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#1623 過去にすがるスタンスに、もはやAppleらしさは存在しない、そんな話。

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 Appleに対して、がっかりばかりが続いています。昔のままとはいきません、ということは承知していますが、それにしても……、ということが連続しています。そのひとつが、先日の新製品発表会での内容。Airというサブネームが、現在のラインナップにおいて分かりづらさになっているから、早いところ、消し去ったほうがいいとは、これまでにも何度も言っています。で、iPadにしても、Macbookにしても、フェードアウトにもっていこうとしているスタンスが見られました。しかしですね、ですね、ですね、ですね……、今回の発表会で、MacbookAirを復活。  そもそも、MacbookAirってのは、光学ディスクドライブを除くという2008年当時ではありえない無茶をすることで、ライトテイスト、シンプルを極めたモデルであったはず。そして、2010年モデルでストレージをSSDにすることで、実はHDDへのアクセスが処理速度の足かせをしていたことを暴露し、さらには当時流行りだったネットブックのあり方を覆す新提案をしました。しかも、それを格安で提供できるっていう、手法までも、提案。しかし、いつしかMacbookからも光学ドライブが取り外され、ストレージもSSDのみとなり、Airの存在はそこで終わったはず。それなのに、なぜに、いまさら、に、Airなのか。そのデザイン? そもそも、くさび型じゃなきゃイヤなんて声は聞いたことありませんから。  いずれにしても、Airの志を現代にデザインした現行型Macbookを、否定するかのような、今回のモデル発表に対して、意味を見出せません。あるとしたら、Airというネーミングにすがったことであり、そう考えると惨めたるAppleの姿に寂しさを感じます。もちろん、新型MacbookAirの性能やらに不満はありませんが、そういったAppleの手法の支離滅裂ぶりから、新しい提案など期待しても、もはや出てこないことも悟りました。まだ、auのINFORBARxvのほうがマシといった感じとでもいいましょうか。ま、あちらは、ハードウェアはいいのに、どうしようもないプランを押し付ける時点で終わっていますが。  そうそう、話は変わりますが、昨今のApple製品は高くなったなぁと思っている人が多いことに、ちょっと驚きを感じています。実は本国での価格は大きく動いていません。ちなみに、最

#1622 三栄書房の新型/歴代ジムニーのすべて、製作の裏話、あれやこれや。

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 さて、ジムニーネタを。実は、意図して触れずにいました、書かずにいました。なぜならば、ジムニーに関する執筆が多かったこと、そして、取材以外でしっかりと乗り込む機会がなかったことなど、理由はあれこれとあります。で、ようやく、最後の執筆が終了したので、取材の裏話含めて、あれこれと書いてみようかと思います。  まずは、最近、執筆を終えた三栄書房の新型/歴代ジムニーのすべて、について。担当した編集部はカースタイリングを製作している部署なんですが、同時に、いわゆるアーカイブシリーズも製作しています。その内容は簡単にいえば、三栄書房の過去の財産(資料や写真や)をもとにして、今に焼き直したものなんですが、そこに今と、懐かしい過去を上手くバランスさせていて、しっかりと再編集しています。そう、どこかのようなコピペ作業とは違う、作り込みに惚れ惚れとしています、いつも。まぁ、そういうスタンスの編集部ですから、そこにいる方々も、そこに集う方々も、話していて愉しさがあります。好き嫌いの向こう側にあるクルマの捉え方も合いますし、本の作り方に関しても意見がとても合う。つまりですね、仕事していて愉しさがあります。今、ほっとんどないんですよ、こういう本の作り方。寂しい限り。ほんとに。  前置きが長くなりました。そんな編集部が製作したこの本ですが、実は、この編集部、すごくヨンクに詳しい人が集まっているわけではありません。ただ、編集部員のひとりが、今年の初めころ、先代ジムニーシエラを生産中止寸前に購入。シンプルなクルマを好む彼は、新型ジムニー登場で、シンプルさをもったクルマが消え往くことを知り、あえて、旧型を選択。つまり、オフロード走破性にはあまり興味がなかった様子ですが、ジムニー(シエラ)の本質でもあるシンプルさとは、実は走るシーン関係なく愉しめるもの。そういった視点から、また、これまで乗用車に乗ってきた観点から、ジムニーシエラを購入し、ジムニーライフを愉しんでいるようです。で、さすがだなと思うのは、そのスタンスをベースにして、本を作り上げたことでしょうかね。もちろん、ジムニーを知っている身から話はとことんしていますが、その会話とて、知らぬから知りたい、でも、自分なりに感じたことはストレートに伝えるというもので、やりとりに愉しさがありました。そして、そんなスタンスが、この本を濃い内容へと導いたな、

