#1636 これといったマイナスが見当たりません、BMW・新型3シリーズ(330i MSport)。


オプションの19インチタイヤだったとはいえ、ハンドリングに嫌みに通じるようなシャープさはなく、つまりですね、このヨシダが行き過ぎを感じませんでしたし、パワーユニットのフィール含めて、バランスの良さを感じ取っていたほど。走りに関していえば、とにもかくにもフロントの剛性がとてつもなく引き上げられていまして、もはや補強レベルではなく、これをベースにして、10年以上使いますレベルを宣言されているかのように感じました。言い換えると、現行型Cクラスが出た時に感じた、先代(Cクラスどおし)との差ほどのレベル違いが、この3シリーズの新旧世代間にもあった、と。しかしですね、その絶対値は、現行型Cクラスと比較すると、完全に新型3シリーズのほうが上。いやはや、いやはや。で、結果ですね、そういった剛性感も相まって、ハンドリングもそうなんですが、乗り心地の良さやら、接地感がすこぶる高く、ドライバーはもとより、乗員にも安心感を与えるという、正論による理想の走行性能を手に入れていました。ここですな、ここ、評価のポイントは。
このまま書いていると終わりが見えてないので、このあたりで終わらせますが……。って、そうだ、先代ではかなりの割合を占めていたディーゼルユニット、今世代ではxDrive専用ユニットとするとか。その理由は、現在のところ日本専用となる2.0Lターボガソリン(320I用スタンダードユニット)の最大トルクがもはや300Nmに達しており、ディーゼルのメリットである低回転域での豊かなトルクに近づいてしまったこと、さらに、燃費性能も大幅に向上しているため、もはやレギュラーグレードはガソリンユニットで十分と考えたのだとか。そして、ディーゼルユニットは4WDという特別なモデル専用にした、と。個人的には、それでも抜くことができない、ディーゼルの実燃費の良さと、軽油単価による経済性という、肝心な要素を軽くみていやしないかな、と思うところもあります。しかし、この走りを体感してしまう(330iでしたけど)とガソリンのほうがいいを感じるところが多くありますし、スポーティサルーンたるキャラクターを考えると、やっぱりガソリンをメインに打ち出しておきたいというメーカーなりの、理由も理解できますし、ほかブランドのディーゼルユニットの展開を眺めていると、この4WDだけにディーゼルというスタンスにBMWらしい勢いを感じます。というわけで、賛成ですな。
終わらせるといいながら書き続けていますが、ひとつだけ残念だったのは、とうとうMTモデルが消え去ってしまったこと。ま、これこそ予想していたことですけども。先代でなんとか生き残っていた320iのMTですが、販売台数としてはかなり芳しくなかったようです。輸入車のスタンダードな2.0LターボをMTで乗れる、希少な存在だったんですけどね。
というわけで、あれこれの詳細は、連休明けぐらいに、しっかりと借り出しますので、またに。