#1324 フォレスターに表現されていたハンドリング性能に見えた、スバルたる理想。

 突然に思ったわけですよ、スバルの新世代プラットフォームがスゴイのは分かった、では、最新というか、その手前の最終というか、今のスバルはどうなんだろうか、って。というわけで、スバルの中で、最新となる改良が施されたフォレスターを借り出して、あれやこれやと観察してみることにしたわけです、はい。
 #1283で書きましたように……、って、あ、この車両、試乗会で乗った個体そのものでした。そうでしたか、御無沙汰でしたな。って、えっと、試乗会で感じた印象は変わっていません、そのままです。ただですね、大絶賛だったプジョー208から乗り換えたものですから、当初、戸惑いを覚えたのも事実。クルマたる愉しさといいますか、理想を求めるならば、接地感とグリップ感は、やっぱり優先すべき要件であることを再確認したりして……。
 が、昨日、400km近く、半分以上を下道を走ったらば、新たな発見といいましょうか、スバルが何を求めていたのかが、突然に見えた気がしました。とにもかくにも最優先されているのはハンドリング性能。ワインディングから交差点を曲がるといったシーンにおけるステアリング操作で、とにかもかくにも、リアが素直に、そして、遅れを感じさせることなく付いてくる。言い過ぎかもしれませんが、フロントと一心同体といった感じで付いてくる。それは速度域が変わっても、変わりません。今回の改良で、素直に動くようになったサスペンションフィールがそれを助長しておりまして、これがいい。とてもいい。何をいまさらいうかね、と思われたかもしれませんが、ま、いまさらに全てを理解できた感があります。それはボディだけではなく、シャシーも含めた剛性の高さと、そのバランスがもたらすもの。つまり、理想をしっかりと見極め、その理想へと近づけていた、そんな集大成ともいわんべき仕立てでした。なるほどね、なるほど。
 となるとですね、208からの乗り換えで何を戸惑ったのかって話になりますが、最初に言いましたように、ハンドリングを最優先した結果、つまり、シャシー剛性を求めた結果、バランスしきれていなかったのが、接地感、グリップ感、さらには、乗り心地。前者2つは、ステアリングを切り足してみると分かりますが、グリップ感が読み取りづらい。クルマは素直に、まさに意のままに動くんですが、操舵しているフィーリングが薄い……、と。で、乗り心地ですが、スバルは現行モデルにおいても、フラットライドを謳っています。しかし、それは、速度域がかなり高いシーンでの話。低速域において、入力の変化が大きかったりすると、トタン、パタンが顔を出します。5世代目レガシィのA型なんてのは、その最たるモデルだった気がしますし、振り返ってみると、これ、4世代目のレガシィあたりからの乗り味でしたっけな。なるほどね、なるほど。
 ただ、言いましたように、ハンドリング性能は、とってもいい。とってもいいどころか、国産モデルベストじゃないかって感じたほどに、いい。というわけで、目指している方向性は理想であり、拍手喝采。ただ、手に入れられていない部分があるのも、また、事実って話。なんてことは、開発陣も承知のこと。そうなんですね、新世代プラットフォームでは、このあたりがとんでもないレベルでハイバランスしてくることでしょうな……。なんだか、とんでもないモデルになりそうです、次期インプレッサ。

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