#1531 なんだかんだでやっぱり欲しい、ルノー・ルーテシア(フェイスリフト版)。

 ドタバタが続いて、能登でのリセットもすっかり効果を失い、とっとと心も汚れてしまった、今日この頃。能登のまとめをと思いながら、なかなかできず。しかも本日は、昨日取材、今日締め切りというプレッシャーの掛かる仕事があったりして、なおさらに、心が晴れません。というわけで、まずはウォーミングアップとばかりに、ここを書いていますが。
 ということで、題材は、ルノー・ルーテシア。今までにも記していますが、Bセグにおいて、所有したい欲がいちばん強いのが、このルーテシア。理由はあちこちに書きましたが、なんといってもデザインでしょうな。走行性能からするとプジョー208のほうがいいなと思うところも多く、また、デザインも悪くはないんですが……、って、そう欲しくてたまらないという勢いには届かない。あ、でも、MINI ONE MTのほうが、デミオのディーゼルMTもあったか……、いやいや、いずれもデザインにおいては、ルーテシアのデザインのような心を直撃するまでには至らない、敵いません。
 というわけで、さりげなくフェイスリフトを行っていたルーテシアをちょちょいと1000kmオーバー走ってきました。精悍なフロントマスクに、あいかわらずのリアビュー、さらに大人の雰囲気を強めた新色の赤と、さらに打ちのめされました。いうまでもなく走りも相変わらず。実はその直前に試乗していたのがノートだったこともあって、印象がこんがらがっているとこもあったんですが、走りそのものは大幅にブラッシュアップさせたという印象は少なく。つまりですね、あいかわらずにターボの使い方は上手く、シャシーのスタビリティもハイレベル。って、あれです、装備だけゴージャス、でも、走りはスタンダードな、インテンスでの話。なんでしょうね、この2000回転をちょいと過ぎた辺りから天井に張り付くようなトルク感。2ペダルMTのおかげもありますが、トルクとはなんぞやをしっかりと分かっているチューニング。ただ、2ペダルMTとアイドリングストップの相性は、フォルクスワーゲンの初期モデルを思い起こさせるフィーリングで、タイミングを誤ると、傾斜のあるところでは下がるは、再始動にラグがあるは、で、ユニットの世代の古さが完全にウィークポイントとなっています。せっかく付いているのにオフにしたくなるとでも言いましょうか、そんな感じ。
 って、マイナスに感じたのはそれぐらい。シートなんて、座った瞬間に、これいい! と直感できるほどのクオリティですし、エコモードは相変わらずの扱いやすさがあり、ほとんどをエコモードで走っていたほど。シャシー性能は高く、コーナーでの安定感、機敏過ぎない操縦性とのバランスに長けていまして、コーナリングスピードが速い、速い。実は、このルーテシア、日産・ノートとプラットフォームを共用しているところがあるんですが、って、実はあちらほうがその改良版の採用によって先をいっているはずなのに、ルーテシアのほうが設えはいい。ま、コストの問題もあるんでしょうけど、煮詰めといいましょうか、熟成のほうに好印象を抱きました。
 ただですね、って、また、マイナス的なことを書きますが、17インチサイズのタイヤは行き過ぎ。よほどに路面があれたところでなければバタバタを感じさせないとはいえ、昨今の流行りのストローク量不足(!)も相まって、ゴトンゴトンが顔を出す。デザインからすると17インチなんですが、走行性能を考えると、現シャシーにおいては16インチが限界ではないか、いやいや、15インチぐらいが丁度いいのではないかと感じました。って、実際には15、16インチ仕様には乗っていませんから、分かりませんが。
 それにしても、あいかわらずのリアビュー。もう、これだけで買いだと、あらためて感じました。夕暮れの陽を受けた姿なんて眺めていると、ほんと、ため息が出ます。

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