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7月, 2016の投稿を表示しています

#1406 ねっとりに打ちのめされた、プジョー308のディーゼル(ヨシダイチオシ)。

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 プジョーにもディーゼルエンジン搭載モデルが登場しました。308と508に。しかも、1.6Lと2.0Lと2機種も。もちろん、悪いわけはないだろうと思いながらも、一方では、排気量差を与える必要があったのか、はたまた、その乗り味はどこにターゲットを当てたのか、そんなことをチェックしようと、プレス向け試乗会へと出掛けました。  そしたらですね、あのですね、打ちのめされました。そもそも、308に対してはタイヤサイズの行き過ぎもあって、バランス不足を感じていましたが、ベースポテンシャルはすこぶる高く、ボディにしてもシャシーにしても高く評価していました。で、そんな308にディーゼルエンジンを搭載したわけですが、ディーゼルエンジンだから良いというレベルを超えていてですね、308らしさが全開といいましょうか、特に1.6Lがですね、16インチタイヤを組み合わせたハッチバックのアリュールがですね、308の美点のすべてを引き出していましてね、もう、絶句状態。エンジンフィールは、発進時からトルク変動を与えることなく、ターボとは思えない、ディーゼルとは思えない、滑らかで、美しい加速をしていきます(ちょっと大げさですが)。それはアクセルペダルの踏み込み量にリンクしたもので、不要な加速やらを全く見せることがない、まさに上品なもの。で、4気筒、ディーゼルだというのに、回転上昇が実に滑らかで、そこに高トルクが重ねられて出てくるもんですから、もう、うっとり。トルクっていいよね、を超えた印象でして、このあたりのフィーリングは、マツダにも、BMWにも見当たらないもの。で、2000回転にもなれば太いトルクがダイレクトに感じられ、さらにジェントルさを伴って加速していきますから、もう、これ以上、何が必要だろうか、と思わせるほどでした。いや、実際に何もいらんと思います、もう。もちろん、そこにはスポーツカーに通じるようなパンチはありませんし、それはガソリンターボのようなパワー感にも届いていないかもしれません。でも、それらとは確実に異なる質感あふれるフィーリングがあります。  ディーゼルエンジンですから車外で聞くと燃焼音は壮大に響いているんですが、遮音性がすこぶる高くてですね、中・高音域が室内に入ってこない。低音域は残っていますが、邪魔に感じるサウンドは見当たらず、どちらかというと特別なモデルに乗っているかのよう

#1405 1.2Lターボ+EDC搭載に止まらず、走りにも美点がある、ルノー・カングー。

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 もはや、ここまで人気がありますと、ノーマークとは表現できず、世間に対するアンチテーゼ的ともいえず、唯一無二的な支持を得ている、ルノーのカングー。周囲にも、カングー乗りは多くてですね、って、1.2Lターボ+MTになってからふたりが購入しています。現行型の初期モデルに乗っている人もいます。ま、皆、ちょっと変わっています。いや、ヘンって意味合いではなくって、それぞれにライフスタイルがあるといいましょうか、センスを含めて、オモシロイ生き方をしている人々ですな。で、そんなカングーの1.2Lターボに6速EDC(デュアルクラッチ式の2ペダルMT)が登場。これまでの2ペダルモデルは4速でしたから、6速になったこと(プラス1.2Lターボエンジン)で、燃費は大幅に改善、というわけですな。つまりは、カングーのウィークポイントが払拭されたわけです。  そもそもヨーロッパではMTが主流な上に、あちらのカングーは、日本のようにここまでの市民権を得ていないこともあって、2ペダル仕様は軽視され、1.6LNA+4ATのまま半ば放置されていたわけですが、日本市場からの強いアピールによって、1.2Lターボ+6速EDCモデルが実現し、さらには、日本向け仕様がいちばん最初に生産されたという異例づくしだったとか。  ま、そんなカングーに乗るために、試乗会へと出掛けたのですが、1.2Lターボ+EDCはルーテシアやキャプチャーで体感済みでしたから、なんとなくの予測はできていました。できていたはずなのですが、その期待を裏切られた。あのですね、良かったんですよ、これが、とっても。シャシーセッティングがですね、重量やらを合わせただけではなくて、その先へ行っていました。そもそも、カングーの乗り味は緩さあふれるものであり、動きを許し、ロールを許し、でも、緩すぎを許さないかのようにスタビリティを与えているという、なんとも、好き嫌いが明確に分かれる乗り味でした。  ところがですね、スタビリティがアップしていた。具体的なロールフィールが改善されていまして、相変わらずの重心高があるがゆえのボディの重たさを感じ、ヨーが残るという、あのフィールはあります、ありますけど、その加減がかなり抑えられていて、好印象。EDCのチューニングもなかなかで、重量のあるモデルなりにトルクバンドを上手く使いこなしつつ、マニュアル操作でのレスポンス

#1404 カーオーディオは使えても、操作性に難があった、アウディA4 with Carplay。

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 AppleのCarplayを使いました話その2。その1はスズキのイグニス( #1349 )にてでしたが、今回は先に書きましたアウディA4にて。で、その1では、Carplayを利用すると、クルマ側のオーディオがコントロールできなくなり、全てはCarplayに支配されますと書きましたが、アウディA4では、そんなことはなく、たとえば、Apple謹製のMapを表示しながら、クルマ側のオーディオから音を出すことができました。  このあたりはバージョン違いなのでしょうかね。ただですね、A4の場合はタッチパネル機能を使わずに、センターコンソールにあるダイヤル式のコマンダーで選ぶというスタイルだったため、少々面倒がありました。たとえばですね、モニタ上右下にあるホームボタンをクリックするためには、ダイヤルをグルグルと果てまで回さなければならない。ま、果てといいましょうか、端でありますから、思い切りグルグル回してしまえばいいだけではありますが、これが、意外とといいましょうか、かなり面倒でした。  アプリケーションはApple謹製が基本で、音を出すアプリケーションの一部が利用を許されているといった状況は変わりません。個人的な興味は、前回も書きました、Apple謹製のMap。使えないと散々に言われたままですが、個人的にはずっと使っていまして、その進化と、Applewatchとの連携から、よく使うアプリケーションとなっています。こうして眺めてみますとね、文字の色合いやらコントラストやら、道の表現方法とか、とても見やすい。これは意図的なのかどうかわかりませんが、文字の折り方、つまり、改行位置も気を遣っているようで、途中で改行されていません。といっても、まだまだ、一般には勧められませんし、Applewatchと連携といっても、連携させていると、watchのバッテリーがあっという間に消耗してしまいますから、実用性の面で不足があります。ありますけど、とっても楽しいですけどね。

