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#1738 Applewatchの、絶妙に仕立てられていた、付属ベルトの作り込みの話。

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 新型コロナウイルス感染からの復帰祝いに、と、友達からApplewatch6をもらいました。その友達が新型を購入するのであまった旧型を、と。ただ、その友達は、アメリカ在住ですので、アメリカからわざわざ送ってもらいましてね、なんだか、すごく特別なものにも思えてきます。ちなみに、これまで使ってきたApplewatchは初代モデルです。そう、シリーズ1と名付けられる前のモデル。Appleはこうした新製品をとっとと切り捨てるのですが、このApplewatchも例に漏れずで、OSもすぐに打ち切られました。でも、購入から8年が経過して、バッテリーは減っているんでしょうけど、まだ、使えましてね。もう、意地とばかりに使っていました。  ちなみに、そのアメリカの友達は、最新のApplewatchULTRAを購入したもんで、チャットしながら、あれこれと使用感を訊ねていたのですが、そこで、時計本体とベルトに隙間があってフィットしていないところが云々という話が出ました。え、そうだっけか、と思って、自分のApplewatchを確かめてみると、たしかに隙間があります(左の写真はアメリカから届いたApplewatch6)。でも、これまで隙間についてなんら違和感を覚えてこなかったので、ここには何か仕掛けがあるとにらみました。  で、腕から外して、ベルトを観察。右のように、そこそこに抵抗を感じる場所を掴んでみたところ、本体近くのベルトは湾曲に抵抗するかのように水平方向(下)へと延びて(何か金属でも入っているかのよう)、そんで、その抵抗がなくなったところで、一気に下で抑えている方向へ従うように曲がっている、と。あれこれ持ちかたを変えて試しているうちに、あれ、これってさ、バネになっているじゃん、ってことに気付きました。Applewatchはセンサー類を本体の下にデザインした円形部にまとめており、それを腕に接触させています。ちなみに、その円形部はそこそこに広く確保されているんですが、よくよく観察してみると広くはない。あれ、これだと、接触部に圧を感じてしまうんじゃないかなと思ったのですが、実は、先のバネ効果によって、接しているけど圧を覚えないという絶妙を作り上げていることがわかりました。これ、すごく地味だけど、けっこう凄いと思います。なにせ、初代を付けるようになってから、8年間、気付きませんでしたから。そう

#1737 ダイハツ・タフトにジオランダーX-AT? と思ったけど、乗用車用に仕立てなおしていて、グーだったという話。

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 そういえば、8月におもしろい取材がありました。ダイハツのタフトに、いま、流行りのAT以上MT未満のタイヤをはかせて、インプレッションを行うという企画。これまでのSUV用タイヤは、街乗りメインなHT(ハイウェイテレイン)、ハードなオフロード走行を得意とするMT(マッドテレイン)、その中間のキャラクターをもつAT(オールテレイン)の3つに分けられていました。ま、その味付けは、ブランドによってさまざまなんですが、昨今ですね、見た目はMT的なアグレッシブさをもちながらAT的な乗り味を求めるという方が多いとかで、そこに注目が集まり、そういった商品が出てきています。MTよりは快適に乗りたいということから、そこにファッション的な意味合いを求めていることが見えてきますが、いずれにしても、かつてのように、あれだけオフ走破性が高いから日常性が犠牲になるのは仕方ないよね、といった、バーター的な感覚は受け入れられないようです。はい。  で、タフトの話。ま、クロスオーバーモデルですよ。どころか、乱暴にいいますとね、ロッキーと、タントと、ムーブキャンバスと、プラットフォームを共用する軽「乗」用車です。ですので、この手のタイヤ、特にLT規格のモデルを組み合わせと、あれやこれやと無理がダイレクトに顔を出してきます。ま、それを納得の上ではくならばいいのですが、それを知らないと、これないよなぁとばかりに後悔に直結しかねません。ところがですね、今回テストしたヨコハマのジオランダーX-AT(165/70R15)は、そもそもゴツゴツパターンなポジションにありながら、さらにはこれまではLT規格のみでサイズ展開されていたところを、このタフト(スズキ・ハスラーも)をターゲットとした165/65R15と165/65R15に限って、なんと、LT規格を外した設計となっていました。つまりですね、トレッドデザインはゴツゴツだけど、仕立ては乗用車向けとしたという、ひと昔前では考えられない作り込み方です。  で、で、実際にはいてみると、ブロックパターンゆえのロードノイズとパターンノイズが存在するのですけどね、すこぶる小さい。ちなみに、タフトは、軽乗用車としては異例ともいえるほどの静粛性を持っていまして、それでもキャビンにタイヤからのノイズが入り込んでくるんですが、耳障りじゃない。いうまでもなく振動もありまして、ペダルやステア

