#1418 おもしろさとたのしさが、湧き出してくる、ルノー・トゥインゴ。

 いや、迷いましたさ、ルノー・トゥインゴ。あ、フィエスタと、どっちにするか。ま、トゥインゴに乗る機会を得る前に、フィエスタがやって来るスケジュールだったこともあり、フィエスタになったという流れとはなりましたが、それでもやはり気になる存在でした。
 で、肝心な走りですが、これがとってもよかった。ま、悪いわけないですわな、最近のルノーの作り込みと、日本法人のスタンスからして。何よりも価格付けが思ったよりも抑えられていて、好印象でしたし。個人的にRRというレイアウトにはそれほどまでに強く惹きつけられてはいませんでしたが、やっぱりですね、素直なハンドリングといいましょうか、フロントをハンドリングに特化させたことによる恩恵は大きく、それも楽しさを引き出している大きな要因となっていました。ま、正直、素直というには、パワステ含めて、フィーリングにこのクラスなりの曖昧さがありますから、不足を感じる部分もあります。ありますどころか、たくさんあります。しかしですね、それを超えたところにあるといいましょうか、その先、いや、その根本にRRたる素直さがあり、そこにルノー流の仕立てがありますから、先のマイナス要因もこんなもんかなと捉えることができます。試乗会は強い雨が降っていましたので、首都高のコーナーは少々おっかなびっくり走っていました。しかし、だんだんと慣れてきて、そんなシーンでアクセルを踏んでいくと、タイヤがグリップを失いそうになるところが見えつつも、最終的にはしっかりと踏ん張ってくれるため、安定感のほうを強く感じました。なんていうんでしょうか、悪い意味でのRRらしさがなく、RRの走りはこういうものだと知らない人にとっては、まさに普通に乗れる仕立てになっています。ま、当たり前ですな。
 試乗会では、ドライブと同乗との機会がありましたが、ま、快適性という面では、リアシートでのロングドライブは辛いと感じました。座面長が絶対的に不足していますし、ヘッドレスト一体型になったフロントシートのヘッドレスト部分が、目の前にありまして、はっきりいって視界は狭い。ただですね、不足していようが、疲れようが、リアシートに2名乗って、つまり4名乗車でどこかへ出掛けたくなる誘いがあります。キャンバストップモデルを選べば、目の前にヘッドレストがあろうとも、頭上にある突き抜けた開放感があります。それはモール街ではなくって、行ったことのないどこかというか、あてもなく走って行きたくなる衝動に駆られるといった感じ。これ、国産モデルにはない、まさにアドバンテージ。それが何かはまだ明確に表現できませんが、そんな楽しさがあります。
 そういう意味では、おもちゃ感覚ですな。良い意味でもおもちゃ感覚。それはトゥインゴのすべてに表現されています。デザインもそうだし、パッケージングもそう。まったくもって不思議なクルマです。そして、ルノーって、まったくもって不可思議なブランドだと改めて感じました。

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