#1462 予想外の仕上がりだった、トールとルーミーとタンク。
やっぱりですね、ボディの仕立ては、クラス感に直結する質感を演出するに不可欠ですし、乗り味にも大きく影響を与えるものでして、重要であることを改めて感じた次第。ハンドリングも、クラスなりの曖昧さは残っていますが、アシスト力たる演出も相まってですが、これが意外に操舵感があって良かった。ただ、タイヤのキャラクターもあるんでしょうね、グリップ感が見え辛くて、そこに惜しいを感じました。そう、まさに、ハンドリングに曖昧さが残っていても、タイヤのグリップ感は伝えてくるという海外のAセグモデルとの違いであって、どちらが、理想かななんてことをしばし考えながら試乗しましたが。
乗り心地の面では、Aセグレベルを超えていると思います。ハーシュネスを上手く抑え込んでいまして、実に快適。いいまとめ方をしていると思います。1.0LNAエンジンはトルク優先といった感があり、CVTの協調も相まって、不足を感じません。で、ターボになると、必要にして十二分を感じますが、ただ、低回転域においてトルク変動を感じさせるところがあり、ターボラグをもう少し上手く整えると……、って、NAに対してターボはサスペンションの設定も変えていましたから、ひょっとすると、ターボらしさたる演出だったのかも……、いや、そんなことはないか。そうそう、ターボはサスペンションチューニングも変えてありましたが、好みはリアにスタビラーザーを採用していない、NAのほう。のんびり、穏やかに、そんなセッティングが見合っていると思います、このクルマは。
というわけで、まとめです。いいんじゃないでしょうか、トールとルーミーとタンクと。そうそう、先進安全技術は、ダイハツのスマートアシストⅡを採用していますが、先にⅢを発表しているのに、その後にデビューしたモデルがなぜにⅡなのかを、あえて訊いてみたところ、今、ダイハツは、軽で培った技術を順次乗用車にも展開している、という流れにあるそうで、Ⅲは先にタントに採用して、こちらはⅡからの採用になったとのこと。なるほどねーと納得したものの、なんかね、ま、分かるんですけどね、お客さん側の期待を考えるとね、そこまで完璧にして欲しかったと思うところもありますな。