#1736 これ、今、求めている人多いと思うな、でも、いやらしさがあるんだな、ってな、スズキ・スペーシアベース。

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 記さねばならないネタは数多く、というか、多すぎてですね、収集が付かなくなっています。いちおう、出版社の経費で取材した内容は、出版物が発行されるまでは、ここでは書かずに、つまりは止めています。ということで、今日は少し時間もできたので、一気に放出しようかと。ということで、まずは、スズキのスペーシア・ベースから。  そもそも、軽自動車への注目が安いからという理由があるようですが、それが良いのか悪いのかはさておきですね、軽自動車であれこれと不可思議なクルマが登場しています。新しいアイディアから隙間を狙ったような商品まで。その中で、実用一辺倒であるはずの商用系を、乗用的に使おうという流れがひとつあります。これ、RVブーム黎明期のヨンクにあった流れでもあるんですが、あの時は、実用系が乗用系へとスイッチしていきましたが、今回の場合は、軽商用に乗用車的な要素を詰め込み、結果として、軽商用のままという、流れ。あ、ヨンクも最初そうだったか。  ホンダ・N-VANや、先日フルモデルチェンジを果たしたばかりのダイハツ・アトレーなどが、それ。ただ、いずれも商用であることをあえて捨てず、つまりは最大積載量を350kgとしており、N-VANではプログレッシブレートのバネを採用するなど、それなりに工夫しています。そう、正攻法からの工夫。ただですね、いずれにしても荷物を詰むことが前提なので、空荷だとなんだかんだいっても、LT規格のタイヤを組み合わせなければならないこともあって、乗り心地に固さが出てしまいます。ただ、周囲にもいるんですが、この手の軽商用バンを、荷物をフル積載することはないものの税制の面からリースで利用している方がいます。そういった方は、リアシートは使われるので4名乗車であることが多く、移動がメイン。つまり、荷物は積まない。ま、そもそも、人が4名乗車するのにあのリアシートはおかしいって話……、そう、商用車の基準と税制云々がおかしいんですが、ま、致し方ない。  このスペーシア・ベースは、アプローチとしては乗用車系のプラットフォーム(つまり、スズキでいうところのエブリイではなくスペーシア)をベースに、リアシートをエマージェンシィ的なタイプへと変更して4ナンバー化。スペースを得たラゲッジルームには専用ボードを備えて、机にしたり間仕切りにしたりといったアレンジを提供。リアシートはシンプルだけど

