投稿

ラベル(レガシィ)が付いた投稿を表示しています

#1071 クラブレガシィを振り返って思うあれやこれや、その1。

イメージ
  #1062 にて、一時休刊となったクラブレガシィを振り返って書くといいながら、何も書いていなかったので、今度こそ、クラブレガシィについてあれこれを。  編集後記にも書きましたが、付き合いは2号目(01年)から。フリーになりたての年で、って、確認したらフリーになったのは02年4月。つまり、最初の1年は会社として受けていましたっけね。最初の取材は、単一グレード徹底解剖学という連載で、3世代目のGT系を取り扱いました(Vol002・p44)。  初期のクラブレガシィで強く印象に残っている取材は3世代目D型の試乗会。 大改良たる内容に取材であたふたした覚えがあります。その時の記事を掲載したクラブレガシィ(Vol003・p16)を眺めていたら、そこに、5世代目とレヴォーグのPGMの熊谷氏を発見。おっと、この時にお会いしていたんですね、忘れていました。ちなみにこの号( Vol003 )の表紙の撮影は向後一宏氏ですが、撮影に立ちあったこともあって、好きな表紙のひとついだったりします。  クルマとして、自らのあれこれ含めて、衝撃的だったのはやはり4世代目でした。事前撮影会で訪れた栃木にあるスバルのテストコースは強い雨。で、初めて目にしたのが、アトランティックブルー・パールのTWで、天気が悪かったこともあって、垢抜けない印象を持ちました。特に、 ヘッドランプユニット下部へとアクセントを与えた"目"の表情に、当時のオデッセィのヘッドランプが重なってしまい、なんだこれは? を覚え、原稿にも書いた記憶があります。すみません。  そんなデザインもすぐに納得できましたし、何よりもクルマとしての進化が素晴らしかったことを強く覚えています。そして、 このタイミングから 増田年男さん(4代目PGM)との付き合いを強く意識するようになりました。といっても、それは 遅れてデビューした3.0Rの撮影会(写真二番目 )から 。ご 自身も購入したという6気筒エンジンであってのことでしょうか、そこに表現したかった、されていたグランドツーリング性能に対する想いに、感銘を受けたというか、ショックを受けた覚えがあり、その時の会話や表情をよく覚えています。何よりも印象的だったのは、 3.0Lエンジンのトピックだった スイッチャブルタペットをニコニコしながら ポケット

#1062 クラブレガシィ一時休刊で感じた、レガシィのあれやこれや。

イメージ
 三栄書房刊・クラブレガシィ(画像はアフィリエイト張ってあります)が、一時休刊となりました。この年末発売号で。奇しくもレガシィが6代目にスイッチして、そのポジションを大きく変えたタイミングにリンクしたかのように。って、実際にはあまり関係なかったようですけども……。  そもそも、クルマとしてのレガシィの付き合いは初代から。友人が初代セダンRSを買ったことから始まって、別の友人がやはり初代と2代目ワゴン(NA)を乗り継いでいたとか、なんだかんだで触れることが多くありました。取材でがっちり取り組んだのは2代目のマイナーチェンジの時の事前撮影会だったかな。テストコースで試乗して、あまりの良さにGT-B(セダンだった)の見積もりを出してもらいながらも、ランエボを買ってしまったという落ちに。その後、インプレッサSTIに乗り換えた後、3代目デビュー時のB4のカタログだったかに掲載されていたCピラー写真を見て、恋に落ちてしまって、再び見積もりをもらったものの……、買わずじまい。 そして、クラブレガシィでは、 3代目のD型より がっちりと付き合うようになりました。  それからはご存知のとおり、年次改良ごとどころか、ことあるごとに深いインタビューを行い、ほぼ全グレードをとことん試乗してきました。車種単一ですと、個人的にいちばん深い付き合いだったクルマになりますな。って、過去形にするなって感じですな。失礼。ですから、手元にある開発陣の名刺も、スバルがいちばん多く……、と言いますか、その数は突出しています。振り返ってみると、自ら、仕事を含めて、趣味としてのクルマを含めて、レガシィに教えられ、そして育てられたと感じています。GTとはなんぞやとか、ターボとはどうすべきかとか、ワゴンのあり方とか、そんな細かなことから、乗り心地に必要な要素とか、タイヤに求めるグリップ感であるとか、ハンドリングの切れ味とか、執筆にかかわる表現やら、あれやこれやと。  レガシィは、いいことも、悪いことも語りかけてきてくれるクルマでした。だから、過去形にするなって。クルマです。素直なんですね。ドライバーを信用しているし、ウソをつかないし、その場限りでごまかそうとしない。だから、好きなクルマでした。 なんて書いていたら、少々寂しい気分になってきましたが、そんなことを言いながらも、レガシィを購入したことがありません。

