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#304 スタンダードになる可能性を持っているのに、組み合わせに迷いが見えるアクア。

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 あれ以来、言葉はあふれ出しているのですが、どうも書き留める間もなく、流れ去っていくことが多く……。言い訳ですな、これも。  さて、昨年末にデビューしたトヨタのアクアですが、これがまぁ、とてもおもしろい仕上がりとなっていました。あ、話は飛びますけど、ヨシダ流のおもしろいというのは、マイナスなイメージやら、安直な笑いは示していませんので、あしからず。以前、とある試乗会で、おもしろい方とお話したいと希望したら、いわゆるおもしろい方との対面となり、困ったことがありましたっけ。  で、話を戻して、アクアですな。コンパクトかつリーズナブルなハイブリッドモデルということで、専用設計されたモデルですが、売れる要素、スタンダードとなるべき要素が数多く散りばめられていました。それは、たまたまというのではなく、練りに練られたもの。ハイブリッドシステムもポイントではありますが、4mを切る全長ながら、クラス上のキャビンスペースを手に入れていることが、実は陰ながらアドバンテージとなっていると感じました。つまりですね、実用性だけで比較すると、もはやカローラを選ぶ必要がないのかなと。もちろん、カローラもそれは周知の上ですから次期モデルでは、新しいコンセプトを展開してくれるとは思いますが。  エクステリア、インテリアにおいて、カラーの組み合わせができる点は、新しさはありませんが、そのチャレンジは大歓迎。ただ、モデルが成熟するにつれ、いつの間にか選択の幅が狭まってしまっていたなんてことがないように、デザイナーさんには助言してきました。ほら、売れない組み合わせは落とす→自由度がなくなるというのが、これまでの常でしたから。 デザイナーの志の高さと、この手のモデルのユーザーのスタイルに、落差がありますから、素材 を用意するだけではダメなのです。彼らにたいして提案をしないと、提案を。この場合、選べるってのは、提案じゃないんです。  で、で、おもしろさという意味では、3つ設定されたタイヤサイズで乗り味を作り込んできているところにも見られました。今回のモデルのベストバランスは、ボトムとなる14インチでして、緩さがしなやかさに転換されていて、ハンドリングの緩さに実にベストマッチしておりましてね。荷重移動を意識的に行うことで、軽快な走りも披露してくれます。ところが、この14インチ仕様、パワーウインドウレスの...

#303 理性と直感をバランスさせた選択を行うことが、幸せになる近道ってな、話。

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 新年早々に、このブログについて、好印象という旨のコメントをいただきました。同業な方からのお言葉でしたが、これまでに取材をご一緒したこともあって顔見知りではあったものの、互いに深くは知らないという間柄だった方 でしたので、ちょっとしたオドロキがありました。まぁ、そう言われて悪い気分になることはなく、逆にそのサプライズにうれしさを感じましたが、正直。 こうしたことがありますと、何事も発信し続けることが大事だなと感じます。しかし、目の前を見ると、ここの更新がかなりグータラになっています。いかんですね、いかん。まぁ、その理由は自分でも分かっていて、自分から湧き出してくるものがないから、ただ、それだけのこと。言い訳、いや、違います。事実です。  では、年末年始に、刺激がなかったかといえば、そんなこともなく……、と前置きが長くなりました。 なんとも刺激的だったのは、 NHKの教育テレビで放送していたコロンビア白熱教室でのシーナ・アイエンガー教授の話でした。観たのは最終回の幸せになるための技術ってテーマでしたが、乱雑に端的に言ってしまうと、それは自分次第、選択次第だと。ならば、直感に従えばいいじゃんとか思うのは、まぁ、ヨシダらしさではあるんですが、番組ではその直感について語られるところがありました。  直感ってのは、何事かを選択する際に、雑念やら理性といった、選択する上での迷いを振り払うことを意味し、 いい意味で使われます 。 しかし、実は、直感とは、 今、欲しいものを教えてくれる行動であり、また、言い方を換えると目先の誘惑だけに左右されてしまう危険性もあるそうで。で、その逆にあるのが、つまり、 先に欲しくなるものを教えてくれるのが“理性”。 つまりですね、直感に適切な理性を伴わせることで、よりよい行動(選択)が出来るようになるそうです。  なるほどなぁ、と自分の行動を振り返りながら、ひたすらに感心していましたが、さらに刺激になったのは、選択した結果については、大なり小なり後悔が付きまとうものってな話でした。どこかしらに完璧主義が宿っている自分(自覚しています)としては、 正しい選択=後悔しないことと思っていましたから、この考え方はちょっとしたショックを受けました。考えて選択しても後悔するし、考えずに選んでも後悔はするもの。そう捉えると、少しだけ楽に“選択”できるようにな...

