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#1511 強調するに相応しいイマドキテイストを備えていた、スバルXV。

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  #1509 にてスバルXVの発表会における印象を語りましたが、早々に、プレス試乗会が開催されました。って、実は自分の枠は火曜日だったのですが、ほら、あの冬逆戻りだった、火曜日。ちなみに会場は軽井沢の上、ま、鬼押出し近辺。そうなんですね、雪、雪、ってか、どっさり雪。ジムニーにスタッドレスタイヤはかせたままでしたから、自分はたどり着けたんですが、会場のほうが試乗どころではなかったようで。というわけで、延期され、本日、出掛けてきました。  さて、懸念していたあれこれですが、まぁ、イマドキのモデルに仕上がっていること、そして、XVというモデルを、スバルとして相当に注力していること、クルマとしてバランスに長けていること、などから、いいんじゃない? という結論に落ち着きました。簡単にいいますとね、標準車、つまりインプレッサよりもバランスに優れているような気がしました。と思って、開発陣に聞いてみたところ、デザインも走行性能も、最初からXVありきで開発がスタートしていたそうで、そうなんですね、たとえば、ラフロードにおけるタフさについては、実はベースそのものから、それに耐えられるように作られているそうで。そうなんです、インプレッサではオーバークオリティ状態になっており、実のところ、インプレッサの1.6はそういった観点から実にお買い得なモデルになっているとか。ほほぅ。  で、肝心のXVですが、ハンドリングも挙動も、マイナスが見られない。比較すると1.6Lエンジンにパンチがないことが気になるといえば、気になりますけど、こんなもんと思えば、こんなもんではないか、といった感じ。インプレッサよりも重量があること、大きなタイヤを駆動することから、燃費を犠牲にしてまでパワーへ振っていますが、それでもやはり不足はある。あるけど、不満ではない。4000回転あたりからもう少しパワーが乗ってくるといいのになぁといった感じでしょうか。って、実はMTを組み合わせたら、結構オモシロイんじゃないかな、と思ったりもしました。で、比較すると、2.0Lは随分と変わっていました。いわゆるパンチには届いていませんが、トルクを感じるようになり、CVTとの協調制御もなかなか。  ハンドリングについては、この日に確認とばかりに乗ったアウトバックで改めて感じたのですが、世代を経る毎に気になっていたロールさせまいとする

#1509 強調されたイマドキテイストに?を覚えた、スバルXV。

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 スバルのXVがフルモデルチェンジを受けました(写真は本日の発表会にて)。先代に対しては、ハンドリングを求めたがために乗り心地が犠牲になっている性能に、このモデルが求めるべき姿とはちょっと違うなぁと感じているところがありました。ただ、あの当時の周囲を見渡しますと、デザイン含めて、オモシロイモデルだったことは間違いありませんけども。で、新型。ベースのインプレッサが新世代プラットフォームを採用していますから、過去に気になったあれこれは解消されていると思われます。って、来週にプレス向け試乗会がありますので、その話は、また後日に。  で、本日の発表会にて、気になったことをあれこれ。その1、XVがスバルのSUVの主力である、とのアナウンスがありましてね、ほほぅ、てっきりフォレスター(次期型含めて)なのかと思っていましたし、アウトバックはどうするのさという意味合いからも、ふーんを感じました。ま、これは日本市場における戦略なのかなと捉えましたが。って、今日の社長の発言にもあったんですが、北米マーケットでは、スバルブランドそのものに、Loveを重ねてあれこれ展開しており、家族だけではなく、犬を擬人化したようなCMに?を覚えるところもありますから、ま、仕向け地によってイメージ戦略が異なると、受け取っておきましょうか。  その2、オフローダー的なイメージよりも、クロスオーバー的なイメージを全面、前面に打ち出していること。まぁ、日本ではそうでしょうな。スポカジなんて単語まで出していましたから。CMが最たる感じでしょうかね。このあたり、それこそ北米のCMとは異なる部分ですし、クルマのポテンシャルを考えると、なんか違うんじゃないかを感じた次第。本日のプレゼンでは、愉しさのフィールドを、もっと広げたくなるクルマへ、とか、行動範囲を広げるとか、なんか、どっかで聞いたことあるようなフレーズが見受けられ、あまりにイメージに訴える、逆にいえば、具体性に欠ける言葉遣いに、なんか、違うんだよなを感じつつ、実は、それら、自分が執筆している文章そのものであることに、愕然としたりして。心地悪さとでもいいましょうか、そんな感じ。  その3、1.6Lエンジンの採用。カタログ燃費はグレードによっては2.0Lのほうが良かったりしますから、その意義たるや、価格にあります。税抜きではありますが、198万円からスタート