#1027 今のスバルの全てが表現されていた、レガシィB4とアウトバック。

イメージ
 もはや、逃げ場もなく、日々、淡々とスケジュールをこなしていまして、あれやこれやと記しておきたいことは多くあるのですが、そんな時間すらも作れず。といいつつ、これじゃいかんと、本日、試乗会のあった新型レガシィB4とアウトバックについて書いておきましょう。  結論を書いてしまいますと、想像以上にいい仕上がりを見せていました。それは、スバルのフラッグシップたる性能と、レガシィらしさ(アウトバック含む)を備えていたという意味で。で、ヨシダ大絶賛は、B4でした。そう、アウトバックではなく、B4。なんていうんでしょうかね、セダンたる実直な作り込みがとても好印象。アウトバックは、SUVたるテイストをベースにしながらも、そこに ツーリングワゴンからの乗り換えも救いたいという想いと、SUVテイストである曖昧さを消し去りたいという想いを少々強く与え過ぎたような、 そのふらつきが少々気になりました。いや、アウトバックとて、とーってもいい仕上がりを見せているのですが、比較すると、B4のほうがバランスはいい、と。  気になるスタブレックス・ライドですが、これが難しい。とても難しい。いや、悪くはない、悪くはない。余計な動きが消え去り、つまり、フラット感がすこぶる高まり、質感アップを覚えます。そういった、意味合いからすると、とてもいい。しかし、組み合わされるのが18インチタイヤになるため、そこで、タイヤの硬さが顔を出してしまう。まぁ、18インチでも、この乗り味に収められたこと、質感を高められたことに、アドバンテージがあると捉えると、オススメとはなりますが。では、一方のノーマルサスが、ダメかといえば、そんなこともない。接地性という意味では、むしろこちらのほうがいい。しなやかさを与えたシャシーフィールをダイレクトに感じ取ることができまして、そこには、過去のレガシィには薄かった、タイヤが路面を離さないというフィーリングが強く存在しています。そう、減衰特性が路面変化にぴたりとはまっているという、あの粘るフィーリング。ただし、比較してしまうと、フラット感に物足りなさがあるのも事実で、 どちらがいいかは言うことはできず、もはや好みでどうぞ、といった感があります。  ちなみに、以前書きました、XVやレヴォーグで、時折見せるリバウンド時の例のフィーリングは、しっかりと消え去っていました。いや、消し去って

#1024 JNCAP予防安全性能アセスメントで注目すべき、アイサイトVer.2。

イメージ
 日本初となるJNCAPの予防安全性能評価の発表会に出かけてきました。結果はすでに報道されたとおりですが、レクサス・LSと日産・スカイラインとスバル・レヴォーグが満点評価に。と、ここばかりが強調されて報道されていると思いますが、個人的には、満点以外の車種に着目しています。そう、スバルの2台、フォレスターとXV(インプレッサとひと括りにされている)。同じスバル車なのに何故満点を取れないのだ? と思われるかもしれませんが、レヴォーグが最新世代のユニットを搭載しているのに対して、この2台はひと世代古いユニットを採用 。それなのに、それなのに、それなのに、ほぼ満点という得点(40点満点で、フォレスター39.9点、XV39.6点)を獲得しています。  これがどれぐらいスゴイかといいますと、30点台は32.5点のエクストレイルのみ。被害軽減ブレーキ(32点満点)だけをピックアップすると、フォレスターは31.9点、XVは31.3点。先述のエクストレイルは24.5点、オデッセイは25.3点。ちなみに軽自動車はひと桁台となります。  旧世代といっても、その先代となるアイサイトVer.2の基本設計は先代レガシィのB型(2010年)であり、公に30km/hまでを謳っていたアイサイトVer.2には単純に不利であり、それはスバル車以外とて同様のこと。というわけで、それなのに……、に繋がるわけですな。  ちなみにこの結果について、スバルの開発担当者に話を訊きました。で、そのコメントをヨシダ流に訳してみますと、Ver.2については、先に結果が発表されたIIHS(最高40km/h)ではこのver.2にて満点を獲得いますし、そこからさらに高い速度域( 今回のテストは相対速度40km/h、停止している対象物に対しては10〜60km/h)ですから、そのマージンといいましょか、アイサイトのポテンシャルは、カタログ数値だけでは語れない部分があることを実証した、と。  というわけで、そんなあれこれは、次号のクラブレガシィにて。

