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#1707 パワーユニットだけではなく、熟成にもトピックがあった、ダイハツ・ロッキー/トヨタ・ライズ。

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 ダイハツ・ロッキー/トヨタ・ライズにモータードライブモデル、さらに、そのガソリンユニットをベースとしたNAモデルに試乗してきました。先に言ってしまいますけども、個人的にフォーカスしていたのは、DNGAによるシャシーにどこまでしなやかさをチューニングできたかにありました。そう、モータードライブそのものよりも、NAのポテンシャルよりも。そしたらですね、すべてひっくり返された感に通じる、驚きだらけで、まぁ、驚きました。  まず、試乗したのは、ハイブリッドモデルと称された、ガソリンエンジンを発電のみに利用するシリーズ式を採用したモデル。プレゼンであれこれうかがうも、Aセグのこっちと、Bセグのあっちを比較するという手法が見られ、これは好ましくはないと感じましたが、そういった仕掛けがこれまでのトヨタ/ダイハツには不足したので、ようやく、か、といった思いもあります。何が言いたいのか。もし、比較をするならば、その素性、クラスをはっきりと明確にしておくことが大切になります。ちなみに、全幅/車両重量はあっちは1760mm/1350kg、こっちは1695mm/1070kg。同クラスと思われていたかもしれませんけど、こうしてサイズと重量で比較すると、大きく違いますやね。  さて、で、そのハイブリッドモデルですが、モータードライブとしての仕立ては、低回転からトルクが太く、走り出しからのスムーズさがあるものの、かといって、モーター駆動を叩きつけるような扱い難さは見当たらず。ただし、高回転域でのパワー感に頭打ちを感じてしまい(これはシリーズ式ゆえにもあって致し方ない)、何よりも、モータージェネレーターから1音だけと言わんばかりに硬質かつ高音がキャビンに入ってくるところに、惜しいを感じました。このノイズについては、アクセルを踏み込んでいけば発電用エンジン回転数も上がって行きますので、隠れていくんですが、常用域で耳に届いてしまう。まぁ、このあたりは、Aセグであることを考えたら、この価格帯を考えたら、不満と言えないところ、と捉えてください。  で、ですね、感心したのが、乗り味。これまでのDNGAベースのモデルに対して、シャシー&ボディ剛性を最優先したこともあり、乗り心地に硬さがありまして、そこを、ウィークポイントと捉えていました。ところが、今回の重量増と改良もあって、なんとしなやかになっていましてね

#1702 スライドドア+ハイトワゴンはメインストリームに、なる、か。スズキ、ワゴンRスマイル。

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 さてと、続いては、スズキからワゴンRスマイルの話。広報車を借りてのインプレッションを行い、その後、チーフエンジニアへインタビューをする、そんな仕事をしました。ちなみに、身の回りの軽自動車事情といいますと、ここでも幾度も書いているように、ほぼ1年前、実家のクルマがフォルクスワーゲンゴルフ(5世代目)から、 ダイハツのタフトへと乗り換えました 。その購入劇に付き合いましたので、昨今の軽自動車について購入者の視点をかなりもっている、と思っています。つまり、性能や装備絶対主義ではなく、購入価格まで語りますので、そう、うるさいです、あれこれ。  というわけで、ワゴンRスマイル。これですね、軽自動車業界としては、かなりのトピックなのですが、周囲からは思いのほか、反応がありません。同じパッケージである、ダイハツのムーヴ・キャンバスそのものを知らないのか、イマドキな尖ったデザインではないためか、分かりませんが、反応がほとんどありません。なので、スライドドアが、このサイズ(全高)に組み合わされたことを説明し、そして、そのニッチさを解説しても、だから? といった反応。そして、公道や駐車場で、目にされても、反応がほとんど、ない、ない、ない。ま、どかんと売れるモデルじゃないだろうからと思って、調べてみると、目標販売台数は月販で5000台に設定しますから、売る気はかなりある様子。ま、ダイハツのあちら同様にジワジワと広がっていくんでしょうな、なんてことをまずは感じました。  さて、インタビューを含めて感じたことをあれこれ。ま、なんだかんだいいながら、まずは最新のダイハツと比較してしまいます。実家、タフトじゃなくて、スマイルにしておいたほうが良かったのだろうか、という視点で。で、特にチェックしてしまったのは、乗り味。自らは、ダイハツの新プラットフォームであるDNGAに対してスポーティを狙い過ぎだという評価をもっていることは、ロッキーで散々に語ってきましたし、それはタフトやタントでも感じています。ただし、その分、高速域での路面トレース性はすこぶる高くてですね、軽自動車にとってはオーバークオリティであることを感じてもいます。でも、軽自動車は日常で多用するモデルであり、そう捉えると、スマイルはフラットライド感を大切に作り込んでいて好印象。ところが、路面変化が突然にあるシーンでは、それこそ突然に表情を