#1459 あれ、ずいぶんと良くなっているじゃん、トヨタ・ハチロク。

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 さて、ハチロクです。ここのところランドクルーザーの原稿に追われていますので、なんだか、トヨタ三昧って感じです。そういえば、今週にはトヨタでも販売される新型車の試乗会もありますし。あれ、ひょっとしてと振り返ってみると、今年はトヨタ系のクルマについての執筆やらが、いちばん多いような気もしますが。ということで、トヨタ車と自分について振り返ってみますと……、って、トヨタ車に乗ったことが……、いや、大丈夫ですよ、ランドクルーザーに乗っていたことがありますから。  さてはて、ハチロクの話です。ハチロクなのに、なぜか4x4magazineでの仕事。オフロードを走らせるってわけでもないですし、FRスポーツカーのお勉強をしましょうって企画でもありません。試乗記事を紹介する企画があるんです、はい。で、ハチロク。早いものでデビューから5年目を迎えていたようで、今年の夏、大改良といえるマイナーチェンジを行いました。で、ハチロク。これがですね、実に良くなっていておりましてね、驚きましたよ。  試乗したのはハイパフォーマンス仕様ではないGTリミテッドのMTでしたが、エンジンフィールがですね、パワーアップを果たしたっていうから、過激さを先に感じるかと思ったらば、これがですね、かなりジェントルな仕立てになっていまして、つまり扱いやすい。とっても扱いやすくなっていた。アクセルを踏んだ際のレスポンスもかなり極められていましてね、って、レスポンスが良くなっているだけではなくって、踏み込み量に対してきめ細やかなレスポンスとトルクを提供してくれまして、これ、扱いやすさに繋がっています。  で、シャシーはですね、これがまた良かった。特に好印象だったのは微舵角におけるグリップ感。パワーステアリングのアシスト量の変化もあってのことなんですが、それにしても、オンセンターからの繋がりが美しい。違和感を覚えさせるようなクイックを感じさせることなく、クイックに、そしてグイグイと曲がっていく。ま、そんなシーンでのグリップ力はいうまでもなく十二分。って、今回はクローズドコースでの試乗ではなかったので、限界までは達する前の話ですが。  さらにですね、そんなジェントルテイストに倣うかのように、乗り心地もすこぶるいい。とにもかくにも、どんなシーンでも、215/45R17というタイヤサイズを、暴れさせない、ばたつかせない、

#1454 イマドキを感じた、2017年次RJCカー オブ ザ イヤーの結果。

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 今年も早いもので、RJCカーオブザイヤー決定の時期となりました。11月16日に最終選考会があり、即日開票が行われました。で、毎年のことですが、6、5、4、3、2、1のいずれかの点数を入れねばならぬことは、難しく。いつものごとく、書き込む瞬間まで、順位など付けることはできず、迷いました。といっても、迷うのは、6点ではなく、それ以下、特に、1点。個人的にはですね、1点など付けたくないわけですよ。付けたくないんですが、付けないと、票そのものが無効になってしまいますので、付けねばなりません。ま、考えますにね、順位を決定するわけではありませんから、すべてに点数をいれなくてもいいと思うわけです。極端な話、1台(1技術)を選ぶわけですから、点数ではなく、いずれを評価するかだけでもいいような気がします。あれですな、選挙でひとりを選ぶのと同じ感覚ですな。ま、母数が多くないがゆえに、無理ではありますが、いずれにしても、1点を入れるのは難しい。というか、できることならしたくないと思っています。  で、結果は下記のようになりました。  2017年次RJCカー オブ ザ イヤー        日産自動車  セレナ  2017年次RJCカー オブ ザ イヤー = インポート  ボルボ    XC90  2017年次RJCテクノロジー オブ ザ イヤー     日産自動車  プロパイロット (セレナ)  ファミリーをターゲットとしたモデルがイヤー賞となったのは、今の時代を反映した結果であり、774万円からのモデルがインポートに選ばれたのは、価格だけでは語れない価値が評価された結果、と、受け止めています。国産モデルでは、日本らしさ、日本向きを語れるムーヴキャンバスやフリードシリーズ、グローバルに戦える新世代さを感じさせるインプレッサ、トルクがもたらす扱いやすさと質感にあふれるアクセラスポーツ15XD、なんだかんだ言っても売れているという事実(人気)があるプリウス、いずれも、観点を変えると、その評価は変わるものです。  それはインポートもしかり。アウディA4の豊かさあふれる質感、プジョー308ディーゼルのコンフォートとスポーティのハイバランスぶり、MINIコンバーチブルのとにもかくにもと言わんばかりの愉しさ、メルセデス・ベンツEクラスが作り上げた新しいアッパークラス感、SUVの本

#1427 昔のスバルから最新のスバルへと引き継がれたもの、……、云々。

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 スバルの360から次期インプレッサまで、試乗するという、とても貴重な機会をいただきました。その台数、9台、時間は短いといえども、一気乗り。これ、プレス向けの試乗会でして、これからデビューする次期インプレッサにまで息づいている、スバルの血統といいましょうか、DNAといいましょうか、根幹といいましょうか、哲学(フィロソフィ)といいましょうか、それを感じ取って欲しいという狙いが、スバル側にはありました。ありました。そう、ありましたが……、まぁ、散々、今や一時休刊となってしまったクラブレガシィを通じて散々にスバルに触れてきた者としては、少々厳しい目で見つめてしまうだろうなと、思いつつの参加となりました。  1台あたり5分前後の試乗時間ゆえに、細かくまでは観察できなかったり、はたまた、連続しての試乗だったため、すでに忘れ去っているところもありますが、今回の試乗会では、これからデビューを果たす次期インプレッサへとスバルらしさが続いていることを、感心をもって、感じた次第。それは、端的に表現すれば、素直たる操縦性でしょうな。意のままに、とは、まさにこのこと、と言わんばかりの操縦性。そこに、やがてAWDならではの安定性が加えられ、バランスさせていく、という、そんなスバルらしさですな。そういう観点からすると息づいているというよりも、進化を続けているといった表現のほうが的確かもしれませんな。  さて、そんなスバル試乗会にあって、今回、最も印象深く、最も感激したモデルは、写真いちばん上のアルシオーネでした。路面からの豊かな情報がドライバーにダイレクトに伝わって来ます。クーペ、つまりラグジュアリィテイストを与えたモデルゆえに、そのあたりは曖昧にされているかと思いきや、スポーティさを消し去ることをしておらず、コストを掛けられた時代がゆえのアッパークラス感もあいまって、まさに質感を覚えさせるもの。アルシオーネに限らず、試乗前に構えていたのは、ハンドリングにあるだろう曖昧さであったり、ボディ剛性の不足でしたが、意外にもそれらを不満に思うことはなく、それどころか、それらがしっかりと作り込まれており、感心を覚えたほど。オーバーな表現を用いますとね、絶対的なポテンシャル(数値)は最新モデルのほうが上でしょうけど、フィーリングとしては最新のモデルよりも断然いい。簡潔な表現を用いますとね、対話性が

