が少なく、Uターンと駐車以外でのストレスはそれほど多くはなく。キャビンについては、かつてよりもサイズを増しているため、リアシートがまさに使えます。足下はもちろん、座面がフロントよりも高くなっているので、背後に迫っているウインドウ含めて、座っていると、特別なモデルに乗っている感があり、ワクワクがあったりもします。ま、ただし、後ろからの陽射しはキツイでしょうけども……。  そうそう、試乗会ではMTが用意されていまして、オフロードのみの走行ではありましたけど、これが良かった。愉しかった。操る愉し...

#1630 新型クラウン2.5Lハイブリッド、さらに乗り込んできました、な、話。

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 こういう仕事をしていますと、試乗するクルマのほとんどはいわゆる取材専用車両ですが、仕事の内容によってはあえてレンタカーを借り出して乗ることもあります。といっても、それはレンタカーたる比較をするのではなく、単純にレンタカー会社関連の仕事ゆえのことだったりしますが……。ということで、トヨタレンタリースの仕事で、先日、新型クラウンハイブリッドに乗ってきました。乗ってきましたが、そもそも納車待ちになっているモデルが、早々にレンタカーラインナップされているんです、昨今のトヨタレンタリースは。街を走って、アピールするという意味合い、もしくはしっかりと乗り込めるという意味合いでは、とっても歓迎すべきことなんですが、自分が早々とユーザーになっていたら、気分的にはどうなんだろうか、と思うところもあります。  さて、で、クラウンの話。パワーユニットは2.5Lガソリンエンジンを組み合わせたハイブリッドモデル。 #1614 で、すでに同じユニットを搭載したモデルのことを記していますが、印象は変わらず。変わらずなんですが、乗り込んだ分、あれこれにも気付きました。まずですね、ACC。これが安全マージンを取り過ぎている感があって、先行車が車線変更をした際、完全に車線を外れるまで(当たり前)追従しドライブを続けます。分かりやすく表現しますとね、先行車が隣車線に移ってステアリングが直進に向くまで、頑として追従ドライブを続けている、といった、極く僅かな印象の部分。あとは、ステアリング修正に関して、左にあたって、右にあたってを、意外に繰り返します。ただ、まぁ、現状は、ステアリングは握っていなければならない、つまり、操作していなければならないわけで、そのアシストと捉えると、不足ないレベル……、ですな。  あとは、何かな……、あれだ、ストローク量は失われても、ストローク感は残っていると書きましたが、とはいうものの、以前よりはなく、昨今のモデルとしてはありますというレベル。で、そのサスの動き始めの微小域での曖昧さがありまして、って、存在すること自体はまったく構わないのですが、その後のストロークフィール、つまり、躾けにリンクしおらず、そこに曖昧さはないのに、表情を変えるところにあと少しを感じます。このあたりは17インチサイズのタイヤもあってのことかもしれませんが。ま、高速域にたどり着いてしまえば、フラット...