#994 風邪ひいて、iPhoneの予約なんぞしている場合ではなかったって話。

イメージ
 言い訳に、ここを使います。すみませぬ。  風邪を大きくこじらせました。昨日の夕方、iPhoneの話題をかいている頃はまだマシだった。その後、一気に悪化して、息できないほどに鼻は詰まり、熱は出て、ベッドに横たわったはいいんですが、起きられない状態。  ただですね、締め切りを目の前にした、というか、過ぎたともいうか、原稿がかなり多くありまして、寝ている場合ではなく。って、考えてみると、フリーになってから、体調不良を押して仕事をしたのは、スタッドレスタイヤテストで訪れた福島でインフルエンザを発症した時、その翌日、ひとりでドライブ取材をしたこと、程度、か。ま、はっきり言って、あの時はたいへんでしたが、それ以外では、意外に体調不良と仕事が重なることがなかった。 だから油断した。いかんですね。iPhoneの予約で、短パン+Tシャツにて、Macの前に座っている場合ではありませんでした。  それでも、先ほど起き上がって、原稿を書いてみれば、支離滅裂。こういう時こそ、音声認識入力だと思ったのですが、鼻ごえで、ほとんど誤認識。ならば、キーボードを打つかと打ってみれば、 現行型レガシィ→「原稿」型ってのを、納品直前まで気付かなかったり、あれやこれや。  というわけで、反省。というわけで、今月末発売のクラブレガシィ分の原稿は、風邪風味となります。写真は、ゴミ箱からあふれんばかりのティッシュでも良かったのですが、あまりに美しくないので、原稿書きすべきレイアウトファイルと、データファイルをキャプチャーしてみました。

#985 東京スバル本社ショールームで感じた、今のスバルと、これからのスバル。

イメージ
 取材が愉しいと原稿も愉しく書ける……、というわけでもなく、愉しければ愉しいほど、実はまとめ辛かったりするものです。文章量が爆発してしまうとか、想いをまとめきれないとか、あれやこれや。  今日の取材も、そんな愉しい取材となりました。次号クラブレガシィで展開する、EJ型エンジンのまとめ話と、 EyeSightVer.3の開発者インタビュー。スケジュールの都合から、立て続けのインタビューとなりましたが、あれやこれやおもしろい話が出てきました。その詳細は、次号のクラブレガシィをご覧くださいって感じではありますが、ま、ひとことで言うならば、諦めずに続けてきたことが、今のあれこれにつながっているってことが、印象的でした。  それは、ターボエンジンの継続やら、アイサイト(以前はADAと呼んでいた)といった、技術のあれやこれや。ここまでやりますか? と いう開発陣の想いやら、まぁ、あれやこれや。  インタビューでは、最近、スバルに惹きつけられた人たちなんて話題にまで飛びましたが、写真の 移転したスバル東京本社と新しくなった東京スバル本社(同じビル)にある1Fのショールームへと訪れてきた人たちを見ていると、今、スバルに期待されるあれこれって、そういうことなんだなって改めて思います。たとえば、ショールームでは、アイサイトという名称は知っていても、要になるハードウェアを指させず、さらにそれが搭載された車名を言えずという方を見かけました。そう、まさしく、スバルになんとなく引き寄せられた人たちですな。  さて、これからスバルはどうなるんでしょうかね。個人的には、C、Dセグだけで、どうやってスバルブランドを確固たるものにしていくのかにキーがあるような気がしています。ま、このショールームを眺めていると、大丈夫かなという予感はありますな。トイレはちょっとコンパクト過ぎかと思いますが……。