#302 エコノミーか、エコロジーか、いやディーゼルって選択もある、エコカー選び。

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 エコカー補助金復活もあってか、いわゆるエコカーへの注目度がさらに高まっております。ただ、その基準たるや、相変わらずであり、いい加減なところがあるのも実情。公平を期すのは難しいのは分かっていますが、もう少しどうにかならないものかと思うのも事実。エコカーといえば、話は変わって、先日、友人がホンダ・フリードを購入することにしたんですが、ハイブリッドかと思いきや、その価格差が約40万円もあることからガソリン車を選択しました。ファミリーにとってランニングコストは重要なポイントですから、その選択に納得できます。いくらエコカーといえども、 やはりエコロジーだからと選べる人は多くはなく、エコノミーも重要な次第でして。  さて、さらに話は変わって、エコカー=HV、EVというイメージがありますが、CO2排出量の観点からすればディーゼルエンジン搭載車の存在を忘れてはなりません。東京モーターショーでは、BMWとマツダが、今春発表との予告を打ちだしておりましたが、早々にBMWが受注開始を発表しました、本日。あのX5に、BMWのディーゼルですから、悪いわけはありません。ただ、18インチ標準に対して、日本仕様は19インチとしていますから、サスペンションとの組み合わせが心配ではありますけど、新しい5シリーズのあの組み合わせ&収め具合から察するに、何事もないかのように走るんでしょうな、きっと。  ちなみに、このX5、35dというグレード名を与えられていますが、エンジンは3.0Lですから、本国では30dを名乗っています。この違いは何故か。日本では、その価格(ポジション)は、ガソリン直6(35i)とV8(50i)の中間になるため、ガソリンの35iよりも低い値には出来なかったとか。そう、イメージの問題だそうで。  それにしても、このクリーンディーゼルエンジン、マツダのCX5とともに、日本でどこまで受け入れられるのでしょうか。両車ともポテンシャルは十分に持っていますから。あとは、こちら側の捉え方次第かと思うのですが。

#301 仕上がりはいいのに、先が分かりづらいアルトエコと、先が見えてくるN BOX。

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 年が明けて、新型車の試乗会が続いています。昨年末に東京モーターショーが開催されたこともあってのことですが。2日連続で軽乗用車に試乗してきました。1台は改良されて登場したスズキ・ アルトエコ、もう1台は全くの新型車であるホンダ・N BOX。2台はいろいろな面で異なるモデルですが、最新モデルという共通項がありまして、そこから軽自動車に対して、いろんなことが見えてきました。  N BOXは、そのコンセプトどおりに受け取ると、これといった死角が見当たらないモデルでした。自転車を積めるか否か、しかもイージーに。いや、この場合の自転車は趣味ではなくって、実用的な自転車。そこにすべてが集約されたかのような手法は、結果として日常における優れた実用性をを手に入れており、詳細は省きますが、 まさに脱帽もの。ただ、実用主義すぎるきらいもありましたが。一方のアルトエコは、新型パワートレインを搭載するために、骨格からフロント周りを一新させたほどの“力作”。言い方を変えると、ライフサイクルにおける勘定を崩してまで、ライバルと戦わなければならなかった理由があったんでしょうな。  で、中略。軽自動車は、ひとくくりで捉えられていることが多く、年式やら走行距離を気にしても、 世代について 気にする人は多くないと感じることがあります。たとえば、現行型で4代目となる スズキワゴンRでは、ユーザーですら世代の 違いを語れる人は少なく、その周囲にいたっては全部ワゴンR。あれです、冷蔵庫やら洗濯機と同じ感覚。つまりですね、フルモデルチェンジしても、マイナーチェンジしても、よほど劇的な変化がない限り、見せ方を誤ると、そこに掛けたコスト分を期待できないと。 いや、理想は切り離して。と、考えると、ジムニーなんて最たる理想の軽自動車ではないかと思うわけです。  つまりですね、 軽乗用車のライフサイクルは長くあるべきだと思います。ひとことで言えば、時代に揺らされることない、確固たるスタンスを持つことでも言いましょうか。 先見の明が前提となります。時代の流れが速いからこそ、読み切れないのも事実なんですが。  そう、考えると、N BOXからのホンダの新世代プラットフォームは、そのバリエーション(可能性)も含めて、ワクワク感があります。一方、アルトエコからは、これからのプラットフォーム戦略が見えてきません。クルマはと...

#300 愉しませてくれるというらしさが戻ってきた、2012年モデルのジープたち。

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 プライベイトではジープに乗ってます。なんてことはあえて明言しなくても、周囲には知れ渡っているのですが、それでも、車種についてはチェロキーと言われることが多々あります。 同業者ですら。 うちのはグランドが付きます、グランドが。 いまだに。まぁ、どうでも良くなってきましたが、それだけ“シカクイチェロキー”の存在は強かったことを感じたりします。 最近、近頃のジープは、以前のような、ワクワク感が見当たらなくなったと嘆いていましたが、年明け早々に2台のジープに試乗したところ、 最新のジープにはジープらしさが戻ってきたように感じました。  2012年モデルのラングラー(画像上)は、グランドチェロキーで展開されていたパワートレインを搭載したことがポイントとなっていますが、それは単なるパワーアップ云々ではなく、ファンを感じ取れるトルクフィールを与えたことが何よりのトピック。そもそも、このエンジンに対しての評価はとても高いのですが、ギア比も相まって、全域でトルク感あふれているところがポイントかと。それは、以前のアメ車的な有り余る極太テイストではなく、ヨーロッパ車的な必要にして十二分な太さ。それでいながら、吹け上がりはジェントルだし、メルセデス製のATも今のラングラーに対しては十分。高回転域までパワー落ちしないフィーリングも秀逸です。だからといって、シャシーは乗用車的ではありません。これまでどおり、いい加減さが多く残されておりまして、それがラングラーたる美点となっています。ラングラーに合わせられるかどうか、それによって、クルマの評価は変わってくるでしょうな。あと少しを言うならば、やはりタイヤサイズが大きすぎるため、バネ下のバタバタ感が強かったことかと。不快感を与えない絶妙なセッティングとなっていましたが、フラット感が欲しいと感じたのも事実だったりしますが。  もう1台はグランドチェロキーでした。2011年モデルと大きな変更はありませんでしたが、まぁ、ハンドリングの素直さは相変わらず魅力的で、それに不足ないV6エンジンと、フラッグシップたる乗り心地など、ターゲットとした性能をきっちりと表現しているところが良かったかなと、改めて感じましたが。ただ、20インチサイズのタイヤは ゴトゴト手前のコトコトが顔を出していましたから、 行き過ぎ感はありましたけど。  いずれにしても、ジープら...