#1621 2019年次RJCカー オブ ザ イヤー最終選考会で感じた、あれやこれや。

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 早いもので、今年もRJCカー オブ ザ イヤー最終選考会が行われる時期となりました。ほんと、早いものでして、先々月ぐらいに行われたような感じでいますが、あれからもう1年が経過していたんですな、ほんと早いものです。さて、その結果は、以下のとおりとなりました。   2019年次RJCカー オブ ザ イヤー   RJCカー オブ ザ イヤー       三菱 エクリプスクロス   RJCカー オブ ザ イヤー・インポート BMW X2   RJCテクノロジー オブ ザ イヤー   日産 e-POWER(セレナ搭載)   RJC特別賞             ホンダ N-VAN  三菱のエクリプスクロスは、ここでも散々に書いていますが、操縦性の素晴らしさを評価する一方で、リアシートにおける乗り心地にあと少しが残っている点は実に惜しい。しかし、速度域を上げた際のドライバビリティを知ると、あまり気にならなくなりますから、頭ごなしにこのモデルを否定はできません。できませんどころか、さらにその操縦性を深く探っていくと、S-AWCとて無理矢理に修正して理想の走りへ導いているのではなく、その条件下、つまりドライバーの意図をくみ取った制御をしており、ひたすら感心を覚えます。下手なドライビングにはフォローというアシストで対応し、上手いドライビングにはそれを強調する制御を行い、その加減に拍手喝采といった感じ。こうした、クルマがドライビングを教えてくれるといった対話性まである国産車は珍しいのでは? と感じ、自身はこのモデルを高く評価しています(なんて話は #1616 に記しました)。ちなみに国産モデルでは、個人的にはCX-8も同じぐらいに高く評価しています。CX-5/8は、このクラスのベンチマークたるハンドリングをもったモデルであり、そう捉えると、どちらが選ばれたとしてもおかしくなかったと思っております。  輸入車はボルボV60、XC40の仕上がりに、個人的には特にXC40のパフォーマンス、仕立て方に感心しておりました。セグメント比較をすると、BMW X2が、SUV系列どおし、Cセグどおしとなり、ライバルになります。ですから、ハラハラドキドキしながら開票を見つめていました。で、結果は、X2に。ちなみに、このモデルへの評価は周囲(選考委員)の話を聞いたところ、最終選考会でさらに