#1629 味のはずだったじゃじゃ馬感が整えられていた、Bose SoundLink Mini Ⅱの話。

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 物理的な存在に、つまり、モノとしての存在に、価値を見出す世代は、欲しいものを収拾するという僻があります。僻とはいわないか。収拾することで得られる安心感とは違う、なんつーんでしょうかね、ま、収拾にたいするこだわりですな。昨今の分かりやすい例ですと、Apple製品がそれでしたが、昨今の製品からそれが失われてしまい、もはや、最新製品に対する憧れはありません。それは、ガジェット系だけではなく、実はクルマに対しても。ということで、最近では、モデルチェンジせずにこのまま販売してくれればいいのにと思える、思いたい製品のほうが多くあるような気がしてきました。  そのひとつが、BoseのBluetoohスピーカー。写真がそれですが、右の初代を使い続けてきて、なんら不満がないといいますか、すこぶる重い低音を特徴としたモデルで、そのアンバランス加減に当初は嫌みを感じましたが、すっかり飼い馴らされた感もあって、手放さない存在となっていました。し、しかしですね、MacOSのバージョンアップをきっかけにBluetooth接続にひと手間が必要になってしまい、そうなんですね、接続のたびに、解除→再接続をしなければならなくなり、また、そもそもマイク機能が付いていなかったこともあって、あれこれ改良されたニューバージョンが気になっていました。気になっていたんですけどね、最近気付いたら、すでに絶版なのか、在庫限りなのか……、いずれにしても次期モデルが存在しないとか、なんとか(という話はすでに1年前からあった模様)。  というわけで、購入しました。新しいのを。ご存知の方もいるように、この初代モデルは大ヒットし、口コミやらもあって、第2世代目も大ヒット。デザインもほぼ変わらずという初代を”踏襲”したスタンスから、音質についても、踏襲されていると思っていました。思っていたらですね、期待値が高過ぎたんでしょうか。あまりの差に愕然。これ、ひょっとして偽物ではないかと思ったほどでしたが、製品登録をしたところ、無事できましたので、どうやら本物のよう。  耳慣れていないだけかと思い、あれこれと音源を試していますが、どうにもこうにも耳慣れない。というか、音場重視といった感と、整え過ぎた感が強くて、面白味といいましょうか、味がない。キャラクターがないともいうか。80年代のBoseに憧れた者が期待するBoseサウンドじ...

#1628 改めて気付いた先代ジムニー(JB23型)の、デザインの素晴らしさ。

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 とうに自宅に戻っていますが、4連泊した能登は、なんとも充実したものでした。といっても、後半は1日半、こもって原稿書きをしていましたが……。いずれにしても、早々に来ますと、約束して去ったものの、やはり帰路は寂しさがありますな。  という能登話はさておき、今回というか、実は、最近、薄々感じていたんですけどね、セカンドカーのジムニー、そう、先代ジムニー、デザインが秀逸であり、新型を見かけるようになった今、いい味を出しているなぁ、と思うようになりました。実は所有するまで、もちろん20年前のデビュー時には、まったくそれを感じなかったのですが、新型との比較もあってか、よく練り込まれたデザインだったんだなと、ひたすらに感心を覚えています。ひとことでいえばオリジナリティがある、と。  実は、三栄書房刊の新型/歴代ジムニーのすべてでも書きましたが、新型のデザインにオリジナリティを感じません。最初は新型に対する僻みと捉えていたのですが、どうやらそうではないようです。まぁ、最近のスズキ車のデザインの多くに言えることなんですが、なんかね、違う。そして、先代のジムニーは、その流れに乗る前のスズキデザインであり、ジムニーをモダンに昇華させていました。ブリスターフェンダーの存在や、丸みを帯びたといってもスクエア感をしっかりと残しているところ、そして4輪がしっかりと踏ん張っている感、さらには、ヘッドランプユニット内にデザインした寄り目フェイスなど、ほんといいデザインをしています。  まぁ、走りの世代は完全に過去していますが、曖昧さがある分、不足がある分、ドライビングで整えてあげなければならないところが多くあります。ありますけど、その整えが、ドライバビリティに繋がっており、つまり、愉しさになっています。そうなんですね、ドライバーが懸命に整えたところで、良さが出てこないモデルって、あるんです。それこそが、対話性があるか、ないかのベースとも言えるんですけどね。  あ、話は変わって、能登からの帰路、富山は晴れ渡っていまして、立山連峰がキレイに見えました。下の写真ね。