#1696 タフトクロスフィールドVer.、撮影の、裏話というか、補足。

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 先日、公開になった動画があります。ダイハツ・タフトに、趣のちょっと違ったタイヤを組み合わせると、結構愉しい、ってな記事。紹介しているのは2台、市販車まんまな車両に横浜ゴムのジオランダーCVを組み合わせての試乗記、そして、昨年末にダイハツが発表したコンセプトモデルのクロスフィールドVer.(ジオランダーMTG003採用)の、あくまでも妄想的な試乗記。お分かりのとおり、後者についてはコンセプト仕立てですから、実際にスタイルどおりの走りには届いていないところもあり、かといって、ダイハツのコンセプトモデルの例に漏れず、走ることはできる、ことを前提に作り込まれたモデル。そう、そのポテンシャルをテストドライブした内容とはなっていません。  さて、今回の撮影と、執筆と語りで気付いたこと、裏話をあれこれと記してみましょうかね。まずですね、そもそも、タフトは、ロッキー、タントとプラットフォームを共用していますから、つまり、いわゆるクロスオーバーというスタイルに仕立てたとはいっても、ラフロード走行性能は語れても、悪路走破性までは語れない、そんなポジションにあるモデルです。この仕立てについては、別に珍しいわけでもなく、世間で言われているクロスオーバーモデル、いや、SUVの中にも同様なモデルは数多くあります。ま、悪路云々はさておきですね、ただですね、改めて原稿を書いていて気付いたのですが、タフトって、商品企画的に攻めていたところがあれこれありましてね。それが、自動車雑誌的にはライバル、でも、実際、言われるほどに比較対象となっていない、スズキ・ハスラーと比較してですね、たとえば、最低地上高が+10mmの190mmとしたこと。これはタイヤサイズが165/60R16に対して165/65R16を採用したがゆえとも言えるのですが、大径タイヤをはける、はきこなせるポテンシャルは、やはりロッキー譲りといいましょうか、そこまで考えての、商品設計だったことがわかります。  まぁ、だからといって、悪路走破性の本質は、地上高だけでは計れないとは、毎度言っていることですが、この手のモデルにとっての、指標(商品性のアピール)としては実に有効。つまりですね、走る気があるといいましょうか、デザインも含めて、ドライバーを走る気にさせることを、丹念に作り込んでいることが見えてきます。ま、そのほかのタフトのアドバンテージに

#1684 安いと発してしまった、ルノー・メガーヌR.S.のスゴサ。

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 ふと、最近、ルノーとダイハツオシが強いように感じますが、実際にいいから仕方ない。というわけで再びのルノー。昨日、マイナーチェンジを受けたメガーヌR.S.に乗ってきました。そもそもマイナーチェンジ前モデルからして大絶賛でしたが、その絶賛度はさらに引き上げられていました。で、なにが凄いって、全てでしょうかね。ハイパフォーマンスモデルたるスペックアップを果たしながら、一方で、コンフォートゾーンを広げるという、異次元ともいえる仕立てを極めていた、そのバランス感。走り出した瞬間にそれをすべて感じるという、この不思議感。アクセルオンの瞬間に扱いやすさを覚え、ちょっとステアリングを切っただけで伝わってくる愉しさ。精密さとでも言いましょうかね、アジリティという分かりやすさをベースとした仕立て。アクセルを踏み込めば強烈な加速感を……、といっても、これがジェントル。極太なんだけど大げさ過ぎないトルクを発生させたままに吹け上がっていき、高回転でパワーをポンとプラスする仕立て。つまりですね、日常的なドライビングに対してはポテンシャルを見せつけず、いざとなったらスゲーといわんばかりの仕立て。最大トルク400Nmオーバーマニアとしては、その扱い方、つまり、たんに極太を叩きつけていないスタンスに、拍手喝采といった感じでした、はい、ひたすらに。  このモデルの骨頂はシャシーにもあります。ただ、あまりにギミックが多くて、どこでイヤミを感じるだろうと探ってみれば、これがない。リアの位相を切り替えるにしても、素直さがあるというか、そもそもの回頭性をさらにもうひと段階高めている、そんな「アシスト」であり、それこそ空気をしっかりと読んでいる仕立て。つまり、頭が重いのに曲がりすぎるといった印象がない。ま、この辺りは、国産モデルのヨーコントロールと同じ感覚で、どこまでインをつくんだろうかといった印象ですが、その質感はひとつ上といった印象。もちろん、グリップは、グリップ力はもちろん、グリップ感が分かりやすくてですね、まぁ、ロールやら含めて、ドライバーとの一体感がすごい、すごい、すごい。  その中でも強く印象に残っているのは、緩やかなアンジュレーションが続くシーンで、欧州車の仕立てのいいモデルに見られるしなやかさが感じられることで、つまりは、ハイパフォーマンスモデルとは思えぬフィーリングがあったことでしょうか。そ

#1683 三栄のMotor-fan webで、再びに、ダイハツ・タフトをトップに選んだ話。

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理想を追求しすぎてて、実現出来ていない面も数多くあれど、アイテムの面やらベンチマークたる存在になるべく意欲的な開発がされてます。はい。  三栄のMotor-fan webからいただくテーマはとてもいいところをついていましてね、発注は800文字でいいと言われているものの、書きたいことが多すぎて、ついつい書きすぎてしまうことが続いています。文字数オーバーったって、倍、いや、3倍近くになってしまうほどの、オーバーランですから。さて、今回いただいたテーマは「 プロが選ぶ最強のお買い得車 」。あれ、コスパのいい……がテーマだったはずが、掲載される段になったらちょっと整えられていましたな。  そもそも、コストパフォーマンスという言葉って、良くも悪くも深く考えていない感がにじみ出ていて、あまり好きではありません。それこそキャッチー過ぎる言い回しそのものに、軽さを感じてしまいますし。まぁ、それはさておき、執筆した内容についての補足を、ちょいとしておきましょうかね。お買い得というのは、評価する者の視点によって大きく変わってくるものです。寄稿のあたまにも記しましたが、自分の場合は、走りが愉しいこと、それを助長してくれる装備に割高感がないこと、ま、すべてはバランス、と、捉えています。そういう観点からすると、ハイパフォーマンスモデルって、その高スペックぶりに対してリーズナブル感がすこぶるありますけどね、絶対的な価格としては安くはない。特に昨今のモデルはその傾向が強く、実は、当初、トヨタ・ヤリスGRを選ぼうかと思ったんですが、そういった見方、そして、さらにはきっとほかの方が選ぶだろうことも考えて、却下。また、ルノー・カングーもあの走りの質感を考えるととんでもなくお買い得なモデルであり、さらにモノスペースゆえの使い勝手の良さまで考慮すると、超がつくほどのお買い得。ただ、このピックアップは絶対にだれかと被るだろうし、狙いすぎといった印象も感じられたので、却下。  ま、却下というよりは、それよりも個人的に買い得だと感じているモデルがあったものですから。あれこれと見渡した時、ユーザーフレンドリーで、かつ、自動車メーカーやディーラーの、無理矢理な押し付け感が見当たらない、そんなモデル。しかも、これからの軽自動車のあり方を提案しているモデル。それが、ダイハツのタフトと。ま、その理由は記事でも、ここでも