#299 重ね塗りによって、そこから抹殺されるがごとく消え去りゆくヒストリー。

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 今、メインで使っているPowerMacG5(2台目)を購入したのは  丁度、去年のこの時期でした 。つなぎのマシンと考えながらも、なかなか次に移れずにおりますが、さすがに、Finder周辺のレスポンスの悪さが気になってきました。何をするにも待たされることが多々ありまして……。いずれにしても、購入してから1年ですか。早いものです。  で、たかが1年されど1年。そんなことを新年早々に感じました。えっとなんていうんでしょうか、2011年は戻ってこないとでも言いましょうか。あと何年生きられるのだろうと考えると、たった1年であっても、 年を重ねていくにつれて その貴重さは増していくもの。だからこそ、先延ばしはいかんなと、改めて強く思うわけですが……。  なんて考えたのは、新年早々に友人と代々木のVILLAGE by kurkkuを訪れたから。個人的には施設そのものよりも、 約20年前の予備校時代に2年“も”通った 代々木ゼミナール跡地がどうなってしまったのかに、興味があってのことでした。 で、訪れてみれば、入り組んだ敷地に建てられていた校舎は消え去り、あのクランクした土地にはコンテナを使った小ぎれいな建物が並んでいました。 ご存知のとおり、代々木は、その雰囲気を大きく変えていない街であり、勝手に、ここは変わらない街なんだと思っていました。でも、変わってました。一部ですが。  それは、なんていうんでしょうかね、それは以前の風景を完全に消し去った、まさに 重ね塗りされたかのよう 。ただ、 VILLAGE by kurkkuから眺める周辺の景色は、20年前と全く変わらぬ 雑然とした周辺の街並みの中にあり 、この地だけがこの世から抹殺されてしまった感ではありましたけど。いずれにしても、それは、自らの過去を消されてしまったかのようでして、まぁ、おいてけぼりともちょっと違うんですけどね。  時代は、こうして移り変わっていくことを、何を見ていても感じることが多くなりました。やはり43歳になったからなんでしょうかね。だから、先延ばしはいかんと思うのですが、一方で、腰が重くなったのも、また事実だったりするのですが。

#298 悪くはないんだけど、バランスに物足りなさを感じた、新型スイフトスポーツ。

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 年末にはスイフトスポーツの試乗会もありました。箱根にて。これまで、この時期の箱根は路面凍結の可能性がありますので、試乗会は避けられてきました。しかし、クルマのコンセプトを考えると、やはり山坂道だったのでしょう。おかげで、クルマをつぶさに知ることが出来ましたが。  で、スイフトスポーツですな。そもそも、ベースのスイフトの仕上がりがいいだけに、また、先代スイフトスポーツがおもしろく作られていただけに、新型スイフトスポーツに対して、悪いわけはないと捉えていました。結論、とってもよく仕上がっていました。試乗しての第一印象はスポーティさではなく、質感が高いこと。走り出せば、グリップ感やら一体感やら、スポーティさを感じますが、それ以前に、高いボディ剛性やら、ダイレクト感あふれるサスペンションフィールなどに、ちょっとしたオドロキを感じました。 届いてはいませんが、分かりやすく表現すれば、それはゴルフGTI的な質感。再度言いますけど、届いてはいませんけど。  結果、ワインディングでの安定感はハイレベル。ハンドリングはちょいとやり過ぎかなと思えるクイック感がありますが、まぁ、慣れてしまえば、それもまた愉しさに繋げられるもの。エンジンフィールも、中回転域のトルク感が豊かで、1.6Lとは思えないほど。まぁ、ワインディングで、キープ回転となる3500回転でこもり音がMAXとなりますが、それでもかなり落としたとのことですから、よしとしましょうか。 ただ1点だけ惜しいのが、電動パワステ。そのフィーリングもですが、先代同様にフロントの接地感が薄く、こればかりは どうしようもないのかなと感じた次第。  そうそう、同時に用意されていたRSに試乗しました。スイフトスポーツ以上に期待をもって乗り込んだのですが、 スイフトスポーツ試乗後であったこと、さらに 期待感が大きすぎたこともあって、好印象には届かず。 リアにムズムズ感があったりして、逆にスイフトスポーツの良さを感じ取った次第でした。