#1735 快適すぎるし、愉しすぎる。想像していたその先に到達していた、プジョー308。

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 続いては、プジョーの308について。グレードは1.5Lディーゼルターボユニットを搭載した、GT BlueHDiです。これまでのプジョーのディーゼルユニットに対しては、これといった特徴を感じず、いや、悪いという印象はないのですが、超、すげー、といった印象も持たずでした。ところがですね、この1.5Lディーゼルターボエンジン、すばらしくてですね、ビックリしました。というか、この最新型308ですね、すべてが素晴らしくて、驚きました。  まず、そのパワーユニットですが、実は、これを書きはじめるまでは、つまり、試乗したにも関わらず、排気量を2.0Lだとばかり思い込んでいました。低回転域でのレスポンスのよさにそこそこの排気量を想像していましたので、それこそ、超・意外。なんっすか、これ、って言葉遣いしたくなるほど(実生活では使ったことない)に意外でした。しかも、発進からの加速感の作り込みがジェントルすぎてストレスがありませんし、心地よさのある吹け上がり感と、強いトルクに裏打ちされたかのような安心感と、つまりは、そんな演出されたフラットなトルク特性に、もはやうっとりといった印象で、308も完全にプレミアムCセグメントへと移行したんだなぁ、なんてことを感じさせるものでした。それでいて、そこから先、つまりアクセルを踏み込んでいくと、その過渡域たる繋がりは、低回移転域で見せた豊かなフィーリングのままに、スポーティな速度域へと突っ込みます。そう、まさに突っ込むといった感なんですが、そこには暴力的な加速感、スポーティさはなく、お上品に突っ込んで行く、そんな不可思議があります。褒めてますよ、褒めています。  そして、このパワーフィールに見合った仕立てをしていたのが、シャシー。組み合わされていたタイヤはミシュランのプライマシー4 S1で、そのサイズはなんと225/40R18。サイズを知った時(タイヤを目にした時)には、完全に行き過ぎを覚えましたし、それこそちょっとした段差でホイール傷つけそうという、フィーリング以前にマイナスなイメージを持ちました。しかし、実際にはシャシーが実にしなやかでして、タイヤで衝撃をダイレクトに受けながらも、それを、タイヤとシャシーが役割分担をしていなす……、というよりは整えて、キャビンへと伝えてくる。まさに、なんじゃこりゃ、状態。ホイールを傷つけそうなんて、マイナスイメ

#1734 ルノーのE-TECHですけどね、ルーテシアとの組み合わせが好みでした、という話。

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キャプチャー E-TECH   アルカナ からスタートして、 ルーテシア 、そして、このキャプチャーと、ルノーのハイブリッドシステムであるE-techユニット搭載3モデルすべてが日本デビューを果たしました。当初、プラットフォームが同じですから、フィーリング差はそれほどないだろうと思われましたが、これがですね、さすが、ルノーと唸らせるほどに作り分けをしています。最近のクルマ作りには、エアロ違いな別車種扱いでも同じサスペンションとか、ターボであろうとNAであろうと同じパーツとか、クルマ好きにとっては好ましくない集約化が見られます。今回、ルノーもその手法に倣った作り込みをしているんですけどね、結果ですね、とんでもないものを作り分けてしまいました。そう、それぞれの世界観を、性能差という面でもしっかりと提供しています、この三兄弟。 アルカナ かっこいいんだけどね  このハイブリッドユニットの解説は述べてきたとおりなので、省きますが、さて、どの組み合わせがいちばん好みかについて、記していきたいと思います。想像としては、キャプチャーに乗るまではキャプチャーかなと思っていましたが、通して比較すると、ルーテシアでした。やっぱりですね、基本となるモデルだけに、しっかりと作り込んでいて、その手順書どおりといわんばかりの設計を行っている。つまりですね妥協がない、というか、ここまでを見据えて作り込んでいるので、破綻がない。アルカナのようなアッパークラス感に繋がるようなスポーティさの演出をしなくていいし、キャプチャーのようなやんちゃ的なテイストも不要であり、まさにお手本となるようなベンチマークをしっかりと作り込んだ、そのスタンスに、ルノーらしさを感じたりもしました。 ルーテシア E-TECH  もう少し具体的にいいますとね、現行型ルーテシアはそもそもオーバーパフォーマンスを手に入れていまして、それを高く評価して、振り返ると、 月刊ドライバーの輸入車ドライバー大賞2020-2021にて トップに選んでいました。そして、今、それが、ルノースポールのベースになることだけではなく、このハイブリッドユニットを搭載した際のバランスまで考慮しただったことが分かると、なるほどなー、ここに帰結していたのか、と納得し、あの時残っていたモヤモヤが澄み渡っていきます。って、ぜんぜん具体的になっていないな、えっとですね