#908 クラブレガシィに書き切れなかった、レヴォーグ話、その1。

イメージ
昨日、なんとなく編集部に立ち寄ったら、クラブレガシィ最新号が刷り上がっていました。え、つい数日前、このテーブルで校正見ていたのになと思ったらば、あれから1週間が経過していたようで。と言いますか、そんな短期間でこうして本になってしまうんですね、最近は。  ということで、クラブレガシィで書かなかったあれこれを少しずつ。あ、書かなかった理由は、文字数が足りなかったから。書けないとか、書いちゃいけないとか、そんな理由ではありませぬ。あしからず。  まずは、あれだ、GT-SとGT系の評価について。個人的なイチオシは編集後記にも書きましたようにGTではなくて、GT-Sです。ここでも書きましたが、GT-S系のシャシーはクラス感としてひとつ半ぐらい上を作り上げてきました。何が違うかって、やっぱりダンパーが大きい(ほかもあってではあるけど)。ビルシュタインのセッティングはもちろんサスペンションの動きを規制する方向ではありますが、ビルシュタインならではの微低速での動きが緻密であり、美しくて、もううっとり。とうとう、ビルシュタインをここまで使いこなしてきましたか、と、過去のレガシィのあれこれを振り返りつつ、感無量的な何かを感じたほど。とにかくその美しさにあふれる路面トレース性は、まさに輸入車的。その接地感は、どんなシーンでも破綻することなくて、今回の試乗会ではあえてアスファルトが剥がれたようなハードな路面(オフロードではない)でもテストしたのですが、操舵してもちゃんと舵が利く。これにはかなりのショックを受けました。そして、高速域でのダンピングも格別でして、高速走行でのフラットライド感にもうっとり。  もちろん、乗り心地性能評価においては、GT系のほうが上。先のシーンでも、GT系はサスペンションの動きを許す方向にセッティングされていますから、その分、乗り心地という面からすると快適さがあります。ただしですね、そうなんです、ただしが付くんです、GT-S系は動きを規制されてはいるものの、突き上げ感含めて、嫌みを感じないレベルに仕上げていまして、問題ないかと。いや、ひとりで乗るならばって条件付きではありますけどね。GT系がダメと言っているわけではありません、GT-S系の仕上がりが、バランスぶりがハイレベル過ぎるがゆえのこと。乗り心地については、捉え方、使い方次第で、評価は大きく変わります

#893 想像以上にハイレベル、期待以上にハイポテンシャルな、レヴォーグ。

イメージ
 さてと、レヴォーグの話。 #886 にてファーストインプレッションをお伝えしましたが、本日、プレス試乗会へと、再び出かけて、乗り倒してきましたので、もう少し深い話をしましょうかね。  商品としての完成度はハイレベル。ま、簡単に表現しますと、剛性感にあふれるボディとそれによってしなやかさを極めたシャシーは、欧州車的。いや、それ以外のあれこでもあっての話ですが、まぁ、そんな感じです。いやはやいやはや。  で、やはり1.6Lターボエンジンは 好印象で 、燃費とパワー感とのバランスを上手く作り込んでいました。比較すると、2.0Lのトルク感やパンチに惹かれますが、1.6Lターボはこれで十分を超えて、十二分でしょう、と思えるほど。リニアトロニックの制御もスバル車の中では相当に極められておりまして、リニア感、そしてレヴォーグのキャラクターを考えると、とてもとてもいい。どうしてレヴォーグにはMTがないのだね? と思っていた人は、まずこのリニアトロニックを乗り倒してみることをオススメします。愉しさはありますから、いいんじゃないと感じるようになり、頭ごなしに否定したくなくなるか、と。あ、個人的にはMTがあったらいいなと思うところもありますけども。  一方の、2.0Lターボエンジンについては、すでにレガシィにて大排気量的なフィーリングを仕立てていましたが、今回は、高回転域でのパンチ(伸び)を手に入れており、これが刺激を作り上げています。ただ、このパワーを生かす機会ってそうそうなくてですね、意外にSI-DRIVEは[I]ですべてを賄えてしまう、と。ということで、 エンジンとしては、個人的にはこの中間があるといいかなと思いました。もう少し刺激的な1.6Lターボ。と、考えると、1.6Lの[S]をもう少しヤンチャに仕立てるだけでいいのかな、と。  さて、足回り。GT-S(ビルシュタイン)か、GT(カヤバ)か、については、個人的な嗜好から、……、……、……、ビ、ビルシュタイン。あのですね、スポーティという意味合いはもちろんなのですが、GT-Sは、乗り味たる質感が高い、高い。特に路面のトレース性はすこぶる高くて……、ま、ここから先はクラブレガシィで書きましょうかね。  では、GTは選ぶべきではないモデルか、といえば、そんなことはなく。しなやかさというベースは共通していますし、乗り心地とい