#1403 新潮社SINRAにて、オープンカーについて執筆しています、って話。

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  最近、新潮社のSINRAに執筆しています。SINRAといえば、90年代後半に、自然を題材として、時に壮大なテーマを触れ、時に身近な存在に焦点を当て、写真は文章はもちろんですが、誌面レイアウトを含めて、とても質の良い雑誌として、一目を置いていました。残念ながら一時休刊となりましたが、個人的には時代に倣いすぎたコンテンツと、雑誌のポジションとが、ズレを生んだのかな、なんて勝手に推測していました。しかし、14年に復刊。以前とは少々異なるテイストながらも、根本は変えることなく、広告最優先主義とは異なるスタンスを明確にしながら、隔月刊というスタイルで発行されています。  で、そんな憧れのSINRAから執筆依頼が来ました。個人的には、うれしく思うところもありつつ、内容がクルマですから、果たして、SINRAに見合うのだろうかと思うところもありました。ただ、依頼は、自然を感じられるクルマということから、オープンカーに限ったもの。ありがちなローエミッションビークルではないところに思うところもありますが、昨今は、不便を強いるのではなく、共生していくというスタンスが主流であり、それを考えると、これはこれでありではないかと思い、で、引き受けました。  左上の表紙写真が、その最新号です(例のごとくamazonへのアフィリエイトが張ってあります)。今回、ピックアップしたのはマツダ・ロードスターで、写真は、向後一宏さん。前号では、自分の文章とは異なるものになっていたこともあり、執筆したと明言は避けていましたが、今回はほぼオリジナルのまま。というわけで、ヨシダ節を炸裂させましたが、読み返すと、炸裂しきっていないようなどこかもどかしさがあるような気もしました。まぁ、文章に限らず、レイアウトまで含めて、どこまで攻めていいのか加減が分からなかったところもありますが、これはこれでいい仕上がりになっていると思います。ほら、攻めすぎますと、この人、求めている内容と違うなと思われてしまいますから……。

#1402 予測していましたが、想定外だった、アウディA4アバントの走り。

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 あのですね、ちょっと感激しました、アウディA4。今回、ロングドライブしたのはセダンではなく、アバント(2.0TFSIクワトロ)でしたけど、コンフォートとスポーティという両レベルをかなり引き上げてきましてね、それは想定はしていましたが、想定外のレベルに仕上がっていました。乗り出した直後から感じ取れるコンフォート感は、タイヤの接地感から追従性、そしてグリップ感に至るまで、もはやうっとりといったフィーリング。なんていうんでしょうかね、確実に衝撃をいなすってことはこういうことなんだよといわんばかりに角を取り除きながら、接地感、グリップ感を伝えてくる。路面の凹凸が大きいシーンや、荒れたところでは、225/50R17サイズなりの硬さを感じさせますが、それとて、ゴツンとか、ドタンになっていない。高速域へ行けば、これでもかとフラット感を出してきまして、先のタイヤの接地感やらと相まって、まさに、極上。  それでいながらですね、って、ここからがキーなんですが、コーナリングがすこぶる速い。日本語としてはおかしいですが、そんな感じってぐらいに、速い。ヨー→ロールへの移行がキレイだなぁ、なんて思っていたら、さっさとロールを抑えて姿勢を作っていてましてね、って、それは、クルマが、あのー、アクセル踏むの待っているんですが、といわんばかりのスタンス。ならば、と踏んでいけば、はい、待っていましたー、といわんばかりに、インを付いていく。グリップ力に不足がないのはいうまでもなく、グリップ感がしっかりと立ち上がりますんで、こちらは、それならばと、さらに踏み込んで行けます。ちなみに、これ、スポーツサス仕様ではありませぬ。  エンジンは、2.0Lターボですから、パワーもトルクも不足なく。豪快と表現できるようなパンチを伴った加速感はありませんが、下から湧き上がるようなトルク感と、ジェントルな吹け上がりとで、日常域における快適性から、スポーティな走り、さらには、高速道路でのゆとりまで、全てを備えています。なんかね、こういった仕立てを体感するとこれからのエンジンは、上限2Lで十分じゃない、と思ったりするわけです。ボルボの例(2.0L以上は出さないと公言)もありますし。  個人的にしっくりこなかったのはシートポジションか。メーターの視認性を求めると、ローポジを強要されているような気がするんですが、どうも合わな

