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#328 敬遠してたけど、見所というより、オドロキがとても多かった、埼玉県は秩父。

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 ワタクシを良く知っている人ならば、皆体験していると思いますが、言いたいことを語ろうとしながら、そこへたどり着くことなく、いつの間にか違う内容を語っていることが、良くあります。いやいや、言い換えますと、頭に浮かんだことを言葉にして口から発しているうちに、思い浮かばなかった結論へと導かれることが良くあります。いやいやいや、会話のキャッチボールをしているうちに、思いがけない発想へと導かれることが良くあります。 #327もそうでした。最初は、秩父へドライブ取材に出掛けて発見が多かったってことを書こうとしていたのですが、いつの間にやら、大げさな内容になっていました。というわけで、ここではその秩父について。  秩父は、過去にキャンプで訪れ、情報誌で執筆し、少し下流でカヤックしていた地であり、馴染みがなかったわけではありません。でも、じっくりと訪れたことはありませんでした。で、今回、取材をきっかけに足を運んだのですが、思いのほかよかった。自然豊かな地だとか、食べ物が美味しいとかってレベルの話ではなく、オドロキが多かったとでも言いましょうか。ひと言で表現すれば、規模がでかくて、あれこれと考えられてました。  たとえば、上のビートルが走っている写真は、なんと公園内。丘陵に公園を作って、その尾根沿いに 景色を楽しめる 道路を作ってまして、これがいいのなんのって。園内には、意味不明なオブジェ的なものもありましたが、それはさておき、よく整備されており、何もせずにそこにじっと居たくなる雰囲気があふれていました。何かを与えて愉しませるのではなく、何もないことを愉しみましょうとでも誘われているとでも言いましょうか。いや、園内にはテニスコートからカート場、野外ステージまであるんですが。  下のダムは、重力式コンクリートダムとしては日本で2番目の堤高があるというダムですが、その規模はもちろんのこと、なんと見学させることも考えて、設計されておりまして、あれやこれやと驚きました。たとえば、クルマを停めたダム下から上まではエレベーター(無料)が用意され、ダム上にある資料館までも無料。と、これは一例で、ほかにもいろいろとありまして、秩父やるじゃん、いやいや、埼玉県やるじゃんと、見直してしまったほど。  ただ、そう感じたのは、ザ・ビートルに乗って出掛けたことも大きいような気がします。特に先公園で...

#327 上から目線的な教えてあげるではなく、皆に伝えたいというマスコミな初心。

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 ここ数日、The Beetleを借り出しておりました。#324でも書きましたけど、いい。とてもいい。あちこち細かなところに注文はありますが、トータルとしての愉しさを感じ取ってしまうと、細々とした指摘がつまらないと思えてくるレベルのものばかりです。分かりやすく簡潔に言いますと、自然と笑みがこぼれてくるとか、笑顔になれるとか。  The Beetleは、クルマとしてのスペックだけをなぞると、つまらないと評価されてしまうモデルです。リアには旧世代のシャシーを流用し、1.2LターボというVWの中ではベーシックなエンジンを採用。でも、作り上げた走りは、そんな単純なものではなく、ビートルとはこうあるべきという明確な指標があり、それを実現していました。ハイスペックを与えてはいないのにスポーティと呼べる軽快感があふれ、コンフォートセダンではないのに、快適性を強く感じました。もちろん、ゴルフとは明らかに違うビートルというキャラクターがありました。たとえ、 質感が高いとは言えない部分があったとしても不満とは感じないレベルに収まっていて、だから、すべてを納得させられてしまう。 そして、オーナーは、すべてを少しだけ抑えることによって、走りに愉しさがあふれてくることを見つけ出し、このビートルを選び、その緩さこそが人生を豊かにしてくれることにやがて気付きます。もちろん、その逆の方もいるとは思いますが。  クルマは移動手段に過ぎないといってしまえばそれまでです。でも、クルマから教わることはたくさんあります。それはドライビングから、移動する愉しみ、そして、ライフスタイルやら、モノゴトの考え方に至るまで。 僕らは、こうしたクルマ(クルマに限らず)を紹介していかなければならないと思うのです。  大げさでしょうかね。でも、マスコミに携わりたいと思った者たちの初心は、ここにあったと思うのですが。少なくとも僕はそうでした。なんてことを思い起こさせてくれるほどに、いいクルマでした。