#1679 想像以上によかったタントではなく、タフトを選んだ、実家の話。

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 というわけで、最近、あったあれこれを。まずは、ダイハツの話、実家でタフトを購入した話。購入話については記事用に執筆しているので、ここでは軽く触れましょうかね。動機は、2022年度からスタートすると言われている高齢者の限定免許制度に対応への先取りのため。15年乗ってきたゴルフ5は、まぁ、万全とはいかなくても、まだまだ乗れましたし、いいクルマでしたから手放すにはもったいなかった。ただ、言い方はあれですけど、ああー、あの時、最新型モデルにしておけば良かった、ということがないように、また、今ならば補助金制度も後押しになって乗り換えとなりました。  で、息子としてはですね、タントを勧めました。クルマとしての性能はさておき、介護を具体的にデザインしたモデルの手前、つまり、ミラクルオープンドアと呼ばれるBピラーをドアに埋め込んでしまったパッケージングによって、フツーに乗れるのに、いざという時に高齢者にもやさしいといった素材として優れており、実は長く乗れるんじゃないか、と、そんな提案もあってのこと。さらに、個人的には、乗降にあったらいいというアシストグリップをディーラーオプションで安価で提供したスタンスも好印象だったし、そういった実用性をトピックとしながら、走りがナカナカ良かったことも、その理由。ちなみに、輸入車Cセグの代表格であるゴルフから軽乗用車へのスイッチは、やはり取り回し、そして、燃費、さらには価格、という現実がありました。ですので、乗っている専門である母親は、最後まで欧州車へのこだわりが捨てられなかったようで、ディーラーでの試乗で降りるなり、これ、シートのクッションがダメね、と発してしまう始末でしたから。  もちろん購入にあたって、最終確認とばかりに実用シーンでのチェックをしました。実は、実家は、昭和50年代に建てられた建て売り物件で、駐車場は5ナンバーサイズ前提に作られており、全幅1760mmのゴルフ5ですら、乗り降りの際に、ドアがぶつからないかと気を遣う始末。そのため、新型タントに採用された、フロントシートをロングスライドさせることで、助手席側スライドドアから乗降がイージーに行える機能は、うちの実家のためにあるんじゃないかと思えるほどでした。肝心な走りは、いきなり父親が硬いなと指摘したとおり、新プラットフォームが登場した時にどのブランドでも見られる快適性の不足が気に

#1678 加飾がなくて成立するデザインなのに、何故にメッキを?

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 前回の書き込みから1か月以上。ARM-Macは、結局、Macminiを再度キャンセルしてMacBookAirが手元に届いているし、実家ではダイハツ・タフトが納車されたし、新型車のあれこれに乗りましたし、年越しの能登行きをキャンセルしましたし、スタックランドファームへ行きましたなどなど、あれこれありました。で、あれこれ記しておこうと思ったのですが、とりあえず、このネタを。  昨今、軽乗用車のいわゆるカスタム仕様のデザイン、過度になりすぎていました。造形はもちろん、そこに組み合わせるメッキパーツやらの数々が。まぁ、これは軽乗用車に止まらず、国産ブランドの乗用車系でも見られる手法であり、デザイナーさんに話を訊くと行きすぎ感を認識しており、中には、どちらかといえば、そういったデザインはしたくない感すら伝わってくる方もいらっしゃいました。ということで、その行き過ぎを止めようと、ここらでリセットする動きが見られました。具体的にはホンダ・N-BOXから、そして、それにダイハツ・タントが続きました。彼らは方向転換とばかりに、シンプルがもたらすクールさをデザインしてきました。ところがですね、軽乗用車マーケットはそれを期待していなかったようで、というか、まだその提案は早かったようで、N-BOX、タントともに、せっかくすっきりとさせた面持ちをもとに戻すような手法を選んで、改良を行いました(カスタム仕様)。まぁ、ディーラーで話を訊くと、やはりお客様から物足りなさを言われるとのことですから、致し方ないんでしょうかね。個人的には、なんともかんとも、そのセンスに残念を感じています。  ちなみに、今日発表になったN-BOXでは、リリースによると「アッパーグリルのメッキを強く立体化するなどフロント回りのデザインを強化するのに合わせ、フロントのライセンスを中央に配置し、メッキバーをリアバンパーに追加」とあり、まさにマーケットからの声を反映しながらも、そこにデザイナーの最後の抵抗といわんばかりの仕立てを感じます。一方、 タント(写真上)では、カスタム系の売れ筋となるスタイルセレクションと呼ばれる仕様に「大型フロントグリル(メッキ)、バンパーガーニッシュ(メッキ)、サイドガーニッシュ(メッキ)」を追加。一部グレードに絞り込んだところにデザイナーの最後の抵抗を感じますが、実際にはほぼこのグレードに集中する