#1401 フィエスタを選んだ理由 思うにですね……、と、まとめ。

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 なんだかんだ書いてきましたが、ここにピックアップしたモデル、すべて欲しかったというのが本音。といっても、それは無理な話ですな。そうそう、こうしてあれこれと書いてきて、そして、大先輩から指摘されて気付いたのですが、使い勝手については二の次となっています。これは個人的なキャラクターによるもので、使い勝手ってのは、3ドアであろうと、オープンカーであろうと、二の次です。といいますか、そのクルマに惚れ込んでいるならば、たとえば、荷物が載らないからとコペンやロードスターを諦めることはしません。むしろ、逆に、その不便を楽しんでしまう、と。逆にですね、利便性を優先した結果、そのオリジナルデザインが崩れたり、走りが失われてしまうことのほうが、自分にとってはマイナスだと捉えています。そして、なくても"どうにかなる"装備を採用したことで価格が上昇するならば、ないほうがいいとも思っています。そうなんです、ひねくれているんです。はい、知っています。  というわけで、理想だけいうならば、MINI 3door ONE MT+サンルーフ+シャシーやエンジンのコントロールデバイス付き、そして、グランドチェロキー(WJ型)という2台というスタイルでした。おいおい、ルーテシアではないのか? と思われるかもしれませんが、MINIは、走りからデザインまでキャラクターが好みでありながら、ターボ、3ドア、MT、サンルーフという組み合わせが実現可能でありましてね。ま、ディーゼルエンジンではないんですが、この1.2Lターボのポテンシャルを知ると、このバランスいいなぁと思いますしね。といっても、ミニドライビングモードが付きが前提ではありますけども。  もちろん、MINIを、208XYに置き換えることも可能です。といいいますか、3ドア、サンルーフ、MT、ターボエンジンという条件は同じですし、ま、価格を含めたそのほかの条件まで整っていれば208XYになったいたことでしょう。ベーシックエンジンではありませんが、あのバランス感といいましょうか、キャラクターは唯一無二ですし、何よりもノーマーク状態ですし。って、そう、自分のクルマ選びにおいて、ノーマークってのが重要だったりします。誰も気付いていないから、誰も乗っていない。そもそも、誰か(同業者)と同じクルマってのは避けたいんです。そう、被せるのも、被る

#1400 フィエスタを選んだ理由 その10(ルーテシアにしなかったワケ)

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 迷いに迷ったといいましょうか、208が最有力候補となっていた頃、ルーテシアも同様に最有力候補となっていました。つまり、両車だけで、比較していました。  ちなみにですね、ルーテシアは、完全に好みのデザイン……、なんて話は、散々にしてきましたが、ひと目惚れしたデミオとはちょっと違って、ルーテシアには見れば見るほどに惚れ込んでいくという魅惑がありまして、特に、そのリアビューは、もはや、打ちのめされまくりといった感があります。ルノーのデザインの妙といいましょうか。ま、まさに、ルーテシアのデザインコンセプトである、FALL IN LOVEといった感じでしょうか。って、ルノーのデザインコンセプトであるTHE CYCLE OF LIFEになぞると、人生の始まりである恋に落ちる……、ですから、50歳手前のおっさんが、何を言っているんだってことになりますが、ま、落ちてしまったものは、仕方ない。年齢は関係ないんです。  そんなルーテシアですが、RS、GT、1.2Lターボ、0.9LターボのMTのいずれも好み。特に、GTについては、1.2Lターボの良さを、RSモードで違った一面を表現しつつ、何よりも、ルノースポール仕立てのシャシーと、RS譲りのシートから、それをリーズナブルであり、買いであると明言しています( #1364 、 #958 )。最新モデルは、1.2Lターボエンジンは改良を受けていないままですが、パンチやパワーで改良を受けた1.2Lターボに負けていたとしても、バランスを考えると、実にいい仕上がりを見せていまして、その点でも不足なし。ないんですが、やっぱりですね、ここで、MTで乗れないことに不足を覚えるわけです。いや、いいんですよ、悪くないんです、EDC。でも、MT。  となると、ここで、1.2Lターボモデル、そして、同様のキャプチャーまで、リストから落ちてしまいます。逆にですね、ここで出てくるのが、0.9Lターボを搭載したZENのMT(写真右)。 #1142 、 #1297 にて、燃費の良さ、走りの楽しさから、高速域のスタビリティまで、期待に応えてくれるポテンシャルを持っているなんて、散々に書いています。って、読み返してみると、どうして、このモデルにしなかったんだろうと思うところ多々ですが、ま、それほどに良かった。フィエスタには悪いんですが、やっぱりですね、このデ

#1399 フィエスタを選んだ理由 その9(208にしなかったワケ)

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  #1394 にてプジョー208XYにしなかった理由を書き連ねましたが、実のところ、208XY以外のグレードがかなり気になっていました。先にも書きましたように、Bセグメントハッチバックの中では、現行型208の作り込みと、価格と、そういったバランスで、高く評価しています。MINIとどっちが好きなのか、と言われると、選べないというジレンマに陥りますが、ま、価格を考えると、208なのかな。といっても、GTiではありませぬ。スタンダードなポジションが与えられているグレードたち。スタイルとか、アリュールとか、1.2Lエンジンを搭載したモデルですな。  前期モデルも絶賛していましたが、特に後期モデルでは #1323 と #1305 にて、1.2Lターボを搭載したモデルに惚れてしまったことを告白しています。そして、どうせ208に乗るならば、ATではなく、MTに乗りたかったという想いがとてもとてもとてもとても強くありました。そうなんですね、いいエンジン、いいシャシーは、MTで、もっと体感したい、と、そんな想い。で、脱落。特に、ガラスルーフを採用したAllure Cieloパッケージは強烈に惹かれるものがありましたが、256万円という価格がネックに。そうなんですね、208XYが269万円だったことを考えると、ちょっと引いてしまう。  ちなみに、1.2Lターボ搭載モデルでは、グレード違いとして、タイヤサイズに15インチ、16インチの2つを設定していますが、どちらも甲乙つけ難かった。15インチのほうがいいだろうと思っていたらですね、このシャシーの懐の深さを引き出せていたのは16インチ。でも、快適性という意味合いでは15インチも捨て難いんですが、16インチでも不足ない乗り心地を作り上げていましたから。いや、でも……、というぐらいに、どちらもいい仕上がりとなっています。どちらを選んでも満足できるでしょうな。  ちなみにですね、現行型208にはMTモデルもあります。あるんですが、こやつだけエンジンがNA。ターボ主義ってわけではないんですが、ターボエンジンがすぐそこにあるのに、搭載されていないってことがネックとなり、これまた脱落。って、実は、後期モデルのベーシックモデルMTは、プレス向け試乗車がなかったこともあって、未体験ってのもあったんですが、前期モデルのそれに乗った時にやたらと感激し

