#1323 15インチのStyle(AT)も天晴れだった、プジョー208(1.2Lターボ)。
改良を受けたDS3に続きまして、同様の改良がされたプジョー208をテストドライブしてきました。#1305にて大絶賛したものの、短時間の試乗だったため、つぶさな観察までできなかったものですから。前回はAllure Cielo Packageでしたが、今回はStyleのAT。つまり、1.2Lターボエンジン+6ATとユニットは同じながら15インチスチールホイールを採用したリーズナブルなモデル。そうなんですね、たぶん、この15インチのほうが好みだろうなと思っての、指名でした。
まず、観察したのはタイヤサイズの好みついてですが……、実のところ、15インチサイズながらケース剛性をしっかりと確保しており、つまりシャシー剛性が高かった。これは、クルマの基本性能という観点からすると評価されるべきことなのですが、緩さを求めていた個人的な好みとは違っていました。といっても、悪くない、悪くないどころか、とってもいい。というか、15インチなんですか? といわんばかりのシャシー剛性(この場合はバランスか)に、ちょっと驚きました。
さらにですね、シャシー剛性の高さだけではなく、そこにしなやかさがバランスされており、コーナリングが素晴らしいこと、素晴らしいこと。コーナー手前で減速してフロントへと荷重を移しつつ、ステアリングを切り足していく際に、ヨーからロールがきれいに出てくる、出てくる。いや、きれいというよりも、美しいといった感じ。で、アクセルを踏み込んでいくと、リアが沈み込みつつ、しっかりと路面を捉えてクルマを前進させていく(曲げていく、か)。いわゆる、リアのグリップ感をお尻で感じ取れるという、あのフィーリング。なんたる、バランス感でしょうか。と、そこで、さらにはシート座面のサイドサポートが的確であることに気付きます。つまんでみると、いわゆるウレタン加減が強くて、たいしたことないと感じるんですが、コーナリングにおいては、これが絶妙。ここまでのフィーリングを作り上げていると、フォードのシートのように腰だけで体を支え切れていないことに不足を感じますが、このあたり、プジョーはシートバックに任せているところもあり、フォードのシートの作り込みとは、考え方の違いがあることも発見できます。
で、驚きはそれだけに止まらない。このシャシー、とにかくフラットライド。といっても、それは路面の情報が伝わらないようなフラットライド感ではなく、しなやかさによって路面の状況を伝えながら、そして、路面からの入力を確実にいなしながら、その後の収まりの美しさがあるというフラットライド感。特筆すべきは、リバウンドストロークなんですが、なんでこんなにきれいにまとめるかね、と言わんばかりに、挙動をすっと落ち着かせます。スーッ、ではなく、すっ、と。
あまりにいい仕上がりなので、ついついあれこれとリクエストしたくなりまして、タイヤの接地感がもう少しあるといいのになと思うところもそんなことのひとつ。この点は、16インチのほうが質感を含めて、好みかなと感じました。ちなみに、タイヤはブリヂストンのECOPIA EP25でしたから、このあたりはサイズというよりは、ブランド、タイヤのキャラクターの違いであり、グレード違いを考えると、コストの差もあるのかな、と捉えましたが。
あとは、エンジンとATですな。DS3ではやんちゃという表現をしましたが、あちらと大きくはキャラクターを変えていないはずなのに、こちらは優等生的な印象を受けました。ま、これはパワーを支えるシャシーの世代差によるものでしょう。よくよく観察してみると、あちらと同じようにエンジンレスポンス、ATのギア比からシフトフィールまで、元気の良さを前面に表現していまして、とにかく気分良く走らせることができます。といっても、エンジン排気量は1.2Lですから、トルクからパワーまで全てをバランスさせることは難しく、中回転域のトルク優先なセッティングとなっていまして、6000回転まできっちりと回すことはできるものの高回転にリニアなパワーは期待できません。ただですね、その中回転域でのトルク、特に2000〜4000回転でのトルクの太さは特筆できるほどで、それを感じ取りつつ(生かしつつ)、先ほどのコーナリングをしようものなら、もはや、ため息しか出てこないといった衝撃を受けます。なんか、表現がヘンですが、まぁ、そんな感じ。いやー、天晴れです、プジョー208。