#886 スバル車としての進化を含め、まさに期待どおりだったレヴォーグ。

イメージ
 さてと、レヴォーグの話。本日、公道試乗会が行われましたのでまずはファーストインプレッションを。感じたのは、 あれこれ細かいコメントはありつつも、 いいクルマに仕上がったなぁという印象と、スバルの中で最も進化したモデルである(言葉にすると当たり前ですが)という2つでした。  ひとつ目のいいクルマについては、まさに バランスがいいことがポイントでして、目標と、実際の乗り味が見合っているところが好印象。 たとえば、乗り心地は、スバルもようやくここまで届きましたか、よくやりました、合格ですといった感があります。18インチタイヤをはいたGT-Sは、整えられすぎた感もあって、シャシーの一連の動きの中にドタバタ感が見当たらず、路面によって異を感じさせることもなく、そういった観点からするとGT-Sを選んでも不満はありませぬ。そう、クラスとしてはその上にポジションがあるはずの現行型レガシィも、インプレッサに対して上質感も表現したはずのXVであっても、届いていなかった領域の話ですな。  ふたつ目のスバル車の中で云々については、最近のスバルは、新型車がデビューする度にステップアップが大きいと書いてきましたが、レヴォーグにおいてもそれが言えます。つまりですね、キャラクターとは直接的に関係ない、クルマとしての仕上がりの話。そう、これまではフォレスターがトップでした。そういう観点から あれやこれやと比較するとですね、このレヴォーグは、現行型レガシィを過去へと追いやった感があるほど。6年という年月差ゆえに仕方ないこととはいえ、5thレガシィ→レヴォーグと捉えると、 今回のステップアップ“も”随分と大きいものとなっていました。 といいますか、それほどに仕上がりがいい。  と、考えると、次期型レガシィは、どこまで進化しているんだろうかという期待もあります。現時点において、TWや、3.6Lエンジンなど、次期型から消え去るアイテムを持ったモデルについては、買いと言えますが、現行型と要素が重なるモデルならば、次期型を待つのも一手かもしれません。つまり、新型アウトバック2.5Lが欲しいならば次期型を待つのもいい、でも、アウトバック3.6Lが欲しいなら、現行型しかないと。  レヴォーグの細々については、再度試乗会に出かけますので、その後に……。あと、次号のクラブレガシィにて。そうそう、下の画像は、初

