#1683 三栄のMotor-fan webで、再びに、ダイハツ・タフトをトップに選んだ話。

理想を追求しすぎてて、実現出来ていない面も数多くあれど、アイテムの面やらベンチマークたる存在になるべく意欲的な開発がされてます。はい。

 三栄のMotor-fan webからいただくテーマはとてもいいところをついていましてね、発注は800文字でいいと言われているものの、書きたいことが多すぎて、ついつい書きすぎてしまうことが続いています。文字数オーバーったって、倍、いや、3倍近くになってしまうほどの、オーバーランですから。さて、今回いただいたテーマは「プロが選ぶ最強のお買い得車」。あれ、コスパのいい……がテーマだったはずが、掲載される段になったらちょっと整えられていましたな。
 そもそも、コストパフォーマンスという言葉って、良くも悪くも深く考えていない感がにじみ出ていて、あまり好きではありません。それこそキャッチー過ぎる言い回しそのものに、軽さを感じてしまいますし。まぁ、それはさておき、執筆した内容についての補足を、ちょいとしておきましょうかね。お買い得というのは、評価する者の視点によって大きく変わってくるものです。寄稿のあたまにも記しましたが、自分の場合は、走りが愉しいこと、それを助長してくれる装備に割高感がないこと、ま、すべてはバランス、と、捉えています。そういう観点からすると、ハイパフォーマンスモデルって、その高スペックぶりに対してリーズナブル感がすこぶるありますけどね、絶対的な価格としては安くはない。特に昨今のモデルはその傾向が強く、実は、当初、トヨタ・ヤリスGRを選ぼうかと思ったんですが、そういった見方、そして、さらにはきっとほかの方が選ぶだろうことも考えて、却下。また、ルノー・カングーもあの走りの質感を考えるととんでもなくお買い得なモデルであり、さらにモノスペースゆえの使い勝手の良さまで考慮すると、超がつくほどのお買い得。ただ、このピックアップは絶対にだれかと被るだろうし、狙いすぎといった印象も感じられたので、却下。 ま、却下というよりは、それよりも個人的に買い得だと感じているモデルがあったものですから。あれこれと見渡した時、ユーザーフレンドリーで、かつ、自動車メーカーやディーラーの、無理矢理な押し付け感が見当たらない、そんなモデル。しかも、これからの軽自動車のあり方を提案しているモデル。それが、ダイハツのタフトと。ま、その理由は記事でも、ここでも散々に記したとおり。もちろん、不足はありますよ、ありますけど、ナビを選ばずとも大画面でパノラマビューをリーズナブル(12万円そこそこ)で実現できる点だけとっても、うっとりするほどの美点。これ、ほかのメーカーが早々に追従できないところであり、商品性はともかくとして、ダイハツの今後のモデルは、これだけで買いと言えるほどのアドバンテージを備えています。あ、トヨタも同様ですな。
スバル・XV 1.6i アルミも標準装備です
 さて、ま、そのタフトの話はさておき、あの記事で伝えたかったテーマがもうひとつあります。それが、セグメントが分かり辛くなっているSUVの話。そこを見極めることで、見かけに振られない、本質を見出すことができます。いや、いいんですよ、着飾っていることに価値を見出そうと、イマドキではなくて、本質が優れていることを見出そうとも。ただ、知っておくことが大事、その例として、スバルのXVを3位にピックアップしました。ベースモデルよりもサイズを大きくすることが前提となるSUVにおいて、ひとクラス上に負けないベースポテンシャルが与えられ、実際にそれをアドバンテージとしたモデルがあります。たとえば、ホンダ・ヴェゼル(初代モデルからね)。ベースは、Bセグメントのフィットながら、アッパークラスに対応できる性能やアイテムが与えられており、結果、CセグのSUVに価格帯を被せ、あたかもライバルのように振る舞いつつ、Bセグベースゆえにリーズナブル感をアピールするという、そんな商品性。ところが、たとえば、スバルXV。もはや、Cセグ未満(言葉としてヘンだ)のモデルを作らないスバルとしては、XVをボリューム層であるSUVエントリーモデルとしてラインナップしておき、一方で、スペシャルモデル的としてフォレスターを、日本では特にそんなスタイルが強調された並べ方がされています。ま、細かい点はさておき、いずれも同じプラットフォームですから、上手く商品を作り分けているわけですが、このXVのポジションの作り方って、実は、先ほどのヴェゼルとは逆。以前主流だったともいえる、基本をアッパークラスに合わせて、リーズナブルに仕立てるという欧州車的な手法を用いています。具体的には、日本仕様のボトムモデル、1.6i。エンジンはベーシックな位置づけかもしれないけど、乗り味はアッパークラスという、仕立て。
 SUVって、 自動車メーカーから見た際に、実際に役立つかどうかはさておき、曖昧な付加価値を与えられることに、商品価値があるモデルです。それがイマドキのユーザーの期待度にリンクして、現在、カテゴリーとして受け入れられつつ、なんだかわからないと言われるがままに、ヒットしています。個人的にはブームと捉えています。ということから、ヴェゼルに対しては、SUVマーケットを非常によく捉えて仕立てられたモデルだなと、感じています。あ、それはイヤミではなく、実際に、知人に勧めたりもしましたし。まぁ、いずれにしても、どう捉えておくか、基準を示すことが大切だし、これは、いろいろなメーカーの最新モデルに触れ、開発陣にお話をうかがう機会を得られる、僕らじゃないとできないことのひとつかなとも感じています。
 あれ、改めて、Motor-fan webの記事を眺めていたら、プロが選んだってあるじゃないですか。プロって、なんのプロなんだろうか、と、恐れ多くて、自問自答。新車購入のプロ? 購入していないし……。

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