#326 最近やたらといやはやを連発してしまう、海外テレビのシーズンファイナル。

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 GWもあっという間に過ぎ、早いもので、もう5月も半分。アメリカではドラマやリアリティショーが続々とシーズンフィナーレを迎えています。 なるほどなという展開やら、やっぱりねという終焉、いずれにしても、出てくる言葉は、いやはや、いやはや。それは、いつも言っていますが、単純なストーリーではなく、見せ方やらなにやら、そっちのほうへの感心に対してなのですが。  まぁ、考えてみれば、放映直後に、1話毎にドラマそのものはもちろん、その中で 使用した楽曲を配信してしまう というスタイルも、いやはやのひとつ。コンテンツビジネスという面では、もはや日本はストレートには戦えないと実感してしまいます。それは、インフラ的な面はもちろん、それを視聴するためのソフトウェア的な面でも感じるところ。いくら、テレビがスマートを謳おうとも、賢さを感じることはありません、云々。  まぁ、そんな話はさておき、まだ、終わっていない番組もありますが、やはり、今シーズンはSMASHがいちばんでした。特に クリエイティブな面で 。 Katharine McPheeありきではなく、スピルバーグらしさ全開でもなく、まぁ、そこが逆に良かったのかなと思います。最終話の見せ方もなかなかで、エンディングのDon''t Forget Meがとてもよかった。なんともミュージカル的な楽曲ですが、マリリンモンローという題材をメロディと言葉で上手くストーリーとリンクさせており、ファイナル的な演出も重なって、とてもクリエティブ。 いざこざというイベントが盛りだくさんでしたが、全てを上手く収めつつ、ほんのわずかの、おや? を残したまま、次のシーズンへと繋げるというストレートな流れもいい。なんていうんでしょうかね、TheO.C.的なイライラ、LOST的なまたか……、がない。 まさにいやはや。  一方で、キャンセルになった作品もあれやこれやと多いようで。そりゃそうでしょうと思う作品もありますが、中でもRingerは、なぜ? と思ったりもします。まぁ、いろいろな大人の事情があるんでしょうね。ビジネスでもありますから。そうそう、Desperate Housewivesは高額ギャラがネックだったと言われてますが、シーズン通しての視聴率を見ると、とんでもない落ち込み方をしているんですな。  所詮はビジネスと捉えるか、エンターテ...

#325 Purchased→iTunes Match→iCloudとステップを経て分かった、その価値。

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 iTunes Matchですけどね、 Appleの提案することだから、使えるというより愉しんだろうとは思っていたものの、 その存在(価値)がよく分からず、 日 本では実質的に使えないことから利用していませんでしたが、 最近、 その価値をようやく実感できるようになってきました。で、この良さを伝える言葉も発見しました。あれです、貸倉庫です。音楽というコンテンツを預かっておいてもらう貸倉庫。iTunes Storeにて購入した音楽コンテンツだけではなく、同じコンテンツをすでに所有しているならば、貸倉庫に預けたも同じにしてくれる貸倉庫。そう考えれば、年間、24.99ドルは納得できます。  なんてことを考えられるようになったのは、iTunes Storeに追加されたPurchasedをやたらと活用し、その便利さに感心するようになったから。これ、iTunes Storeで購入したコンテンツならば、どのデバイスであってもDLできるってシステムであり……、って、こうして文字だけ追いかけるとたいしたことありません。当たり前的ではありますし。  で、何故そう感じたか、ですな。そもそも、我が家のデジタルデバイスは、 メインマシンであるPowerMacG5を中心とし、iPhoneやらiPadといった個々のデバイスには、必要な時だけ、必要なコンテンツを同期させればいいという考えで、揃えておりました。ですから、それら持ち運びデバイスの記憶媒体容量は MacbookAirでは64GB、iPhoneでは16GB、iPadも16GBと製品ラインナップ上、ミニマムな選択をしていました。 今でも、その考えは変わっていませんし、これからもそうするでしょうが、意外と面倒なのがそのメインマシンとの同期。同期させる時間というよりも、同期の手間のほうですな。最新OSを使えば、ケーブルレスで同期してくれますが、何よりもメインマシンを起動しなきゃいけないことが、意外とネックになっていることに気付きました。と、そこで、このPurchasedです。メインマシンを立ち上げなくても、必要な時、必要なものだけ、PurchasedにてDLすることができる。しかも、AppleTVまでフル活用していますから、その便利さは、まさに快適さへとつながり、それらすべてはなくてはならない存在となっています。  となると、次にピンと...

#324 一見すると変わっていないように見えるをダイレクトに表現した、The Beetle。

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 今度は、The Beetleです。先代はNewで、新型にはTheですか。上手い、実に上手いと思いました。こうしたキャラクターが強い商品は、 クルマに限ることなく、 次世代へ移行することがとても難しいものです。そこにある尖ったモノがデザインであれ、走りであれ、価格であれ、オーナーたちによって作られた支持であれども。開発時、その変えられないモノに対して、開発陣の中では相当なストレスが発生しているはずなのですが、新商品となってデビューすると、そのほとんどは、商品を徹底的に分析し、Re-モデリングしたと堂々と謳われています。いや、もちろん、それはウソ偽りない言葉だと思います。ただ、スイッチを誤ると、新世代モデルは失敗作と見なされ、もしくは旧世代を否定しかねません。延々と語られることになりますから、 ほんと、難しい。  いち素人が考えるに、この手のモデルにおけるキーは、単体で見た時に、 変わっていないように見えることかと思います。ある意味、デザイン優先。と思ったのも 、3世代のビートルを比較して、初めて分かったこと、そうでないことがありまして。 たとえば、そのクルマのデザインに対して、多くの人はディティールまで覚えておらず、キーとなるアイコンとなる部分のみを覚えていて、そのいくつかが揃ったことで、そのモデルとして認識を行います。そういう意味で、変わっていないと思わせること、つまり、そのポイントを抑えておくことが大切だと。そして、 横並びにした時に意外にも大きく変わっているところが多かったりすると、オドロキを感じさせ、それが 存在を認めることへと繋がると。まさに、これ、いいんじゃない、と。もしくは、これも、いいんじゃない、と。  で、 The Beetleですな。そんな企みも含めて、よく考えられたクルマでした。 乗り込んでみるとフツーであることに気付きます。外観のようなデザインのクルマに乗っているという意識は、確実に先代よりも少ない。でも、細かに見ていくと、ビートルらしさは表現されています。少ないですが。そして、シートポジション、周囲の視界もフツーといいますか、VWであることを強く感じます。結果、シートに座った瞬間の、あの戸惑いがない。そう、フツー。で、走り出してみれば、1.2Lターボはパワーはもちろん、躾も十二分だし、発進時のDSGのギクシャクも少なくなったかのよ...