#1398 フィエスタを選んだ理由 その8(デミオ、CX-3にしなかったワケ)

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 さて、話を乗用車系に戻しましょう。ここまで語ってきてお気付きかと思いますが、ヨシダ好みのキーワードは、ディーゼル、MT、4WDの3つ。それがクロカンモデルかどうかは別にしてですね、好みは、その3つなんです。となるとですね、あるんですよ、それを満たしてくれるクルマが。しかも、現在、新車として販売されているモデルが。そう、マツダのデミオとCX-3。  いや、迷いましたよ、かなり、相当。でも、実のところ、早々に脱落していました。その理由は、デミオ15MBを知ってしまったからというもの。 #1046 、 #1056 にて書いた、デミオのディーゼルの絶賛ぶりを読み直してみると、なんで、デミオにしなかったかなぁと思ったりもしますし、なおさらに、選んだフォードフィエスタは先代デミオとベースを共用していますから、そう考えると、なんで最新型デミオにしなかったかなぁと思ったりもします、ほんとに。しかしですね、フィスタにはデミオにはないシャシーの素晴らしい仕立てがありましたから……云々。  その話はさておき、MTであること、ディーゼルであることは、自分にとってかなり惹かれる条件となっていました。では、15MBに試乗したら、なぜにそれが薄れてしまったのかってことなんですが、これはとても単純。装備類はシンプルでいいと思っている身としては、それに応えてくれている15MBの装備内容に惚れ込み→1.5Lエンジンのフィーリングにもうっとり→150万1200円という価格にしびれ→いつしかデミオを選ぶなら15MBだと思っていたと。そう、イチオシと書いた(→ ■ )、あの頃ですな。そうなんですね、デミオのディーゼル、いいんですが、15MBと比較したら、いつしか割高と捉えてしまっていた。  ところがですね、その15MBにもしなかった。ベースモデルたる素材として捉えてもとてもいいモデルだと感じましたし、吊るしで乗ってもいいと思ったんですが、やっぱりですね、専用スペックを与えて欲しかった。それは、シャシー。いや、高価なものでなくてもいいんです、もう少しバランスを整えただけのものでいい、つまり、エンジンフィールに見合った、サスペンションフィール。ただ、そんなことしたら、先の価格は実現できませんし、この15MBの企画自体が頓挫してしまう。それを承知の上で、言っていますが、ま、個人的にはそう感じてしまったので

#1398 フィエスタを選んだ理由 その7(クロカンヨンクにしなかったワケ)

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 ヨシダを知らぬ人からすると、なぜ、クロカンヨンクと乗用車が比較対象に同時に挙がるのかが理解できないかと思います。簡単にいいますとね、クロカンヨンク絶対主義ってわけではありませんが、自分のスタイルに必須であることは分かっていますし、かといって、クロカンヨンク1台に自分の走りの好みがまとまるかというと、そういうわけでもない。ま、そんな理由からなんですが、それに気付いたのは、今から、20年も前のこと。  乗用車系であっても四輪駆動であれば、自らの走りを満たしてくれるかと思いきや、ファミリアターボ4WDにて砂浜でスタックしそうになった際に、それを悟りました。それからは、乗用車系と、クロカン系をまとめて考えることはせず、2つのライン、つまり、2台体制としてきました。  片やランエボだったりインプレッサだったりした際には、片やエスクードだったり、片やファミリア(NA)だった時には、片やランクル70だったり、と。で、グランドチェロキーって話が出てきた時に2台分の税金と経費を1台にまとめると考えて、グランドチェロキーに飛び込んだという経緯があります。そう、あれから13年、か。  ということもあって、今回、クロカンにするか、乗用車系にするかで、揺れていたわけですが、ま、結論としてはですね、、知り合いからジムニーを譲ってもらえそうな話がありまして、まだ確定ではありませんが2台体制を復活させようかと。といっても、そのジムニーは過走行気味なので、状態によってはスタックランドファーム専用マシンとなる可能性もありますが。  そうなんですね、やっぱりですね、1台にはまとめきれなかった。ただ、今回のクルマ選びの過程において、1台にまとられるかなと目論んでいた時期もありました。その時、ターゲットとなったのが、写真のパジェロ(現行型)。パジェロについては、昨年の夏に取材で乗ったこともあって、その好印象ぶりを再確認(→ ■ )。テストドライブしたのは、ロングのディーゼルでしたが、ベースポテンシャルの高さを改めて確認といった感がありまして、って、燃費の件はここではおいといて……、とにかく、現行型ランドクルーザープラドにはない、走りの質感が表現されていまして、好印象。いや、プラドのほうが優れている部分もありますよ、ありますけど、個人的にはパジェロを選びます、な。というぐらいに好印象。やっぱりですね

#1397 フィエスタを選んだ理由 その6(ビッグホーンにしなかったワケ)

