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#1531 なんだかんだでやっぱり欲しい、ルノー・ルーテシア(フェイスリフト版)。

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 ドタバタが続いて、能登でのリセットもすっかり効果を失い、とっとと心も汚れてしまった、今日この頃。能登のまとめをと思いながら、なかなかできず。しかも本日は、昨日取材、今日締め切りというプレッシャーの掛かる仕事があったりして、なおさらに、心が晴れません。というわけで、まずはウォーミングアップとばかりに、ここを書いていますが。  ということで、題材は、ルノー・ルーテシア。今までにも記していますが、Bセグにおいて、所有したい欲がいちばん強いのが、このルーテシア。理由はあちこちに書きましたが、なんといってもデザインでしょうな。走行性能からするとプジョー208のほうがいいなと思うところも多く、また、デザインも悪くはないんですが……、って、そう欲しくてたまらないという勢いには届かない。あ、でも、MINI ONE MTのほうが、デミオのディーゼルMTもあったか……、いやいや、いずれもデザインにおいては、ルーテシアのデザインのような心を直撃するまでには至らない、敵いません。  というわけで、さりげなくフェイスリフトを行っていたルーテシアをちょちょいと1000kmオーバー走ってきました。精悍なフロントマスクに、あいかわらずのリアビュー、さらに大人の雰囲気を強めた新色の赤と、さらに打ちのめされました。いうまでもなく走りも相変わらず。実はその直前に試乗していたのがノートだったこともあって、印象がこんがらがっているとこもあったんですが、走りそのものは大幅にブラッシュアップさせたという印象は少なく。つまりですね、あいかわらずにターボの使い方は上手く、シャシーのスタビリティもハイレベル。って、あれです、装備だけゴージャス、でも、走りはスタンダードな、インテンスでの話。なんでしょうね、この2000回転をちょいと過ぎた辺りから天井に張り付くようなトルク感。2ペダルMTのおかげもありますが、トルクとはなんぞやをしっかりと分かっているチューニング。ただ、2ペダルMTとアイドリングストップの相性は、フォルクスワーゲンの初期モデルを思い起こさせるフィーリングで、タイミングを誤ると、傾斜のあるところでは下がるは、再始動にラグがあるは、で、ユニットの世代の古さが完全にウィークポイントとなっています。せっかく付いているのにオフにしたくなるとでも言いましょうか、そんな感じ。  って、マイナスに感じたのはそれ

#1517 NAエンジンでいいじゃないを感じさせた、トゥインゴ・ゼンMT。

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 続いては、ルノー・トゥインゴ。の、MT。そう、MTは、デビュー限定モデルでしたが、生産体制も整ったようでレギュラーモデルでの登場となりました。昨今のフランス車でMT+ベーシックグレードを条件とすると、このトゥインゴ、同じくルノーのルーテシア、そして、プジョー208の3車種しかありません。ところが、それら、キャラクターやレイアウトはさておき、比較していくと、そのエンジンは、ルーテシアのみターボで、残りはNAとなります。しかも、その2台、いずれも2ペダルトランスミッションならばターボが組み合わされる……、って、つまりはMTを選ぶためにはターボを諦めなければなりません。そう、トランスミッションだけに止まるない迷い処となります。  ましてや昨今のヨーロッパ車のダウンサイジングターボのフィーリングやら燃費を考えると、NAに不足をイメージしてしまうもの。実際に、あれらターボの仕上がりはとってもいいですし、それこそ買いの要素となっています。しかしですね、そう思いつつも、実際にはどうかと言いますとね、 #430 にて書きましたけど、プジョー208 Allure(MT+NAエンジン)に乗ったところ、不足どころか、十分であることと、ちょっと忘れていたナチュラルなフィーリングに感心しきり。そう、やっぱりNAはいいよね、的なあの印象にあふれています。昨今のCVTって良くなったよねと感心しながら、ATに乗ってしまうと、やっぱりね、と思う、あの感じに似ているとでもいいましょうかね。  と、こちらも前置きが長くなりましたが、トゥインゴの0.9LNAエンジン+MT、とっても良かった。ターボ+2ペダルトランスミッションよりも、好きかもしれないと思えるほどに、バランスが上手く仕立てられているんですね。自分でどうにでもなるというMTたる利点は、その緩さすら自らでコントロールできるようになっており、2ペダルであるEDC採用グレードよりもまったり感にあふれています。充足感があるとでもいいましょうか、そんな印象。もちろん、ターボエンジンのようなトルク感はありませんが、ナチュラルに吹け上がる感と、必要にして十分のパワーがありまして、まさにこれで十分どころか、これがいい、を感じ取れます。なんていうんでしょうかね、走っているうちに愉しくなってくる、笑みがこぼれる、大げさにいえば、独り言を言いたくなるとか、笑っ