#323 変わらぬ愉しさがあるからこそ、変わったことを楽しめる、八ヶ岳スタイル。

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  今年のGWも八ヶ岳山麓にて過ごすことが出来ました。ただ、これまでとは異なり、今回は知り合い宅にお世話になったこともあって、朝から晩までがひたすらに濃かった。と振り返れば、愉しかったとまとめられるのですが、行くまでは気が重かった。毎年のことですが、秋が深まって八ヶ岳から引き上げて東京へ戻ってくると、それまでの愉しさとの落差に戸惑うかのように、積極的な行動を避けていたもので。   で、八ヶ岳ですな。久しぶりに走る八ヶ岳までのアクセスルートは、ようやく春が訪れたところで、冬の厳しさを引きずってか、例年よりも春は遅く、桜がようやく満開を迎えたところ。でも、のんびりと飛ばすことなく走っているうちに、景色を見ているうちに、懐かしさに似た“変わっていない感”を覚え、それは到着した後も強く感じました。たとえば、小海町高原美術館併設のカフェ花豆では、口に入れたとたんにパーンと弾け、いつまでもそのままでいたい(つまりは飲み込みたくないってことですな)と思うような愛しさがあふれているご主人お手製のハム、そのベースにほんの少しの酸味を持ち合わせながら、鼻へとふんと抜けゆく果実的なほろやかな甘みとのバランスが絶品の域を越えているほうずきのデザート(右)も、変わっていなかった。もちろん、ホールでのご主人との愉しいコミュニケーションやら、厨房での奥さんのマジックといわんばかりの調理も、これまでと何も変わることはなく、まさにそのまんまでした。でも、そのスタイルやら表現方法は深くなっており、って、そういう変化も、また、相変わらずだったりして、そんなところにひと安心もしました。   さらには、ヤツレンではソフトクリームとヨーグルトのハイバランスレベルを堪能し、八ヶ岳パイ工房ではまじめさこそが作品にストレートに作品に表現されることを再確認。そして、まだ芽吹き前の白樺を見つめ、まだ雪を残した八ヶ岳を眺め、カフェのお手伝いをし、いつものスーパーで品揃えとそのリーズナブルさに感激と、これまでと同じながら、これまで以上の愉しさを思い起こすと、八ヶ岳でなきゃならない理由のあれやこれやは、いずれもそのまんまであり、そういう意味合いからすれば何も変わっていなかった。まぁ、ここについては変化はなかったかな。って、変化はあまり期待していなかったりしますが。   もちろん、...

#322 勝手に増えたと喜んだものの、実は濡れ手で粟ではなかった、自作ヨーグルト。

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 保温鍋がとてもいいと母親に散々勧めたら、大小とサイズを変えて2つも購入してました。で、あれやこれやと調理したようで、最近、保温鍋で簡単にヨーグルトが作れることを教えてもらいました。45℃にした牛乳にヨーグルトを入れて、あとは保温鍋にて放置という簡単さ。温度計がないため、最初は失敗もありましたが、温度さえ間違えなければ簡単。保温鍋にたんまりのヨーグルトが出来ていた時には、おお!と声をあげたほどで、 ちょいと得した気分にもなりました。  味は種になったヨーグルトそのまま。まさに、勝手に増えた的な感覚でして、お得感がとても強いのですが、さきほど気付いた。これ、実は濡れ手で粟とはちょっと違うことを。ヨーグルトとしては増えてくれるものの、そのベースになる牛乳は別。その都度必要になるわけで購入してこなければなりません。で、牛乳500ml使って出来るヨーグルトはおおよそ500ml。牛乳500ml分が約100円ですから、つまり、500mlのヨーグルトを作るのに約100円かかっていると。まぁ、 ヨーグルト500mlは 安売りしていても100円で買うことはできませんから、お得といえばお得なのですが、何もないところから沸いて出て来たお得感とは異なるものであり、それに気付いた時、ちょいとがっかりしました。  まぁ、自分で作ること、作られる工程を知ることに意義があるわけで、そう考えると、野菜を自分で作って喜ぶ姿と重なるところがあるのかもしれません。話は飛びますが、野菜といえば、今年の我が家のバルコニーは、クレソンが大増殖中、ブルーベリーが花芽を付けてます。バジルがそろそろ芽を出すかな。あとは、捨てずに植えておいたネギから芽が出てます。そう、我が家の家庭菜園はちょっと変わってます。夏にスーパーで安売りされないものを植えております。