#297 素性に加えて、バランスのよさが感じられた新型インプレッサ1.6L+MT。

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 東京モーターショーの年だったからということもありましょう、 年末年始と新型車試乗会、発表会が続いております。で、 なかなか名作揃いのような気がしています。そんな中でとっても気になったモデルに、スバルの新型インプレッサがありました。 コンパクト=チープさを拭い去り、今におけるスタンダードというポジションを提案しておりまして、いろんな意味で評価すべきポイントの多いクルマだと感じました。  ベストは1 .6L+MT。また、ベーシックグレード、MTを選ぶのか、と、言われそうですが、そうでなくって、バランスがとってもいいのです。とんでもなくいい。新開発の1.6L水平対向エンジンは、2.0L同様にトルク感を全回転域に表現しておりまして、パンチ=パワーという方には不評でしょうけど、乗りこなすにあたって パワーフィーリングは不足なし。レッドゾーン手前でも極端にはパワー落ちせず、まさに全域で楽しめるエンジンに仕上がってました。 ハンドリングやらは、そもそも新型インプレッサそのものが相当にブラッシュアップされており、素直さが強められていてこれも好感触。乗り心地も、ダイレクト感あるストロークフィーリングが、心地よさを作り上げていて○。で、 MTですが、このエンジンの素性をダイレクトに感じさせてくれるとか、シフト操作ができるってことだけに止まっていませんでした。シフト位置やフィーリングやら含めて、基本となるドライバビリティを求めた設計がされており、単なる廉価版になっておらず、まさにこのクルマを操るには、必要不可欠な存在となっていました。まぁ 5速のギア比が、ちょいとハイギアードとされていますが、クルージングモードと言わんばかりの明確さがあり、これはこれでイマドキなのかなと理解できます。  ただ、すべてが拍手喝采というわけではなく、細かに見ていくと、おや? と思うところもありました。たとえば、初期のアクセルペダル踏み込みに対して、過敏にスロットルが反応しますので、扱いづらさが顔を出します。ただし、最近のペダル(ブレーキ含む)を踏み込まないドライビングに対しては、これは有効な手段であり、頭ごなしの否定はしにくいのですが、スバルらしくないと感じたのも事実。この点を開発陣に訊いてみると、意識的に“そうした”とのこと。ユーザーの反応次第とはいうものの、この点はユーザーに振り回されてはいかんかと...

#296 しなきゃいけないこと(原稿書き)と誘惑が多すぎる年末の日々の過ごし方。

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 早いもので12月も12日ですか。気が付けば東京モーターショーも終わり、どことなく心寂しくなったりしております。で、さらにふと気が付けば、引っ越しをしてから丸1年が経過していました。あのドタバタな引っ越し作業も、段ボール山積みな部屋も、つい先日かと思っていたんですけども、早いものです。そういえば、昨日は、久しぶりに一気に1万3000wを書き上げるという山登りをしました。こうした馬鹿力をまだまだ出せることに、ひと安心しておりますが、若い頃のようながむしゃらな原稿書きは難しくなっていることも感じました。とうとう老眼も出て来ましたし(ご飯の粒がよく見えない)。あ、少し前に、ここの文字サイズをひとつアップさせたのもそんな理由からだったりしますが。  なんか、日記調になってきましたな。まぁいいや。今年は、モーターショーがあったせいか、バタバタとした12月を過ごしておりますが、一瞬ですけど間ができたので、先ほど年賀状の製作をしておりました。格安プランで印刷してもらうので10営業日必要なもので、そろそろデッドラインでして。で、画像は、その年賀状のボツ案。というか、写真的にはこのほうが好きだったのですが、年賀状としては抽象的過ぎたのでボツに。カメラマンではありませんし、だからといって、文字を載せるとカッコ悪くなりますし。なかなか難しいものです。  さて、次なる原稿に取りかかることにします。次の山が待ち構えているのです。

#295 一般公開日に集う人々に見えた、具体的、現実的な視点からのショーの見方。

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 日曜日、あえて東京モーターショーへ足を運びました。遠方からの友人を案内しつつ、一般公開の様子を見るために。ここ数年、毎回、そうしていますが、プレスデーとはまた違って、興味深い発見が数多くあったりするものです。  今回の発見としては、まぁ、分かりやすい例を挙げてみますと、クルマの前で人物入りで写真を撮るもののインテリアすら覗かないで立ち去る人、購入を前提にかなり細かくチェックしている人(国産車に多かった)、ランドローバー・イヴォークをヴォーグのフルモデルチェンジ版と勘違いしてとうとうと語っていた人、トヨタブースにてドラえもんキャラクターのパネルと記念写真を撮る人々、レクサスのGSの前にて担当員に商談的な話をしているおじさん、展示されている車両の間隔が狭いために中で動けなくなった人々が多数だったアウディブース、並んで展示されているのに、誰ひとりとして見ていない赤の車両と、お姉ちゃん付きがゆえにとんでもない人だかりが出来ていた白い車両がとても対象的だったThe Beetleとか。ブースとして興味深かったのは、メルセデスやBMW同様レベルでアウディに惹かれている人々が多かったこと(ブランド力アップか)、メルセデスのブースでもドアロックを解除して乗り込みOKとしていたこと、ホンダブースのステージ部分は狭くて大混雑な上に、暗いために、入りづらさが増していたこと、マツダブースで、雄(タケリ)よりも靭(しなり)に多くの人が集まっていたこと(ブースのレイアウトが理由か)などなど。  で、総括。単純に、カタログ的に、たくさん見られる、そして、存在を知ることができる、つまり、 現実的な考えを重ね合わせ、具体的な何か を求めていた人が多いような気がしました。技術的、アート的な要素を含めて、 客観的な見方をして 、クルマの世界感を楽しんでいる人は見当たらず。 ですから、抽象的なテーマの強いモデルの周辺では感想の声は少なく、発売間近なクルマに対しての批評の声が多かったように感じました。もっと言ってしまえば、説明書きすら読まない(あの混雑では読めない)ため、いくら優れた技術や近未来をコンセプトに謳ったモデルであっても、その本質を理解してもらえないかと。 そこに、一般の人々との乖離がありますし、これから日本でのモーターショーが目指すべき姿があるのかもしれません。  個人的には、1台をじっく...