#1455 運転しても、眺めていても、ひたすらに愉しい、ルノー・トゥインゴ。

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 トゥインゴです、ルノーのトゥインゴ。ただ、ヨシダ的なロングドライブではなく、ちょっと撮影で使いました程度ですので、じっくりとはインプレッションしていません。が、 #1418 で語りましたように、とにもかくにも愉しいのひとことに尽きます。それは、MINIに表現された愉しさとはまたちょっと違うものでもあり、でも、大枠においては共通項にもなっているという愉しさですな。  とにかくですね、このシャシーの粘りったら、これぞ粘ると言わんばかりの粘りよう。その安定性たるや、ハイレベルで、ドライバーを含め、乗員に安心感を与えてくれるもの。唐突なアライメント変化など見せません。それでいながら、RRたる操縦性に長けている。クイック気味に仕立てられてはいるんですが、ここにも唐突感がなく、コーナーでは少し深めにロールさせるあたりなど、対話性がトニモカクニモ豊かで、うっとりといった感にあふれています。乗り心地は、重量バランスもあってのことでしょうかね、上屋にもう少し重しを載せたいと感じるような硬さがありますが、ストローク量豊かなシャシーフィールによって、そんなのまったく気になりません。  で、そんな愉しさ、軽快感、スポーティさを助長してくれるのが、0.9Lターボエンジンとシングルクラッチ式2ペダルMT。とにかくですね、低回転域でのトルクが太くてですね、そこには扱いやすさと頼もしさがあります。そう、結果、スポーティ。高回転まで刺激的には回りませんが、これで十二分なのではないでしょうか、といわんばかりのトルクバンドも相まって、好印象。ちなみにですね、ショートホイールベースやら重量配分やらによるピッチングが懸念されますが、って、ありますが、あるんですが、不安にさせるレベルには届いていませんし、それどころか、速度を上げていくと、何か? と言わんばかりのフラット感を見せるんですね、これには驚きました。そんな速度域でのコーナリングは、言うまでもなく、とんでもなく安定していましてね、そこに深い、深い、深い、深い、対話性もあるんもんですから、もう、感激といった感じ。まさに脱帽ですな。  そんなトゥインゴを返却した後、フィエスタに乗ったらどう感じるかと自ら興味津々でしたが、意外にも、フィエスタのまとまりの良さに感心し、フィエスタの良さを改めて感じた次第。特にシートの作り方や、シャシーへのコストの掛

#1436 止まるのか、突き抜けられるか、メガーヌに感じたデザイン考。

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 本日締め切りの執筆は、先ほど、無事に納品いたしました。やればできるもんですね。といいつつ、この3日間、取り掛かり時間が午後、しかも遅くなっていたりして、よくぞ、納品できたと、感心していたりします、自分に対して。さて、本日の執筆で印象に残ったクルマといいましょうか、調べものしていて突き当たったことについて、記しておきましょう。  って、いや、ルノーの新型メガーヌですわ。改めて眺めていたら、実にカックイイー。そう、カッコイイではなくって、カックイイーって、感じのカッコ良さ。しびれています。ルノーのデザインって、どうして、こうカッコイイんでしょうかね。ま、フランス車すべてにいえることでもあるんですけど、ルノーはルノー、プジョーはプジョー、シトロエンはシトロエンって感じで、それぞれに流行を追いかけることなく、オリジナリティをデザインしながら、それが破綻していない。スバラシイですな。やっぱり、フランスだからなんでしょうかね。  このメガーヌ、フェイスで特徴的なのはランプユニットを飛び出したライトライン。飛び出しながらも、飛び出したところまでユニットにしてしまっています。この手のいわゆるカタカナのコの字モチーフのデザインは、最新のクルマでは珍しくなく、あちこちで見かけます。しかしですね、いずれもおもしろくない、といいましょうか、同じテイストに止まっていて、そこを超えていない。なんかなぁ、つまらんなぁと思っていたら、このメガーヌの突き抜けたデザイン。ランプユニットからはみ出させることを考えもしなかっただろう人にはできないデザイン。そもそも、もっている感性が突き抜けていたから、実際に突き抜けたデザインにできたのでしょうな。  さらには、テールランプのデザインも、スバラシイのひとこと。各ブランドですね、いかにワイドに見せるかに苦心しているようですが、気が付けば、ランプが点灯した際にL字を描くという手法ばかりを目にします。BMWを追いかけてどうすると思いつつ、前を走るクルマを見るたびにツマラナイなぁと感じていました。特にですね、寸法がないところに無理矢理に押し込んだL字テールランプのモデルなどは、見かけると、もはやがっかり感すら覚えてしまいます。で、このメガーヌのテールランプ。そうなんです、L字にしなくたって、フェンダーから通してしまえば、なんのことはない、ワイドな表現そのもの

#1418 おもしろさとたのしさが、湧き出してくる、ルノー・トゥインゴ。

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 いや、迷いましたさ、ルノー・トゥインゴ。あ、フィエスタと、どっちにするか。ま、トゥインゴに乗る機会を得る前に、フィエスタがやって来るスケジュールだったこともあり、フィエスタになったという流れとはなりましたが、それでもやはり気になる存在でした。  で、肝心な走りですが、これがとってもよかった。ま、悪いわけないですわな、最近のルノーの作り込みと、日本法人のスタンスからして。何よりも価格付けが思ったよりも抑えられていて、好印象でしたし。個人的にRRというレイアウトにはそれほどまでに強く惹きつけられてはいませんでしたが、やっぱりですね、素直なハンドリングといいましょうか、フロントをハンドリングに特化させたことによる恩恵は大きく、それも楽しさを引き出している大きな要因となっていました。ま、正直、素直というには、パワステ含めて、フィーリングにこのクラスなりの曖昧さがありますから、不足を感じる部分もあります。ありますどころか、たくさんあります。しかしですね、それを超えたところにあるといいましょうか、その先、いや、その根本にRRたる素直さがあり、そこにルノー流の仕立てがありますから、先のマイナス要因もこんなもんかなと捉えることができます。試乗会は強い雨が降っていましたので、首都高のコーナーは少々おっかなびっくり走っていました。しかし、だんだんと慣れてきて、そんなシーンでアクセルを踏んでいくと、タイヤがグリップを失いそうになるところが見えつつも、最終的にはしっかりと踏ん張ってくれるため、安定感のほうを強く感じました。なんていうんでしょうか、悪い意味でのRRらしさがなく、RRの走りはこういうものだと知らない人にとっては、まさに普通に乗れる仕立てになっています。ま、当たり前ですな。  試乗会では、ドライブと同乗との機会がありましたが、ま、快適性という面では、リアシートでのロングドライブは辛いと感じました。座面長が絶対的に不足していますし、ヘッドレスト一体型になったフロントシートのヘッドレスト部分が、目の前にありまして、はっきりいって視界は狭い。ただですね、不足していようが、疲れようが、リアシートに2名乗って、つまり4名乗車でどこかへ出掛けたくなる誘いがあります。キャンバストップモデルを選べば、目の前にヘッドレストがあろうとも、頭上にある突き抜けた開放感があります。それはモール街では