#321 スピード感と意外性と、役者に摺り合わせた脚本が秀逸だと感じた、リベンジ。

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 BS253(D-Life)にて日本での放送がスタートしたばかりのrevengeですが、ところどころにおかしな矛盾は感じつつも、良く出来た作品だと思いながら見ております。主役であるEmily VanCampありきで作られたストーリーなのか、このストーリーゆえのEmily VanCamp採用なのかは分かりませんが、これがなんとも適役で、その点がイチオシな理由でもあります。そもそも、彼女のことはBrothers&Sistersで知りましたが、ふとした表情の中に陰といいましょうか、暗さがあることを強く感じてました。見方によっては、笑みの中にある企みを表現できる役者とでもいいましょうか。それが直接的にリベンジ(復讐)を意味するとは思いませんが、今回のこの役を演じるにはぴったりだと思うわけです。同じ役者ありき、もしくは役者を生かすというスタンスからドラマを作っても、この国とあの国では、こうも違うものかと感じたりもしましたが。  さて、その内容についてですな。細かなストーリーは触れずに起きましょうか。いいと感じた点を挙げてみましょうか。まずは、いきなり結末的なシーンからPilotをスタートさせて、そこまでたどり着くストーリーにて展開していくかと思えば、実はそれは通過点に過ぎないことが明らかにしつつも、その展開は、LOST的な後付け感とダラダラ感とは逆なスピード感があること。そして、予期せぬとまでは言わぬものの、ほほぅと思わせるオドロカシを見せる脚本も好印象。さらには、本国では16話まで放送後に、それまでをFrom the Beginingとしてまとめて、しかもフリーで公開してしまうスタイルも拍手喝采。ちなみに、その構成もわかりやすく上手く組まれていて脱帽気味。と、Facebook流に言うならば、「いいね!」 尽くめ。  唯一の難点はストーリーをどう落としていくか。リベンジがテーマゆえに、いつまでも続けられるドラマではありませんので。ひっぱってもSeason2かと。

#320 あと少しを望む部分はあれども、イチオシにかわりないBMW1シリーズ。

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 さらにクルマの話が続きます。以前、ちょいと書きました、BMW1シリーズですが、取材を兼ねて借り出して700kmほど試乗しました。やっぱり、いいです。とんでもなくいいです。ぱっと見の価格は高いけど、その内容を考えるととても安いと表現することができます。フォルクスワーゲンのゴルフは、いまでもベンチマーク的な存在ではありますが、1シリーズはそこに+50万円をした場合という、違った意味合いでのベンチマークになるクルマだと感じました。  何がいいかと言いますと、やっぱりバランスでしょうな。ステアリング、サスストローク、エンジン、すべてが同じフィーリングを奏で、それがハーモニーとなって響く。シナジーというと大げさですが、まさに協調して強調されるとでも言いましょうかね。分かりやすい部分では、安定性。前が見えぬほどの土砂降りの雨と、周囲のクルマはふらつきを余儀なくされる強風下でも、何事もないかのように安定したままに駆け抜けてしまいます。 あれだけの操縦性を備えながら、エネルギーとしては反対を意味する安定性が高いことは、もはや、いやはや。このクルマについては、 いやはや、という言葉しか出て来ませんでした。  ただ、長く付き合ってみると、ウィークポイントも見えてきました。燃費向上に大きく寄与してくれるアイドリングストップと1.6Lターボエンジンは、再始動時にラグを発生させ、コンフォートな乗り味を妨げようとします。つまり、きれいな運転をしようとすると、ドライバーは発進時に気を遣うと。まぁ、排気量の上で不利な上にターボチャージャーですから、致し方ないことは分かっていますが、ほかがいいだけに目立ってしまう部分かと。  それ以外は、満点以上。中回転域のトルクの豊かさと、トレース感豊かなサスペンションフィーリングは、もう絶品の域。まぁ、16インチ仕様でも、不快感に 届かぬ固さも見せますが、十分に納得できる範疇。考えてみたら、借り出したのは、走りとしては極ノーマルな仕様(スタイル)。そう考えると、ますます個人的にイチオシなモデルであることに代わりありませんでした。趣味嗜好は違いますが、個人的には、86/BRZを買うならば、1シリーズを選びます。

#319 完成度は期待どおり、でも、わずかな分かりづらさがある、トヨタの86。

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 なんだかよく分からない陽気が交錯していますが、東京の桜はようやく満開を迎えたようですな。4月も6日ですか。早い、早い。今年の春といいますか、GWは、うれしいことに八ヶ岳に滞在して、花豆を手伝えることになりそうです。なんだかんだいっても八ヶ岳とは縁が切れないようで、それもまたうれしいことだったりします。まぁ、詳細についてはまた後日。  で、またもクルマの話、今回はトヨタのハチロクです。先月末の試乗会にて、あれこれ確認してきましたが、商品の完成度は予想どおりであり、想像以上。言うまでもなく、 失ったクルマらしさを取り返したところにアドバンテージがあり、それはあの頃を知っている者、知らぬ者、ともに受け取り方は違うかもしれませんが、乗ってみればすんなり受け入れられるかと思います。この点はスバルのBRZも同じ。そして、誰のためのクルマかが分かりづらい点も、これもまたBRZ同様。  で、で、ハチロクですな。実は、試乗して分かったことと、開発者と話をして驚いたことがありました。それは想像以外の部分で。ひとつ目はデザイン。今回、デザイン担当はトヨタでしたが、それには理由があったようです。トヨタでは、ボディデザインによる走行性のチューニングを行っているそうで、ですから、 トヨタが担当するのは、 設計という意味合いにおける本来のデザインからも、 自然な流れだったのでしょう。ただ、 それは高速域走行を語る際によく耳にするいわゆるダウンホースを得るという手法とは異なり、いわゆる風洞実験から得られるものと少々違い、 30km/h程度でも明確に効果が表れ、結果としてコントロールのしやすさ、安定性を両立させているそうで。つまりですね、まさに感覚の領域の話。 そして、シャシーチューンよりもいろんな意味で自由度が高いとのこと。もちろん標準車にあれこれ盛り込まれていますが、オプションとして設定されたエアロスタビライジングフィンもそのひとつだとか。たかがあれだけで、相当な効果があるとか。価格は1万5750円と安くはありませんが、それもまた刺激と捉えることができますし、取り付け位置もキーとなるため型紙まで用意したところも、商品性としては良いアプローチかと。なるほどね、 ほほぅと思ったものの、残念だったのは、それらについてカタログでは全く謳われていなかったこと。まぁ、 スタートしたばかりの試みゆえに、...