#1672 軽乗用車たる普遍的価値に優れている、ダイハツ・タフト。

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   さてと、タフトです。ダイハツのタフト。かつてのタフトを知っている者からすると、ここまで血筋を引いていないことに違和感どころか何も感じなかったりするわけですが、まぁ、かつての名を用いるならば、ラガーのほうが良かったのではないか、もしくは、このモデルをロッキーにして、あのAセグモデルのほうをタフトにしたら良かったのではないか、などと思ったりします。というわけで、軽乗用車として登場したタフトの話。ま、そういったイメージ戦略はさておきですね、クルマは良かった。いわゆるDNGA第3弾モデルになるわけですが、このプラットフォームコンセプトの狙いが誰しもわかりやすいレベルとなって表現されていた、そんな印象があります。つまり、素性がいい。かといって軽乗用車を超えたと断言できるほどのレベルには届いておらず、再スタート時の速度に違和感を覚えなくなったとはいえセルモーターの始動音にやはり……、を感じますし、ハンドリングにおいてはオンセンターの曖昧さや操舵時の過渡域の緩さに、そうだよな……、を覚えます。ただですね、乗り心地の面ではなんだかんだストローク量にもっとを求めてしまうものの、不快感を拭い去っているテイストはいいのではないかと。まぁ、タイヤサイズも起因しているとは思いますが。と、まぁ、ヨシダ的にかなり好印象だったりします。つまり、ここまでで買ってもいいんじゃない、と勧められるモデルとなるわけですが、買ったほうがいいと思える理由が、走り以外に多く見られます。それも含めて、このモデルは買い! だと感じました。  まず、なんといっても、全グレードに標準装備してしまったスカイフィールトップ。そもそも国産車におけるガラスルーフの設えは数少なくなっていましたが、軽乗用車では久しぶりのことではないでしょうか、というほどの採用であり、新鮮さ。やっぱりね、アウトドア的イメージというのはアウトドアそのものって、つまり開放感やらにあるわけで、それをダイレクトに表現しているスタイルは、評価という枠を超えて、個人的に大歓迎。ちなみに、採用について開発者に訊いたところ、社内では賛成派だけではなかったとか。だからこその、この採用は大胆であり、なんだかんだで大英断であって、そのスタンスが天晴れそのものと高く評価しています。この後、ガラスルーフなしモデルが追加されるのかは分かりませんが、いずれにしても標準化した

#1661 ダイハツ・ロッキーでのスノードライブ動画、裏話編。

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 1月に取材したダイハツ・ロッキーのスノードライブ取材、なんと1月末にはアップされていました。編集作業はたいへんだったことでしょう、関わった皆さま、お疲れさまでした。ということで、その動画撮影の表に出てこない話をあれやこれやと記してみましょうかね。今回の撮影に対して、個人的な想いはですね、なぜこのセグメントのモデルに、高価な電磁クラッチをカップリングに用いたシステムを採用したのか(4WDは約20万円高ね)、そして、その制御がダイハツオリジナルであること、何故にいわゆる切り替えスイッチやモードスイッチを設けなかったのかとか、そんなロッキー4WDの意義を紹介したかった、ところにあります。悪路走る走らないじゃなくってね。  ロッキーの4WDを紹介する撮影の話は、デビュー早々にありましたので、早々からダイハツの開発陣にどこをどういうふうに見せたいのかを聞き出し、ならばこういう見せ方がいいのではないかという提案を行っていました。で、結論としては、オフロードではなく、雪がいちばん分かりやすいということに。というのも、ロッキーの4WDシステムのキーのひとつに、予め路面μを推定しての後輪へのトルクのプレチャージ機能がありましてね。路面μの推定といっても、カメラでじっと路面を見つめているわけでもなく、天気予報を確認しているわけでもありません。たとえば、スノードライブしていると、クルマは、タイヤのグリップ状況や各センサーからの情報を元にして、ああ、今、凍結路を走っているのかと推測し、次に上り坂で停止し、んで、発進するような際には、予めリアへのトルクを掛けておいて、発進を手助けしてあげよう、という、そんな機能のこと。もはや、珍しくはない機能ではなく、パートタイム4WDに乗り慣れた身からすると、何それ? 当たり前じゃん、状態なんですが、だからこそ、その当たり前を分かりやすく説明したいという想いがありました。ましてや、ロッキーの価格帯、セグメントのモデルでこれだけの機能を採用しているわけですから。  ただですね、一方で、この手の特殊な環境下を走る際、走行シーンをモードとして設定し、それを切り替えられることで、そこまで走らせられますという、価値を提供することもできます。付いているかどうかで、走れるかどうかを判断するには、とっても分かりやすいですし、売りやすい。しかし、シーンったって、そ

#1660 ダイハツ・ロッキーは4WDを是非ともお勧めしたい理由。

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 今朝の起きたら八王子はそれなりに積雪しているとの予報が出ていました。ですから、昨夜の八王子はわりと大慌てしていました。ま、いつもの風景ではあるんですけどね……。たとえば、とある団地では、急坂を下った先にある街道にぶつかる交差点手前に、大量といいますか、それ、撒きすぎでしょといわんばかりの融雪剤をばらまいていました。ただ、それは雪国でも見かけたことがないほどの量でして、そこを通過せねばならなかった時に、下回りがさびるーと思ってしまったほどではあり、そこに雪国とは違う、不慣れを感じたりもしましたが。ま、それだけ対策をしなければならないというか、緊張が街に走っていたこともあり、個人的には、今朝の積雪にある種の期待をしていました。いましたが、ワクワクして午前3時ぐらいに起きて外を見ても、雪の気配はなく……。  さて、前置きが長くなりました。雪ネタを。昨日まで雪を求めて、東京を離れておりました。今回は仕事で。で、取材対象はタイヤではなく、昨年 デビューしたばかりのダイハツ・ロッキー。そもそもロッキーの素晴らしさは……、って、ここにも……、書いていないので、執筆(たとえば Men's_EXオンライン )を参照いただくとして、個人的には天晴れだと感じているモデルです。ただ、ちょっとスポーティを狙い過ぎたところに個人的な好みの違いを感じてもいますが、イマドキという意味合いでは絶品です。ま、その評価軸には、こういう括りは最近ではあまり意味をなしていませんが、いわゆるセグメントで括るとAセグメントなモデルながら……という前提もあります。つまりですね、その上のクラスを感じさせる性能、仕立てから、リーズナブルという表現を用いたくなる、そんなところも評価しています。  ま、表現を変えますと、欲張りとでもいいましょうかね、あれですね、現行型ヴェゼルが用いた手法とも言えますな。で、今回は4WDシステムも欲張りましてね。なんとこのクラスながら、カップリングに電磁クラッチを採用。さらに制御を自前とすることで販価に迷惑をかけないというスタンスと、オリジナルという色合いを表現していまして、……、結論からいいますとね、これがなかなかやるじゃん、でして、その実力を試すために、雪を求めて走ってきたわけです。  その詳細は今月中にはお目見えする動画にお任せしますが、まぁ、天晴れでした。い