#1405 1.2Lターボ+EDC搭載に止まらず、走りにも美点がある、ルノー・カングー。

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 もはや、ここまで人気がありますと、ノーマークとは表現できず、世間に対するアンチテーゼ的ともいえず、唯一無二的な支持を得ている、ルノーのカングー。周囲にも、カングー乗りは多くてですね、って、1.2Lターボ+MTになってからふたりが購入しています。現行型の初期モデルに乗っている人もいます。ま、皆、ちょっと変わっています。いや、ヘンって意味合いではなくって、それぞれにライフスタイルがあるといいましょうか、センスを含めて、オモシロイ生き方をしている人々ですな。で、そんなカングーの1.2Lターボに6速EDC(デュアルクラッチ式の2ペダルMT)が登場。これまでの2ペダルモデルは4速でしたから、6速になったこと(プラス1.2Lターボエンジン)で、燃費は大幅に改善、というわけですな。つまりは、カングーのウィークポイントが払拭されたわけです。  そもそもヨーロッパではMTが主流な上に、あちらのカングーは、日本のようにここまでの市民権を得ていないこともあって、2ペダル仕様は軽視され、1.6LNA+4ATのまま半ば放置されていたわけですが、日本市場からの強いアピールによって、1.2Lターボ+6速EDCモデルが実現し、さらには、日本向け仕様がいちばん最初に生産されたという異例づくしだったとか。  ま、そんなカングーに乗るために、試乗会へと出掛けたのですが、1.2Lターボ+EDCはルーテシアやキャプチャーで体感済みでしたから、なんとなくの予測はできていました。できていたはずなのですが、その期待を裏切られた。あのですね、良かったんですよ、これが、とっても。シャシーセッティングがですね、重量やらを合わせただけではなくて、その先へ行っていました。そもそも、カングーの乗り味は緩さあふれるものであり、動きを許し、ロールを許し、でも、緩すぎを許さないかのようにスタビリティを与えているという、なんとも、好き嫌いが明確に分かれる乗り味でした。  ところがですね、スタビリティがアップしていた。具体的なロールフィールが改善されていまして、相変わらずの重心高があるがゆえのボディの重たさを感じ、ヨーが残るという、あのフィールはあります、ありますけど、その加減がかなり抑えられていて、好印象。EDCのチューニングもなかなかで、重量のあるモデルなりにトルクバンドを上手く使いこなしつつ、マニュアル操作でのレスポンス

#1400 フィエスタを選んだ理由 その10(ルーテシアにしなかったワケ)

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 迷いに迷ったといいましょうか、208が最有力候補となっていた頃、ルーテシアも同様に最有力候補となっていました。つまり、両車だけで、比較していました。  ちなみにですね、ルーテシアは、完全に好みのデザイン……、なんて話は、散々にしてきましたが、ひと目惚れしたデミオとはちょっと違って、ルーテシアには見れば見るほどに惚れ込んでいくという魅惑がありまして、特に、そのリアビューは、もはや、打ちのめされまくりといった感があります。ルノーのデザインの妙といいましょうか。ま、まさに、ルーテシアのデザインコンセプトである、FALL IN LOVEといった感じでしょうか。って、ルノーのデザインコンセプトであるTHE CYCLE OF LIFEになぞると、人生の始まりである恋に落ちる……、ですから、50歳手前のおっさんが、何を言っているんだってことになりますが、ま、落ちてしまったものは、仕方ない。年齢は関係ないんです。  そんなルーテシアですが、RS、GT、1.2Lターボ、0.9LターボのMTのいずれも好み。特に、GTについては、1.2Lターボの良さを、RSモードで違った一面を表現しつつ、何よりも、ルノースポール仕立てのシャシーと、RS譲りのシートから、それをリーズナブルであり、買いであると明言しています( #1364 、 #958 )。最新モデルは、1.2Lターボエンジンは改良を受けていないままですが、パンチやパワーで改良を受けた1.2Lターボに負けていたとしても、バランスを考えると、実にいい仕上がりを見せていまして、その点でも不足なし。ないんですが、やっぱりですね、ここで、MTで乗れないことに不足を覚えるわけです。いや、いいんですよ、悪くないんです、EDC。でも、MT。  となると、ここで、1.2Lターボモデル、そして、同様のキャプチャーまで、リストから落ちてしまいます。逆にですね、ここで出てくるのが、0.9Lターボを搭載したZENのMT(写真右)。 #1142 、 #1297 にて、燃費の良さ、走りの楽しさから、高速域のスタビリティまで、期待に応えてくれるポテンシャルを持っているなんて、散々に書いています。って、読み返してみると、どうして、このモデルにしなかったんだろうと思うところ多々ですが、ま、それほどに良かった。フィエスタには悪いんですが、やっぱりですね、このデ

