#1633 ブランドたる核があるから、スポーツも納得できる、レンジローバーな2台。


そもそもですね、レンジローバーにスポーツは不要と思っていました。スポーツたるフィーリングは、レンジローバー、といいますか、ランドローバーらしさを否定する要素でと思っていましたから。で、実際に、初代レンジローバースポーツに試乗した際にそれを感じました。感じたんですけどね、今回、横並び比較試乗をしたら、アリを感じました。あのですね、レンジローバーの乗り味が好きではない人向けに、そう、彼らが嫌うテイストをしっかりと抜き去って、作り上げていました。まぁ、そこには、レンジローバーブランドの本質が抜けているようにも思いますが、ブランドそのものが好きとか、雰囲気が好みという、新しいユーザーにとっては、入りやすい、受け入れられやすい仕立てになっていました。
逆に言いますとね、レンジローバーは、かつて感じた、大らかさたる乗り味がちゃんと最新のハードウェアを用いて再現されていました。そう、このレギュラーたる乗り味が基本として残されているがゆえに、レンジローバースポーツの存在感がある、と。亜流というと、ユーザーから怒られてしまうかもしれませんが、そんな、別の選択肢たる、ポジションですな。
ちなみにですね、装備やら、ハンドリングやら、ケチの付けようはなくてですね、昔から変わっていない、こういうものなんです的なスタンス、主張も相変わらずで、好印象。そんなことを考えると、ジープブランドってのは、その最新ラインナップに、ジープたる核があるようで、実はないな、とも感じます。どこでも行ける、なんでもできる、を謳うのは、いいんですが、それが出来ないモデルが……、って、そういえば、最近、全面で謳っていないか。