#1620 軽トラックの奥深さったら、底なしって感じなのです、という話。

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 さて、いくつか書くに書けないネタがありました。その1台がダイハツのハイゼットトラックとスズキスーパーキャリイの話。なぜ書けなかったといいますと、取材は終わっていたんですが、10月末に発売になる本と、動画があり、そこで発表される内容を先取りをしてしまいそうだったもので。と書きながら、書き分ければいいだけのことなので……、と言い訳を散々にしていますが。  というわけで、ダイハツのハイゼットトラックの動画の話から。って、ハイゼットトラックの動画って、昨年、4x4Magazineで公開していなかったっけ? と思われたかもしませんが、そうなんです、昨年製作し、公開しています(→ #1563 )。前回はまずは軽トラックのことを知らない方にどういったモデルなのかを知ってもらおうというスタンスで製作していまして、荷台の広さはこのぐらいありますとか、オンロードでの乗り味はこんな感じです、そんなところに動画の多くを割いています。そして、オフロードも走れることを紹介しなきゃいけませんし、なにしろ4x4Magazineですから、まさに走れるんですよ、でも、ちょっと意外なところもね、と、最後にそんなシーンを付け加えました。そう、加えました、ってレベルで。ところがですね、公開したところ、軽トラックってオフロードを走れるんだ、と、話題になりましてね。いや、自分としてはそんなことが話題になること時代に、意外を感じたりもしたんですが、それならば今年は、オフロード走行に焦点を当てましょう、ということになりました。ちなみに、昨年は、って、書いたっけかな、モーグル地形はテスト含めて2回しか走っていません。なぜか? 夕暮れで太陽が山陰に入ってしまうという時間制約が目の前に迫っていたから。そうなんです、昨年の動画を見てもらうと分かりますが、最後のまとめの語り、陽が沈む寸前で、NGが御法度だったほど。ということで、昨年のモーグル走行シーンはとりあえず走っただけに過ぎず、足の動きや、アクセルワークなど、細かなところを披露していませんので、今回はそのあたりを細かに撮影し、そこが見どころとなっています。  お分かりの方はお分かりのとおり、軽トラックでのオフロード走行は、キャブオーバーレイアウトゆえにフロントのアプローチアングルが十分に確保できていないこと、また、サスペンションのストロークはオフローダー的

#1609 これぞ、シンプルがもたらす心地よさ、ミラ・トコット。

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 さて、新車試乗記が続きます宣言をしたものの、時間が経過してしまいました。あせらずぼちぼち書いていきましょうかね。というわけで、まずは、ミラ・トコットから。このクルマ、自分なりの"紹介文"を書いてみますとね、ミラ・イースをベースにしながら、すべてを欲張るのではなく、これで十分という価値を提案した、今までありそうでなかった、モデル、です。それゆえに、不自由はあります。しかし、不便はありません。それもすべて手に届く価格を優先したがため。とはいっても、最優先ではなく、優先。そうなんですね。不便さを感じさせないこととバランスを取りながら、でも、余計というお節介がない、その加減こそが、このモデルのアドバンテージとなっています。一見、女子向けモデルに見えますし、ダイハツもエントリー女子向けを謳っています。しかしですね、乗ってみると、触れてみると、女子向けであることは、たんなる売るために用いた、誰にでも分かりやすい、そんなキャッチコピーに過ぎないことを感じます。  あのですね、このクルマ、いわゆる男性が思い込んでいるような、かわいらしさがない。キャピキャピ感とでもいいましょうか、そんなかわいらしさ。デザインされているのは、単純とはニュアンスが異なるシンプルさなんですが、自分ではクリーンに近い、そんなシンプルさと解釈していますが、いずれにしても、女性だから男性だからというラインを感じさせません。上の写真は、広報試乗会で撮影したものなんですが、シンプルがゆえにこんな風景が似合う。というか、たぶん、どこでも似合う。  では、何がシンプルなのか。エクステリアデザインは、まぁ、見たとおりなので、おいといて、たとえば、インパネ。まずは、セラミックホワイト調の加飾パネルが目に飛び込んでくるんですが、そこに配置されたのはハザードランプのみ。そのほか、操作系やらは、ほかのダイハツのモデルと配置ともに大きくは変わっていないんですが、整然としている。そう、雑然としていない、ではなく、整然としている。ただ、それに感激していると、やがてステアリングのサテンシルバー調のスポーク部や、ダイハツのメッキエンブレムが気になりますが、ま、それは流用パーツゆえに仕方ない、こと。まぁ、リアシートはベンチタイプゆえに一体可倒式となり、3名乗車+荷物というレイアウトができませんが、パーソナル感が

