#1516 アバルトらしさが表現されていた、アバルト・124スパイダー。

 続いてはアバルトの124スパイダー。マツダのロードスターベースであることは御存知のとおりですが、まぁ、チェックポイントはロードスターとの違いであって、多くの人がそこを知りたいんだろうな、なんてことを思います。結論から言いますとね、感じたことはふたつ。ひとつは、アバルトテイストである、やんちゃパフォーマンスを得ていること、もうひとつは、ロードスターのバランスの良さ。そうなんですね、ロードスターに対しての捉え方も、また、プラスとなりました。
 昨今のアバルトについては#1309にて書きましたとおり。中途半端さがないんですね。って、その分、価格もそれなりだったりしますが。ただ、その中途半端さがないといっても、何でもかんでもレース仕様というわけではなく、意外にも日常で使えるというテイストを残しているところがとってもいい。この124スパイダーはそんなアバルトが仕立てたモデルですから悪いわけがない。ただ、ターボエンジンに過激さはありませんでしたし、ビルシュタインを用いたサスペンションも想像していたほどにスパルタンに届いていませんでした。って、それらは期待とのズレであって、逆にいえば、先に書いたアバルト流の仕立てそのもの、つまり日常でも使える感にあふれたモデル。まぁ、その分、刺激不足とも表現できるのですが、124スパイダー第一段としてはいいんじゃないでしょうか。ほら、刺激的なモデルが用意されているでしょうから、きっと。
 ただですね、ひとつだけがっかりしたことがありました。それがインテリアの仕立て。わりとどころか、ほとんどロードスターのままでして、400万円を切った価格づけからすると、ここにコストを掛けられないことは理解できます。とっても理解できるんですが、運転していると、どうしてもロードスターが思い浮かんでしまう。となると、あと100万円プラスしてでも、ロードスターのイメージが残っていない124スパイダーを期待してしまいます。
 そうそう、ロードスターのバランスの良さを感じたと書きましたが、先日のRFテストドライブでも感じたのですが、1.5LNAエンジンとシャシー、ボディとの組み合わせがとってもいい。ライトウェイトスポーツカーを大切に作り込みたかったが明確であり、そこにやっぱりブレがないことを痛感しました。どちらを買うかと問われたら、ロードスター。やっぱり、RFでしょうな。

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