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 極悪いやいや、超難関オフロードコースといわれるスタックランドファームで遊べること、つまり、クロカン走行できることも、自分にとってのクルマ選びのキーとなっていました。といいますか、これ重要でして、今でもそれは変わっていません。ということから、グランドチェロキーやら、ランクル70って話が出てきたわけですが、昨今、いわゆるフレーム付きモデルは高値傾向にあります。あの頃のビッグホーン(最終型)も、そんな1台。といいますかね、高過ぎます。最終モデルで、走行距離が10万kmに届いていないといった、条件が整うと100万円オーバー。最上級グレードではなく、売れ筋グレード、つまり300万円を少し超えたところにある価格帯のモデルだったのに。って、最終的には平成14年頃まで販売されていましたから……、って、いちばん新しいモデルでも12年落ち。それなのに、この価格。  ま、需要があるってことなんです。皆がオフロードコースを走るとは思いませんが、長く使えることはもちろん、雪道を走れるどころかラッセルできる、なにか引く(牽引する)ことができるといった、メリットに価値を見出している人はいます。そう、多くはありませんが、確実におります。そして、そういう人たちからすると、最新の四輪駆動車に惹かれるところは少なく、こうして、過去のモデルに注目が集まる、というわけです。  ビッグホーンとは、過去に社有車として付き合ったこともありますし、それこそ中古車を試乗して紹介する連載で、MTのガソリンに乗って、感激した覚えもありまして、とても気になる1台でした。ただ、どうせ購入するならば、MT、ショートボディが希望。さらにですね、このビッグホーンには前期モデルにRSというスポーティセッティングを施したグレードが存在していまして、それもまた希望。ちなみに、このRSは、後期モデルでは消えてしまっていますが、そのサスペンションは、スポーツなんたらパッケージとして引き継がれていまして、そう、それを所望。さらには、なんとオフロードを走る際にサスペンションを自在に延ばせるようにと、スタビライザー解除機能も用意されていて、それも希望。そうなんです、そんな車両、中古車マーケットに出てくるわけがない。  と思ったら、出てきたんですね、しかもレカロシートに、シートヒーターまで付いた仕様が。しかも、走行距離は10万km未満。ただ

#1396 フィエスタを選んだ理由 その5(ランクル70を選ばなかったワケ)

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 このタイミングだったらとか、それらしいとか、値が落ちないことやらを考えると、実は、期間限定で再販されたランドクルーザー70(ガソリン)も、候補に入っていました。諦めた理由? これこそ、価格に対して価値を見出せなかったから。ま、予算オーバーともいいますけど。  え、まだ、買えるの? と思われたかもしれませんが、新車はもう買えません。しかし、昨年から今年にかけて、登録のみされた低走行距離(ほとんど走っていない)個体が、大量に中古車マーケットに出ていました。初期受注の人気ぶりから増産を予定し、ディーラーや販売店もそれを見越して発注したものの、結局、余ってしまったようでして、大手中古車検索サイトでは、一時期300台以上が出ていました。そうなんですね、こうなると、オーナーになられた方には申し訳ないんですが値崩れを起こしていました。新車では値引きはほとんど望めなかったはずなのに、眺めていた中では、バンで320万円、ピックアップになると300万円すれすれの車両も見られたほど。ま、ほとんど走っていないとはいえ、中古車ですけどね。ただですね、低走行距離車が消える頃には価格も上昇することが予測されましたし、なにせ、10年経過しようとも10万km走ろうとも、下取りが当たり前のようにつくモデルですから、そういった意味からも、買い。  といっても、そんな理由は二番目で、クルマに惚れたことが惹かれたいちばんの理由です。車両にたいしては、 #954 、 #989 でその想いについては書いていますが、今、振り返ってもとってもいい。最新のクルマから消えたユルユルなあれこれはまさに好み。最初はえ? と思った顔つきも、見慣れましたし、MTってのが、なによりもいい。もちろん、デフロックやウインチがオプションで用意されているとか、そういったことも、また、プラス。スタックランドファームを走れるってのも、いい。スノードライブで頼もしいというか、楽しいのも、とってもいい。  ただですね、ふと冷静になって考えるとですね、たとえ、10年乗っても値が付くとはいえ、中古車価格は新車価格を上回ることはないでしょうから、10万km乗っていたとして、良くて下取り、買い取りは200万円。そう考えると、150万円はダウンするわけです。そう、値は付きますよ、付きますけど、それは、広く一般のクルマと比較した場合、良いと言えるレ

#1395 フィエスタを選んだ理由 その4(グランドチェロキーを選ばなかったワケ)

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 書きながら、思ったんですけどね、いずれのモデルも選ばなかった理由って、その最たる理由は価格って、話になっていないか、と。いや、事実そうだったりします。まぁ、実際、買うとなると、価格も重要ではありますが、なんか、あまりに価格、価格になっていやしないかと思いつつ……。  で、もし、贅沢な資金があるならば、購入していたのは、やはりグランドチェロキーでしょうな。"上がり"のクルマとまであちこちに書いたクルマですし。といっても、現行型ではありません。乗っていた、2世代目のWJ型。もちろん、V8/4.7Lで、フロント、リアにもデフロックが付いたクォドラドライブなモデル。グレードは、オフロード仕様のサスペンションを備えたラレード、ま、本革シートとサンルーフを備えたリミテッドでも、許しましょうかね、って感じ。一般の人とは考え方は逆ですな、きっと。  そんな希望に適うグレードであるラレードV8は、01〜02年の2年間のみ輸入されていていましたが、個人的にはインテリアがあれこれと変わった02年モデルが好み(乗っていたのも、この02年モデル)。といってもですね、今から15年前のモデルですから、中古車マーケットで見かけることはありませんし、ましてや、バンパーがボディ同色ではないラレードが、オリジナルのままに残っていることなんてありえない……、って、あったんです、実は。発見した時には、これ、買えってことか? と、ちょっとした運命を感じてしまったほどの個体。  そのラレードV8は、01年モデルではありましたけど、オリジナル状態を保ったどころか、走行距離は3万km台で、タイヤもオリジナルのまま。ボディの状態から推測するに車庫保管。それは、どこかのお金持ちが、別荘ライフのみで使っていたかのような、極上品。しかも、定期点検記録簿は全て残っていたりして、01年モデルであること以外は完璧で、こんな個体、今後、絶対に、絶対に、絶対に、出てこないといわんばかりの、状態でした。  ただ、グランドチェロキーのトラブル履歴をなぞってきた身としては、あれこれ考えると、いくら走行距離が短い個体とはいえ、車両本体価格以上の修理費用も覚悟しておかねばなりません。ただ、自宅を見渡すと、パワーウインドウのレギュレーターやら、スピーカーやら、簡易トラブルに対応できる体制は整っていましたし、バルコニ

#1394 フィエスタを選んだ理由 その3(208XYを選ばなかったワケ)

