#857 ディーゼルはMTがいいよね、を遙かに超えていた、アクセラスポーツXD。

 ここ2日連続してディーゼルエンジン搭載モデルに試乗しています。1日目はデリカD:5、で、2日目はアクセラ。今回は、アクセラについて軽く書いておきましょう。初日となった本日は400kmほど走りましたが、最高です、最高。いやはや、ひたすらにいやはや。マツダの新世代プラットフォーム+ディーゼルであるCX-5、アテンザは、いずれも一気に、ほぼ2000km走って、それぞれに強い衝撃を受けていますが、今回はそれを遙かに超える衝撃がありました。
 エンジンについては同じですから……、と言いたいのですが、違う。低速域でのトルク変動が上手く抑えられており、とてもとてもとてもジェントルになっていました。さらに、MTモデルであったこともあって、微妙なアクセルワークに忠実にパワーを発生させてくれるもんだから、じんわり発進もお手のもの。高回転域については、相変わらずはありますが、これでいいと思います。いや、これがいいと思います。これ以上は不要です。公道では。そして、シャシーは、これもまた同じ……と言いたかったのですが、アクセラのディーゼルモデルはスポーティグレードという位置づけゆえに、専用サスペンションが奢られておりまして……、これがいい。とてもいい。18インチでも、乗り心地に不満はなく、それでいながらハイポテンシャル。CX-5やアテンザでは、タイヤサイズが違えどもダンパーとバネを共用せねばならなかったため、いずれのタイヤサイズにもあと少しが残っていましたが、このアクセラディーゼルは専用サスペンションですから云々。唯一気になったのは高速域でのリバウンドをもう少し抑えてもいいのではないかという点ぐらい。ただ、ここを抑えると突き上げ感が出てきますから、バランスとしてはいいところに合わせてあると思います。
 そして、ドライブトレインの精密さというか、滑らかさは、ゴルフ的で、もううっとり。雑味からではなく、正確さから感じるメカニカル感とでもいうんでしょうかね、そんな感じ。高級ブランドのような滑らかさには届いていませんが、でも、メカ的としてのクオリティはバツグンという、あの感覚ですな。で、コーナーでは、きれいにコーナーを抜けていくその動きは、もはや参りましたといわんばかり。その美しさに酔いしれるとでも表現しましょうか。リアのグリップ感が分かりやすいだけではなく、その姿勢変化が実に美しい、美しい、美しい。まさに、ケツ(ドライバーのね)の力の入れ具合と、シャシー変化が一体化しています。わかりますかな、この感覚。コーナリング時に、ケツで路面を捉えているかのように、シャシーが路面を捉えているのです。
 そうなんですね、これ、最近のBMWに近い。サスペンションのストローク感を生かした乗り味、トルク感にあふれるエンジンフィール、クルマとの一体感を大切にしたバランスやら、あれやこれや。ハンドリングについては、FFゆえにBMWと横並びにはできませんが、それにしても上手く作り込んでいます。
 いやー、買いです、買い。ディーゼルのMTって時点で、買いですが、クルマたるバランスを考えると、とんでもなくリーズナブルなクルマと表現できます。サンルーフもついていますし。あ、あと、MT+ACCもとてもいい。ACCは、MTに組み合わせると、その価値はとても高まるものでして、これなら欲しいと思いました。ちなみに、燃費は、90km/h平均で25km/Lオーバー。エコ運転を意識せずでね。街乗りでのまったりドライブも難なくこなしつつ、ラクチンを感じさせつつ、でも、走りが愉しいという、感覚にあふれています。
 というわけで、まずはファーストインプレッション。後日、違う視点から書きましょうかね。追記は、#861に。

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