#1398 フィエスタを選んだ理由 その8(デミオ、CX-3にしなかったワケ)

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 さて、話を乗用車系に戻しましょう。ここまで語ってきてお気付きかと思いますが、ヨシダ好みのキーワードは、ディーゼル、MT、4WDの3つ。それがクロカンモデルかどうかは別にしてですね、好みは、その3つなんです。となるとですね、あるんですよ、それを満たしてくれるクルマが。しかも、現在、新車として販売されているモデルが。そう、マツダのデミオとCX-3。  いや、迷いましたよ、かなり、相当。でも、実のところ、早々に脱落していました。その理由は、デミオ15MBを知ってしまったからというもの。 #1046 、 #1056 にて書いた、デミオのディーゼルの絶賛ぶりを読み直してみると、なんで、デミオにしなかったかなぁと思ったりもしますし、なおさらに、選んだフォードフィエスタは先代デミオとベースを共用していますから、そう考えると、なんで最新型デミオにしなかったかなぁと思ったりもします、ほんとに。しかしですね、フィスタにはデミオにはないシャシーの素晴らしい仕立てがありましたから……云々。  その話はさておき、MTであること、ディーゼルであることは、自分にとってかなり惹かれる条件となっていました。では、15MBに試乗したら、なぜにそれが薄れてしまったのかってことなんですが、これはとても単純。装備類はシンプルでいいと思っている身としては、それに応えてくれている15MBの装備内容に惚れ込み→1.5Lエンジンのフィーリングにもうっとり→150万1200円という価格にしびれ→いつしかデミオを選ぶなら15MBだと思っていたと。そう、イチオシと書いた(→ ■ )、あの頃ですな。そうなんですね、デミオのディーゼル、いいんですが、15MBと比較したら、いつしか割高と捉えてしまっていた。  ところがですね、その15MBにもしなかった。ベースモデルたる素材として捉えてもとてもいいモデルだと感じましたし、吊るしで乗ってもいいと思ったんですが、やっぱりですね、専用スペックを与えて欲しかった。それは、シャシー。いや、高価なものでなくてもいいんです、もう少しバランスを整えただけのものでいい、つまり、エンジンフィールに見合った、サスペンションフィール。ただ、そんなことしたら、先の価格は実現できませんし、この15MBの企画自体が頓挫してしまう。それを承知の上で、言っていますが、ま、個人的にはそう感じてしまったので

#1364 改良前のままでも、十分に買いの要素が詰まっている、ルーテシアGT。

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 ふと思ったわけですよ、ルノー・ルーテシアとキャプチャーの1.2Lターボエンジンとトランスミッションが改良を受けたものの、ルーテシアGTは以前のままに放置されるって、どうなのさ、って。GTのほうが燃費が悪いのはいいとしましょう、でもね、遅いってのはどうなのか、と思ったわけです。というわけで、思い立ったら即行動とばかりに、テストドライブへと出かけました。  で、いきなりですが、結論。個人的には、以前のエンジンフィーリングのほうが好き、かな。理由としてはあれこれとありますが、アイドリングストップによるギクシャクがない、急激なトルクの盛り上がりがない分扱いやすさがある。速さについてはですね、RSドライブモードをオンにすれば、パワーとトルクはピークを上回らないものの、レスポンスやらトランスミッション制御がスポーティになりまして、つまりは、好印象。  ま、そう感じたのは、エンジンフィールだけではない、GTなりの価値をそこに見出したから、ってことがあります。それは、なんといっても、ルノースポールが仕立てたシャシーでしょうな。はっきり言って、スポーティ。サーキットスペックとは言いませんが、その手前をきっちりと仕立ててありまして、まぁ、日常においては路面が荒れているようなところ、道路の継ぎ目では硬さを感じさせます。なので、誰か同乗してどこかへ出掛けたいモデルとはちょっと異なるかな、と。そんなキャラクターを持っていますが、これが、速い。つまり、シャシーが速い。って、シャシーの役不足を感じるほどに、速い(シャシーが速い)。クイック感を演出したのではなく、余計な動きを取り除いたと言わんばかりの仕立ては、コーナーでは無駄なロールをさせず、かといってロールを許しつつ、その動きにしなやかさがあり、美しさがあり……、そう、コーナーが愉しい。ただですね、ちょっと優等生的に仕立てすぎな感もありまして、208XYやフィエスタのような、余地がない。いや、いいことなんですよ、いいことなんですが、あまりにクール過ぎるキャラクターに、最初戸惑いを覚えたほど。  もうちょっと言いますとね、このシャシーの真価は、クローズドコースでないと感じ取れないと思います。それを発見すると、日常の硬さもまったくといっていいほどに、気にならなくなります。そして、何よりもシートがいい。R.S.と同じ形状となるシートは、セミバ