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 3ドア、サンルーフ(ガラスルーフ)、MT、ガソリンターボという条件でいくと、実は、プジョー208XY(マイナーチェンジ前)は、自分の好みにぴったりのモデルでした。後で書きますけど、そもそもプジョーの208は、Bセグのハッチバックモデルでは、いちばん好みですし、商品性から価格まで、とてもいいモデルだと思っています。って話も、散々にしていますが、その中でも、208XYは、最高でした。エンジンはGTiと同じ1.6Lターボですが、出力はそのディチューン版。ただですね、その加減が自分にとっては心地よさといいましょうか、気持ちよさといいましょうか、いい塩梅でして、好印象。1.2Lクラスのターボよりもゆとりがありまして、トルクが太く、とても好み。それでいながら高回転までしっかりと回るというあのフィーリング。いや、パンチは、GTiのほうが上ですけどね。さらにシャシーはスポーティに仕立てられていますが、GTi手前の仕立てとなっていまして、これが、もう、しなやかさを存分に手に入れていまして、もう、うっとり。そして、3ドアで、MTで、ガラスルーフ……、キミのために用意しました、といわんばかりの設えに、フラフラとしていましたが、その価格は269万円で、支払い総額はやはり300万円にほど近く。MINI ONEと似たような価格になることを考えると、この208XYにはリーズナブル感がありました。しかも、お分かりのように、ノーマーク的な存在も、自分的には大きくプラスになっていました。そう、どうして、GTiじゃないの? 的なところも。実際、GTiのようなスパルタンテイストまでは、もはや不要と感じるようになっていましたしね。  こういっちゃ悪いんですが、日本では不人気モデルだったこともあって、これぞ好都合とばかりに大幅割引を期待していました。ところがですね、そもそも台数を入れなかったこともあってか、刺激的なプライスは飛び出さず、そのままに終焉。中古車となっても、ディーラー扱いになると価格は大きく下がらず。ディーラー外ならば、格安価格もあったものの、悩んでいるうちに消えていました。そうなんです、ケチくさいんですが、購入価格もポイントだったんです。あ、今でも、208XYは、中古車情報誌で、ふと探していたりします。

#1393 フィエスタを選んだ理由 その2(MINIを選ばなかったワケ)

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 これもまた長くなります。この場合のMINIは、3ドア、で、1.2Lターボを搭載したONEですな。走り、デザイン、そしてキャラクターから、装備に至るまで、パッケージとしてですね、かなり理想でした。ちなみに、ヨシダ好みのクルマのキーワードってのは、3ドア、MT、サンルーフ、ディーゼル(もしくは欧州車的躾けがされたガソリンターボ)。  そうなんですね、MINI ONE 3door は、この全てを叶えられました。MTもありますし、サンルーフ(しかもツイン!)を付けられます。ディーゼルエンジンは組み合わせられませんが、1.2Lガソリンターボで満足。で、選ぶんだったら、パワーフィールを選べるMINIドライビングモードと、MINIらしいシャシーフィールを得られるダイナミックダンパーコントロールは必須。 ONEだから飾りっ毛がない? そんなの全く気にしません。スチールホイールになるけどいいのか? まーったく気にしません。センタークラスターにぴたりとはまる純正ナビ? あ、あれば欲しいですけど、なくても我慢できます。装備よりも、クルマの素性が何よりも最優先ですから。  ちなみにですね、MINIってのは高いモデルばかりがピックアップされますが、実は、このONEの6MTならば226万円(税込み)と、リーズナブル。って、それでも高値ではありますけど、ほかのMINIと比較するとバーゲンセール的な位置づけ。売れていないってところも惹かれます。そうなんですね、そういった狙いが全て叶えられるんです。ところが、先のオプションを加えて、支払い総額を計算すると300万円にほど近くなります。しかも、MINIは、ご存知のとおり値引きはありませんから、なおさらにリーズナブル感が消えてしまうのです。  MINIってモデルに価値を見出しているのは、このONEのMTの価格もあってのこと。COOPERやCOOPER Sの良さは十分に承知していますが、価格面から、つまり、購入するかしないかという面では、なんかね、そそられないんです、個人的に。まぁ、コンバーチブルについては先日あれだけ絶賛しましたように、別と捉えていますが、それでも自分的な買いからは外れてしまいます。  となった時にですね、低走行距離の中古車を探すってのも手かなと思って、散々に探していたのですが……、ONEで、MTで、サンルーフが付いて、MINI

#1392 フィエスタを選んだ理由 その1(エコスポーツを選ばなかったワケ)

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 本日、納車されました、フィエスタ。MINIクラブマンの直後に乗る手はずだったので、ちょっと心配でした。ほら、身体は優秀なCセグFFハッチバックに慣れていましたから。ところが、乗り換えたら、好印象だらけ。身体のどこかでは比較しているはずなんですが、それをマイナスに捉えておらず、ほほぅ、と、感心しましたが。  さて、フィエスタに決めるまでには、相当に悩みました。その悩みは循環どころか、あちらこちらへと飛び、そして、また戻ってきては、違うほうへと飛ぶという、巡り方。1冊の本になるんじゃないかってぐらいに悩みましたから、その全てを書き記してもおもしろいのですが、ダラダラになりますので、選ばなかったモデルをピックアップし、なぜ、脱落したかといった理由を書き連ねていきましょうかね。  まずは、同じフォードのエコスポーツから。って、実は、最後の最後の最後の最後の最後に、というか、今でも少し、悩んでいるモデルです(納車されていますけど)。エコスポーツは、フィエスタのプラットフォームを利用したクロスオーバーモデルであり、似ているからこそ迷いました。ジャンルは違うけど、迷った。そもそもですね、エコスポーツはフィエスタ同様の大絶賛モデル( #862 と #909 )でして、ステアリングからタイヤまでの透けて見えるあの操縦性と、シートの作り込みと、もう絶品といったレベル。さらには、フィエスタよりも緩さがあふれているところも、個人的には好みと、クルマの性能として惚れたところがフィエスタとこのエコスポーツでとても似ていましたから、だから迷った。  ただですね、日本に導入されていたエコスポーツは、FFのみなんです。そもそも、この手のクロスオーバー系は、クロカン走行できなければ愛車の対象から外れるわけですが、まぁ、200mmに届かないとはいってもグランドクリアランスが確保されていることを考えると……、オフロードは走らずとも、雪道ぐらいは楽しく走れたほうがいいやね、と、そういうことを考え出してしまい、FFであることがウィークポイントになります。フィエスタもFFなんですけど、グランドクリアランスが確保されていない分、最初からスノードライブは諦めていますから。あとは、1.5Lエンジン、か。NAなんですな、これ。いや、悪くはない、悪くはないんですが、やっぱり中〜高回転域にかけての伸びというか、