#1345 その仕上がりから、絶対的な性能の高さすら感じた、次期型インプレッサ。

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 すでにニューヨーク国際オートショーで発表され、今年デビューすることが予告されている新型インプレッサを見てきました。実際に目にしておいたほうがいいと感じ、当日取材の予定を午後へとずらして出掛けてきましたが、あ、これ、スゴかった。あのですね、広報写真から感じていた、写真ならではの質感とは異なる、見てすぐに感じ取れる高い質感が表現されていまして、ちょっと驚きでした。  それは素材の使い方、組み合わせ方だけではなく、デザインによるところが大きかったように感じます。たとえば、シート。見ただけで、ホールド感と心地良さがバランスされていることがすぐに伝わってくるもので、まさに、触れてみたくなる、座ってみたくなる、そんなテイストに仕上がっていました。で、座ってみれば、スポーツ走行に求めたくなるようなサポート性がありながらも、包み込まれるという不可思議なフィーリングをバランスしていて、これが好印象。特にショルダー部の作り込みは、よくぞここまでのサイズを確保しましたねと思わせるものなんですが、実サイズは大げさ過ぎずという、まさに心地よさをデザインしていていました。また、運転席、助手席における距離を広げていていまして、これもクラス感を超えているなぁと感じさせるポイントとなっていました。US仕様でしたから、センターコンソールにはレバー式のサイドブレーキが存在していましたが、電動パーキングブレーキ仕様ではカップホルダーが横置き……、されるんでしょうね、きっと、と思わせるほどの、ゆとりがありました。  リアシートは足下スペースのゆとりがとても印象的でした。シートポジションはちょっとゆったり目としながらも、腰からショルダーまでをしっかりとサポートしているという、これもまたクラス感を超えた快適性をデザイン。ところがふと気付けば、座面長はこぶしひとつ分不足。といっても、それに気付いたのは、足をフロントシート下に入れたゆったりポジションを取った時に、座面先端部に圧を感じたから。実のところ、長さは不足していながらも、それを不満とは感じなかったのは、シートポジションが良かったからにほかなりません。そういう意味では、ルーフラインがかなり抑えられたことで、リアシートへの乗降性とリアシートでのサイドへの視界がちょいと犠牲になっていましたが、ドアを閉めてもらうと、実のところ、心地よい包まれ感があって、むしろ

#1328 走りを犠牲にせずに低燃費性能を実現する、そのバランスの難しさ。

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 スバルの話をもう少し。4世代目レガシィから設定されたSI-DRIVEは、エンジンとトランスミッションの制御を3,もしくは2モードとして設定し、走りから低燃費まで幅広い性能を、ユーザーが任意に選択できることをトピックとして登場。その中でもIntelligence-modeは、低燃費を優先しながらも走り(パワー)に不足を感じさせないという、まさにインテリジェンスなモードとして仕立てられていました。が、昨今では、不足ない走り(パワー)だけが際立ち、イマドキレベルの低燃費を引き出すには、このままでは"不足"を感じるようになりました。  ここで、幾度か書いていますが、市街地走行において低燃費を引き出すには、発進加速時のアクセルワークがキーとなります。具体的にスバル車でいえば、1500回転以下を以下にキープするかにポイントがある、と。ところがですね、先のインテリジェンスモードをセレクト(デフォルト)していても、発進時に相当に意識したペダル操作をしないとエンジン回転数は簡単に2000rpmあたりまで上がってしまう。その理由は、先に述べた、不足ない発進加速をするために必要だからなのですが。試しにアイサイトのACCを利用した発進をしてみると、先行車不在の場合、フォレスターでも2100回転あたりまで回転を上げていますから、これが、スバルの解となっています。それを否定したりはしませぬ。  ただ、燃費を求めようと1500rpm以下に抑えるためには、まさにアクセルペダルをなでるような操作が必要でして、はっきりいって至難の業。フォレスターのインフォメーションディスプレイに、写真のようなアクセルペダル踏み込み量を表示する機能がありましたので観察してみると、発進直後に1500rpm以下に抑えるには5%未満に止めなければなりませんが、これ、極めて難しい。写真はたまたま1%となっていますが、走り出し直後での5%未満はかなり気を遣います。  そもそも、そんなアクセルワーク(スロットル特性)を必要とするのかって話になるわけですが、これ以上の燃費を求めるには、もはや無視はできないと感じていますし、実際に、流れを乱さない、でも、無駄なパワーを掛けないってドライビングにおいてはとても有効だと思っています。逆にいいますと、スバルの解と書いた、あの発進加速まで、果たして必要なのかなと感じ