#1357 元気良過ぎと感じるほどに快活になっていた、ルノー・キャプチャー。

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  #1329 にて改良型エンジン+トランスミッションを採用したルノー・ルーテシアについて書きましたが、さて、同じ内容で改良を受けた、キャプチャーの話。あのですね、えっとですね、簡潔に言いますと、スポーティ過ぎると言いましょうか、速過ぎといった感がありまして、正直、ここまでいるんだろうか、といった感があるほど。ルーテシアで感じたことと基本的になんら変わりはなく、軽快感が全面に表現されていました。それにしても、ドライブトレインを含めて、転がり抵抗の低いこと、低いこと。コースティングモード(この場合はNですな)にしなくとも、Dのままで転がっていきます。なので、先の流れを読みながらの無駄なアクセルワークを行わないドライビングをしようとすると、アクセルをいつもよりも踏み込まなくていいという、ちょっとした慣れが必要となります。ま、そもそもトルクが出ているってのもありますし、ね。  ただ、そこには日常においては扱い難さもありました。信号待ちからの発進において、ですな。まずは、加速しすぎといった感がありますので、先の滑走含めて、慣れでは対処できない無駄(ブレーキ操作)を必要とすることがあります。それに加えて、アイドリングストップ機能が付いたというはいうものの、完全に停止しないと再始動しないつまり旧世代タイプ、かつ、ブレーキホールドしてくれないことがありまして、ちょっとやっかいなシーンもしばしば。発進時にブレーキペダルから足を離して、アクセルペダルを踏み込んだものの、クラッチが繋がっていないし、あれ、ブレーキも保持していない、おっと後退しているじゃん……、と思ったら、突然にドンとばかりにクラッチが繋がって、ギクシャクしながら発進していくという。  ブレーキホールドを行う条件として、ある程度の傾斜が必要なのだろうと思いつつ、クラッチフリーで後退するような傾斜でもホールドしておらず。逆にそれほどでもない傾斜でホールドしていたりとか、このあたりは探り切れずでしたが、ま、いずれにしても、いち早くデュアルクラッチを採用していたVWを振り返ってみれば、ま、最新世代のユニットが搭載されるのを待つしかないんでしょうな、といった感じを受けました。  テストドライブに連れ出したグレードは、インテンス。標準採用されている17インチサイズのタイヤが起因した硬さに最初戸惑いを覚えましたし、個人的に

#1350 装備、価格、もちろん性能含めて、ヨシダイチオシなデミオMB。

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 MTやら、Bセグやら、そのあたりのキーワードが続いていますので……、というわけで、再びのデミオ。しかも、ガソリン。でもって、ハイオク仕様。そう、昨年秋にモータースポーツのベースモデルとして登場したMB。しかしですね、その素性は、スッピンにするのではなく、ラインでの手間やら、コストを考慮して、13Cのちょっとのあれこれを省いて、はいどうぞ、といった仕立て。つまりですね、オーディオ(USB端子接続可能)は付いているし、エアコンもマニュアルタイプになるけども付いている。サイドカーテンエアバッグは外されたようですが、LEDウインカー付きドアミラーも標準となもし。個人的にはリアシートがベンチ式になることとトノカバーレスとなることが残念でしたが、ま、オプションとして選べますから許しましょう。  ちなみに、ボディやサスペンションは1.3Lガソリン仕様、そのまま。つまり、どうせ変えるでしょうからという思惑もあってのこと。ところがですね、このMB、とっても良かった、すごく良かった。何が良かったって、そもそもベースポテンシャルに長けているので、特別なチューニングを施さなくてもですね、このままで乗れる。というか、とってもいい。ボディ剛性感やらステアリングフィールやら、サスペンションやらに、Bセグ的なコストのあれこれを感じますが、バランスとしてまとまっています。ま、何よりもエンジンがいい。ロードスターにも搭載されているP5-VPS型をこのモデル流にアレンジしたものですが、低〜中回転域のトルクを太らせつつ、トルクバンドたる領域を上にしっかりと確保しておりまして……、これが、おもしろい。ま、刺激という面では高回転域で不足を感じるかもしれませんが、トルクバンドが広いことも手伝って、むしろ使いやすさのほうが印象に残ります。個人的に強く印象に残ったのは、2000〜3000回転でのトルク感と、そこから先、高回転手前までの伸び感でしょうか。それに見合った6速MTのギアレシオもあって、気持ちよさがあります。それでいながらアイドリングストップ機構まで付いていますから、日常で使えます。って、どうして外さなかったんでしょうかね。ロードスターにはレス版があるんですけどね……。って、日常で使えることもキーとして大きかったんでしょうね、きっと。  サスペンションはガソリン仕様のまま、タイヤはディーゼル専用に開発

#1329 数値は小変更、でもフィーリングは大きく変わっていた、ルノー・ルーテシア。

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 さてと、エンジンとトランスミッションに改良を受けた、期待大のルーテシア、キャプチャーの試乗会へと出掛けてきました。期待は相当なものでしたから、果たして、それに応えてくれるのだろうかと、少々の心配もありましたが、ま、結論を先に言いますとね、予想していた以上のポテンシャルが与えられていました。簡潔に言いますとね、トルクが太くなっていまして、それにギアレシオをぴたりと当てはめてありまして、って、制御もあいまってなんですが、加速感と軽快さを大きく高めていました。  あ、試乗できたのは、今回はルーテシアのみ。グレードは17インチホイールをはいたインテンスでした。個人的にはトルクが太ったこと、いやいや、トルクが豊かになったことに感激しましたが、あれこれと観察してみると、1.2Lという排気量ながらかなりの低回転から豊かなトルクが発生しており、それをギアが上手く拾ってくれるもんですから、軽快感とまで表現できるようなパワフルさ、スポーティさを手に入れていました。いや、素晴らしい、素晴らしい。  そうなんですね、エンジンだけじゃないんですよ、この良さって。トランスミッションとの息の合ったコンビぶりもトピックなんです。たとえば、少々アクセルを踏み込みつつ加速しているようなシーンで、このトランスミッション、早々とシフトアップをします。おいおい、もう少しひっぱったほうがいいんじゃないかと思いつつタコメーターを見ると、落ちた先が2000回転以下。これじゃ加速が繋がらないじゃないかと思いきや、そこでしっかりとトルクが出ていて、加速していく。つまり、お互いにお互いのことが分かっているわけです。ちなみに、ECOモードでは1750回転あたりまで落ちるんですが、それでも加速感は途絶えることなく、しっかりと繋がっていきますんで、こちらも心配など不要。  ただですね、発進加速の際には、そんなにアクセルペダルを踏み込んでいないのに、2500回転付近まで引っ張りますから……、って、そうなんです、ターボ(タービン)マネージメントがしっかりとできているんですね。無理なことはしない、でも、できることはします、って感じで。高回転については、4000回転と少し先までといった感じでしたが、まぁ、先の下でのトルクを考えると不足とは言えないところですな。  さて、今回の試乗会では、個人的にもうひとつ、チェックしたいこ