#884 買いの要素だらけだと思う、アウトバック・3.6R・グランドマスター。

イメージ
 レヴォーグが発売を開始し、一方では、現行型レガシィが終焉を迎えようとしています。レガシィが、ではなくて、現行型が。というわけで、特別仕様車があれこれ出ていますが、いずれにしてもリーズナブル感があり、現行型に惚れ込んでいるならば、買いだと思います。レガシィシリーズは、いつもそうなんですが、最終型の特別仕様車は生産中止後の中古車相場において高値安定が続きます。というか、おかしいぐらいの高値が付きます。なので、そういう意味からも買い得感は高いかと思うわけで。  そんな特別仕様車の中で個人的注目モデルは、6気筒エンジンを搭載したアウトバック3.6Rに設定されたグランドマスター。次期型では、日本市場にもアウトバックは残されるものの6気筒エンジンが残されるかは微妙なところ。そういった観点からも買いだと思いますが、それ以前にアウトバック3.6Rそのもの完成度と言いますか、バランスがとっても良くて、ことあるごとに言っていますが、現行型レガシィシリーズにおいてはトップだと思っていますので、そもそも買いです、このモデル。ATだからいい、6気筒だからいい、アウトバックだからいい、そんな理由が上手くバランスしています。そして、この特別仕様車ならではの、本革シートだし、ルーフレールやパネルやら、特別装備品も含めて……。  ちなみに、このグランドマスターですが、月販目標は30台に設定されていますが、現在、それに届いていません。あのー、これ、販売が終了したら、とんでもない価値が出ると思われるんですが……。あ、個人的には、現行型レガシィの高値状態は次期モデルが出ても、しばらくは大きく変わらないような気がしています。と、大胆な予想をしておきます。

#828 スバル・レヴォーグを詳細に紹介しているクラブレガシィ最新号。

イメージ
 先週、編集部で、まだ完成していないレイアウトに大丈夫かいなを感じつつ、赤入れをしていた気がするんですが、いつしか印刷されて、書店に並んでいました。というわけで、クラブレガシィの最新号の話。レガシィのワンメイク本なのに、レヴォーグの総特集でした。  内容については、本をご覧いただくとして、その巻頭、いい流れになっていると思います。やっぱり、見せるところで惹きつけ、読ませるところは読み込ませる、そんな基本は大切だと。編集長は、すかすか感が出てしまうことを心配していたところもありましたが、結果、その英断によって、いい作品に仕上がっています。 詰め込みな構成になれてしまうと、ついつい不安になりますが、時に大胆さも必要なんだと思いますし、それこそ雑誌だからこそできること、だと思うのです。  個人的には、以前にも書きましたように、あれだけの文章量をもってしても書き切れなかったことが多くあるのですが、まぁ、あれ以上の文章量は、企画として、デザインとして、バランスを崩していきますから、あのぐらいで良かったのではないかと思ったりもしています。ま、そんなこぼれ話は、機会をみて、ここでも書いていくことにしましょうかね。  レヴォーグについては、先日、再びのインタビューを行いましたが、まだ、今は触れられませんが、プロトタイプから大幅に変わったところがあるってな衝撃な事実も聞いてきました。そんなあれこれは、次号のクラブレガシィにて。って、6月末発売なので、かなり先のことになりますが……。 まぁ、いずれにしても、レヴォーグってのは、訊けば訊くほどに惹かれていくクルマです。受注は1万台に迫っているようで、その人気ぶりがうかがえます。個人的に気になっているのは、初期受注が落ち着いた後の動きでしょうかね。どこまで人気を持続できるのか、どこまでスバル以外からお客さんを呼び込めるか……。

#753 プロトタイプであってもハイレベルだったレヴォーグのポテンシャル。

イメージ
 さてと、レヴォーグの試乗記、行きましょうか。一昨日に続いて、今日も試乗会場(ナンバーなしゆえにクローズドコース)におりました。この前はクラブレガシィ取材枠、今日は個人枠でした。自宅から会場までは片道200km以上あるんですが、会場へたどり着くまでドキドキしつつ、会場を後にすれば、余韻に浸りつつあれこれと感じさせてくれる、そんなクルマでした。つまり、いいってこと。 ひとことでまとめるならば、想像どおりであり、想定以上の仕上がりを見せていました。  2つのターボユニットは、まず、1.6Lは想像以上のパワー感があって新世代のスバルパワーユニットたるポテンシャルを強く感じました。これで十二分。これだけのパワーを発生しながらレギュラーだし。となると、2.0Lは不要かなと思ってしまうのですが、サーキットでは2.0Lなりのパンチが愉しさを引き出しておりまして、これもまたいい。特に、レガシィの2.0Lよりも高回転でのタレがなかったりしまして、そこにも、選びたくなる理由が強くあります。  ただ、レヴォーグが狙った軽快感を素直に表現しているのは、やっぱり1.6Lのほうかなと思いました。SIドライブのIモードでは、そのぐらいのパワーが欲しいの? ならばこんなもんでどうだい? といわんばかりに3000回転内でどうにかしてくれるし、同じくSモードでは、それならばパワーだそうか? といわんばかりにさっと4000回転へ誘い、そのまま高回転域へ殴り込みをかけるかのように飛び込んでいきます。CVTも、スバル新世代モデルたるフィーリングで、ダイレクト感をかなり強めており、そこにはレヴォーグの前後で線が引かれたかのような違いがあります。  ハンドリングは、曲がる曲がる、素直素直。こういう比較をするとFFとFRベースAWDで違うじゃんかと言われるかもしれませんが、 ゴルフGTI的に曲がる曲がる。クイックさはあっても、グイグイと曲がるからそれを違和感だとは思わない。ステアリングをゆるりと切りした直後にヨーが立ち上がり、次の瞬間にはロールへ移っているというような流れがあります。それは、横Gの立ち上がりが速いというような数値だけで表現されるものではなく、その移行に美しい流れを感じ取れるほどに。で、ロール量を少なくしましたとアナウンスされていますが、ロールします、させています。というか、ロールも美しい。と