#294 なんだかんだ言ってても、クルマは楽しいと感じた、東京モーターショー。

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 ここ数日は東京モーターショー三昧でした。仕事ですから、当たり前ですが。世間では、 スポーツカー復権というキーワードが、やたらと採り上げられていますが 、見所はそのほかにも多くありました。 まず、単純に輸入車ブランドが戻ってきたことで、華やかさが増したことは何よりのトピックのような気がします。それと同時に、ブースからクルマに至るまでワクワク感は 輸入車と国産車では、異なる表現であることを感じました。たとえ、輸入車特有の高級感を織り交ぜたとしても、誰でも知っているドラえもんの世界感を使っても、ワールドプレミアなコンパクトFRスポーツカーを発表しようとも。そして、そこに国産車に足りない何か、さらにはあらためて国産車のアドバンテージ(嫌味ではありません)を見つけたような気がしました。  ブースとしての見所は、東4ホールのフォルクスワーゲン、ポルシェ、アウディの3ブランドが集まっているところでしょうか。たまたまでしょうが、それぞれのブースが向かい合うような感じでレイアウトされており、そこに大きな空間が作り上げられています。これも偶然なのでしょうけど、各ブースともに、かなり強烈な白色のライト、汚れることなどを恐れずに採用した白のフロアを使っていることから、この空間がとんでもなくきらびやかになっています。ちなみに、東京モーターショーオフィシャルホームページにある、全方位画像ではこの一帯のブースが白飛びしているほどです。  クルマ単体のトピックは、シトロエンDS5かなと。前にマツダの雄(タケリ)がかっこいいとは書きましたが、それを上回る衝撃を受けました。ひと目ぼれ状態です。あとは、The Beetleも、実車を見るとこういう手があったかと唸るものがありましたし、ルノーのコンセプトカー「キャプチャー」のアート的な表現に目を奪われ、BMWのi3コンセプトにもやられた感を覚えました。あ、別イベントというスタイルになっているSmart Mobility City 2011にて展示されているVWのNILSは、次世代というコンセプトだけではなく、そこにクルマとしてのカッコよさが詰まっていますので、要チェックだと思います。  全体的にはEVだらけではありますけど、なんだかんだ言っても、モーターショーとしての楽しさは例年以上にあると感じた次第。クルマに対して興味がなくとも足を運ぶことをオス...

#293 待っていたらやってきた、iPhone4Sを手に入れませんか? キャンペーン。

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 iPhone4ユーザーまでも巻き込まないと、iPhone販売台数を達成できないのか、それともMNP転出を止められないのか、はたまた、新規純増数を獲得できないのか、分かりませんが、 iPhone4ユーザー向けに 「iPhone家族無料キャンペーン」なる誘惑が発表されました。 その名称こそ家族云々と謳っていますが、端的に言ってしまえば、内容としては、 iPhone4 Sに機種変更した後に残された iPhone4 に対して、新規USIM契約プランを適応するというもの。ただし、そこに中途半端さはなく、ホワイトプランが2年間無料、さらに驚いたことに契約事務手数料まで無料ですし、そして、パケットも 現実的ではないにしても 100MBまで無料とかなり潔いものになっています。その上、 これまでの iPhone4 分の月々割が消えないというフォロー付き。 いやー、こんな美味しい話はないだろうと思って、あれやこれやシミュレートしてみたんですが、大きなワナはありませんでした。ただ、 残された4を利用するならばという前提付きではありますが。つまり、家族やらを新規加入させる時にはとっても魅力なキャンペーンであると。 で、考えましたよ。iPhone4のガラスが割れてしまった身としては、支払額を変えることなく、 このプランを利用して4Sを手に入れることはできないものだろうかと。そして、早速計算したのが右の表。 上は、本体代金を一括で支払った/支払う場合で、下が本体代金を分割で購入した/する場合。で、運用方法としては、 iPhone4は発信専用機(3Gでのデータ通信はキャンセル)として 1920円分通話し、 iPhone4Sはそのほか 着信からデータ通信までを担当させます。こうすることで、 4S分の月月割とこれまでの月月割分をダブルで利用できることから、トータルすると1台分の月月割である1920円得になることが分かりました。本体代が含まれた 分割支払いの場合は、 その分は分割支払いに回されていることから、見かけ上では支払い額は変わらないことになります。  ただ、 iPhone4の月月割分を使い切るまでは 、 iPhone4を 発信専用としますから その旨をあちこちに伝えておかねばならないという面倒はありますし、何よりiPhone2台持ちというカッコ悪いスタイルになりますので、そういった意味で...

#292 今のクルマに不足し、見失っているのは、一瞬で心捉えてしまう、魅惑。

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 とっても個人的な意見になりますが「BRZ」、「ハチロク」というネーミングはナシだと感じています。 たとえ、想いを込めた英文字の頭文字であっても、何かに似ていたら、その想いは伝えきれないものですし、復刻ではないのに過去の亡霊にすがったネーミングからは、斬新さや新しさといった作り手の想いが見えてきません。というわけで、試乗前、発表前ですが、東京モーターショーでのワールドプレミアの価値が失われたことも含めて、残念で仕方ありません。まぁ、そこにAppleを期待しても仕方ないんですが、実は、Appleにはヒントがたくさんあると思うんですけどね。いやはや。  とは言え、スポーティテイストを性能に強く表現したモデルというのは、クルマ好きなら誰しも気になるところです。で、本日でしたっけ? 発表されたスズキのスイフトスポーツは、例の話題の陰に隠れてしまっていますが、個人的に期待の1台だったりします。どこまでマジメに、そして想いが込められているかなという点で。そもそも、現行型スイフトはコストダウンも含めて、いいところに落とし込んでいるモデルです。つまり、素性がとてもいい。それをどこまでスポーティに仕立てられたか、個人的に興味があるんですな。さて、画像はwebカタログのものですが、実走行の写真を使ったことは高く評価できます。これ見ているだけでワクワクしてきます。 一方、広報写真として配布されている合成バージョンには、残念ながら、「また、黄色なんですね」以外は、何も感じません。  今のクルマに、そしてカタログに欠けているのは、これです、これ。ひと目見ただけで、恋に落ちることができるかどうか。ただ、このスイフトスポーツの写真に関しては惜しいところが2点。ひとつ目は、車体をできるだけ大きく見せるというトリミングが行われたことでライブ感を失ってしまっていること、そして、もうひとつは右に配置した6MTの写真の人の手ですな。シフトパターンを見せたいのは分かりますが、こんな握り方しないし、全くもってゾクゾクしませんし、並べた意味合いがありません。  あ、東京モーターショーで、チェックしておくべき1台は、マツダの雄(たけり)かと。実車は、ひと目見ただけで、心奪われ、カッコイイがあふれています。そういう意味では、初代アテンザの衝撃に似ているかな。