#318 CX-5にあふれる、基本に忠実であることをベースとしたスポーティな性能。

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 さて、引き続いてディーゼルエンジン搭載モデルの話題。先日、マツダ CX-5の試乗会があり、いろいろな仕様にじっくりと乗ってきました。結論としては、正論だらけのクルマってところでしょうか。それは走行性能はもちろん、価格帯やらラインナップに至るまで。言い換えれば、非の打ち所がないとも言えますし、ウィークポイントを語ることは重箱の隅をつつくかのよう。ただ、製品に対する取り組み方を含めて、全くもっての新製品でありますから、未完な部分が極わずか見えてしまっているのも事実。強いて言えば、ウィークポイントはそれくらいで、 あとは好き嫌いの問題かと。  ひとことで言うならば、個々の仕上がりがよく、そして、トータルバランスがいい。注目のディーゼルエンジンは、極太なトルクだけではなくそのフィーリングにフラット感を表現し、ステアリングは戻しを含めて適切な操舵感が存在し、ブレーキは異と不足を感じさせないフィーリングを作り上げています。一方のガソリンは比較すると、トルク感、つまりパンチが薄いものの、フラット感を優先させた結果、扱いやすさを手に入れ、そして軽快感を愉しめるセッティング。で、17インチ仕様はコンフォート感を大切にしながら、不足ないグリップ感を持っておりましたし、19インチは不快な固さを残さず、かといってシャシーとのバランスを優先したグリップ感が好印象。今回は5グレードに試乗しましたが、いずれのキャラクターを、何かを犠牲にすることなく表現しており、それがCX-5の美点にもなっていました。  ところが、CX-5に対する高評価はそれだけに止まりません。試乗後に聞いて驚いたのですが、ダンパーはタイヤサイズに関わらず1タイプのみでまとめあげているそうで。2サイズも異なるタイヤなのに、1種類のダンパーで不足を感じさせない性能を実現してしまうとは、まさに天晴れかと。ただ、その理由はコストだけではないようで。製品としての完成度を高めるためには、 それぞれのパーツを極め、特化したバランスを作り上げるというのが正攻法。 しかし、ハイバランスの上に成立させると、経年変化はもちろん、構成パーツを交換したことで、簡単にバランスを崩してしまうことがあり、それによって製品そのものに対する評価が変わる恐れがあると。まぁ、分かりやすい例としてはタイヤ。アフターものに変えた際、サイズを変更した時、乗り味...

#317 予想どおりの期待感そのまんまだったBMWのX5ディーゼルとNew iPad。

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 さて、BMWのX5に追加されたディーゼルエンジン搭載モデルです。3シリーズ同様の期待感がありましたが、こちらもやはり想像どおり、そのまんま。極太トルクを有しながら、それを叩きつけるのではなくジェントルに使いこなし、直噴らしいカラカラ音を残しながらも、フロアからの振動を抑え込み、素直さの延長線上にラグジュアリィを描いたハンドリングに、バタバタを許しながらも不快感ギリギリを攻めたシャシー。想像のまんまでした。衝撃という意味合いのオドロキがないことは、そのブランドに対する安心感があるとも表現できますが、まぁ、仕様差あれどもそれを実現できているのは、BMWだけではないかと思います。ほんと。バタバタと書きましたが、リアタイヤは315/35R 20であったことを考えると、逆によく抑え込んだと思えてきますから、そういう意味でも優秀かと思います。好みかと言われると、個人的にはもう少しストローク感が欲しいという点から少しズレがありますが。  ブランドに対する安心感という意味では、アップルも同じかと。というわけで、昨夜発表された新しいiPadを、触れることなく、購入に踏み切ってしまうのも、やはり、ブランド性が明確だからだと思うのです。