#1620 軽トラックの奥深さったら、底なしって感じなのです、という話。

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 さて、いくつか書くに書けないネタがありました。その1台がダイハツのハイゼットトラックとスズキスーパーキャリイの話。なぜ書けなかったといいますと、取材は終わっていたんですが、10月末に発売になる本と、動画があり、そこで発表される内容を先取りをしてしまいそうだったもので。と書きながら、書き分ければいいだけのことなので……、と言い訳を散々にしていますが。  というわけで、ダイハツのハイゼットトラックの動画の話から。って、ハイゼットトラックの動画って、昨年、4x4Magazineで公開していなかったっけ? と思われたかもしませんが、そうなんです、昨年製作し、公開しています(→ #1563 )。前回はまずは軽トラックのことを知らない方にどういったモデルなのかを知ってもらおうというスタンスで製作していまして、荷台の広さはこのぐらいありますとか、オンロードでの乗り味はこんな感じです、そんなところに動画の多くを割いています。そして、オフロードも走れることを紹介しなきゃいけませんし、なにしろ4x4Magazineですから、まさに走れるんですよ、でも、ちょっと意外なところもね、と、最後にそんなシーンを付け加えました。そう、加えました、ってレベルで。ところがですね、公開したところ、軽トラックってオフロードを走れるんだ、と、話題になりましてね。いや、自分としてはそんなことが話題になること時代に、意外を感じたりもしたんですが、それならば今年は、オフロード走行に焦点を当てましょう、ということになりました。ちなみに、昨年は、って、書いたっけかな、モーグル地形はテスト含めて2回しか走っていません。なぜか? 夕暮れで太陽が山陰に入ってしまうという時間制約が目の前に迫っていたから。そうなんです、昨年の動画を見てもらうと分かりますが、最後のまとめの語り、陽が沈む寸前で、NGが御法度だったほど。ということで、昨年のモーグル走行シーンはとりあえず走っただけに過ぎず、足の動きや、アクセルワークなど、細かなところを披露していませんので、今回はそのあたりを細かに撮影し、そこが見どころとなっています。  お分かりの方はお分かりのとおり、軽トラックでのオフロード走行は、キャブオーバーレイアウトゆえにフロントのアプローチアングルが十分に確保できていないこと、また、サスペンションのストロークはオフローダー的

#1619 まさに、救いに来てくれた、そんな性能と演出に感無量な、新型Macmini。

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 昨夜のApple新製品発表会は、久しぶりの刺激を感じました。事前リークがあり、わりとそのとおりの内容だったとはいえ、肝心なスペックや価格までは出てこずだったので、ワクワクしながら見られたとでもいいましょうか、そんな刺激が。ま、発表された3台は、購入前提ともいえる気になる3台だったので、なおさらのドキドキがあったんですけどね。  その中でも個人的に注目していたのはMacminiでした。PowerMacG5の後、購入したMacmini2012(旧旧型)も、早いもので購入から5年が経過。といっても、4K再生以外、あとはぶっ壊してしまったThunderbolt端子以外は、問題なく使えているので、買い換える必要はないんですが、ないんですが、ないんですが、購入前提もあり気になっていました。ただ、自分が所有するモデルの次、つまり、今でいう旧型(Macmini2014)はメモリとストレージへのアクセスを不可能とし、さらにスペックダウンしながら価格を上昇。それゆえに、新型が出たところでその延長だろうと思いきや、なんとですね、まぁ、メモリやストレージ交換不可能(メモリは可能という噂も)ではありますが、なにさ、デスクトップ向けCPU搭載? ストレージはSSDのみ? で、価格は? と思ったら、$799から。散々に"盛った"スペックをアピールしていましたから、どうせ高いんでしょ、と思いきや、高くはない。いや、過去のMiniの価格帯を考えると上昇はしていますけど、そう、高くはない。  なんでそんな捉え方をするかというとですね、Macmini2012(Corei7-quad)を使い続けているユーザーの多くは、次期自分用端末に、中途半端なスペックで安くしたモデルではなく、そこそこのスペックながら割安感があることを期待しています。そうなんですね、今回のMacminiは拡張は不得手でも、そこそこ使える的な要素を盛り込んでおり、それでいながら、高くはない。まさにMacmini2012(Corei7-quad)でスタックしているユーザーをレスキューする、そんな端末となっていましたので、高くはない、と、そんな評価になるわけです。言い換えると、ユーザーは狂喜乱舞、と。  ということで、新型Macminiの登場は、まさに、行き先がなくなってスタックし、砂の中に沈んで行くしかなか