#1324 フォレスターに表現されていたハンドリング性能に見えた、スバルたる理想。

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 突然に思ったわけですよ、スバルの新世代プラットフォームがスゴイのは分かった、では、最新というか、その手前の最終というか、今のスバルはどうなんだろうか、って。というわけで、スバルの中で、最新となる改良が施されたフォレスターを借り出して、あれやこれやと観察してみることにしたわけです、はい。   #1283 で書きましたように……、って、あ、この車両、試乗会で乗った個体そのものでした。そうでしたか、御無沙汰でしたな。って、えっと、試乗会で感じた印象は変わっていません、そのままです。ただですね、大絶賛だったプジョー208から乗り換えたものですから、当初、戸惑いを覚えたのも事実。クルマたる愉しさといいますか、理想を求めるならば、接地感とグリップ感は、やっぱり優先すべき要件であることを再確認したりして……。  が、昨日、400km近く、半分以上を下道を走ったらば、新たな発見といいましょうか、スバルが何を求めていたのかが、突然に見えた気がしました。とにもかくにも最優先されているのはハンドリング性能。ワインディングから交差点を曲がるといったシーンにおけるステアリング操作で、とにかもかくにも、リアが素直に、そして、遅れを感じさせることなく付いてくる。言い過ぎかもしれませんが、フロントと一心同体といった感じで付いてくる。それは速度域が変わっても、変わりません。今回の改良で、素直に動くようになったサスペンションフィールがそれを助長しておりまして、これがいい。とてもいい。何をいまさらいうかね、と思われたかもしれませんが、ま、いまさらに全てを理解できた感があります。それはボディだけではなく、シャシーも含めた剛性の高さと、そのバランスがもたらすもの。つまり、理想をしっかりと見極め、その理想へと近づけていた、そんな集大成ともいわんべき仕立てでした。なるほどね、なるほど。  となるとですね、208からの乗り換えで何を戸惑ったのかって話になりますが、最初に言いましたように、ハンドリングを最優先した結果、つまり、シャシー剛性を求めた結果、バランスしきれていなかったのが、接地感、グリップ感、さらには、乗り心地。前者2つは、ステアリングを切り足してみると分かりますが、グリップ感が読み取りづらい。クルマは素直に、まさに意のままに動くんですが、操舵しているフィーリングが薄い……、と。で、乗り心地ですが

#1322 話題を途切らせないという、スバルらしからぬ新たな戦略。

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  #1318 にて、新世代スバルのプラットフォーム発表会の話を書いたと思ったらば……、あの発表会、話題を途切らせることなく提供する目的もあったようです。というわけで、いきなりニューヨーク国際自動車ショーで新型インプレッサ発表の予告が飛び込んできました。年内後半に発売というので、もう少し遅いかと思っていましたが、まぁ、北米がターゲットマーケットのモデルであると考えると、当たり前ですな、当たり前。  まぁ、最近のスバルのデザインスタディに関しては、どこをどう引くと市販車のスタイルになるかが、ほぼ決まりごとかのようになっていますから……、そうなんです、想像できます。今の流れをそのままに、昇華(!)させるデザインですから、好意的に取られることでしょう。走りについては、先に述べたとおりで、不足どころか、驚かしがあるでしょうな。  って、まぁ、それは愉しみとしてとっておいていいんですが、ふと考えるとですね、コンセプトモデルも、ハッチバック、セダン、XVという順序で発表されていますから、市販車もズレていくんでしょうなぁ。って、まぁ、話題を途切れさせないという面では、いいことだと思いますが、まずいのは、それに伴って技術の世代がズレてしまうこと。もちろん、発表時期によってズレることは致し方ありません、しかし、あっちが、現行型XVのように、ハイブリッドはVer.2のままで、ガソリンのみver.3というのは、好ましくないというか、購入側に立ってみれば、ハイブリッドモデルは購入のブレーキになりますからして。  というわけで、新世代スバル商品群に対して個人的な心配はそんな程度。なんて書きつつ、ふと、レヴォーグのフルモデルチェンジのタイミングはどうするんでしょうね。この5月でようやくC型ですから、来年マイナーチェンジ……、って、これまでのレガシィのサイクルを当てはめてはいかんですな。あ、レガシィはどうするんでしょうね。いちばん最後になるんでしょうけど、って、WRXは……。さてはて。  そうそう、新しいプラットフォーム、FRは考えていないとのことでした。どうするんでしょうね、BRZ。

#1318 スバルは、自身をもう少しアピールしてもいいと思う、って話。

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 本日プレス向けに開催された「次世代SUBARU説明会2016」へと足を運びました。スバルは、昨年の東京モーターショーを皮切りに、インプレッサ、セダン、XVとコンセプトカーを発表していますが、そのベースとなる次世代プラットフォームについての説明会ですな。ただ、説明会といっても、理想であり、掲げている目標(値)を公開したといった内容で、具体的にはボディが公開されたことがトピックでした。って、新型インプレッサが今年後半に発表されるタイミングを考えると、ま、この程度の公開が当たり前ですな。  その内容については、すでにあちこちで書かれているでしょうから、ここでは書かないでおきましょうか。ま、説明会で見聞きしたことから想像するに、新型インプレッサは、相当なポテンシャルが与えられたモデルであることが想像できますし、たぶん、試乗すると、その期待は、いい意味で裏切られることでしょう。ただですね、、これまでのスバルを知っているから、あと少し……を感じているからこそ、想像できること。これ、一般の人に、プレスリリースのままに、説明会のままに伝えた時、どういった印象をもつのだろうかと感じました。たとえば、説明会でも、プレスリリース同様にまっすぐ走れるとか、世界最高水準の安全性能といった言葉が使われていたのですが、これらの単語は、どのメーカーもブランドも使っているもの。目標であることは事実なんですが、その先を見据えていること、その到達ポイントの高さをアピールしきれていないところがあったように感じました。  たとえばですね、VWのMQBプラットフォームでは、トランスミッションが将来どうなるか、だから、こうしたのだという、先を見据えた話、理由がありましたし、パワーユニットに関する話もありまして、それほど具体的ではなくても、明確なロードマップを示したことで、MQBプラットフォームの価値、意義を、しっかりとアピールしていた。つまりですね、なんとなく、電動化も見据えた設計ですだけでは、やっぱりアピールとしては弱いかなと感じたというわけですが……、ってこのあと、今後の話題として残してあるんでしょう、きっと。  さて、それとは逆に、よくがんばってアピールしましたねという内容もありました。それがアイサイト関連。左は、説明会で配布された資料でアイサイト装着車の有効性を示していた表現