#291 以前のキャラクターはなくなれど、戦略がしっかりと隠されていた新CR-V。

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 世代を経る毎にキャラクターが薄くなっていく、いやいや、キャラクターを変わっていくモデルがあります。そんなモデルたちに、いわゆるコンパクトSUVがあります。RAV4にしても、CR-Vにしても、ボディサイズの大幅な拡大はともかくとして、クルマとしての質感は高められているんですが、そこから遊び心に通じるキャラクターは消え去っているように感じます。それは存在感が薄れていくことを意味していたりもするんですが。 まぁ、これは尖ったキャラクターをアドバンテージとしていた工業製品が、一般大衆化していった結果とも言えるもので、仕方ないとも言えますし、運命とも言えると思います。そう、よりマーケットに迎合した結末であり、より一般化したに過ぎないわけで、これを進化と表現することもできます。  さて、ホンダのCR-Vがフルモデルチェンジしました。先代より意識的に アッパークラスへと移行させ、 価格も高めて、これまでとは違う感をアピールし、それまでのレンジには異なるモデルを投入してフォローしていました。結果として、ホンダのSUVそのものがぼやけた感を覚えましたが、まぁ、より広い選択肢があるという意味では○だったのかなと。で、CR-Vですな。今回のモデルはかなり意図的なものを感じました。FFと4WDそれぞれ1グレードと明確にしつつ、価格上昇は抑えて云々。随分とシンプルにしたなと思いつつ、月の販売計画台数は1500台と強気。ちなみに、先代のマイナーチェンジ後は500台としていましたから、どこから+1000台を目論だのかが見えませんでした。で、4WDモデルの価格を眺めていて気付きました。275万円と、同サイズの SUV と捉えるとちょいと高めなんですが、実は、この手のモデルとして捉えなければ、その狙いが見えてきます。あれですな、いわゆるオジサンセダンの270万円台。つまりですね、 SUV として比較するのではなく、ミドルクラスセダンからの代替えと考えると、このシンプルで分かりやすいグレード展開(価格)も、その乗り味やら装備内容も納得ができます。自動車雑誌的にはRAV4やらと比較するんでしょうけど、購入層はそこだけにはなく、マークXと比較したりする人も多いでしょう。つまり、クルマ好きと、実際の購入者の捉え方に、乖離があるわけです。  そんなことを考えていくと、先代後期モデルのように、ナビや本革シ...

#290 キャラクターは平和なピーナツなのに、資本主義な縮図が詰まったゲームの話。

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 久しぶりにiTunes Store(app)を眺めていたところピーナツ( スヌーピー)のキャラクターを使ったゲームがありました。その内容はストリートに店を出して利益を得、その収入で店やらを広げたり云々するもの。まぁ、 これといった目新しさはなく、ひたすらに収益を回収するのみという、いわゆる収穫系ゲームです。で、無料だというので、インストールして試してみました。最初は、 店の並びにこだわったりしたものの、そのうちに、実は店の並びやらと収益は関係なく、単純に、一定時間が経過するとその店に応じた一定の金額を得られることに気付きましてね。で、その収益はひたすらにタップして回収するもんですから、しまいには画面のように 効率よく回収できるようと、同じ店舗をまとめてしまう始末。美しさなんて見当たりません。  で、さっき、気付いた。安直に効率を求めて店舗を並べてしまうことや、子供たち(ゲームのキャラクター)が使ったお金を、半ば 所場代を回収 するかのように奪い去っていくスタイルって、ちょっとまずいなと。いや、やはりiOSのゲームだった大富豪で、イヤなヤツになって楽しむのと同じぐらい、まずいなと。というわけで、ブレーキが掛かりました。  それにしても、まぁ、この手のゲームは難しいですね。ゴールがないから、その先に楽しさを用意しておかないと簡単に飽きが来ます。製作側は、手を変え品を変えと作っているわけですが、 キャラクターに頼るか、シーンを変えるばかりで、 目新しさを出すのは難しいのでしょうかね。ちなみに、このゲームの場合、ゲームそのものは無料ですが、ゲーム内で得られる金だけでは手に入らないもの(キャラクターが出てくる店ほか)があり、それを求めると課金されていきます。あ、キャラクター好きなら、払うか。そう考えると、キャラクターありきは正解なのかもしれませんな。  ちなみに、このゲーム、レベル的に課金しないとつまらない状況になりつつあったので、ここで止めることにします。たぶん。