#1627 最果ての地(!)でも、元日注文でも、翌日に届いたAmazonな話。

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 当初は、もう自宅へと戻っている予定でした。というのも、宿の延泊が叶わなかったもので。この宿、これまでは年越しのみ満室で、それ以降はどこかしらが空いていまして、ほら、帰路の降雪の心配もありますから、延泊するか、帰宅するかは現地で決めていまして、今回もそうしようと思っていたんですが、早々に埋まってしまっていました。ところがですね、運というのは唐突に訪れるもので、前日にキャンセルが出まして、結果、延泊が叶いました。  ということで、知人たちを見送った後は、ひとりきりとなったわけですが、何をしているかって、結局のところ、引きこもって仕事しています。そうなんです、珍しく、というか、これ、初めてか、年明け早々に締め切りを設けられた依頼がありましたね。つまり、自宅へ戻ったところで執筆、能登に滞在していたところで執筆……、ならば、日本海を見ながら書いたほうがよかんべーとばかりに、居残ることにしたわけです。といいつつ、あれですな、能登風味が出るような内容ではないんですけども。  それにしても、最果ての地にいても、あれやこれやとどうにかなるもんですね。実は、宿のエアコンによって乾燥を強いられていたため、加湿器が欲しいと思いまして……、でも、まぁ、Amazonで注文したところで翌日に届くんだろうか、しかも、元旦にと思いつつ注文してみました。ら、翌日に届きました。考えてみますと、ここ、スーパーやコンビニ、ついでにホームセンターはちょいと遠い(20km)ですけどないわけじゃないし、宿にはネット回線もありますし、意外と不自由はありません。それどころか、今日も午前中に、郵便局へと出掛けたり、ホームセンターであれこれと買い込んだり……、街へと出掛けることに、愉しさが生まれていることに気付きました。八王子にいるとそこまでの感心はないんですけどね。  

#1626 今年も能登のポストへと投函した年賀状の話から、と。

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 今年も年賀状の解説からスタートしましょうかね。ここのところ、自らの後ろ姿をテーマとした写真を用いてきましたが、今回は、シンプルにしました。しました、……、というより、実は後ろ姿を撮影するのを忘れており、はてどうしようかと迷いましたが、能登の写真から選ぶこととし、上のような写真を使うことにしたのでした。  撮影場所は奥能登、時期はお盆休み前後……、と最初書きましたが、違いました、4月下旬の連休のものでした。いずれにしても、まったくもって正月していないのですが、まぁ、いいでしょう。青いボディに、青い空に、青い海ですから。さて、と書きつつも、お送りした方の手元には、まだ、届いていないと思います。というのも、大晦日の夜に奥能登のポストに投函したもので。昨年といい今年といい、能登で年賀状を書いています。なんかね、東京の自宅で書くよりも、よっぽどはかどるといいましょうか、よっぽど書いていて心地よいといいますか、なんかね、気分がね、違うのですよ。  というわけで、この年越しも能登で過ごしました。もはや、恒例となってきましたが、どうやら、恒例にはならなくなりそうな、話も……。ちょっと変化がありそうです。まぁ、なんど来ても、驚かしがある地です、能登ってのは。

#1625 新型ラングラーを語る前に、やはり言いたくなったオフロード走破性云々。

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 さて、続いてはジープ・ラングラー。と、その前に、ひとりで声高に叫びながら誰も訊いてくれないんですけどね、乗用車のプラットフォームベースなのに、オフロード走破性とか、本格的SUVという言葉遣いを用いて、悪路をたいして走れないモデルがもてはやされてしまう、昨今の状況に対して、憤りをあれやこれやと感じています。だからでしょうかね、悪路走破性に対して実直なスタンスにいるモデルへの注目度が急に高まっています。ジムニーしかり、Gクラスしかり。そして、このラングラーしかり。  しかし、それらに対する一般的評価を目にするたびに(実際、そういった文章は意図的に読まないけど)、分かっているんだろうか、と思うことシバシバ。これは、すでに述べていますが、これら広報試乗会におけるオフロードコースの設定に、物足りないどころか、あり得ないを感じます。それなのに、オフロード性能がいいと語られること、そして、ほかのモデルとの違いが語られていないところに違和感どころか、違うを感じています、いつも。硬派モデルってのはですね、いつもいいますけどね、まずはあれだけのオフロード走破性がありながら、それだけのオンロード性能をバランスさせていることに価値があるのであって、オフロードを走らずして……、いかん、いかん、止めておきましょう。  というわけで、うっぷんだけでここまで書いてしまったので、このアーティクルはラングラー試乗記から話をずらしましょうか。オフロード走破性とはなんぞやという話に。三栄書房刊新型/歴代ジムニーのすべて( #1622 )でも触れましたが、昨今のほとんどの自動車雑誌にて、オフロード走破性を示す際に、タイヤが路面から離れてボディが大きく傾いているようなシーンの写真を用いるじゃないですか。あれ、オフローダーにとってはっきりいって、恥ずかしい図、です。え? あんなシーンでも進んで行けるんだから、凄いんじゃないか? って? ちょっと、それ違います。走りにおいて、大切なのはタイヤをいかに路面に接地させるか。これもよく原稿にて触れていますが、サーキットであろうと、オフロードであろうと、それは変わりません。タイヤが接地していなければ、いかに優れた制御をもっていたとしても、それをフルに活用することはできませんから。  ということで、オフロードにおいて、あのようにタイヤが路面から浮いてしまうシーンって...

