#1251 Apple謹製Pagesの文字カウントは文字数とワード数が混じってますって話。

 執筆業に携わる者にとって、大切な道具とは、昔は鉛筆であったり、ペンだったりしましたが、最近は、PCであって、もっといいますと、日本入力システムだったり、エディターアプリケーションだったりします。自分はアプリケーションとしてiText Expressを愛用してきました。その理由は、余計な機能がなく、文字数カウントが簡単にできる上に、設定をいじることなく、ウインドウサイズ調節するだけで、1行の文字数を変更でき、さらには行数表示を常時行ってくれることからでした。MacOS標準のテキストエディットでも1行の文字数変更を同じように簡単にできますが、行数表示をしてくれません。
 さて、その愛用してきたiText Expressですが、少し前よりApp Storeに置かれるようになってから、ファイルを開くたびにApp Storeでは承認していないというセキュリティ警告がされるようになり、そこに煩わしさを感じていました。そこで代わるアプリケーションを探していたわけですが、Apple謹製のPagesなら我慢できるかなと最近使うようになりました。ただし、文字数表示はしてくれるものの、行数表示がないので、書き上げた後に、iText Expressにて行数を確認する作業が必要になりましたけども。ちなみに、Pagesはデビューした時からずっと愛用していますが、これまでは執筆作業をする、つまり、文字を書くだけのエディターとしては使っていませんでした。
 ま、そんな作業にも慣れてきた昨今、そのPagesにて書いた原稿どれもが、指定文字数を大きくオーバーしていることに気付きましてた。文字数をカウントしてくれる機能というのは、先にも書きましたように、ライターにとって、アプリケーションに求める機能のひとつであり、重要なポイント。ところが、Pagesでは、全角であろうと半角であろうと、ひらがな、カタカナ、漢字を1文字=1語とカウントし、英数字になると単語で1語とカウントしていました(上の画像参照)。
 ただ、これはバグではありませぬ。海外では、文字数ではなくワード数でカウントするのが常で、Pagesでは、日本仕様のカウントと、英語(そのほかも)仕様のカウントとが入り交じっていたわけで……。たとえば、左の画像は、意図的に数値を入れ込んで適当に書いた文章ですが、Pagesだと90語となるのですが、実際には118文字(全角78文字+半角40文字となります。そうなんですね、ここまで極端ではないものの、このPagesのカウントを文字数だと勘違いして書いていまして、納品した原稿のいずれもが文字数オーバーとなってしまっていました。いやはや、たいへんに申し訳ないことをしました。>編集者の方々
 ちなみに、海外では原稿の発注もワード数となります。ですから、アスキーの編集者時代、海外の執筆者に原稿を依頼する際に、そのデザインに必要となる文字面部の面積はわかっても、そこに入るワード数がどれぐらいになるのか、戸惑いを覚えたものでした。もちろん、原稿料もワード数で換算します。ですから、1ワード=$1という執筆者の場合、I have a pen.で、4ワードで……、そう$4となるわけです。あちらの編集者は、ぎっちりなデザインで作り込む時ってたいへんでしょうね。勘で発注しなきゃならんですから。って、文字を流し込んで、レイアウトを決めていく……、つまり、先割り(ビジュアルや見出しやらだけで先にデザインする)って作り方は、あちらでは難しいですな。
 あ、Microsoftのワードを使えばいいじゃんとかいう進言は、なしで。といいますか、これを書いていて、発覚したんですが、iText Expressの文字カウント、半角も1文字扱いになっている……。半角2文字でおおよそ全角1文字と計算しなければならんのですが。おっと。
追記  iText Expressのセキュリティ警告の件、App storeからではなく、ホームページ(→)から直接ダウンロードすると、警告なしで使えるとのこと。
追記2 OS10.11.1ですと、ファイルをダブルクリックで開く際、保存する際に、クラッシュします。ご注意あれ。というわけで、iText expressへの復帰は延期となりました。

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