#1564 今年もいつしか過ぎ去っていった、2018年次RJCカー オブ ザ イヤー。

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 早いもので、って、口癖のようになっている気がしてきましたが、ほんと、早いもので、今年のRJCカー オブ ザ イヤー選考の季節がやってきました。ってか、過ぎ去ったんですけどね。結果は以下のとおり。   2018年次RJCカー オブ ザ イヤー   RJCカー オブ ザ イヤー       スズキ スイフト   RJCカー オブ ザ イヤー・インポート ボルボ V90/V90クロスカントリー   RJCテクノロジー オブ ザ イヤー   ホンダ 新型N-BOXの軽量化技術   RJCパーソン オブ ザ イヤー     光岡 進 氏(株式会社光岡自動車取締役会長)   RJC特別賞             名車のレストアサービス(マツダ、ボルボ)  となりました。まぁ、例年言っていますが、視点を変えると、評価もがらりと変わる、つまり採点も変わるもので、甲乙つけがたく。そして、これもいつもと同じく、最初から決めずに、試乗後の直感に従い、どう採点したかを覚えていなかったりします。ただ、個人的にはトヨタ・カムリに対して、日本向けかどうかはさておき、仕上がりに良さを感じていましたので高評価でしたし、シトロエンC3に対しては、クルマの良さはもちろん、楽しさ、おもしろさといった面でも評価していました。ま、いずれも最高点にしたかどうかはさておき、得点と自分の評価に違いを感じたこともまた事実。  さて、COTYはどのクルマ、技術を選出するのでしょうか。こちらに左右されることはないとは思いますが、個人的にはいつものことながら、興味津々です。いや、RJC会員としてではなく、ひとりのクルマファンとしてね。

#1563 ダイハツのハイゼットトラックをオフロードで走らせてきた話、動画編。

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 さて、ダイハツのハイゼットトラックのテストドライブ動画、昨日に公開され、異例のスピードで視聴回数が伸びているとの、連絡がありました。不整地を走らせただけであり、軽トラックを知っている人からすればどってことないシーンですが、知らぬ人からすると新鮮に映るようです。で、その動画の中でも、オフロード走行について補足しておきましょうか。実は、オフロード走行シーンにそれほど尺を確保するつもりはなく、深くを語ることできずに終わってしまっていますもので。  まぁ、軽トラックですから、このハイゼットトラックもラダーフレーム+リアリーフリジッドサスペンション+パートタイム4WDと、クロカンするには最適なハードウェアを持っていますが、いわゆるオフロードコースを得意とするようなセッティングとはなっていません。サスペンションのセッティングにおいて伸びが少ないためで、動画でもモーグルでタイヤを大きく浮かせてしまっていることから、それが分かります。荷物を積むことが多く、また、オンロードでの安定性を求めてのセッティングゆえのことなのですが。ただ、このタイヤが浮いたシーンを見て、だから、スゲーと思われているようですが、実は、逆でして、これ、オフロード走破性を語るならば、実にかっこ悪いスタイルであり、理想とはほど遠いスタイルなんです。さらに、不利という意味では、フロント、リアともに簡単に障害へヒットしてしまうスタイリングで、グランドクリアランスも不足。つまりですね、オフロード走破性を語るに相応しいハードウェアを持っているものの、道なき道を果敢に走れるかといえば、それはまたまた別問題、それが軽トラックなんですね。  では、なぜ、軽トラックでオフロードを走ってきたのか。そうなんですね、セッティングを変えることで、そもそも持っているポテンシャルを発揮できるんです、軽トラック。ただ、今回はノーマルのまま。なので、まずは、生意気なことを語りますが、ドライバーのテクニックがあっての走破性といった面もあります。4WDシステムはオフロード走行に有利なパートタイム4WDだから……と言いましたが、実のところ、センターデフはロックであっても、フロント、リアのデフはオープンですから、直結できない(させない)イマドキSUVよりレベルは高いといった感じ。なので、モーグルでは、先に挙げた短足加減も相まって、簡単にスタ

#1557 味を残しながら日常性も備えていた、ダイハツ ハイゼット トラック。

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 第45回東京モーターショーも、2週間後に迫り……、って、え? 2週間後? 2週間後ですか、そうですか……。なんて書き出しをしながらも、東京モーターショーとは直接関係ない話。ダイハツのハイゼットトラックのテストドライブをしてきましたって話です。最新型ハイゼットトラックは14年デビューですから、って、え? もう3年が経過しているの? チーフエンジニアにインタビューするためにダイハツ大阪本社まで出掛けたのも、もう3年前? と、考えると、月日が経過するその早さに改めて驚いたりする……、とここで書き出しに絡めたわけですが……。  というわけで、ハイゼットトラックの話。写真は、オフロードコースにてポーズを決めるハイゼットトラックの図で、このモーグルのほか、ヒルクライムも走らせてきました。ま、そんなシーン含めて、後日、掲載されますので、そんなあれこれはそちらに任せるとして、取材では語り切れなかったあれこれを、ここでは書いておきます。えっとですね、いいです。いや、軽トラックとして、いい設えをしています。いや、昨今の軽「乗」用車には届いていないところはありますよ、ありますどころか、性能のあれこれを横並びすると負けだらけです。ですが、走らないなりの愉しさ、あれこれの緩さにあふれていまして、これで十分、いや、これがいいという魅力に富んでいます。別に何かを積むとか、そんな実用性として求めているわけではないんですが、これがいい。  乗り味は、ハンドリングに曖昧さはありますし、タイヤの細さゆえのグリップ力不足もありますが、ありますけど、なんていうんですかね、グリップ感が分かりやすいし、無理をさせない安定方向への導き方にお節介感がないなど、つまり、それなりのリズムがあって愉しい。懸念である軽トラック乗り心地は、ストローク量を増やした印象はあまりないのですが、衝撃のいなし方にゆとりを与えていまして、ダイレクトにボディに伝わってくるゴツン感がなくて、とても好印象。やはり懸念のエンジンパワーも、低回転域だけではなく、中回転域もトルクがあって(いや、少ないけどさ)、その辺りを上手く使うと、パワフル(ターボのそれとは違うけどね)に走らせることができます。で、4ATがですね、そのトルクバンド(というほどではないけどさ)を上手く使っていて、これがいい。緩いけど、不足ないってバランスを、この4ATによって