#1286 スポーティさと安心感が同居する、レヴォーグたるアドバンテージ。

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 さて、レヴォーグ。って、このレヴォーグに乗りながら、BMWのあれこれに乗ったり、VWのあれこれに乗ったり、先に書いたようにスバルのあれこれに乗ったりと、もはや、様々な角度から比較してしまう結果に……。ま、その分、素性が見えた気がしましたが。といっても、先に書いたとおりです。1.6GTは、スポーティさを演出したモデルでありながら、ベーシックとも異なる不快さを覚えさせない乗り味を作り上げています。つまり、見方によっては中途半端さがある、見方によってはどちらの性能も上手くバランスさせているモデルということ。で、その詳細をあれこれと書いてはみたものの、 #1285 とほとんど同じだったのでここでは割愛します。  そうそう、感心したことに、視界の良さがありました。と、表現すると、ウインドウエリアが広いとか、開放感と捉えられてしまうかもしれないのですが、それとはちょっと違った車両感覚が掴みやすいという視界の良さでして、これが楽というか、安心感を覚えましてね。我が家の近くには、信号手前で幅が狭くなる道路がありまして、そこで信号待ちをする時は左側は石垣ギリギリまで寄せる必要があります(写真左)。ところが、そこの石垣が傾斜しているもんですから、車種によってはドアミラーをヒットする前にホイールをヒットさせてしてしまう。そうなんですね、かなり緊張を強いられるんです、ここ。しかし、レヴォーグでは強いられなかった。というか、ドアミラーと石垣との距離を注視することなく寄せられました。  なぜか。って、Aピラーのラインから、三角窓、そしてドアのラインまで、視認性を作り込んでいるんですね、このクルマ。っていうか、インプレッサシリーズ。つまり、見ていないようで、見えている、そんなデザインがされているんです。こうしたカタログに堂々と謳えないようなあれこれを設計に織り込んでいるのが、スバルのモデルなんですが、まぁ、これは乗ってみると分かる、つまり、オーナーになってみないと分からないことだったりもしますな。  さて、燃費ですが、八王子近辺の市街地を走って、11.6km/L。八王子から恵比寿まで約50km下道を走って、13.2/L。全くの同条件ではないとはいえ、ほぼ同じ道を、似たような条件で走ったパサートヴァリアント(15.7km/L)と比較すると、物足りなさを覚えます。って、キャラクターが違う

#1285 理解するに必要なキーはスポーティさにある、レヴォーグ1.6GT・B型。

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 さらにさらに、スバル車ネタが続きます。でも、試乗会ネタではありません。ロングインプレッション中のレヴォーグについて。ですレヴォーグに、散々に取材してきましたし、開発陣に話をうかがってきましたし、分かっているつもりなんですが、ついつい、スポーティたる意図的な演出が施されたモデルであることを忘れてしまいます。なぜなんでしょうかね、これ。レガシィ(4世代目)の2.0i的なスタンダードを重ねてしまうのです、ついつい。それはエンジンパワーじゃなくって、シャシーのほう。というわけで、試乗する度に、違和感からスタートするんですが、ま、すぐに思い出します、あ、スポーティに仕立てたモデルだったんだ、と。  試乗したのは、B型で改良型ダンパーを採用し、燃費改善を図った1.6GT。で、ファーストインプレッションですが、低速域での渋さが薄くなったというよりは、よく動くようになった感のほうが先に飛び込んできましてね、なんていうんでしょうかね、……、よく動くんですよ。いいことなんです、いいことなんですけど、でも、バネレートは高め、ストローク量は少なめ。つまりですね、フラット感が薄くなった印象があり、ストローク量だけではなく、底づきな雰囲気も感じさせる。言い換えますと、バネレート高め、でも、乗り心地をしっかりと確保している、という乗り味であり、これも、ひとつのバランス、か。ただ、これは日常における低〜中速域での話で、高速域に行きますとフラット感がここぞとばかりに全面、前面に出てきます。  もう少し、乗り込んでみると、あれこれと見つけられるかなと思いつつ、本日、フォレスターやXVの最新の仕立てを感じたら、ますます、あれやこれやを感じつつ。でもね、いいんです、これで。スポーティさを極めたステーションワゴンですから。って、考えると、もっとスタンダードなこのサイズのワゴンがあったら、いいのにな、と感じたのも、また事実ですが。  というわけで、後日、燃費を含めて、また、語ります。

#1284 1.6Lでも、不足を感じさせなかった(ACC)、インプレッサ+アイサイト。

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 そして、インプレッサスポーツ。え、何か変わったのか? って、そうなんですね、とうとう1.6Lエンジンにもアイサイトが組み合わされまして、そのチェックをしてきました。 チェック といっても、プリクラッシュブレーキは確認できませんから、ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)、つまり車間維持クルーズコントロールですな。その 追従においてキーとなるのは、エンジンのパワーレスポンスといいますか、トルクですな。いや、普通に走っている分には、1.6Lでも不足はないんですが、ドライバーの期待値をACCにて表現するには、やっぱりエンジンにもゆとりが必要なわけで、そういった観点から、1.6Lでどこまで仕立てられたかな、が、気になっていました。    もっと具体的にいいますと、停止から発進加速、減速からの復帰加速といったシーン。ま、結論としては、不足なし。といいますか、良く頑張ったといった感にあふれていました。安易にパワーを求めてエンジン回転数を上げると、期待されるエンジン音とパワーとのズレを感じさせてしまうし、その逆はクルマの加速不足を感じさせてしまうものですが、その加減を上手く作り込んでいました。平坦なシーンでは、先行車に懸命に付いていこうと2500回転付近までひっぱりますが、違和感はないですし、パワー不足も感じない。また、歩くと勾配を強く感じるような坂道(上り)にある信号からの発進加速では、2900回転付近まで引っ張って先行車にしっかりと追従していきましたし……。そうなんですね、ちゃんと勾配やらも考慮しての制御。ま、当たり前といえば、当たり前なのですが、シーンが変わってもフィーリングを変えないところは、たいへん良くできていましたと褒めたくなりました。  そのほかは、ほかモデルのVer.3(ACC)と印象変わらず。戸惑いが少なく、積極的に付いていこうとする制御だったりとか、アナログ感(人間味)あふれるブレーキング(停止)だったりとか、さらには、交差点の右折レーンに入った時、先に停まっていたクルマを認識するに少々の時間が必要だったり、夕刻の真逆光でエラーを起こしたり、といったところまで。ま、当たり前ですな。  あれこれと、この手のシステム(ACC)を試していますが、停止まで対応するという幅広い速度域から、制御まで、スバルは先を走っていることを再認識。そして、この手