#1391 素性はとてもいいんだけど、おや? を感じた、ミニクラブマンONE。

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 増殖したMINIも、これまたとってもいい、って話を #1376 にてしました。というわけで、個々にチェックすることに。まずは、クラブマンに加わったONEですな。搭載エンジンは1.5Lターボですが、クーパーとはもちろん出力が異なっておりまして……、不足かと思いきや、これが十分。というか、これでいいんじゃないかと、妙に納得させられることしばしばといった感じでした。  この個体は、派手なオプションが装備されておらず、マニュアルエアコン、ウレタンなステアリングホイールというようにわりとスッピン。そうなんですね、広報車には必須アイテムとして装備されているMINIドライビングモードやダイナミックダンパーコントロールも見当たらず。といっても、17インチホイールをはき、LEDヘッドライトやナビやらそのほか約70万円分のオプション付きではありましたが……。  で、やっぱりですね、この、BMWのCセグ向けFFプラットフォームの仕上がりの良さに感心しました。言葉としては好きではありませんが、それはプレミアムな乗り味を表現するに十分なポテンシャルを持っていますって、意味合いですな。ただですね、何かが違うんですね、この、クラブマンONE。試乗会では感激したんですが、細かに観察していくとおや? あれ? ほ? がある。たとえば、って、これに尽きるのですが、ハンドリング。実は、オンセンター部の緩さと、その先の操舵感の繋がりに唐突感がある。まぁ、修正舵をあてていればいいだけの話とも言えるんですが、舵を当てた際にですね、少し切り足して緩さが消えゆくところから急激にヨーが立ち上がる。そもそもステアリングフィールがクイックな仕立てとなっていることもあって、まさに、急にといった感があります。しかもですね、操舵に関連するボディの剛性がすこぶる高いもんだから、この過渡域に曖昧さがなく、そのフィーリングがそのままにドライバーに伝わってくる。そして、切り足しすぎないように気を遣うことになるわけです。日常域での話ですが。  ま、走り出してしまえばといいましょうか、ワインディングに持ち込めば、それほどに気になることではないんですが、違和感手前のそんなフィーリングにおや? を感じたわけです。ただ、これもあれこれと考えてみるに、17インチタイヤの行き過ぎ感がもたらしている違和感のような気がしました。って、標準仕様

#1390 やっぱり良かった、好印象だった、トヨタ・オーリス ハイブリッド。

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 あれこれネタはあれども、ここを更新していなかったのは、macOSもiOSもパブリックベータにバージョンアップしたからってわけではなく、たんにキーボードのKが打てなくなっていたため。といっても、ただの接点不良でして、グリグリやると打てるんですが、それだと言葉を上手く並べられないもので。というわけで、溜め込んでいたネタを一気に書いて行きましょうかね。  まずは、トヨタ・オーリスハイブリッドの話から。試乗会で絶賛しました(→  #1352 )ので、取材で改めて乗れることになり、どこをどういいと感じたのか、もう少し深く探ってみました。ら、あれ、おや、ほ? なぜだか印象が違う。締め上げを感じたはずのシャシーは、入力をかなり意識したセッティング、つまり快適性を前面に出したセッティング。もっと少ないと感じたストローク感も、ちょっと多め。こんなにコンフォートだっけかなと感じながら、探っていきますと、ハンドリングも随分と優等生的。ただ、オンセンターからグリップ感が強まるあたりの変化はとてもなだらかなんですが、肝心なグリップ感が思ったほどでもなく。そうなんですね、悪くはないんです。悪くはないんだけど、良さがあふれ出してこない。なぜだ、どうしてだ。  パワーフィールについては、モーターによる優れたレスポンスと、アシストに止まらず存在をアピールするかのように前面に出てくるガソリンエンジンのパワーとを無段階変速機を用いて、軽快な走りに表現していまして、この点は好印象。好印象ですが、先に書きました、シャシーの面でのおや? がありまして、上手く理解できずにおりました。  ら、なんのことはなかった。取材ゆえに燃費計測をしていたこともあって、のんびりドライブをしていたから。ちょいとアクセルを踏み込んだらですね、その真価が見えました。例のあれです、シャシーが速い。コーナーでは的確なロールフィールとロールスピードを提供し、そこにハイブリッドユニットによる軽快なパワーがバランスしていて、好印象。いうまでもなく、高速域ではまさに欧州車的で、フラット感が一気に顔を出します。  気になった点は、先にも書きましたもう少し欲しいと感じたグリップ感と、もうひとつ、パワーユニットからのショックでしょうか。アクセルペダルを強く踏み込んでの走りの後、アクセルを抜くと、伝わってくる軽い、小さなショック。これ、トヨタ