#289 世の矛盾をさらりと流せるように生きるか、それとも固くなに抵抗し続けるか。

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 世の中には矛盾がたくさんあります。なんてことは言われなくても、分かっていることですが、どう考えてもおかしいことであっても時に目を瞑らなければならなりません。ただ、そうやって簡単に流せるようになることが正しいかと言えば、それも違うような気がします。多分、それが出来るようになると、どこかで破綻を来します、きっと。と言いながら、その矛盾を利用することもあります。自らの利の為に。まぁ、それが人間であり、そこにも矛盾があるわけですが。  最近、いやはや、と思う矛盾に、Xiへの加入割引がありました。あれです、ドコモの高速回線網のXi(クロッシー)に加入すると、大幅な割引がもらえるってサービスです。これは販売店が独自に行っているんでしょうけど、ドコモの販促サポートがなければ出来ませんから、たぶん裏では凄いことになっているのでしょうな。  さて、その内容ですが、先日、訪れた店舗ではいわゆるデータ通信契約でルーター代金が0円な上に、4万円分のポイント還元(WiFiタイプ)、もしくは店舗で販売されているPCならばどれでも4.5万円引き(USBタイプ)となっていました。 もちろん、2年間使ってくださいという縛りがあります。なるほど、そういうワナかと思ったですが、方法によっては得にすることが出来ます。 掛かる費用は、 契約事務手数料3150円、 指定されたプランのXiデータ通信費として1000〜4935円(期間限定)/月、加入時に申し込む必要があるプロバイダ(moperaかOCN)費用が525円/月(最初の数か月は無料)で、まぁ、普通。ただ、Xiを使わない、つまり、データ通信費を最低の1000円に止め、さらにはプロバイダを解約(違約金なしだそうな)してゼロとしたまま24か月間の契約を守れば、先のバック分のほうが大きくなる、お得になるのです。 Xiを利用する人が結果お得になる割引であって、使わないとやっぱり損というならば理解できます。でも、違う。そこまでして、契約数を確保したいんですな。 で、客も利口で、というか店員が勧めるのか、この割引(バック)分を利用して家電やらPCを購入する人が多いようで、店員もそんな話をちらりと。  おかしい、これ、おかしいって。 ただですね、たとえば、これを使って、Macmini(一番下)を購入すると、本体価格5万2800円−割引分4万5000円ですから最...

#288 分かりやすさを提供し、時に混乱を招いてしまう、ブランド名の一人歩き。

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こちらが、龍角散の新商品 「龍角散ののどすっきり飴」。  今年は、これまで当たり前だったこと、人、物が、突然、予告なしに変わる、目の前から消えることが、やたらと多くあります。まぁ、生きていれば、いろいろありますが、そんな経験ばかりが重なると、つくづく先延ばしはいけないと思うのです。何度も口にしていますけども。  「龍角散ののど飴」は、      まだ販売されている模様。   と、そんなことのひとつ、一大事が発覚しました。なんと、これまでいろいろと頼り切ってきた「龍角散ののど飴」がどうやらおかしいことになったのです。これは、かなりの大ショックでした。買いだめしておけばよかったと、後悔しきりでして、立ち直る(代わりを見つける)までに時間が掛かりそうな気配がしているほど。いやはや、いやはや。  このことは、母親から聞いたんですが、最近、「龍角散ののど飴」 が売られていないので、あちこちで聞いてみたところ製造中止になっているとか。で、これに代わりましたと言われたのが画像の「龍角散ののどすっきり飴」 。そもそも 「龍角散ののど飴」 の製造は味覚糖が行っておりまして、龍角散はハーブパウダーを供給とブランド名の貸し出しをしていただけでした。と、ここまでは既に承知のことなんですが、なんと、この新しい 「龍角散ののどすっきり飴」 は、株式会社龍角散が製造、販売を行っていました。 そう、契約が切れたんですな。まぁ、龍角散を謳うものの、 「龍角散ののど飴」に 使用されていたパウダーは龍角散そのものではありませんでしたから、こうして、自社ブランドを守るために、もしくは利益を確保するためには契約解消もやむを得なかったのだと思います。  新商品「味覚糖ののど飴」。   と、話はここで終わらなかった。どこかに在庫がないかとネット検索をしたところ、何故か、 味覚糖のホームページにたどり着き、何故だか 「龍角散ののど飴」がラインナップにあり、まだ販売されていました。在庫整理? と思いつつ、 龍角散のホームページを覗いてみると、11月10日付けで 龍角散の名称が付けられた飴が混在して売られていることについての“お詫び → ■ ” (一文にそうあった )が。ちなみに、 味覚糖は、新たに「 味覚糖のど飴 」を、 「龍角散ののど飴」のパッケージから龍角散の文字を取り除きつつ、似た...

#287 真っ直ぐの旨さがぎゅっと詰まっている、オフロードコースの辛味大根。

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 八ヶ岳往復ライフが終了して、早いもので3週間が経過していました。片付けやら原稿書きやら取材やらで、バタバタとしていたせいか、朝の満員電車も、高速道路の渋滞も、当初は相当なストレスになっていましたが、今ではなんともなくなってしまいました。その適応能力と言いましょうか、いい加減さに、自分でも感心していたりいますが。 ただ、ひとつだけ、慣れないというか、出来ないことがあります。スーパーで野菜が買えないのです。申し訳ないのですが、どの野菜も訴えかけてくるものがない。価格はさておき。あまりに整い過ぎていることもあって、ウソくさく見えてしまうのです。こればかりは慣れようがありません。 さて、どうしたものかと困っておりますが。  で、写真ですな。これは先日遊びに行ったオフロードコースで譲ってもらってきた辛味大根でして、とても旨いんです。 辛味大根が旨いというのも不思議なんですが、とにかく旨い。いや、辛いから旨いってことではなくって、とにかく旨い。でも、辛くないから旨いのではなくって、辛くて旨い。つまりですね、辛いのに甘くて、存在感があるという不思議な辛味大根でして、個人的には、薬味程度にちょろっとではなく、どかっと使ったりします。そういう風に旨いんです。いや、辛いんですけどね。  何故、オフロードコースで辛味大根か? って話ですが、実は コース内に畑がありまして、この時期、収穫作業をさせてもらっています。で、 毎年のことなので、どうしてこんなに旨いんですか? とオフロードコースのオーナー(=畑を作っている方)に聞いたところ、種苗メーカーの説明書どおりに作っているからだとか。まぁ、化学肥料は使わないほうが辛味がしっかりと出てくるとかで、ただ、それだけ、あとは土がいいから、なんておっしゃってましたが。ちなみに、 道の駅の農産物売り場に出していたことをきっかけに、そば屋間の口コミで広がって、今では都内の有名なそば屋から注文が入るほどとか。ただ、商売でやっているわけじゃないからと、適当に受けているようで、そういったスタンスもこの味に直結しているような気がしました。  これもまた何度も言いますが、商売ベースにするかどうか、ここにラインがあることをちょいと再認識したのでした。