#1323 15インチのStyle(AT)も天晴れだった、プジョー208(1.2Lターボ)。

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 改良を受けたDS3に続きまして、同様の改良がされたプジョー208をテストドライブしてきました。 #1305 にて大絶賛したものの、短時間の試乗だったため、つぶさな観察までできなかったものですから。前回はAllure Cielo Packageでしたが、今回はStyleのAT。つまり、1.2Lターボエンジン+6ATとユニットは同じながら15インチスチールホイールを採用したリーズナブルなモデル。そうなんですね、たぶん、この15インチのほうが好みだろうなと思っての、指名でした。  まず、観察したのはタイヤサイズの好みついてですが……、実のところ、15インチサイズながらケース剛性をしっかりと確保しており、つまりシャシー剛性が高かった。これは、クルマの基本性能という観点からすると評価されるべきことなのですが、緩さを求めていた個人的な好みとは違っていました。といっても、悪くない、悪くないどころか、とってもいい。というか、15インチなんですか? といわんばかりのシャシー剛性(この場合はバランスか)に、ちょっと驚きました。  さらにですね、シャシー剛性の高さだけではなく、そこにしなやかさがバランスされており、コーナリングが素晴らしいこと、素晴らしいこと。コーナー手前で減速してフロントへと荷重を移しつつ、ステアリングを切り足していく際に、ヨーからロールがきれいに出てくる、出てくる。いや、きれいというよりも、美しいといった感じ。で、アクセルを踏み込んでいくと、リアが沈み込みつつ、しっかりと路面を捉えてクルマを前進させていく(曲げていく、か)。いわゆる、リアのグリップ感をお尻で感じ取れるという、あのフィーリング。なんたる、バランス感でしょうか。と、そこで、さらにはシート座面のサイドサポートが的確であることに気付きます。つまんでみると、いわゆるウレタン加減が強くて、たいしたことないと感じるんですが、コーナリングにおいては、これが絶妙。ここまでのフィーリングを作り上げていると、フォードのシートのように腰だけで体を支え切れていないことに不足を感じますが、このあたり、プジョーはシートバックに任せているところもあり、フォードのシートの作り込みとは、考え方の違いがあることも発見できます。  で、驚きはそれだけに止まらない。このシャシー、とにかくフラットライド。といっても、それは路面の情報が伝

#1309 スペックは違えども愉しさは同じ、アバルト695ビポストとスマートフォーツー。

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 スポーティがもたらす愉しさを全面に打ち出していたのが、アバルト695ビポスト。いくらハイパフォーマンスチューンを施しているからといって、標準仕様で599.4万円はちょっと高すぎやしないかと思って、乗ったらば、……、いやー、まさに絶品といった感がありました。安い。これ、安い。なんていうんでしょうかね、ベースを感じさせないといいましょうか、そんな感じ。それでいて快適性もある。シフトレバーに手を伸ばすと、すっと手に馴染み、そしてシフトパターンに沿って手を動かすのではなく、手の動きにシフトパターンが付いてくるかのようなフィーリング。新型ロードスターにもその雰囲気はありますが、その上をいっています、これ。当日は、残念ながらエンジン不調でブーストが上がらないという状況でしたが、その片鱗から察するに、公道でフルパフォーマンスを愉しむことは、まぁ、無理でしょうな……。それにしても、愉しい、愉しい。  で、速度域といいましょうか、加速度域は違いますが、やはり愉しさがあふれていたモデルがスマートフォーツー。ボディサイズを大きくなりましたが、いい加減とは異なる、あのラフさあふれる乗り味がイマドキ流にアレンジされていました。それにしても、久しぶりに乗りましたよ、 ピッチングが感じられるクルマに。やっぱりホイールベースが短いと難しいんだなと最初思いましたが、これ、違いますな、あえて仕立てていますな、といった感じ。フォーフォーに乗ることはできませんでしたが、あちらがあるから、こちらはこういう仕立てにすることができたんでしょうね。なんて考えると、ルノー・トゥインゴの乗り味が果たしてどうなるか、愉しみだったりもします。

