#312 期待を大きく超えることはなくても唸るところは多かった、BMW328i。

 触れないわけにはいきませんな。というわけで、BMW3シリーズの話。悪いわけはないという前提で試乗しましたが、そのとおりでした。ゴルフにも言えることなんですが、いつの世代もそのベースのスタンスを崩さないところは、さすが。今回は、ラグジュアリィに通じるテイストを高めてきましたが、分かりやすく表現するならば、それは5シリーズ的なテイストでした。ですから、ファーストインプレッションは3シリーズじゃないなぁなのですが、次の瞬間に、ハンドリングに宿る生真面目さがあることに気付き、やっぱ、3シリーズだべ、と印象が変わります。この点も、いつの世代も同じかと。まさに、それもまた3シリーズそのもの。いやはや。
 さて、今回試乗したのは先行デビューした328i。でも2.8Lではなくって2.0Lターボです。エンジンフィーリングは、期待を裏切ることなく、まさに2.8Lライクなトルク感とパワーそのもの。というか、踏み込んだ時の吹け上がり感やら、パワーはそれ以上。でも、不快さや演出感ありありなパンチは皆無。つまり、ジェントル。それでいながら、普段は旧世代の2.0LNAライクであって、その片鱗を全く見せません。つまり、とっても扱いやすい。いやはや。まさに、いやはや。こうなると、6気筒から4気筒へスライドさせたことは大正解と言いたいところなんですが、吹け上がり感に軽快さはあっても、6気筒ライクな質感が消え去ってしまったのも事実。難しいですね。ここはとっても難しい。
 難しいといえば、タイヤサイズ。328iのベースサイズは17インチでしたが、試乗車は18インチ。何のことなく履きこなしてしまっているかと思えば、バネ下のバタバタ感とコツコツ感が顔を出すことがあり、たまにシャシーに与えられたしなやかさのあるストローク感と見合わないことも。試乗は出来ませんでしたが、17インチで丁度いいだろうなという雰囲気がありました。
 で、まとめですな。概ね、予想どおりでしたが、328iの仕上がり具合に感激したことよりも、今後導入される、320iやそのほかのエンジンに対する期待が膨らんだかなと。そう感じさせるのも、またBMWらしさですな。

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