#1329 数値は小変更、でもフィーリングは大きく変わっていた、ルノー・ルーテシア。

 さてと、エンジンとトランスミッションに改良を受けた、期待大のルーテシア、キャプチャーの試乗会へと出掛けてきました。期待は相当なものでしたから、果たして、それに応えてくれるのだろうかと、少々の心配もありましたが、ま、結論を先に言いますとね、予想していた以上のポテンシャルが与えられていました。簡潔に言いますとね、トルクが太くなっていまして、それにギアレシオをぴたりと当てはめてありまして、って、制御もあいまってなんですが、加速感と軽快さを大きく高めていました。
 あ、試乗できたのは、今回はルーテシアのみ。グレードは17インチホイールをはいたインテンスでした。個人的にはトルクが太ったこと、いやいや、トルクが豊かになったことに感激しましたが、あれこれと観察してみると、1.2Lという排気量ながらかなりの低回転から豊かなトルクが発生しており、それをギアが上手く拾ってくれるもんですから、軽快感とまで表現できるようなパワフルさ、スポーティさを手に入れていました。いや、素晴らしい、素晴らしい。
 そうなんですね、エンジンだけじゃないんですよ、この良さって。トランスミッションとの息の合ったコンビぶりもトピックなんです。たとえば、少々アクセルを踏み込みつつ加速しているようなシーンで、このトランスミッション、早々とシフトアップをします。おいおい、もう少しひっぱったほうがいいんじゃないかと思いつつタコメーターを見ると、落ちた先が2000回転以下。これじゃ加速が繋がらないじゃないかと思いきや、そこでしっかりとトルクが出ていて、加速していく。つまり、お互いにお互いのことが分かっているわけです。ちなみに、ECOモードでは1750回転あたりまで落ちるんですが、それでも加速感は途絶えることなく、しっかりと繋がっていきますんで、こちらも心配など不要。
 ただですね、発進加速の際には、そんなにアクセルペダルを踏み込んでいないのに、2500回転付近まで引っ張りますから……、って、そうなんです、ターボ(タービン)マネージメントがしっかりとできているんですね。無理なことはしない、でも、できることはします、って感じで。高回転については、4000回転と少し先までといった感じでしたが、まぁ、先の下でのトルクを考えると不足とは言えないところですな。
 さて、今回の試乗会では、個人的にもうひとつ、チェックしたいことがありました。それが、プジョー208との比較。エンジンについては、ルノーのトルク感に打ちのめされながらも、プジョーのATを含めたやんちゃっぷりにも惹かれるといった感じ、か。ただ、決定的だったのは、シャシー性能。今回試乗したのは、17インチを組み合わせたインテンスだったってのもあって、しなやかさが欠けていまして、硬さも顔を出してはいましたが、それよりも路面接地性に不足を感じました。16インチのゼンになれば、かなり変わるだろうことも想像できますけども、それを差し引いても、好みはプジョー208のほう。難しい、実に、惜しい。ま、ルーテシア、キャプチャーともに、少し経ちましたらロングドライブにて再チェックですな。
 そうそう、個人的に気になることといえば、GTと0.9Lターボのゼンは、そのままなのかってこと。ずばり訊いてきましたが、そのままだそうで。ってことは、同じ1.2Lターボなのに、GTのほうが遅いってことに……。ちなみにですね、新しい1.2Lのベルトマネージメントは、チェーンになったそうで、基本的に交換不要に。それもまたGTにとっては、ショック……。そうなんです、GTはリストから落ちました。

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