#1733 期待どおりに進化していたダイハツ・ムーヴ キャンバス(2世代目)。あ、走りもとってもいいです。おじさんにもオススメです。

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 自動車メーカーとして強烈なプッシュをせずとも、売り上げが落ちていないだろうことは、街を走っている車両の多さを見れば一目瞭然、でも、先進安全システム含めて変えなきゃいけない時期に来ている、でも、変えられない、そんなジレンマが丸見えだったダイハツ・ムーヴ キャンバス(以下キャンバス)。もうしばらくはこのまま販売するんだろうなと思いきや、初代モデルがデビューしてからなんと6年が経過していたとかで、フルモデルチェンジを行いました。それにしても、え、6年? あの、 豊洲のアパートのそばで撮影した のもそんな前なのことになるのか? と思いつつも、6年が経過しているのに古さを感じさせないデザインは、やはり秀逸だったんだなぁと、改めて思わせてくれます。そして、ここまでデザインの印象が強いモデルながら、テイストを大きく変えなかったように見せるその手法に天晴れを感じました。んで、装備やらもイマドキとなっていたりして、いやー、良い進化たなぁと感心しきりでもあります。  ちなみに、初代モデルの紹介記事を振り返ったところ、このパッケージングはおじさんにも受け入れられるものであり、おじさんが乗っても恥ずかしくないモノトーンを、ぜひともおじさんに勧めたい、なんてまとめていたものがありました。で、実際に、街中を走っているキャンバスを見ると、ご自分所有かどうかはわかりませんが、おじさんが運転しているキャンバスをやたらと見かけた気がします。時にツートーンで。もちろん、ダイハツもそれに気付いており、新型開発にあたってユーザーのデータを採ってみると、おじさん支持がある程度あったようで、最新型ではおじさんがすんなり受け入れられる仕立てを用意。さらにおじさんからの要望に応えるべくターボモデルを設定したとのこと。ほんとかな、とも思いつつも、ま、選択肢を増やすというアプローチは、ユーザー層に広がりを与えてくれますので、歓迎ではあるんですけどね。  と、すでに試乗前から拍手喝采な新型キャンバスですが、そこには走りはいいに決まっているという大前提があってのことでした。ダイハツがタントから採用した新開発プラットフォームDNGAのポテンシャルはすこぶる高くてですね、とにかく走りがいい。言い換えると、日常における快適性をもうっちと優先させなさいなといわんばかりのセッティングでもあるんですが、あれから2年以上が経過し、あ

#1732 軽自動車にEVってすごくありだよね、を感じさせた、日産・サクラ、三菱・eKクロスEV。

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 何か書いていないなと思ったら、日産と三菱からデビューした軽乗用車EVのことについてでした。前回の東京モーターショーにて、日産がその存在を予告していましたので、あれから3年近くが経過してようやくかといった感がありますが、同時に、え、専用プラットフォームではなかったことに驚きを覚えました。ま、深く考えてみたら、現在、パワーユニットは、内燃機関から完全モーターへの移行期ですし、軽自動車枠がこの先どうなるかも分かりませんから、当たり前といえば、当たり前のことでしたけども。  というわけで、日産からは「サクラ」、三菱からは「eKクロスEV」というネーミングでデビューした両モデルですが、デザインや装備の組み合わせ方に違いはあれど、プラットフォームを共用していることはご存知のとおり。ってか、この話をすると、この事実を意外にご存知でない方も多いようで。えっと、両社の合弁会社であるNMKVが手掛けたモデルとなっていまして、モーターやバッテリーといったパワーユニット関連はもちろんのこと、シャシーまで共用しており、サスペンション形式が同じであるだけではなく、使っているパーツも同じ。ま、外装デザインや装備差によって、車両重量が下グレードでは10kgという差になって現れていますが。  ということで、ここでは両モデルをまとめて評価します。特に感心したことは3つありました。ひとつ目は、エアコンをオンにしようと、少々ラフなドライビングを行おうと、つまり、EVにとって意地悪なことをしようとも、バッテリー残量表示に「突然」の落ち込みが見られないこと。これは公道走行でのレベルであり、もっともっと意地悪をすれば、知りませんよ、知りませんけど、日常使いでは不満を感じるレベルではなく、そういった唐突感がないところまで、しっかりと設計していることに、イマドキを感じました。メーカーとしては、高速走行をした場合、エアコンをオンにした場合、さらにはバッテリーが劣化した状況などを、かなり想定して、180kmという航続可能距離を設定したとのこと。そうなんですね、あの180kmという距離には、かなりのゆとりが与えられた数値となっていまして、目指せ180kmなんて走り方も可能であり、そこにおもしろさがあるかな、とも感じました。  ふたつ目は、軽乗用車とEVの相性の良さなんですが、それを語る前に、まずもって、このボディに対し