#316 2WDなれども、ジープらしさだけを上手く抽出していた、ジープ・コンパス。

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 最近のジープはなかなかいいです。それは自らがどうあるべきかというスタンスを再確認し、それをダイレクトに表現しているからにほかなりません。といっても、それは製品そのものの話で、日本での展開はまた少しズレが感じられたりもします。まぁ、それは国の事情がありますので致し方ないのでしょうけども。  さて、ジープとしては初の2WDオンリーモデルとして、エントリーポジションにあるコンパスが日本上陸を果たしました。そもそも、ヨーロピアンテイストを表現したエントリージープとしてデビューしましたが、本国でも人気はイマイチだったようで、 サイド、リアセクションは大きく換えることなく、フロントマスクにグランドチェロキー顔を表現して、そのイメージを上手く落とし込んできました。まぁ、その手法は微妙かなと思いながらも、仕上がりのよさからすれば、良くやったなといわんばかりでした。聞けば、ヘッドランプユニットそのものはグランドチェロキーからの流用だそうで、それが話題性を狙ったものなのか、コストからなのかはわかりませんが、まぁ、よくやった感はあります。  肝心な走りは、パトリオット2WD同様に、軽快感があふれており、サスストロークを上手く生かした乗り心地作りはとっても良いかなと。18インチに対して、いろいろありますが、これもまたよくまとめてる。全体として、ルーズさはありますが、曖昧さに感じさせず、コンフォートに変換しているところなどは、唸らずにいられません。これは、まさにジープらしい乗り味そのものであり、ジープの悪路走破性(4WD)だけを上手くはぎ取った感があります。つまり、安易なチープジープになっていないところがアドバンテージだと。  さて、FIATグループとの関係から、 日本でのジープも、 組織的に大きな変更があるようです。アナウンスを聞いた時には、ジープらしさが失われゆくんだろうなと思いましたが、振り返ってみれば、ジープというブランドは、あちこちの会社を渡り歩きながらも、オリジナリティを失うことなく、時代の流れに合わせた進化をしてきました。いろんなことが変わるのでしょうけど、たぶん、大丈夫でしょう。  と言いながらも、時代がひとつ終わったという感を強く受けたのも事実。それはプライベイト、仕事関連の付き合いなど、含めて。試乗会後に、久々に顔を合わせたカメラマンと、気の合う同い年の編集...

#315 まさにいやはやしか言葉に出てこない、最新のgleeとSMASH(本国)。

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 海外ドラマネタです。この前、気付いたのですが、ERやらCSIやらHOUSEやらを見ていたら、そこにあふれている 解剖やら死体やら血といったシーンを目にしながらでも、ご飯を食べられるようになっていました。まぁ、実物は、こんなに整った姿、カタチではないでしょうから、実際にそれができるかと言えば、それは違うような気もしますが。とはいえ慣れとは恐いなと思ったりもしましたが。慣れといえば、最近の海外ドラマに必ずといっていいほど登場するゲイについても同じ。でも、これがアメリカの今なのか、と思ってしまうのは、先と同じように違うんでしょうな。こういうのは、慣れじゃなくて、思い込みとも言うのか。  さて、海外ドラマ。先日、本国でgleeのSeason3前半が終了しましたが、生徒の自殺→地区大会→カークラッシュ(その瞬間で終了)と、ちょいとイベントを盛り込み過ぎな気がしました。ここから後半再開までは数週間空くようなので、こういうネタ振りもありなのかもしれませんけど。それはさておき、Lea Micheleは、その安定感を含めて、なんだかんだいいながらもいいと思いました。West Side Storyの時にA Boy Like Thatにてハイトーンを出したことにも驚きましたが、今回のHere's to usでの、力強さあふれる高音域と、転調時のスムーズな移行やら、その幅広い表現力は恐れ入りましたと感じまして。この人、これだけの表現力を、この先、どうするんでしょうか。勝手な心配ではありますが、その収まりどころが見えてきません。映画よりも、やっぱりミュージカルなのか。  で、一方、3回目を終了したSMASHは、回を重ねるごとに視聴者数を落としつつあるようですが、質は落ちていないように思います。むしろ、gleeとの違いといいますか、SMASHが目指したところが見えてきまして、やるなぁと唸るところ多々。その中でもオリジナル曲の質にはまさに脱帽。歌い手が上手いだけではなく、作り手がいろんな意味で上手い。前に書きましたけど、情景を音や詞に表現し、それをアレンジで演出しています。ミュージカルっぽいのは事実ですが、そこには作り手の顔が見えてきますからして、そのクリエイティブという 意味でも、やられた感はとても強く。……。  いやはや、まさにいやはやなのです。あ、その2曲のリンクを張っておきます...

#313 自身を信じることで、その戸惑いを払拭して欲しい、新世代レクサス(GS)。

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 #314を書く際に重ね書きをしてしまったようで、書き直しをしました。それにしても、ここのところちょいミスが多い。そういうことがないようにと口に出してまでのチェックを心掛けているのですが、最近では、我がiPhoneは BRZに載せられたままにもてぎのコースを周回し続け、我が上着は試乗会懇親会場に置き去りにされたままに、所有者は試乗へと出掛けたり(寒くはなかった)、そのほか、あれやこれや。 さて、レクサスGSの書き直しですな。あ、書き込みは、タイムラインで並んでいるので、ナンバリングは#314と#313でひっくり返っていますが、気にしないでください。ちなみに、言葉遣い は前に書いたものと変わっているかもしれません。でも、言いたかったことは同じです。  で、GS。クルマは正常進化を果たし、ブランドとして次のステージを表現していました。ただ、個人的にはレクサスとは何か? が見えづらくなったような気がしました。ここでも書いたかと記憶しているのですが、レクサスとは、面相筆で表現されたかのような微少な、そして精密さあふれる表現がレクサスらしさであり、それを豊かさと捉える人がいる一方で、気付かない、気付けない人(それが悪いとは言いません)がいる、ブランドと捉えてきました。ただ、商売としては、それでは許されなかったようです。そこで、新世代のレクサスへのスイッチとなるわけですが、これまでのレクサステイストはそのままに、それをちょっと分かりやすく表現していました。デザインであり、乗り味であり、仕様であり、価格に至るまで。ただ、それが何でもありを許してしまい、逆にレクサスらしさが見えづらくなっているような気がしたのです。  クルマとしての仕上がりはよかった。19インチサイズのタイヤを採用したFスポーツであっても、リバウンドストロークを捨て去ることなくそれを生かして、乗り心地に犠牲を払う手前の快適さをキープし、Fスポーツ以外であっても安定性とスタビリティはスポーティを謳えるほどにハイバランスさせており、良い意味で速度感のない安心感を作り上げていました。それはまさにコンセプトに謳われているとおりのGTテイストであり、 あのドイツ車以上をあちこちに感じました。しかし 、 それぞれでキャラクターを貫くというアプローチをしながら、ウィークポイントを払拭しようと実直な改良を続けたところ、全体...