#1283 まさにスバルらしい正常進化を果たしていた、大改良版フォレスター。

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 そして、フォレスターです。やはり、 #1259 で書きましたが、先の試乗会は、XVと同じようにクローズドコースでしたから、一般道におけるフィーリングが気になっておりました。結論を言ってしまいますと、良かった。ちゃんと仕立てられていた。いやいや、好印象でした。先にも書きましたように、余計な動きをしなくなったというと、あれか、えっと、クルマの楽しさに必要な要素を厳選して作り上げていたシャシー性能とでもいいましょうか。えっと、余分なところを削ぎ落としつつ、SUVらしさを残していた、と表現すれば分かりやすいでしょうか。言い換えると、素直さが極められたって感じか。試乗したのは、NAモデルです。  たとえば……、ステアリング。ギア比をクイックにしたというものの、それはスポーティさを狙ったというよりは、より素直さを感じ取れるようになったシャシーに見合ったもの。つまり、以前のままにクイックにしていたら、頭だけ妙にひょこひょこと動き、また、それを助長するフィーリングになっていたと思いますが、今回は、サッと動くようになった分、ステアリングもそれに合わせてスッスッとした動きに仕立てた、なんていう、幼稚な表現を使うと分かりやすいでしょうかね。あれです、ステアリングの切り足し→ヨー発生→ロールへの移行が自然になり、そこにおけるタイムラグが小さくなった分に、ギアレシオも合わせました(対応させました)といった感じ。それはステアリングフィールに、意図的にスポーティを狙ったような嫌みがなく、日常においては、素直さがもたらす扱いやすさを得たとでも言いましょうか、そんな印象を受けました。  あとは、なんだっけか。そうそう、今回は、吉田テストコースたるラフロードを走ってきましたが、路面トレース性の高さによって、フラットかつグリップ感がありました。これは、クローズドコース試乗記でも書いたフィーリング同様とでもいいましょうかね。そうなんですね、仕立てのいいサスペンションってのは、オンでもオフでも対応できるもんなんです。ただですね、凹凸がかなり大きくなるような極端なシーンでは、そもそもバネレートが高い分、オフローダー的なストローク量を持っていない分、硬さが出てきますし、フラット感を失うこともあります。まぁ、トレースしきれないような速度域までは試していませんので、分かりませんが。と言いつつ、ほら、凹凸が

#1282 いいんじゃないでしょうか、とっても、スバルXV・HV(D型)。

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 クルマ以外のことを書き続けようと思っていましたが、再び、クルマの話です。しばし、試乗会が連続しますし、しかも、ラインナップが多い試乗会なので、しばらくはクルマ話が続きます。  というわけで、大改良を受けたスバルXVから。って、すでに #1260 でお伝えしていますが、あれはクローズドコースでの話。今日は、一般道での試乗会がありましたので、あれやこれやと感じたことを書き連ねてみましょうかね。ほら、クローズドコースって、つまりテストコースやらサーキットを指しますが、路面が整えられておりまして、やっぱり印象は違うもの。まぁ、あえて一般路を模した継ぎ接ぎ路面が設定されていたりしますが、それでも、やっぱり一般路と違う。そして、サスペンションのバネレートを高めに設定している最近のスバル車においては、一般路で違った一面が顔を出すのも、また事実。ですから、クローズドコースで好印象であっても、果たして、一般路でどこまで……、ってなことが、ちょっと気にかかっていました。  試乗したのは、XVハイブリッドでしたが、いいんじゃないでしょうか。C型でのシャシー大改良で、低速域において、サスの動きの渋さがもたらしていた、ゴトゴトたる硬さが消えていました。まぁ、完全にとは言いませんが、動きが良くなった分、少なくともドタンがトンになっていました。個人的にはこのD型になって、トータルバランスがさらに高められた印象を受けましたが、果たして、それが何が理由だったのかはわかりませんが。  大改良を受けたハイブリッドユニットについては、 #1234 で書きましたとおり、好印象。やっぱり、エンジン始動時のショックはわずかとはいえ、ありましたが、ま、気にならないといえば気にならないし、気になるといえば気になるレベル。フィーリングの面でも、先に言いましたように、シャシーの味付けに見合っていますし、いいんじゃないでしょうかね。で、今回も、ちょいと燃費を計測してみましたが、河口湖を巡るワインディング路において、法定速度内で巡航する先行車に付いていって(非ACC)、21.9km/L。いいんじゃないでしょうか。ワインディングだったし、多少とはいえ加減速が続きましたし。  そういえば、XVシリーズって、いつしか、ガソリンモデルが多くを占めるようになっていたようで。ま、ハイブリッドはアイサイトVer.2のままだった