#1624 個人的には違うを感じるけど、走りの進化はアリな、新型デリカD:5。

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 あまりに放置しすぎました、ここ。ブログスタートして以来、はじめてではないでしょうか、1か月も放置しておいたのは。というわけで、らしさ復活とばかりに連投を開始します。まずは、デリカD:5から。そう、フルモデルチェンジ並のフェイスリフトに賛否両論という話題を振り撒きながら、実はビッグマイナーチェンジだったという、あのデリカD:5から。  個人的な意見としてはですね、このアプローチは、ナシだと思います。その理由……、そもそもデリカD:5とは、ほかのミニバンとは似ていないデザイン、走り、つまりはコンセプトから、日本でポピュラーとされてきたミニバンたちとは一線を画し、それがゆえに、細々とはいえ販売を続けてこられたモデルです。今回の改良はそれらを否定しているかのようなメッセージ性をデザインに込め過ぎており、つまりですね、"何か違う"を感じてしまうのです。分かりやすく言い換えますとね、せっかく唯一無二(あまり好きな言葉ではない)たるポジションを確立したのに、自らのポジションを誰にも言われることなく、譲ってしまったとでもいいましょうか。そう、コンセプトカーとして発表されたトヨタ・TJクルーザーって、実はデリカD:5のポジションそのもの。ま、あちらはコンセプトカーですから、そのまま市販ってのはありませんけどね、なんか、そのポジション争いに、かつてのパジェロとプラドを感じてしまうわけでして。そうなんですね、パジェロ以上に、いとも簡単に道を譲ってしまうことになるわけで……。なんてことは、開発者の方にダイレクトに伝えてあります、もちろん、個人の感想として。  ということもあって、新型デリカD:5が商売的に成功したとしても悪評は残る可能性があります。ありますが、ま、それも話題と捉えるといいのかな。と、ここから見方は、ライターへと変わっていきます。といいつつですね、実のところ、これまでのデリカデビューをふり返ってみると、4世代目、5世代目デビュー時は、そのデザインにしても、コンセプトにしても、非難轟々でした。しかし、いつしか皆、それに共感し、納得し、そしてファンになっていくわけですから、この新型を謳うデリカD:5も、きっと馴染んでいくのではないか、とも思えます。……、思えないか……。どうだろう……。  ま、と、ここまでは、ほっとんどフェイスデザインに関しての話。実は...