#1618 スポーツ・アクティブ・クーペ(SAC)を体現していた、BMW・X4。

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 さて、X4。そう、BMWのX4。今年の9月に2世代目へとスイッチした、X4。クーペというスタイルにまだ違和感を覚えてしまう、そんなSUVですな。そもそもクーペというスタイルを採用したのは、エレガントとかスポーティといった特別感を与えたかったからなんでしょうけども、そもそもSUVそのものが特別なクルマであったはず。そう考えると、もはやSUVから特別感は薄くなり、そのSUVをベースにしてこうした異端を狙うことすら必要になってきたんだな、なんてことも感じます。感じますけどね、まだ、見慣れないんですけどね。いずれにしても、このX4、ま、同じくBMWのX6も含めてですが、スポーティなイメージをあまりにもダイレクトに表現しすぎている気がします。もちろん、それが狙いなんですが、ちょっとずるいといいますか、上手いなと思うのは、そこそこのボディサイズをもってすれば、何かを少々スポイルするようなルーフラインを採用したとしても、結果として大きな犠牲になってはいなかったりするものです。ということで、そのあたりを上手く活用しつつ、2世代目のX4は、思う存分といわんばかりに進化しておりました。まぁ、見た目どおり、コンセプトどおり、  さて、広報試乗会で用意されたのはX4 M40i(のみ)。おっと、いきなりかいとは思いましたが、下手にスポーツサスペンションではないままに大径タイヤを組み合わせたモデルよりも、こうして整えられたモデルのほうがいいことは分かっていますし、X4 M40iのみだったことから、BMW(ジャパン)側にかなりの自信の表れだろうと、乗り込んでみれば、これが良かった。とにかくですね、ハンドリングがいい。シャープというよりも正確さにあふれていまして、扱いやすさがある上に、意のままのコントロールができるといったところが、いい。いうまでもなく回頭性もすこぶるハイレベルで、これだけのボディでここまでインを付きますか? といった具合にグイグイとインへと入っていく。それは公道レベルではアンダーステアを出すことできませんといったレベル。  それでいながら、乗り心地が悪くない。そう、フロント245/40R21、リアが275/35R21というサイズゆえに、良くはありません。ありませんけど、これがですね、悪くない。もちろん、タイヤサイズが起因したコトコト感はありますが、ドタバタしないし、コトコト

#1617 バッテリーを交換して、延命することにした、iPhone6sの話。

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 年末までとアナウンスされているiPhoneのバッテリー交換プログラムに、早々に出掛けてきました。これから相当に混むことになるでしょうし、これから年末にかけてスケジュールの先読みがしづらくなることもあって。で、自分の場合は、これまで使ってきたiPhone6s2台が対象でしたが、カバーもフィルムも付けぬままに使っていた自分で使っていた1台が、まさかのガラスひび割れを指摘され、万が一の場合は、バッテリー交換費用だけではなく、ガラスパネル交換費用もプラスされる旨を言われました。バッテリー交換なのに、ガラスのひび割れがなぜ関係あるのか……。それは、iPhoneの場合、バッテリー交換にあたってはまず前面のガラスパネルを取り外す必要があります。しかも、その取り外し方ったら、吸盤を2つほど貼り付けてえいや! と持ち上げるという、なんともアナログなもの。まぁ、コツを掴めば、力の掛け方次第で、別になんてことないんですが、ガラス全面を均等に持ち上げることが理想ですから、ヒビでもあろうものなら、簡単にパキンと逝ってしまう可能性があるわけです。そう、ですから、たかがバッテリー交換であっても、本体に傷がないかを含めて、細かにチェックされるというわけですな。  さて、そのガラスのヒビを指摘されたiPhone6sですが、ヒビと指摘されて目視しても老眼もあってか自分には傷にしか見えず、かといって、ゴリラガラスが線で削られたような傷を負うことも考え難く、ま、これを称してヒビというんだろうな、と納得。ただ、ガラスパネルを幾度も外したことがある経験者的な勘もあって、この程度のヒビだったらガラスパネルの外し方次第といった感じを受けましたし、万が一割れてしまった場合は、修理せずに割れたガラスごと持ち帰る旨を伝えて、チャレンジしてもらいました。なんていうんですかね、万が一の可能性と言われたものの、その確率は低いだろうし、万が一となってしまっても、納得できる、という、自らの説得もあって、とでもいいましょうかね。で、結論はガラスパネルは割れず、無事にバッテリー交換は終了しました。  まぁ、それにしても、このそこまで説明しなきゃいけない状況に、Appleの低姿勢ぶりを感じ、時代も変わったものだと思いました。ちなみにカウンターで、この話をするにあたって裏から偉いさんが出てきて、最悪の場合の話ばかりしてすみま