#1537 実直さをアドバンテージとしていた、ダイハツ・ミラ イース。

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 発売から1か月で月販目標台数の2倍を上回る受注を得たとアナウンスがあった、ダイハツのミラ イース。ん? 2倍で約2万台? 個人的には2万台という台数よりも、そもそも月販目標台数そのものが9000台と強気な設定だったことに改めて驚いた次第ですが、まぁ、クルマとしての仕上がり、ベーシックたるスタンスから、この手のモデルが売れ筋になることは、賛成だったりします。  というわけで、そのミラ イース。これがですね、なかなか上手く仕立てられていました。走りについては、数値として表れ難い実用面を重視したセッティングで、そんなスタンス含めて、とっても好印象。低中速トルクに重きを置いていまして、ターボ不要を感じさせるほどの加速を得ています。ボディの剛性は謳われているとおりで不足を感じさせませんが、各部が軽量化されたことで、たとえばドアの開閉などにおいて、その音、振動にチープさを感じるのも、これまた、事実。相反するところなので、難しいんでしょうけど、まぁ、こういうものさと思えば、不満にはなりません。シャシーはしなやかで、スタビライザーレスで仕立てていることもあって、これもまた不足なし。ただ、シャシーからのフィーリングとは異なり、タイヤが起因とした固さとロードノイズがありまして、この辺りをベーシックモデルだから許せるか、それとも、と、評価が分かれるところかな、と思います。とはいえ、このミラ イースの仕立て、実直さが強くありまして、なかなかやるじゃんを感じました。そうなんですね、このままのセッティングで、MTで乗りたくなる、そんな感にあふれていましたし、これをベースにスポーティに仕立てるもありを感じさせる、そんな基本性能に長けていました。  ただですね、って、これはチューニングの部分なので、どうにでもなりますけど、ブレーキがですね、初期制動力が高過ぎて扱い辛さがあります。踏み代が少ないことも一因ですが、まぁ、これは意図的な仕立ててであることが見えてくると、先のベーシック感には似合っていないなと感じた部分です。価格は84万2400円からとのこと。リーズナブルを謳うものの、それをあまり強く感じません。もっと装備をシンプルにして、もっと低価格からリリースできないものか、と思うのですが、販売ボリュームや、価格帯を考えると、やはりボトム的なグレードは切らざるを得なかったようで。訊けば、旧型では

#1521 ムーヴ・キャンバスの実用燃費、思ったほど悪くなかった、話。

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  #1519 にて、ダイハツのムーヴ・キャンバスの話をしましたが、燃費について記すのを忘れていました。取材は、あちこち立ちよって、大回りして、山を一気に上って、下ってだったので怪しく。というわけで、広報車を返却しながら計測しました。高速道路は高尾山から高井戸まで渋滞なし。高井戸からは環八を渋滞にはまりながら、しかし後半は快適に走行といった感じ正直、NAながら頑張っている感のあるあの走りからして、それほどに実燃費は優れないだろうと思っていました。いましたが、予想よりはいい数値を記録したかなといった印象があります。  下道5kmを含む、ほぼ高速道路となる最初の42.5kmでは、飛ばさず、あまり無理せず(追い越さず)、でも、エコし過ぎずといったいつもの走りで、28.8km/L。もう少し速度を落とすと確実に30km/Lを超えるかなといった印象ですが、意外に伸びたといった感があります。  で、高井戸ICからの環八経由の高島平まで16.7km/Lでの平均燃費は計算によると20.41km/L。環八で完全停止を幾度も行い、しかもアイドリングストップしたのに、ブレーキペダルを踏む力を緩めたり、踏み込んだりして、停止のままにも関わらず、エンジンを再始動させてての結果。後半は法定速度上限で走ったとはいえ、いいんじゃないでしょうか、20km/L超えれば。  って、計算していて気が付いたんですけどね、59.2km走って、ガソリン約2.26Lしか消費していないって……、スゴイですね、最近のクルマって。こうやって数値にすると改めて感じますが。

#1519 試乗会で感じたとおり、サスに質感を感じた、ムーヴ・キャンバス。

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 ダイハツのムーヴのキャンバスのテストドライブをしてきました。そもそも、試乗会の後に書いていますが、ハンドリングに軽乗用車流の曖昧さとこのモデル(キャラクター)ならではの緩さがありまして、いろんな意味でバランスされていることを読み取りました。しかしですね、妙にスタビリティが高くところがありまして、って、サスペンションの設定が、これまでのダイハツのモデルよりも、先をいっている感がありまして、何か違うを感じていました( #1423 )。今回、500km近く乗り込んで、ワインディングを走って、高速を走って、分かりました。やっぱり、キャンバスのサスペンションですね、スタビリティが高い、です。あのですね、分かりやすいところで言いますと、ロールの先、ま、ロール中とも言いましょうか、ひたすらに姿勢を安定させて、タイヤだけで路面をきれいに捉えていきます。ただ、コーナリング中にステアリングを切り足すとリアのトーインが強めに介入してくるので、違和感を覚えますが、って、このあたりは、軽自動車流、ダイハツ流に安定と操縦性のバランスたる仕立て。  先に書いた、路面の調えられたシーンでの、サスペンションのしなやかさを感じ取れると、ああ、やっぱり、バランスが上手く調えられていることが印象づけられます。ただ、ハンドリングについては、パワーステアリングのアシスト力が意図的なのか、速度が低いところでオンセンターから操舵力を感じさせるまでがユルユル過ぎて、うーむ、を感じてしまいますが、こんな躾けでいいんだろうかと思いつつ、やがて気にならなくなっていて、むしろ、先のコーナリングにおけるスパッと決まるあの姿勢に感心を覚えますから、これもひとつの解なのでしょう、きっと。  まぁ、それら美点にしても、あるシーンに限られることから、まだまだを感じますが、軽乗用車の走りから一歩先に足を出した感を強く覚えました。ただですね、高速道路における直進安定性は、ボディのサイド面のせいか、北風がかなり強かったからか、風に煽られることが多々ありました。これは、比較対象がなかったので、クラス的なものなのか、それともキャンバスオリジナル(!)なのか、ちょっと判断ができませんでしたけども。  あとはあれかな、両側スライドドアの採用もあって、車両重量が1t近くに迫っていること。タントよりは軽いとはいえ、あちらは当初からパワーについ