#705 クリスマスイブにも2台発表されて、まだまだ続くSUVの増殖。

イメージ
 今年も残すところあとわずかなのに、新型車やら特別仕様車やらが続々と発表されています。ということで、本日はスズキのハスラーと、スバルのアウトバック・グランドマスターが。  両車ともに原稿を執筆したので、両車ともに事前にあれこれを知っていましたが、こうして実際にクリスマスイブにデビューしてみると、この時期ですか、この時期なんですね、といった感があります。  さて、各車の解説については省いて、感じたところをあれこれと。まずはハスラーから。モーターショーでは、軽自動車の次世代ジャンルとして、ホンダとダイハツがスポーツカーを、そしてスズキはクロスオーバーを提案してきました。スポーツカーのほうは、復活ですな。で、スズキのこのハスラーは……、って、考えてみると、スズキの出展車両はSUV系ばかりでした。そう考えると、ひとつそこに狙いがあることが見えてきますが、この傾向は実はスバルのブースにも見られました。そうなんです、レヴォーグばかりに焦点が当てられていたように見えるのですが、真ん中に3台のSUVが並べられ、そして、2台のコンセプトもSUV系が展示されていました。つまりですね、まだまだSUVなんです。そろそろ終わりかなと思ったら、まだまだなんです。  ということで、話を戻して、ハスラー。ワゴンRのプラットフォームをベースに、車高をちょいと上げたモデルで、それ風に仕立てて、ほい、どうぞ、と。オフロードを走れそうで、ラフロードなら走れるけど、岩場は無理ってなモデル。でもですね、別にSUV風味なニセモノとは思いません。むしろ、こういう潔さのほうが、好感が持てるものです。走れないのに、走れると謳うよりは、ね。スズキのジムニーの代わりになるとは思いませんが、ジムニーにあそこまで求めていなかった人には、とってもいい選択肢になると思います。  そして、アウトバックの特別仕様車グランドマスター、なんとベースになったのは6気筒エンジンを搭載した3.6R。そうなんです、このエンジンにようやく焦点が当てられたといいましょうか、よくぞ、出してくれましたといった感があります。クラブレガシィにも幾度となく書いていますが、現行型ならば3.6Rがいいと言い続けてもう5年、そんな努力もむなしく、販売台数は落ち込み続けて、10月はたったの10台。でもね、このモデル、とってもハイバランスしているんですな