#1623 過去にすがるスタンスに、もはやAppleらしさは存在しない、そんな話。

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 Appleに対して、がっかりばかりが続いています。昔のままとはいきません、ということは承知していますが、それにしても……、ということが連続しています。そのひとつが、先日の新製品発表会での内容。Airというサブネームが、現在のラインナップにおいて分かりづらさになっているから、早いところ、消し去ったほうがいいとは、これまでにも何度も言っています。で、iPadにしても、Macbookにしても、フェードアウトにもっていこうとしているスタンスが見られました。しかしですね、ですね、ですね、ですね……、今回の発表会で、MacbookAirを復活。  そもそも、MacbookAirってのは、光学ディスクドライブを除くという2008年当時ではありえない無茶をすることで、ライトテイスト、シンプルを極めたモデルであったはず。そして、2010年モデルでストレージをSSDにすることで、実はHDDへのアクセスが処理速度の足かせをしていたことを暴露し、さらには当時流行りだったネットブックのあり方を覆す新提案をしました。しかも、それを格安で提供できるっていう、手法までも、提案。しかし、いつしかMacbookからも光学ドライブが取り外され、ストレージもSSDのみとなり、Airの存在はそこで終わったはず。それなのに、なぜに、いまさら、に、Airなのか。そのデザイン? そもそも、くさび型じゃなきゃイヤなんて声は聞いたことありませんから。  いずれにしても、Airの志を現代にデザインした現行型Macbookを、否定するかのような、今回のモデル発表に対して、意味を見出せません。あるとしたら、Airというネーミングにすがったことであり、そう考えると惨めたるAppleの姿に寂しさを感じます。もちろん、新型MacbookAirの性能やらに不満はありませんが、そういったAppleの手法の支離滅裂ぶりから、新しい提案など期待しても、もはや出てこないことも悟りました。まだ、auのINFORBARxvのほうがマシといった感じとでもいいましょうか。ま、あちらは、ハードウェアはいいのに、どうしようもないプランを押し付ける時点で終わっていますが。  そうそう、話は変わりますが、昨今のApple製品は高くなったなぁと思っている人が多いことに、ちょっと驚きを感じています。実は本国での価格は大きく動いていません。ちなみに、最...

#1622 三栄書房の新型/歴代ジムニーのすべて、製作の裏話、あれやこれや。

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 さて、ジムニーネタを。実は、意図して触れずにいました、書かずにいました。なぜならば、ジムニーに関する執筆が多かったこと、そして、取材以外でしっかりと乗り込む機会がなかったことなど、理由はあれこれとあります。で、ようやく、最後の執筆が終了したので、取材の裏話含めて、あれこれと書いてみようかと思います。  まずは、最近、執筆を終えた三栄書房の新型/歴代ジムニーのすべて、について。担当した編集部はカースタイリングを製作している部署なんですが、同時に、いわゆるアーカイブシリーズも製作しています。その内容は簡単にいえば、三栄書房の過去の財産(資料や写真や)をもとにして、今に焼き直したものなんですが、そこに今と、懐かしい過去を上手くバランスさせていて、しっかりと再編集しています。そう、どこかのようなコピペ作業とは違う、作り込みに惚れ惚れとしています、いつも。まぁ、そういうスタンスの編集部ですから、そこにいる方々も、そこに集う方々も、話していて愉しさがあります。好き嫌いの向こう側にあるクルマの捉え方も合いますし、本の作り方に関しても意見がとても合う。つまりですね、仕事していて愉しさがあります。今、ほっとんどないんですよ、こういう本の作り方。寂しい限り。ほんとに。  前置きが長くなりました。そんな編集部が製作したこの本ですが、実は、この編集部、すごくヨンクに詳しい人が集まっているわけではありません。ただ、編集部員のひとりが、今年の初めころ、先代ジムニーシエラを生産中止寸前に購入。シンプルなクルマを好む彼は、新型ジムニー登場で、シンプルさをもったクルマが消え往くことを知り、あえて、旧型を選択。つまり、オフロード走破性にはあまり興味がなかった様子ですが、ジムニー(シエラ)の本質でもあるシンプルさとは、実は走るシーン関係なく愉しめるもの。そういった視点から、また、これまで乗用車に乗ってきた観点から、ジムニーシエラを購入し、ジムニーライフを愉しんでいるようです。で、さすがだなと思うのは、そのスタンスをベースにして、本を作り上げたことでしょうかね。もちろん、ジムニーを知っている身から話はとことんしていますが、その会話とて、知らぬから知りたい、でも、自分なりに感じたことはストレートに伝えるというもので、やりとりに愉しさがありました。そして、そんなスタンスが、この本を濃い内容へと導いたな、...