#1462 予想外の仕上がりだった、トールとルーミーとタンク。

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 あれです、と突然に始めますけど、あれですよ、あれ、今、話題の、ダイハツのトール、トヨタのルーミーとタンクに乗ってきました。これらモデル、Aセグのトールワゴンなんですが、昨今のセグメント分けは、一方でのサイズ拡大と、一方でのサイズ留まりとで、なんとも位置づけらいところがありますが、Aセグモデルとして、とてもいい仕上がりになっている、ま、自動車雑誌的にいいますとね、クラスをひとつ超えた感にあふれていました。そのベースは #1352 で不足なしと書きましたブーン・パッソですが、さらなるボディ剛性アップによって、ただ、トールワゴンに仕立てただけ以上のポテンシャルを得ていました。そう、ブーン・パッソでも書いたシャシー性能に対する印象まで、さらに高められていましてね、やられた感がありました。  やっぱりですね、ボディの仕立ては、クラス感に直結する質感を演出するに不可欠ですし、乗り味にも大きく影響を与えるものでして、重要であることを改めて感じた次第。ハンドリングも、クラスなりの曖昧さは残っていますが、アシスト力たる演出も相まってですが、これが意外に操舵感があって良かった。ただ、タイヤのキャラクターもあるんでしょうね、グリップ感が見え辛くて、そこに惜しいを感じました。そう、まさに、ハンドリングに曖昧さが残っていても、タイヤのグリップ感は伝えてくるという海外のAセグモデルとの違いであって、どちらが、理想かななんてことをしばし考えながら試乗しましたが。  乗り心地の面では、Aセグレベルを超えていると思います。ハーシュネスを上手く抑え込んでいまして、実に快適。いいまとめ方をしていると思います。1.0LNAエンジンはトルク優先といった感があり、CVTの協調も相まって、不足を感じません。で、ターボになると、必要にして十二分を感じますが、ただ、低回転域においてトルク変動を感じさせるところがあり、ターボラグをもう少し上手く整えると……、って、NAに対してターボはサスペンションの設定も変えていましたから、ひょっとすると、ターボらしさたる演出だったのかも……、いや、そんなことはないか。そうそう、ターボはサスペンションチューニングも変えてありましたが、好みはリアにスタビラーザーを採用していない、NAのほう。のんびり、穏やかに、そんなセッティングが見合っていると思います、このクルマは。  あとは

#1454 イマドキを感じた、2017年次RJCカー オブ ザ イヤーの結果。

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 今年も早いもので、RJCカーオブザイヤー決定の時期となりました。11月16日に最終選考会があり、即日開票が行われました。で、毎年のことですが、6、5、4、3、2、1のいずれかの点数を入れねばならぬことは、難しく。いつものごとく、書き込む瞬間まで、順位など付けることはできず、迷いました。といっても、迷うのは、6点ではなく、それ以下、特に、1点。個人的にはですね、1点など付けたくないわけですよ。付けたくないんですが、付けないと、票そのものが無効になってしまいますので、付けねばなりません。ま、考えますにね、順位を決定するわけではありませんから、すべてに点数をいれなくてもいいと思うわけです。極端な話、1台(1技術)を選ぶわけですから、点数ではなく、いずれを評価するかだけでもいいような気がします。あれですな、選挙でひとりを選ぶのと同じ感覚ですな。ま、母数が多くないがゆえに、無理ではありますが、いずれにしても、1点を入れるのは難しい。というか、できることならしたくないと思っています。  で、結果は下記のようになりました。  2017年次RJCカー オブ ザ イヤー        日産自動車  セレナ  2017年次RJCカー オブ ザ イヤー = インポート  ボルボ    XC90  2017年次RJCテクノロジー オブ ザ イヤー     日産自動車  プロパイロット (セレナ)  ファミリーをターゲットとしたモデルがイヤー賞となったのは、今の時代を反映した結果であり、774万円からのモデルがインポートに選ばれたのは、価格だけでは語れない価値が評価された結果、と、受け止めています。国産モデルでは、日本らしさ、日本向きを語れるムーヴキャンバスやフリードシリーズ、グローバルに戦える新世代さを感じさせるインプレッサ、トルクがもたらす扱いやすさと質感にあふれるアクセラスポーツ15XD、なんだかんだ言っても売れているという事実(人気)があるプリウス、いずれも、観点を変えると、その評価は変わるものです。  それはインポートもしかり。アウディA4の豊かさあふれる質感、プジョー308ディーゼルのコンフォートとスポーティのハイバランスぶり、MINIコンバーチブルのとにもかくにもと言わんばかりの愉しさ、メルセデス・ベンツEクラスが作り上げた新しいアッパークラス感、SUVの本