#292 今のクルマに不足し、見失っているのは、一瞬で心捉えてしまう、魅惑。

 とっても個人的な意見になりますが「BRZ」、「ハチロク」というネーミングはナシだと感じています。たとえ、想いを込めた英文字の頭文字であっても、何かに似ていたら、その想いは伝えきれないものですし、復刻ではないのに過去の亡霊にすがったネーミングからは、斬新さや新しさといった作り手の想いが見えてきません。というわけで、試乗前、発表前ですが、東京モーターショーでのワールドプレミアの価値が失われたことも含めて、残念で仕方ありません。まぁ、そこにAppleを期待しても仕方ないんですが、実は、Appleにはヒントがたくさんあると思うんですけどね。いやはや。
 とは言え、スポーティテイストを性能に強く表現したモデルというのは、クルマ好きなら誰しも気になるところです。で、本日でしたっけ? 発表されたスズキのスイフトスポーツは、例の話題の陰に隠れてしまっていますが、個人的に期待の1台だったりします。どこまでマジメに、そして想いが込められているかなという点で。そもそも、現行型スイフトはコストダウンも含めて、いいところに落とし込んでいるモデルです。つまり、素性がとてもいい。それをどこまでスポーティに仕立てられたか、個人的に興味があるんですな。さて、画像はwebカタログのものですが、実走行の写真を使ったことは高く評価できます。これ見ているだけでワクワクしてきます。一方、広報写真として配布されている合成バージョンには、残念ながら、「また、黄色なんですね」以外は、何も感じません。
 今のクルマに、そしてカタログに欠けているのは、これです、これ。ひと目見ただけで、恋に落ちることができるかどうか。ただ、このスイフトスポーツの写真に関しては惜しいところが2点。ひとつ目は、車体をできるだけ大きく見せるというトリミングが行われたことでライブ感を失ってしまっていること、そして、もうひとつは右に配置した6MTの写真の人の手ですな。シフトパターンを見せたいのは分かりますが、こんな握り方しないし、全くもってゾクゾクしませんし、並べた意味合いがありません。
 あ、東京モーターショーで、チェックしておくべき1台は、マツダの雄(たけり)かと。実車は、ひと目見ただけで、心奪われ、カッコイイがあふれています。そういう意味では、初代アテンザの衝撃に似ているかな。

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