#687 実際、周囲でも初めてスバル車を選ぶ人が増えていた、って話。

イメージ
 空港でも原稿書きしたおかげで、ひとつ目の山は越えました。しかし、もうひとつの山が待ち構えています。登り始めてもいない状況なのに、締め切りは来週という、おそろいしい山です。しかも、文字量も多い。ただ、おもしろい 企画内容が ばかりなので、愉しく書けそうかなとは思っているんですが。って、クラブレガシィなんですけどね。そう、クラブレガシィ。ちなみに、発売は、なんと今月末だったりして。  というわけで、今日は、クラブレガシィの取材でした。いつもの連載の中古車云々企画。ま、レガシィのあれこれは誌面を見ていただくとして、スバルネタをふらっと書いてみましょうかね。写真は、 取材先の東京スバルのカースポット小松川店においてあった XVですが、このXV、日本だけではなく、世界的に大ヒット状態で、特にハイブリッドモデルがを抱えており、今、契約しても、消費税増税には間に合わない、そんな受注数だそうです。そこまでして欲しい理由ってのはなんだろう、って思うのですが、ひとつに、スバルに乗ってみたいって人が増えているってのがあるようです。そう、初めてのスバル車。  初めてのスバル車ってお客さんが増えているって話は、実は今日の取材でも出たんですが、気が付けば、周囲にもいました。先日、現行型レガシィを購入した知人もスバル初、これからXVを購入しようとしている親友もそう。なんでしょうね、どうして、そう思ったんでしょうね、何がきっかけだったんでしょうね。やっぱり、インプレッサなのでしょうか、そして、それに続いたXVがきっかけなんでしょうか。 ちなみに、スバルが初めてではない知り合いも、XVハイブリッドやインプレッサ(1.6L/MT)を購入していましたから、 これまでのスバルオーナーにも、新しいスバル車は受けがいいようです。  そんな状況をスバルはすでに察知していたようで、I'm a SUBARISTってなキャッチコピーを使ったキャンペーンを開始しています。スバルを選ぶ人ってのは、以前のような、狭義のクルマ好きだけではなくなってきているのかもしれませんな。まぁ、レガシィを購入した知人を思い起こしてみれば、そのとおり。一方のXVを購入しようとしている親友はもそう。しかも、ひとりは兵庫の人、もうひとりは京都の人。これまで苦戦を強いられてきた関西と考えると、たまたまの2名だったのかもしれませ

#535 クラブレガシィに書いたあれこれは、やっぱり愛があるからって話。

イメージ
 引っ越しでバタバタしており、そればかりに気を取られておりましたが、ふっと思い起こせば、 引っ越し直前は仕事でバタバタしておりました。特にクラブレガシィとジムニーカスタムブックは、締め切りがほぼ同時で、少なくない文字量ゆえに、まさにバタバタでした。といいつつ、振り返ってみると、想定していたよりは企画数やら文字数は少なかったかな、と。もっとドタバタになると構えていたもので。とか言えるのも、終わってしまったからであって、云々。  さて、クラブレガシィは、年次改良を受けたE型のあれこれがメインでした。本文でも書いていますが、個人的には2.0GT DITのバランスぶりがとても印象に残るものでしたが、2.5i Bスポーツの17インチもなかなか上手くまとめてあって好印象だったりして、ふーむ、をあれこれ感じました。ってな内容は本をご覧あれ。  で、ここでフォローというか、書いておかねばならないのはアウトバックSパッケージの件でしょうかね。試乗した車両は、今回、何も変更がなかったことから、D型デビュー時に導入された車両のそのままでしたが、これがいい具合にも、悪い具合にもやれてた。いい具合だったのはビルシュタイン、悪い具合だったのは、ハンドリングに関わるあれこれ。クラブレガシィでは、その悪い点について少々触れましたが、これについて、もう少し詳しく触れておきましょう。わかりやすく言いますと、 ヨー→ロールへの移行時に、ステアリングに曖昧さがありました。それは、グリップの強いタイヤと、アウトバックライクなオンセンターの緩さがミスマッチを起こしているかのようで、この辺りのバランスは、2.5iBスポーツ、2.0GT DITでは、それぞれなりに、とても美しく仕立てていましたから、おや? を感じ、それを書きました。  やっぱりですね、アウトバックは緩くていいような気がします。しかし、それは曖昧さではなく、緩さ。スポーティさとは、何も機敏だけを必要とはしません。たとえ、緩さがあっても、そこに正確さを与えることで仕立てられるものであり、そのために、 ビルシュタインダンパーとの組み合わせは必要であることを感じています。  ということから、少々、誌面上では厳しい表現になっていますが、レガシィについてはついつい厳しくなってしまう。それは、愛があるからなんですが。ヨシダの性格をご存じの方は、よく分か