#1003 地道に改良され、いつしか熟成に達していた、VW・ティグアン。

 フォルクスワーゲンのティグアンです。突然にティグアン。一昨年だったかにフェイスリフトをして、FFを追加して、昨年秋に、パワーアップなんぞ果たしたって、ティグアン。いや、パワーアップ後、試乗してなかったもので、ロングドライブへと連れ出しました。走行距離は2000kmほど。
 そもそも、ティグアンについては、デビュー当初にポテンシャルはあるので、あとは熟成のみと語りましたが、まさにそのとおり。イヤーモデル毎にブラッシュアップしていきまして、最新モデルには、しなやかさを得ていました。
 とにかく、シャシーがいい。とにかく、エンジンのトルク感がいい。1.4Lツインチャージャーエンジンは、多少ノイジーなところはありますし、DSGとの兼ねあいもあって、発進直後に少々アクセルを踏み込むと、ングというショックがあります。しかしですね、ところがですね、それ以降の回転域におけるトルク感は、とにもかくにも気持ちがいい。大したパワーはないのに、気持ちいい。で、それに見合ったシャシーもいい。ありきたりな表現ですが、とにかくクルマが真っすぐ走ろうとする感にあふれていまして、そういった面からも、とても快適、快適。
 コーナーでは、減速→ヨー→ロールへの移行に、美しさすら感じるほど。適当なロール量とフィーリングは、もはや、ロールさせる様すら愉しみたくなるほど。つまり、ワインディングが楽しい。グイグイとインを付いていくところも秀逸。そして、リアのグリップ感が的確。4WDではないのにね。
 シートもそんな乗り味に見合っているし、なんていうんでしょうかね、あれですな、破綻しているところがない。厳しい目で見つめると、ステアリングのオンセンター部の曖昧さと、その先の操舵感とのつながりにいまいちを覚えたりしますし、高速域でのリバウンドストロークに云々……、ただ、これらはマイナスではなく、あくまでも厳しく見たらって話ですので、あしからず。ちなみに、いわゆる普通の走りをしていたら、ティグアンのよさは引き出せません。2500〜3000回転でのトルク感を愉しめるような走りをしないと。ま、それもウィークポイントになるのかな。
 FF? 凍結+坂でも走らない限り、FFで十分です。むしろ、軽快感があっていいと思います。ナビ付きで、358.3万円。ま、いいプライス設定だと思います。ノーマークになりつつありますので、そういう意味からしても、買いかと思います。
 ちなみに、この後、新型ポロを借りてきたんですが、やっぱりクラス感という乗り越えられぬ壁がありました。ってことで、そのうちに、ポロのロングドライブインプレをば。

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