#1328 走りを犠牲にせずに低燃費性能を実現する、そのバランスの難しさ。

 スバルの話をもう少し。4世代目レガシィから設定されたSI-DRIVEは、エンジンとトランスミッションの制御を3,もしくは2モードとして設定し、走りから低燃費まで幅広い性能を、ユーザーが任意に選択できることをトピックとして登場。その中でもIntelligence-modeは、低燃費を優先しながらも走り(パワー)に不足を感じさせないという、まさにインテリジェンスなモードとして仕立てられていました。が、昨今では、不足ない走り(パワー)だけが際立ち、イマドキレベルの低燃費を引き出すには、このままでは"不足"を感じるようになりました。
 ここで、幾度か書いていますが、市街地走行において低燃費を引き出すには、発進加速時のアクセルワークがキーとなります。具体的にスバル車でいえば、1500回転以下を以下にキープするかにポイントがある、と。ところがですね、先のインテリジェンスモードをセレクト(デフォルト)していても、発進時に相当に意識したペダル操作をしないとエンジン回転数は簡単に2000rpmあたりまで上がってしまう。その理由は、先に述べた、不足ない発進加速をするために必要だからなのですが。試しにアイサイトのACCを利用した発進をしてみると、先行車不在の場合、フォレスターでも2100回転あたりまで回転を上げていますから、これが、スバルの解となっています。それを否定したりはしませぬ。
 ただ、燃費を求めようと1500rpm以下に抑えるためには、まさにアクセルペダルをなでるような操作が必要でして、はっきりいって至難の業。フォレスターのインフォメーションディスプレイに、写真のようなアクセルペダル踏み込み量を表示する機能がありましたので観察してみると、発進直後に1500rpm以下に抑えるには5%未満に止めなければなりませんが、これ、極めて難しい。写真はたまたま1%となっていますが、走り出し直後での5%未満はかなり気を遣います。
 そもそも、そんなアクセルワーク(スロットル特性)を必要とするのかって話になるわけですが、これ以上の燃費を求めるには、もはや無視はできないと感じていますし、実際に、流れを乱さない、でも、無駄なパワーを掛けないってドライビングにおいてはとても有効だと思っています。逆にいいますと、スバルの解と書いた、あの発進加速まで、果たして必要なのかなと感じることもありますし。
 というわけで、吉田的な解としては、これもどこかすでに書いていますが、インテリジェンスモードよりも簡単に低燃費を引き出すモードを設定したほうがいい、と。さてはて。

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