何度も言っていますが、つくづく思うんですね、クルマって基本性能に長けていれば、自然とスポーティさを表現できるものだって。意図的にスポーティに仕立てたつもりでも、基本がなっていないクルマは、愉しさがあふれ出してこない。でも、このプジョー208のように、特筆すべきパフォーマンスを与えずとも、基本がしっかりと押さえられているモデルは、自然とスポーティさがあふれ出してくるし、愉しさに満ちている、と。そうそう、同じフランス車である、ルノーのルーテシアとキャプチャーも、改良モデルが導入されたとか。来週、試乗会ですので、個人的な興味を含めつつ、観察してきましょうかね。
まず、観察したのはタイヤサイズの好みついてですが……、実のところ、15インチサイズながらケース剛性をしっかりと確保しており、つまりシャシー剛性が高かった。これは、クルマの基本性能という観点からすると評価されるべきことなのですが、緩さを求めていた個人的な好みとは違っていました。といっても、悪くない、悪くないどころか、とってもいい。というか、15インチなんですか? といわんばかりのシャシー剛性(この場合はバランスか)に、ちょっと驚きました。
さらにですね、シャシー剛性の高さだけではなく、そこにしなやかさがバランスされており、コーナリングが素晴らしいこと、素晴らしいこと。コーナー手前で減速してフロントへと荷重を移しつつ、ステアリングを切り足していく際に、ヨーからロールがきれいに出てくる、出てくる。いや、きれいというよりも、美しいといった感じ。で、アクセルを踏み込んでいくと、リアが沈み込みつつ、しっかりと路面を捉えてクルマを前進させていく(曲げていく、か)。いわゆる、リアのグリップ感をお尻で感じ取れるという、あのフィーリング。なんたる、バランス感でしょうか。と、そこで、さらにはシート座面のサイドサポートが的確であることに気付きます。つまんでみると、いわゆるウレタン加減が強くて、たいしたことないと感じるんですが、コーナリングにおいては、これが絶妙。ここまでのフィーリングを作り上げていると、フォードのシートのように腰だけで体を支え切れていないことに不足を感じますが、このあたり、プジョーはシートバックに任せているところもあり、フォードのシートの作り込みとは、考え方の違いがあることも発見できます。
で、驚きはそれだけに止まらない。このシャシー、とにかくフラットライド。といっても、それは路面の情報が伝わらないようなフラットライド感ではなく、しなやかさによって路面の状況を伝えながら、そして、路面からの入力を確実にいなしながら、その後の収まりの美しさがあるというフラットライド感。特筆すべきは、リバウンドストロークなんですが、なんでこんなにきれいにまとめるかね、と言わんばかりに、挙動をすっと落ち着かせます。スーッ、ではなく、すっ、と。
あまりにいい仕上がりなので、ついついあれこれとリクエストしたくなりまして、タイヤの接地感がもう少しあるといいのになと思うところもそんなことのひとつ。この点は、16インチのほうが質感を含めて、好みかなと感じました。ちなみに、タイヤはブリヂストンのECOPIA EP25でしたから、このあたりはサイズというよりは、ブランド、タイヤのキャラクターの違いであり、グレード違いを考えると、コストの差もあるのかな、と捉えましたが。
あとは、エンジンとATですな。DS3ではやんちゃという表現をしましたが、あちらと大きくはキャラクターを変えていないはずなのに、こちらは優等生的な印象を受けました。ま、これはパワーを支えるシャシーの世代差によるものでしょう。よくよく観察してみると、あちらと同じようにエンジンレスポンス、ATのギア比からシフトフィールまで、元気の良さを前面に表現していまして、とにかく気分良く走らせることができます。といっても、エンジン排気量は1.2Lですから、トルクからパワーまで全てをバランスさせることは難しく、中回転域のトルク優先なセッティングとなっていまして、6000回転まできっちりと回すことはできるものの高回転にリニアなパワーは期待できません。ただですね、その中回転域でのトルク、特に2000〜4000回転でのトルクの太さは特筆できるほどで、それを感じ取りつつ(生かしつつ)、先ほどのコーナリングをしようものなら、もはや、ため息しか出てこないといった衝撃を受けます。なんか、表現がヘンですが、まぁ、そんな感じ。いやー、天晴れです、プジョー208。
何度も言っていますが、つくづく思うんですね、クルマって基本性能に長けていれば、自然とスポーティさを表現できるものだって。意図的にスポーティに仕立てたつもりでも、基本がなっていないクルマは、愉しさがあふれ出してこない。でも、このプジョー208のように、特筆すべきパフォーマンスを与えずとも、基本がしっかりと押さえられているモデルは、自然とスポーティさがあふれ出してくるし、愉しさに満ちている、と。そうそう、同じフランス車である、ルノーのルーテシアとキャプチャーも、改良モデルが導入されたとか。来週、試乗会ですので、個人的な興味を含めつつ、観察してきましょうかね。