#1621 2019年次RJCカー オブ ザ イヤー最終選考会で感じた、あれやこれや。

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 早いもので、今年もRJCカー オブ ザ イヤー最終選考会が行われる時期となりました。ほんと、早いものでして、先々月ぐらいに行われたような感じでいますが、あれからもう1年が経過していたんですな、ほんと早いものです。さて、その結果は、以下のとおりとなりました。   2019年次RJCカー オブ ザ イヤー   RJCカー オブ ザ イヤー       三菱 エクリプスクロス   RJCカー オブ ザ イヤー・インポート BMW X2   RJCテクノロジー オブ ザ イヤー   日産 e-POWER(セレナ搭載)   RJC特別賞             ホンダ N-VAN  三菱のエクリプスクロスは、ここでも散々に書いていますが、操縦性の素晴らしさを評価する一方で、リアシートにおける乗り心地にあと少しが残っている点は実に惜しい。しかし、速度域を上げた際のドライバビリティを知ると、あまり気にならなくなりますから、頭ごなしにこのモデルを否定はできません。できませんどころか、さらにその操縦性を深く探っていくと、S-AWCとて無理矢理に修正して理想の走りへ導いているのではなく、その条件下、つまりドライバーの意図をくみ取った制御をしており、ひたすら感心を覚えます。下手なドライビングにはフォローというアシストで対応し、上手いドライビングにはそれを強調する制御を行い、その加減に拍手喝采といった感じ。こうした、クルマがドライビングを教えてくれるといった対話性まである国産車は珍しいのでは? と感じ、自身はこのモデルを高く評価しています(なんて話は #1616 に記しました)。ちなみに国産モデルでは、個人的にはCX-8も同じぐらいに高く評価しています。CX-5/8は、このクラスのベンチマークたるハンドリングをもったモデルであり、そう捉えると、どちらが選ばれたとしてもおかしくなかったと思っております。  輸入車はボルボV60、XC40の仕上がりに、個人的には特にXC40のパフォーマンス、仕立て方に感心しておりました。セグメント比較をすると、BMW X2が、SUV系列どおし、Cセグどおしとなり、ライバルになります。ですから、ハラハラドキドキしながら開票を見つめていました。で、結果は、X2に。ちなみに、このモデルへの評価は周囲(選考委員)の話を聞いたところ、最終選考会でさらに...

#1620 軽トラックの奥深さったら、底なしって感じなのです、という話。

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 さて、いくつか書くに書けないネタがありました。その1台がダイハツのハイゼットトラックとスズキスーパーキャリイの話。なぜ書けなかったといいますと、取材は終わっていたんですが、10月末に発売になる本と、動画があり、そこで発表される内容を先取りをしてしまいそうだったもので。と書きながら、書き分ければいいだけのことなので……、と言い訳を散々にしていますが。  というわけで、ダイハツのハイゼットトラックの動画の話から。って、ハイゼットトラックの動画って、昨年、4x4Magazineで公開していなかったっけ? と思われたかもしませんが、そうなんです、昨年製作し、公開しています(→ #1563 )。前回はまずは軽トラックのことを知らない方にどういったモデルなのかを知ってもらおうというスタンスで製作していまして、荷台の広さはこのぐらいありますとか、オンロードでの乗り味はこんな感じです、そんなところに動画の多くを割いています。そして、オフロードも走れることを紹介しなきゃいけませんし、なにしろ4x4Magazineですから、まさに走れるんですよ、でも、ちょっと意外なところもね、と、最後にそんなシーンを付け加えました。そう、加えました、ってレベルで。ところがですね、公開したところ、軽トラックってオフロードを走れるんだ、と、話題になりましてね。いや、自分としてはそんなことが話題になること時代に、意外を感じたりもしたんですが、それならば今年は、オフロード走行に焦点を当てましょう、ということになりました。ちなみに、昨年は、って、書いたっけかな、モーグル地形はテスト含めて2回しか走っていません。なぜか? 夕暮れで太陽が山陰に入ってしまうという時間制約が目の前に迫っていたから。そうなんです、昨年の動画を見てもらうと分かりますが、最後のまとめの語り、陽が沈む寸前で、NGが御法度だったほど。ということで、昨年のモーグル走行シーンはとりあえず走っただけに過ぎず、足の動きや、アクセルワークなど、細かなところを披露していませんので、今回はそのあたりを細かに撮影し、そこが見どころとなっています。  お分かりの方はお分かりのとおり、軽トラックでのオフロード走行は、キャブオーバーレイアウトゆえにフロントのアプローチアングルが十分に確保できていないこと、また、サスペンションのストロークはオフローダー的...