#1491 期待とは異なる、でも、クルマは正常進化していた、ワゴンR。

 2月早々に6世代目へとスイッチしたワゴンRの話。実は、って、以前にも書いていると思うんですが、初代モデル、勢い余って購入したという過去があります。そう、勢い余って、つまり、絶対といった理由もなく。おもしろそう→おもしろい→なんかいいじゃん→何か変わりそう、そんないい加減な理由からの購入でした。ちなみに、4WD、MT。たしか、3ドアだったころの、RG-4。そう、右側リアドアがまだなかった頃。あれ、違ったっけかな。4WDにしたのは、まだ、4x4magazine勤務だったこともあって。
 ま、そんな想いがありますから、って、言い換えますと、それほどに初代に対する執着がありますから、その後のワゴンRの変遷と自分が持っているワゴンRへの期待は、ズレていくばかりでした。仕方ないですな、異端児からメインストリームと、メーカーの期待といいましょうか、役割が変わってしまったのですから。
 って、前置きが長くなりました。新型ワゴンRですが、イマドキに求められるワゴンR像を、デザイン、走り、パッケージ、すべてにおいて理想を追求し、それを実現していました。マイルドハイブリッドについては、その名称の迷走ぶりはさておき、性能としてはモーターアシストをクリープに用い、加速時には加速感として加えつつ、低燃費になっているだろうことを予感させることなど、なかなか秀逸。細かには、少々アクセルを踏み込んだ際、モーターアシストを行いつつ、エンジン回転をアップさせて、パワーを追従させようとするスタイルに、CVTゆえの、さらに軽自動車ゆえのエンジン音やらが相まって、ラグがあるように感じさせるところがありますが、ありますが、実際にはラグにはなっておらず、ま、そういった演出不足を感じさせる程度。
 最初、スタビライザーレス仕様に乗ったところ、いい加減さ手前に止めた緩さに心地よさを感じましたが、スタビライザー付き仕様に乗ったところ、その整えられたフィーリングに質感を覚えて、どちらがいいとは言えない、そんな迷いも感じました。って、ここまで、NAエンジンの話です。そうなんです、今回、NAが以前にも増していい。ターボとなりますと、必然的に、スティングレーになりますので、このなんとも表現しづらいフェイス付きになることもあって、さらになんとも評価し辛かったりするのです。ほら、最初に書きましたけどね、やっぱりワゴンRはシンプルさであること、分かりやすさがあること、これに尽きると思っていますので。ですから、このややこしい表現が加わると、なんとも言えないところがあります。あ、クルマの性能だけでいうならば、NAで十分。ちなみに、標準フェイスがとってもいい、とってもワゴンRらしいと思っています。
 そうそう、今回、話をした開発者の方々、初代モデルにロフトがあったことをご存知ない、そんな世代でした。その中のおひとかたに、ワゴンRとはどうあるべきかを問われたので、その答えは、あの頃にあると伝えておきました。なんかね、すっかり、おっさんであることを、自覚させられた、試乗会でもありました。

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