#314 Mountain LionにてiChatが消え、MessagesとFacetimeに分けた理由。

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 えっと、ここ、勘違いがあったので、書き直しました。以下、修正済みです。  突如の発表だったMountain Lionですが、実質的なマイナーアップデート版と捉えていいと感じました。Lionに詰め込みたかったものの、間に合わなかった機能を、ここで間に合わせた感が強くありますから。そう考えると、Lionの価格が2600円と妙に安かったのも納得できます。Mountain Lion代と合わせて、本来のOS代金になるのでしょう。  個人的には、新機能にオドロキは少なく、よく頑張りましたといった感が強くあった一方で、やっぱり“途中”であることを感じたりもしました。たとえば、孤立していたiChatをMessagesに置き換えたことまでは良かった。iOSとMacOSとの連携を考えたら、どちらかに統合すべきだし。ただ、その一方で、Facetimeが残っているようで。たとえば、Messagesをテキスト限定、Facetimeをライブムービー限定としたならば、両者が残る意味合いはあったと思うのですが、Messagesでもビデオチャットが出来るようで、まさに不可解。まぁ、Messagesは、iChatの進化系にあるようなので、ビデオチャット機能はこのベータ版に限るのかもしれませんが。  あと、個人的に気になったのは、MacOSの進化や方向性は見えたものの、それにハードウェアが倣い切れていない点でしょうか。近いうちに大胆な提案を行うような気がします。いや、具体的な想像はしません。自分のチープな想像などを、大きく飛び越えるものでしょうから。あ、話は変わりますが、これからのロードマップは、少し先までかなり練られた上、仕組まれていると推測します。jobs不在によるマイナスイメージを払拭するためにも。それは、こうした話題性、大胆な筐体変更やら含めて。

#312 期待を大きく超えることはなくても唸るところは多かった、BMW328i。

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 触れないわけにはいきませんな。というわけで、BMW3シリーズの話。悪いわけはないという前提で試乗しましたが、そのとおりでした。ゴルフにも言えることなんですが、いつの世代もそのベースのスタンスを崩さないところは、さすが。今回は、ラグジュアリィに通じるテイストを高めてきましたが、分かりやすく表現するならば、それは5シリーズ的なテイストでした。ですから、ファーストインプレッションは3シリーズじゃないなぁなのですが、次の瞬間に、ハンドリングに宿る生真面目さがあることに気付き、やっぱ、3シリーズだべ、と印象が変わります。この点も、いつの世代も同じかと。まさに、それもまた3シリーズそのもの。いやはや。  さて、今回試乗したのは先行デビューした328i。でも2.8Lではなくって2.0Lターボです。エンジンフィーリングは、期待を裏切ることなく、まさに2.8Lライクなトルク感とパワーそのもの。というか、踏み込んだ時の吹け上がり感やら、パワーはそれ以上。でも、不快さや演出感ありありなパンチは皆無。つまり、ジェントル。それでいながら、普段は旧世代の2.0LNAライクであって、その片鱗を全く見せません。つまり、とっても扱いやすい。いやはや。まさに、いやはや。 こうなると、6気筒から4気筒へスライドさせたことは大正解と言いたいところなんですが、吹け上がり感に軽快さはあっても、6気筒ライクな質感が消え去ってしまったのも事実。難しいですね。ここはとっても難しい。  難しいといえば、タイヤサイズ。328iのベースサイズは17インチでしたが、試乗車は18インチ。何のことなく履きこなしてしまっているかと思えば、バネ下のバタバタ感とコツコツ感が顔を出すことがあり、たまにシャシーに与えられたしなやかさのあるストローク感と見合わないことも。試乗は出来ませんでしたが、17インチで丁度いいだろうなという雰囲気がありました。  で、まとめですな。概ね、予想どおりでしたが、328iの仕上がり具合に感激したことよりも、今後導入される、320iやそのほかのエンジンに対する期待が膨らんだかなと。そう感じさせるのも、またBMWらしさですな。