#1389 フィエスタにしましたって話が、意外に反響ありました、って、話。

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 次のクルマがフィエスタになったと書いたら、何故に? というレスポンスが寄せられました。ここでイチオシにした時点で、決意はしていましたが、ま、購入する様子を意図的に見せないでいましたから、突然と捉えられても不思議はありません。惚れ込んでいく過程については、プレス試乗会で感激して(→ #726 )、借り出してのロングドライブで惹きつけられて(→ #1026 )、最後に確認とばかりに乗ったら打ちのめされた(→ #1359 )と、書き綴っていますが、その時に書いたあれこれは、今でも同じように感じています。購入にまで至らなかったのは、デザインが好みではなかっただけのこと。あの切れ長かつラインが動くランプデザインが好みではないもので……、って、実は、それも今でも変わってはいません。それを除いてしまえば、乗らない理由はないし、マイナーチェンジを受けたフォーカスの試乗会(→ #1256 )にて、あのフィーリングはフォードとて消え往くことを感じ取ったこともありました。そう、まだ、残されている好みのフォードテイストが色濃く残ったモデルに、乗っておけるチャンスは、今しかない。そんなことを思ってのことでした。  ま、なぜ、グランドチェロキーからフィエスタなのかとか、なぜ、日本を去るフォードなのかとか、あれこれとありますが、それらは後々に書いていきましょうかね。ちなみに、今更気付いたんですが、2台連続でアメリカのメーカー(ブランド)のモデルを選ぶことになりました。特にアメリカのクルマが好きってわけではありません。あとですね、最大トルク40kg-m超えしていないエンジン搭載モデルは久しぶり。意識していなくても、トルクにはこだわりがあったようですな、はい。ちなみに、今度は100ps/170Nm。  と、あれこれと考えてみたら、そういえば、Bセグのモデルって、初めてだ。おっと、エマージェンシィブレーキ付きってのも、初めてじゃないか。ってか、そもそも、電子制御スロットル採用エンジンも初めてじゃないか? オートライトもオートワイパーも、キーレススマートエントリーも……、なんだか、初めて尽くしだったりします。

#1388 イチオシに加えて、縁を感じて愛車となった、フォード・フィエスタ。

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 突然ですが……、といいつつ、実は突然ではなかった、話。えっと、本日、次の愛車が決定しました。契約してきました。いや、お金はまだ払っていませんけど。フォード・フィエスタです。ヨシダイチオシを宣言したモデルですから、選ばないと、まずいでしょ。ただ、心に決めるまでには相当に迷いました。ずーっと迷っていました。その迷いの過程については、また別途書きますが、ほんとに、迷った。って、今でも迷っています。契約はしましたけども……。クルマ選びって、難しいですな、ほんとに。  逆にですね、決め手はですね、もちろん、クルマが秀逸ってことがいちばんですが、その次の決め手としてですね、実は、コヤツ、自分が慣らし運転をした車両(→ #1068 )だったもので、再び出会ったことに何か強い、深い縁を感じまして、で、購入に至りました。なんていうんでしょうかね、あの時から、運命が決められていたとでもいいましょうか、そんな、縁。あ、途中離れ離れになったけど、再会して、またスタートした……、みたいな、そんな縁。でも、再会した時には、フェイスが変わっていた(特別仕様車のスポーツアピアランス仕様になっていました)という、そんな縁。……、……。  それにしても、今回の乗り換えは、グランドチェロキーのV8/4.7Lから直3/1.0Lへと、排気量はもちろんのこと、気筒数までかなりのダウンサイジングとなりました。もちろん、自動車税も随分と軽減されましたが。そうそう、納車前から懸念していることといえば、ホイールの掃除でしょうか。ホイールダストすごいんです、コヤツ。それなのに、15本スポークって、拷問ですな。というわけで、たぶん、ホイールの掃除、ほとんどしないでしょう。宣言しておきます。  ボディカラーのこの明るいブルーメタリック系の色合いは、嫌いではありません。でも、自分で積極的には選ばない色……、でもないか。選ぶんだったら、日本仕様の中からだと黒、欧州仕様の中からだったらグレーメタリックとなったことでしょう。

#1387 あれこれあるけど、ひたすらに大絶賛な、MINIコンバーチブル、その4。

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 このMINIのように、ベース車があって、それをオープンモデルに仕立てたモデルは、あれこれとつじつま合わせをしなければならなかったりします。それはデザインだったり、パッケージだったり、そして装備だったり。もちろん、それらモデルとて、オープンボディというバリエーションを考慮して、ベースデザインを作り上げているんですが、それでも、あれこれがあります。ま、それをウィークポイントと称することもできるんですが、このMINIコンバーチブルの場合、それらをウィークポイントとは感じませんでした。ただ、まぁ、気になったことは事実ですので、ちょいと書いておきましょうかね。購入される方の参考になれば。ほら、知らないで購入後にオドロクよりも、知っておいて先に納得できれば、それらってのは不満にはなりませんから、きっと。  まずは、リアゲートと収納。もちろん、収納については、容量はもちろんのこと、その手法まで、改善がされていまして、先代よりは優秀と言えます。言えますが……。ひとつ目。リアゲートを手前下へと下ろすとですね、その角がご覧のとおり、鋭角な上に、飛び出しているんですね。写真でお分かりのように、テールランプ下端、つまり、バンパー上端の位置となりますので、子供がぶつけそうって話もありますが、自分、狭いところで荷物の出し入れをしている際に、腿に思いっきり当てまして、数秒とはいえ、その場にうずくまりました。痛かった。ほんとに、痛かったのです。はい。  で、ふたつ目。リアゲート開口部を確保しづらいのが、この手のモデルの悩みですが、MINIコンバーチブルではイージーロード機構を採用して、開口部を広げることができるようになっています。右の写真がそれ。レバーを動かしてロックを外すと、幌後端を持ち上げられます。そして、そのロック解除レバーを支え(つっかえ)棒とすれば、この状態をキープすることができます。なんとも便利な機能なんですが、これですね、トランクルーム、ギリギリまで荷物を入れるとですね、このレバーをロック解除、もしくは、ロックまで移動させることが難しい。なぜならば、支え棒として利用しようとしているため、また、テコの原理を利用するにあたって 必要なこともあって、長いんです(写真右の下)。だから、荷物満載状態では、その荷物をぐいーと押し込んで、レバーを動かすという、なんとも面倒な作業が必要でし