#1280 なんだかんだ言われた先代であっても、レガシィ最終型は高値安定。

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 もうしばらくで届く原稿依頼を待ちつつ、去年の今ごろは何をしていたんだろうかと振り返ってみれば、今日、12/2はBMWのオールラインナップ試乗会が千葉であって、終了後に翌日の取材のために金沢まで走るというたいへんな1日でした。横浜市金沢区じゃなくって、石川県金沢市ね。ちなみに、取材班は先に金沢入りして、あとから追いかけることになったんですが、まさかの吹雪かつ圧雪路となった北陸道を走ったことは、いまでも強烈に覚えています。そう、強烈にね。その金沢行きとは、三栄書房のクラブレガシィの一時休刊となる最後の号での取材でした(画像上)。現行型レガシィを連れたっての取材。そうか、1年前はクラブレガシィがあったんだなぁと思いつつ、連載で受けていた中古車相場リサーチの企画のことを思い出しました。そう、あれからレガシィの中古車相場って、追いかけていませんでしたので。  で、先代レガシィ生産終了から1年以上が経過してさてどうなったかと調べてみれば、やっぱり高値傾向にありました。注目は、新型では消滅してしまったツーリングワゴン。その最終型となるE型の2.5LNAに設定されていた特別仕様車B-SPORT EyeSight、その中でもさらにG Package(写真左)の価格は、予想どおりな高値。車両の状態にもよるんでしょうけど、検索した中でいちばん高かったのは248.4万円。ちなみに、新車時の価格は278万2500円+塗装代で281.4万円。つまりですね、新車時から33万円しか下がっていないと。なるほどねー、ナビとか、オプション満載かと思ったら、ナビレス。そうか、最後の最後の最後の登録ゆえのプレミアム価格かと思ったら、26年1月登録ですから、まだ受注を受けていた頃の車両。つまりですね、ほぼ2年落ち。あ、走行距離が極端に少ないのかと思ったら、走行距離2.0万kmと、2年で2.0万kmは平均的(レガシィツーリングワゴンでは少ないほうですが)。  なんだろ、この個体と調べてみたら、詳細の記載に、車両価値を削ぐ方向への誤りを発見。Gパッケージだからパワーシート付きなのにレスになっているし、17インチホイールなのに16インチという表記。それなのに強気の高値表記。で、もう少し調べたら、同じ店舗で、それこそ最終の最終の最終の最後な登録と思われる、14年12月登録、つまり1年前登録で、距離は1.6万

#1266 楽しさとオモシロさにあふれていた、東京モーターショー。

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 ここを放置していたのは、忙しかったこと、体調不良など、あれこれと重なってのこと。ただ、日々の取材やら、執筆やらは続いていましたので、あれこれとネタはあります。というわけで、まずは東京モーターショーのあれこれから。どのメーカー、ブランドのブースも見どころがあって、おもしろさがありました。今回の注目は、やはりマツダのRX-VISIONでしょうな。チラ見せから始まって、公開しても、詳細を語らないというスタンスは、まさに演出であり、仕掛けであり、その手法も好印象。ただ、このモデルを見ると、市販前提ではないコンセプトモデルは出品しないって話、大丈夫かなぁと思いつつ、ま、そんなあれこれを考えさせるところもポイント。個人的には、コンセプト、サイズともにスケールダウンさせることなく、手が届かない価格でもかまわないから実現して欲しいものだなと感じましたが。スポーツカーたる定義をすべてデザインしているこのモデル、とにもかくにも美し過ぎます。  ブースデザインで印象的だったのは、ルノー。前回はマツダでしたが、今回はルノー。というか、今回のマツダのブースデザインにあまりおもしろさを感じませんでした。期待していたんですけどね。で、ルノーの話。バンプと呼ばれる丘を表現したブースはセンターが盛り上がったデザインなのですが、これが、寝転がって昼寝したくなるような緩さにあふれていまして、とても良かった。いや、褒め言葉です、褒め言葉。ちなみに、海外のモーターショーでは、もっと広いスペースを使うことができるため、こぶが連続するそうですが。もちろん、新型トゥインゴも良かった。デザインの妙といいましょうか、RRらしさとルノーらしさとを上手くバランスさせていて好印象。気になるのは、その価格。これだとルーテシアとの価格帯に重ねてくるのかな……、とちょっと心配。下の価格帯にしたら天晴れですが。  トヨタのKIKAIは、実際に目にすると、写真では感じ取れなかったような作り込みに感心します。ショーモデルだからということもありますが、見せるところを見せるというか、見たいところを見せる、らしいところをアピールする、そんなデザイン性にひたすら感心。それでいながら、そのままに走り出しそうな作り込みもとてもいい。今の感覚をもった人たちも、昔の感覚から抜けだせない人たちも納得させられる、そんな1台です。  そういった意