#311 悪いわけがないという前提ながら、期待以上の楽しさにあふれる最近の新型車。

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 かねてより楽しみにしていた3日間が、昨日よりスタートしました。試乗会です、試乗会。まだ、明日を残しておりますが、期待どおりといいましょうか、想像以上の豊作といった感じで、毎晩なかなか寝付けなかったりします。  昨日は、VWのゴルフTSIトレンドラインでした。アレです、1.2Lターボ+7速DSGに、さらにアイドリングストップと回生ブレーキシステムからなるブルーモーションテクノロジーを加えたモデルです。と、注目すべきは、その新しい技術なんでしょうが、それはすでに搭載されているモデル同様に、不安・不確かさのないものであり、ここでは特に触れず。何より、驚いたのは、2012年モデルでの進化でしょうか。案の定、本国からハードウェアが変わったというアナウンスは全くないそうですが、乗り味だけにとどまらないクルマとしてのしなやかさが増しており、もう、脱帽状態。なんだ、この仕上がりは? と思って、タイヤをチェックしてみれば、ミシュラン( 2011年モデルからでしたっけか?)。あの乗り味は、 タイヤだけで作り上げたものではありませんが、タイヤもハーモーニーに大きくプラスしていることだけは確かです。買いです、買い。 と思っていたら、なんとパサート、さらにはポロまで、乗り味が変わっておりました。とにかくしなやかで、質感を大きくアップ。恐るべし、VWの2012年モデルといった感じでありました。  で、今日は、スバルのBRZでした。こちらは、まさに予想どおり。何が強く印象に残ったかといえばAT。トヨタ車モノでありあながら、スバル流の制御を加えることで、鋭さあふれるシフトスピードとダイレクトさを強めており、MTとは違ったおもしろさがあふれておりました。と、それだけじゃないところがポイント。さらに、 2面性を与えて、コンフォート感とダイレクト感を表現しており、17インチ仕様であっても十分に期待に応えてくれる仕上がりを見せており、これならATがいいんでないかと思えたほどでした。そもそも、BRZ、とてもいいとは漏れ聞こえてきていましたが、想像以上の良さがありました。ハンドリング? FRらしさ? 皆様の想像のとおりです。ただ、今、BRZにしても86にしても、ふと気が付くと、一部の人のクルマになってしまっています。そもそもの狙い、目指した走りを知ると、開発陣の想いとマーケティング手法に、ズレがあること...

#310 親しみはあるのに、刺激を受けることはほとんどなかった、渋谷という街。

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 日曜日の午後、友人からランチの誘いがあったので、渋谷まで出掛けました。最近、日曜日に、混雑ゆえの煩わしさから繁華街へと赴くことはほとんどありません。フリーですと平日に動けるという選択肢もありますし。まぁ、魅力あふれる誘いというわけでもなかったのですが、たまには意志と反する行動もしてみるかとばかりに出掛けたのですが。  久しぶりに歩いた渋谷は、道行く人々のスタイルやらそこにあった店舗は変わっていても、けだるさをベースとした緩さと若さという感覚が満ちた雰囲気は変わっていませんでした。ああ 、ここはこういう街なのだなと、再確認したとでもいいましょうか。  渋谷は、学生時代にはバイトのために毎日のように神南からセンター街を通り抜けて駅まで歩き、会社員時代にはデザイナーやクライアントへ行くためにクルマにて駅前の道を通過した街でした。しかし、 新宿以上に身近な街だったにも関わらず、 この街から刺激を受けたことはなかったと記憶しています。まぁ、今思えば、 この街が発していた感覚を受信するアンテナを持ち合わせていなかっただけ。なんとももったいない話ではありますが、スタンスの違いゆえに、無理に渋谷に染まらなかったことは正解だったかなとも、いまさらに思いますが。  ランチ? まぁ、別に渋谷の必要性はなかったランチでしたので、特筆すべきこともなく。そうそう、駅前のスクランブル交差点での歩き方をすっかり忘れてました。あれです、先を読み、向かい来る人と、横を歩く人のルートを確認して譲りつつも、時に妨げながら、 自分のポジションをキープするという、あの歩き方。昔は上手かったんですけどね。

#309 老舗に必要なのは時代に合わせながらも、スタンスを貫き通す自信、って話。

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 海外番組といえば、 いわゆるリアリティ番組がひとつのジャンルを築き上げていますが、まぁ、これもおもしろい作りをしていたりします。やらせか否かはさておき。American Idolのシーズン11が昨夜から日本での放映をスタートさせましたが、マンネリになりつつあるところを、X-Factorのことを気にしながらも、練ってきたなぁという印象を受けました。まだ、予選の段階ですが、ストーリーを上手く繋いでおり、見る者を不快にさせないギリギリを攻めながらも、アメリカンドリームなる可能性をベースとした構成。時に、司会者交代云々ネタも逆手に取ったり、そして、オチも作りながら、これまでを崩すことなく貫き通すスタンスは、老舗的な自信すら感じました。 プロデューサーの指示かな。プロデューサーといえば 、 ちらっとNigel Lythgoeを映すあたりは、その存在をアピールしながらも、嫌味にならないギリギリな演出かなとも。  一方、放送が終了したX-Factorは、イマイチだと感じて早期に視聴をやめました。12歳からという応募枠は、逸材発掘や話題性はありますが、歌い手としての未熟さは否めないと感じました。その一方で Over30という枠は、おもしろいと思いましたが。ただ、このタイミングで、審査員と司会者交代をアナウンスしたという戦略は、狙いすぎでちょっとイヤな感じがありました。  そういえば、やはり、昨夜が日本での放送の最終回だった、American Horror Storyは、皆、死んだけど、いちおうハッピーエンドという落とし込みは評価できるのかなと。それよりもいいなと感じたのは、シーズン毎にストーリーを完結させていく点でしょうか。前にも書きましたが、ストーリー的には目的を達成した後、人気から放送を続けるために質を落としていくドラマが多い中、この手法ならば、長々と続けることができますから。  話を戻しますが、昨夜のAmerican Idolを見てて、表現力ってのは身につけるものでじゃなく、身につくものだなと感じた次第。それにしても、ありきたりな言葉ですが、アメリカは層が厚いですな。