#286 忘れていたことを思い起こさせ、あれこれ考えさせてくれた、シャッフル機能。

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 なんだかおかしいとは思っていたのです、iPhoneのストレージ残量がいつもギリギリで。音楽ファイルをごっそりと減らそうとも16GBギリギリ使い切っていました。やっぱり、持ち出して聴いてみようという楽曲の曲数(容量)は16GBなのかな、と思いつつ、それ以上は調べようとはしませんでした。したらですね、iTunesの音楽同期に空き容量に曲を自動的にコピーなんて項目(画像)がありまして、いつの間にかチェックが入っていました。チェックしたつもりがありませんでしたから、どこかのバージョンからデフォルトでチェックが入っていたのでしょうかね。で、そのチェックを外したら、空き容量が一気に4GBにまで増えました。  でも、今、考えてみたら、おかしなことがありました。音楽再生で全曲シャッフルにした時に、同期させた覚えのない曲が入っていたのです。 チェックしてあったんですから当たり前のことですが、 でも、どうせ同期時に間違えてその曲にチェック入れたのだろう程度にしか思っていませんでした。ところが、 その中に中島みゆきの曲がありまして、それがバイタなんて言葉が出てくる歌だったもんですから、入れ間違えではないと、その時に気付いたのでした。 で、その曲ですが、 あらためて聴かされると凄いものがありました。そう、聴かされたんです、意識せずに。これが、iTunesの勝手にコピー&シャッフルの凄いところだと思います。  で、それから歌についていろいろと考えました。 そもそも、音楽やら演劇やらに対しては、自分の人生を重ね合わせるような共感を覚えたり、求めたりすることはなく、分かりやすく言えば、その表現に心打たれることに、価値といいましょうか、良さを感じ取っています。で、ですね、 歌ってのはそもそもコミュニケーション手段であり、表現のひとつだったという論がふっと浮かびました。昔の恋唄にしても。人に何かを伝える時に、何かを記す時に、そこに並べた言葉により深い意味合いを与えるために、大げさにしたり、オブラートを包んでみたりと、つまり、そんな技巧を響き(メロディ)として加えたのではないかと。だから、そこにはとても深い表現力があるわけです、というか、なくてはならないんですな。 なるほど、とひとりで納得していますが、 そう考えると中島みゆきの言葉遊び的な音楽のスタイル、というか、言葉遣いそのものはとても表現力豊...

#285 オールインワンな商品は、その全てをアピールすることが大切、って話。

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 週末はこの時期に恒例となっている オフロードな日でした。毎回、同じことを言っているような気がしますが、オフロードを走破性能を与えたモデルならば、そういうシーンを走ってこそ真価やら存在価値があるものですから、走らないといかんなと思う次第で。  昨今、SUVは大きくは変わらないという捉えられ方をしていると感じることが多くあります。しかし、それは違います。実用性やらスタイルだけのモデルもあれば、オフロードを走ってしまうヤツまで、様々であり、一概にSUVと括ることはできません。いや、どれが正当派であって、どれが間違っているとか、そういう話ではなくって……。  で、オフロード走破性能を有するモデル。もちろん、それを販売する側であるメーカーやインポーターもそれを分かって、プレス向けには、オフロード走破を体験できる、撮影できる試乗会を行ってきました。しかしですね、ここ1年の間にデビューしたモデルの中に、それを省いてしまったモデルがありました。VWのトゥアレグとジープのグランドチェロキーですな。あ、グランドチェロキーは、足のひねりと車高調整のデモはありましたが、オフロードじゃなかったか。まぁ、たしかに、日本においてオフロード走破性なんて試す機会はほとんどありませんし、オーナーとなる人々は、そんなことしようとも思われないでしょうから、それでいいのかもしれません。  でも、この手のモデルは、オンからオフまでという オールインワン化によるハイバランスこそがアドバンテージであり、その全てを見せないと価値を勘違いされてしまうものです。 いくらオンロードでの快適性を謳おうとも、それに特化したモデルと直接的に比較されて、そして勝敗だけで語られてしまうと、分が悪いと。こんなところ走る機会がないという現実はさておき。つまりですね、せっかくの商品性を勘違いされてしまうと。 そう考えると、最近のトヨタは、積極的にオフロード性能をアピールする試乗会を行っています。プラドしかり、FJクルーザーしかり、ランクル200しかり、 最新モデルはいずれも、ですな。  画像は、土曜日のモビリティパークにて。デリカD:5でオフロード走行する撮影の前、路面コンディション確認のために、ウチのクルマで試走。それにしても、良く伸びて、良く縮んでます。こういう人工的なモーグルを走るのは久しぶりのことでした。あ、 この予行...