#1297 イチオシに変わりなかった、ルノー ルーテシア ゼン MT。

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 現在、市販されているクルマの中で、個人的な観点から、最も注目しているのが、ルーテシア・ゼンのMTモデル(0.9Lターボ)。なんて話は、以前から。すでに #1061 での試乗会から絶賛し、さらにロングインプレッションした #1138 、 #1140 、 #1142 にてさらなる大絶賛をしています。しかし、ふと、今、どう感じるのだろうかと思い、再び借り出しました。そして、過去の記述を読み直してみたんですが、まぁ、少々大げさな表現はあるものの、おおむね、そのとおり。なんで大げさな表現になったかと言いますとね、体がクルマに馴染む前と、馴染んだ後で、車に対する捉え方が、大きく変わってくるから。変わってくるって表現すると、違うな、えっと、おおらかになった分、異なる捉え方をできるようになるから、っと書いたほうが伝わりやすいかな。  ま、分かりやすいのは、ECOモードですな。ルノーのECOモードについては、このモデルだけではなく良くできているって話をしてきました。が、改めて、0.9LターボMTで探ったところ、アクセルペダルを深く踏み込んだ時に期待していたほどトルクが乗ってこないって印象を受けました。って、当たり前です、トルクを意図的に削いでいますし、何より、小排気量ターボですから。ただ、それが分かっていても、発進の際には、アイドリングストップ制御からの復活、MTゆえのクラッチ操作もあるもんですから、イマドキの発進加速と比較するとスロースタートとなるんですな。ただ、これですね、長く乗っていて気が付いたんですけどね、周囲のイマドキのモデルと比較してのこと。やたらと見かける、軽自動車ターボユーザーの発進加速だけに何かを求めてアクセルをやたらと踏み込むような走りと比べた時などは、特に思うんですよ、あっちは660ccターボ+CVTだから速いなぁ、って。ところがですね、比較対象がいない単独発進の際には、不足を感じませんし、むしろ、この滑らかな発進加速って、たしかに過去の発進フィーリングなのかもしれないけど、実は低燃費を引き出すことも含めてとっても理想だったんじゃないか、なんてことまで気付かせてくれます。そして、それはさらに、何かに価値を求める時、他人(他車)と比較するんじゃなくって、自分の評価軸(尺度)を大切にもちなさい、なんてことまで気付かせてくれるのです……。え、ちょっとそ

#1266 楽しさとオモシロさにあふれていた、東京モーターショー。

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 ここを放置していたのは、忙しかったこと、体調不良など、あれこれと重なってのこと。ただ、日々の取材やら、執筆やらは続いていましたので、あれこれとネタはあります。というわけで、まずは東京モーターショーのあれこれから。どのメーカー、ブランドのブースも見どころがあって、おもしろさがありました。今回の注目は、やはりマツダのRX-VISIONでしょうな。チラ見せから始まって、公開しても、詳細を語らないというスタンスは、まさに演出であり、仕掛けであり、その手法も好印象。ただ、このモデルを見ると、市販前提ではないコンセプトモデルは出品しないって話、大丈夫かなぁと思いつつ、ま、そんなあれこれを考えさせるところもポイント。個人的には、コンセプト、サイズともにスケールダウンさせることなく、手が届かない価格でもかまわないから実現して欲しいものだなと感じましたが。スポーツカーたる定義をすべてデザインしているこのモデル、とにもかくにも美し過ぎます。  ブースデザインで印象的だったのは、ルノー。前回はマツダでしたが、今回はルノー。というか、今回のマツダのブースデザインにあまりおもしろさを感じませんでした。期待していたんですけどね。で、ルノーの話。バンプと呼ばれる丘を表現したブースはセンターが盛り上がったデザインなのですが、これが、寝転がって昼寝したくなるような緩さにあふれていまして、とても良かった。いや、褒め言葉です、褒め言葉。ちなみに、海外のモーターショーでは、もっと広いスペースを使うことができるため、こぶが連続するそうですが。もちろん、新型トゥインゴも良かった。デザインの妙といいましょうか、RRらしさとルノーらしさとを上手くバランスさせていて好印象。気になるのは、その価格。これだとルーテシアとの価格帯に重ねてくるのかな……、とちょっと心配。下の価格帯にしたら天晴れですが。  トヨタのKIKAIは、実際に目にすると、写真では感じ取れなかったような作り込みに感心します。ショーモデルだからということもありますが、見せるところを見せるというか、見たいところを見せる、らしいところをアピールする、そんなデザイン性にひたすら感心。それでいながら、そのままに走り出しそうな作り込みもとてもいい。今の感覚をもった人たちも、昔の感覚から抜けだせない人たちも納得させられる、そんな1台です。  そういった意

#1263 あれこれワクワクしてくる第44回東京モーターショーの話(その4)。

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 東京モーターショーの情報については、公式発表があったらどんどん書いていく予定でしたが、それどころではない状況に追い込まれて……。でも、中途半端はいけませんから、続けます。そのままに、発表順に。  三菱自動車については、前回のSUVコンセプトカー3台で、デザインだけではなく、ブランドとしての方向性を示したイメージが強烈に残っています。いずれも、コンセプトカーでありながら、デリカであったり、パジェロであったりと、具体的な車種といいましょうか、コンセプトが想像できるところも良かったかな、と。で、今回ですが、コンパクトモデルであることを訴えながらも、コンセプト要素はそのままのモデルMITSUBISHI eX Conceptを出展します。コンパクトクロスオーバーであり、次期RVRのポジションを明確にしたかのような、そんなテーマも感じます。写真から判断するとかなり大柄なモデルに見えますが、全長は4240mm、全幅は1780mmと、まぁ、まさにRVRポジションだったりします。コンパクトながら迫力を感じるというデザインの妙も見どころのひとつでしょうか。インターフェイスもポイントですが、タイヤまで張り出したというホイールのリムデザインも要チェックとなっています。  で、ルノー。今回はコンセプトモデルについては何もアナウンスなく、トピックは市販モデルであるトゥインゴが日本初披露ってこととなっています。もちろん、興味津々ではありますが、フランスのブランドってのは、実はブースデザインも見どころのひとつ。前回のルノーブースは凝りに凝った感はなく、ただ、向かい合わせにあったスズキにブルーやオレンジのハスラーが展示されていて、キャプチャーとのコントラスト、いやいや、キャプチャーとともに華やかだったことを覚えていますが。そして、今回は、ブースデザインにも見どころがあることがアナウンスされています。Bump(バンプ)と呼ばれる丘状のフロアと、デザインテーマであるライフステージの移ろいを変化する色で表現したというポール状のシーリングライトで……。これもまた楽しみですな。  そして、レクサス。何やら、ワールドプレミアを飾るコンセプトカーが存在することがアナウンスされていますが、デトロイトではなく、東京で発表するところに何か意味があるんでしょうな。コンパクト? と思ったものの、ジュネーブでLF