#1260 イメージを変えずに、変わったことをアピールしている、新しいXV。

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 そして、XVです。今回は、デザインについて、ちょっと深く聞いてきました。XVのエクステリアデザインについては、そもそも評価が高いですから難しかったんじゃないですか? という問いからインタビューはスタートしたのですが、XVのイメージを変えることなく、新しくなったことをアピールしなければならないという命題を与えられたようで、かなり難しかったようです。  改良にあたっての課題は、フロントマスクだったそうです。というのも、プロから見ますと、サイドやリアの動きのあるデザインと比べて、フロントとインテリアが弱い、と捉えられていたようで。ま、販売店からの声もあったようですが。それでも、がらりとイメージを変えた感はなく、バンパーサイドに加えられたクロームメッキ+フォグランプユニットによって、ちょっとワイド感と精悍さが加えられたかな、といった程度。あまり変わっていない感があります。  しかしですね、それだけではなく、バンパーデザインはもちろん、ヘッドランプユニットにあれこれと細工が施されていました。ランプユニット内のCシェイプ(デザイナーさんはこう呼んでいた)の上を、20mmほどフロントへと伸ばしつつ、ガソリンではCシェイプに隈取りをしたそうで、って、なんでそんな細かいことをするのかなと思って訊いてみれば、点灯した時に、様々な機能が組み合わされた感、つまり、高機能であることを表現したかったからとか。LEDにしても、HIDにしても、あまりに強い光源ゆえに、実は照射範囲以外が見づらくなることから(光のない道を走るとその先がほんと見えづらい)、ハロゲンのぼんやり感のほうが好ましいと言っているような者からすると、ふーん、というところもありますが、昨今のランプデザインの流行ってのは、そういうものなんだそうです。  そのほかにも、フロントバンパーセンター部のブラック部分は、これまではストレート形状となっていましたが、改良モデルでは、フェンダーアーチのように動きのあるデザインを採用して、ちょいと凹凸を設けていました。これまではマスキングの工程が増えることもあってストレートにしていたとのことですが、今回は、工程を複雑にしない方法が見つかったようで、この凹凸デザインが実現したそうです。  ふーん、なるほどね、と話を訊いていたんですが、そうなると、やっぱり、フェンダーアーチのデザインの話にな

#1259 ハンドリングと乗り心地とをブラッシュアップしていた、フォレスター。

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 東京モーターショーのプレスデーで正式発表されることが、10月6日に発表された、……、ちょっとややこしい経緯の、スバル・フォレスターとXVシリーズ。なんですが、本日、プレス向け試乗会がありまして……、って、こういった事前試乗会は、発表まで公表できないんですが、公表してもよろしいということなので、書きます。まだ、店頭には並んでいないモデルです。  さて、フォレスター。シャシーの改良とアイサイトVer.3と、いちばん最後まで待たされたモデルでしたが、ようやく搭載しましたというだけではなく、待たせたおわびとばかりに、スバル初となる機能を2つほど搭載しての登場となりました。ひとつは、ヘッドランプユニット、もうひとつはアダプティブドライビングビームの採用です。後者については、先頃追加された単眼カメラを加えたハイビームアシストとほぼ同じ機能ではありますが、こちらはなんと単眼カメラを用いず、アイサイトのステレオカメラのみで、周囲の明かりや対向車の検知を行います。どうして、こんな2パターンを作ってしまったのか、って、まぁ、車種適合に時間を要しているのと、ランプユニットまで変えなければならないとか、そういった事情からで、この世代差も、また、スバルらしさ。……、……。いずれにしても、アイサイト+単眼カメラと、アイサイトのみという2パターンが生まれてしまったわけで。って、そんな話はさておき、今日はクローズドコースでのインプレッションとなりましたので、走りについて書いておきましょうか。  そもそも、フォレスターは、スバルの中では、ストローク感を生かした乗り味にあふれていまして、コンフォート感を大切に作り込んでいました。それは、ベースモデルに乗ると分かります。そこにスポーティさを色濃く演出していたのが、ターボモデルでした。そんなフォレスターですが、今回は、インプレッサ同様に、サスペンションの動きにしなやかさを与えるために、ダンパーの減衰力を変え、バネレートを上げ、取り付け部の剛性を上げ、ブッシュのレートも変更し、……、って、個々にピックアップすると、締め上げているかのような印象を受けるかもしれませんが、全体でバランスを上手くとったといった感がありました。つまり、走りはもちろん、乗り心地までブラッシュアップしていた、と。  インレッサシリーズ同様にステアリングギア比が15.5→14となり

#1255 あれこれワクワクしてくる第44回東京モーターショーの話(その3)。

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 東京モーターショー関連の話は、各ブランドの発表後に次々と書いていく予定でした。ところが、それどころではない仕事量に追いかけられ、プツンと途切れました。って、今もですが。というか、もっと追いかけられていますが。 ただ、中途半端もいかんので、休憩の間に、思うところをあれこれと。発表順に書いていきます。  そして、ダイハツ。すべてワールドプレミア4台、すべて軽自動車、すべて自走可能、すべて既存の技術を用いたており、その現実を見据えたところがポイント。もちろん、そのままでの市販は無理でしょうけども、ホールベースやらパッケージやらは、現実的にありうることを意味しています。その中でも個人的に、おもしろいと感じたのは……、って、4台とも。ま、その中でも、イマドキの緩さを存分に表現したHINATAなんてのは、好みとは異なりますが、おもしろい。パーソナルではなく、イマドキの母と娘の関係(服を貸し借りしたり、出掛けたりってことらしい)を、さらに深めてくれるといったテーマもあって、ふーん、そうなんですか、という感心しきり。FFながら移動販売車スタイルを実現し、店舗とテンポ(リズム感という意味)をかけた、TEMPOもおもしろい。ブランドとしてのテーマ性が出ています。  で、スバル。コンセプトカーってのは、近い将来のケーススタディか、コンセプトやデザイン性だけを表現したモデルやらあれこれありますが、ま、そのものが連続し、進化していくことはあまり多くありません。そんな中、発表時から注目していたVIZIVコンセプトが、かなり、今後のスバルのテーマを強め、さらに現実的な要素を加えています。そこにある技術のあれこれは少し先を表現していますが、デザインにたいしてはわりと現実感を覚えます。あとは、想像以上に早かったのが、次期インプレッサのケーススタディ。去年マイナーチェンジしたばかりだし、XVシリーズが近々マイナーチェンジを発表したばかりなのに……、と思いつつ、ま、ライフサイクルを考えると、早くもないんですな。ただ、次期インプレッサは、生産拠点も含めてグローバルモデルたるスタンスを明確にしていたので、てっきり、来年1月のデトロイトショーでのワールドプレミアかと思っていましたので。って、あちらではわりと具体的なスタイルにて出てくるのでしょうな。昨年のレヴォーグ発表のような派手さはありませんが、この先