#1203 あれこれ付いていませんが不足を感じさせません、メガーヌ・ゼン。

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 そもそもですね、ベーシックがいいわけですよ。と、唐突に始まりますが、ベーシックがいいと、ハイパフォーマンスもいい、つまり、ベースとなる作り込みをしっかりとすることで、自ずとハイパフォーマンスモデルも良くなる、とは、以前から述べますが、そんな話を。   ルノー・メガーヌに追加されたゼンの話です。最近の日本におけるルノーは、カングーとルノースポールという半ば2本立てという展開をしてきました。いや、ベーシックもありましたけど、力の入れ方としてって意味合いで。で、その2本もしっかりとしてきたので、もう1本ベーシックという柱をしっかりさせようと動き出しました。その第一段として、最新型ルーテシアをローンチし、そのルーテシアのボトムグレードであるゼンに、ベーシックながら、唯一無二的な価値を与えた、0.9Lターボ+MTを追加。その良さについては、 #1142 にて滔々と語っていますので、そちらをご覧あれ。   で、メガーヌ。現行型については #414 でやはり滔々と語っていますが、まぁ、スポーティな仕立てということもあり、そのポテンシャルに感心を覚えました。で、今回のゼンですが、GTラインのパフォーマンスは、ベースの作り込みの深さを感じさせるものであり、つまり、ゼンに対しては期待大でした。 が、期待が大きすぎたのか、感激の嵐にはならず。といっても、十分にいいんですけどね。いまさら語るべくもない1.2Lターボエンジンは、低速から十二分のトルクを発生させ、そのままフラットに発生させつつづけますから、つまりは、扱いやすいし、強烈なパンチはないけど、十分に速い。しっかりと確認はできませんでしたが、RSを支えられるだけのボディは、シャシーをしっかりと支えながら、快適性をバランス。と、まぁ、評価ポイントは数多く。   ただですね、いちばんの期待であった、ストローク感を存分に生かしたまったりフィーリングが見当たらなかったことが、残念。って、振り返ってみると、先代メガーヌも、それほどのまったり感はありませんでしたから、まぁ、これがメガーヌのベーシックラインたる乗り味なのかな。16インチタイヤだったためか、コトコト感が顔を出すところも、少しばかり残念ではありましたが。  そして、評価したいのは価格でしょうな。249万円。このクラスのモデルも、装備充実を理由に、価格帯が上昇しています

#1176 最新型レガシィB4に見つけた、新しい走りと、あと少し感。

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 最新型レガシィに対して、クラブレガシィで何を書いたっけかなと読み返したところ、17インチがいいこと、B4が好みであると書いています。そして、その後、 #1117 にてあれこれを感じつつ、再確認しようと、今回の日帰り・下道・ロングドライブへと連れ出しました。残念ながら、能登行きではありませんでしたな。 で、いつもの ヨシダインプレルートを走ったら、新たなる発見がありました。  そもそも、レガシィは、先代モデルでグローバルなモデルへと進化しましたが、そう言いながらも日本市場にかなり気を遣っていて、それが中途半端さを生んでいたところもあったような気がします。そして、最新型では、レヴォーグにその役割を渡すことで、まさに足枷が外れたかのように、生き生きとしていました。デザインはもちろん、走りに至るまで、質感の大幅なアップですな。結論を先に述べるならば、この手のアメリカのスタンダードセダン、つまり、ミドルクラスサルーンクラス(FF)の中ではトップであることを感じました(新しいVW・パサートに乗っていないので、パサート除いての話とはなりますけども……)。  そんな新しいレガシィの美点は数多くありますが、実のところ、トピックとなりうる真価のいくつかは日常の走行だけでは17インチ仕様であっても見えてきません。どこで分かるかというと高速度域での走行ですな。日常では、路面が少し荒れているとバタバタ感を見せつつ、それでも、その動きに細やかさがあり、さらには滑らかな転がりも手伝って、アッパークラス感と人によっては硬さとを同時に感じるという不可思議なフィーリングがあります。ところがですね、これが、速度域を上げて高速道路のようなフラットな路面へと移った途端に、フラットライドに変わり、うっとりするような路面トレース性を披露します。路面の全てをなめるようにトレースするフィーリングから、そのサスペンションの動きに心地よさを感じるという、あのフィーリング。左のようなシーンは、まさにレガシィの真価を楽しめるシーンですな。このフィーリングは、これまでのスバル車にあったらいいなと感じていたものですので、ようやく手に入れましたな、拍手喝采といった感があります。  ただ、日常では大きくストロークさせることなく硬さすら感じさせたサスペンションでしたが、修復を放置されたような路面ではストロークを許さ