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#1363 3度目のドライブで気付いた、トヨタ・シエンタのあれこれ。

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 それは突然のことでした。この先の殺人的スケジュールを考えると、今日もひとりでのドライブ取材に出掛けなければならなくなり……、って、それが分かったのが前日。今回は、レンタカー関係の仕事だったので、レンタカーを用意して……、って、前日でも意外に抑えられるものなんですな。もちろん、取材ゆえに、車種を指定しての話。  というわけで、突然にひとりドライブに出掛けました。トヨタ・シエンタに乗って。って、なんか、多いんです、このシエンタでの取材。試乗会を抜いて、これで3回目か。様々な乗り方をしているので、毎回に発見があるんですが、あるんですが、あるんですが……、今回は、タイミングが悪かった。そうなんです、フォルクスワーゲンのトゥーランに乗った直後だったものですから、ついつい比較を……。  ですから、その印象は……、物足りなさを感じるところからスタートして、まぁ、逆にいえば、シエンタにおいて上手くまとめたところや、課題やらが見えました。まずは……、乗り味でしょうか。というか、具体的にダンパーのセッティング、か。このモデルはキャラクターがキャラクターですから、乗り心地を重要視したセッティングが施されていますが、いますが、路面からの大きな入力に対して、バウンド→リバウンドが1度で止まらない。高速走行時には、止まらない加減がちょいと気になります。かといって、シャシー剛性そのものはそれほど低くないので、その動きに違和感やら、曖昧さがあるわけでもなく……。ただ、動きを収めようとすると、硬さが出てくるでしょうから、ま、このあたりは、セッティングに納得するしかないかな、と。ま、逆にいえば、このレベルを自分が許せるか、許せないかで、評価が変わってくるポイントとも言えますな。  パワーユニットも、トゥーランとついつい比較してしまいましたが、やっぱりパワーに物足りなさを感じる。搭載ユニットは、ハイブリッドでしたが、多人数乗車や荷物を多く積載しているシーンでは、高速でのパンチにもう少しを望んでしまう。って、これもまた、そういうモデルはないし、コストやモーターへの負担を考えると、よくバランスさせているポイントですから、あえてウィークポイントとは言いたくない部分。そう、トゥーランが良く出来過ぎなのです。  ちなみに感心したのはシャシー。コーナリングでのロールフィール、姿勢を決めた際の構えなどは、な

#1362 久遠寺だけではなかった、山梨県は身延町の魅力のあれやこれや。

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 身延ってのは、通過することはあっても、目的地として訪れたのは初めてでした。ほら、身延山久遠寺が日蓮宗の総本山ゆえに、近寄り難いといいましょうか、勝手にそんなイメージを持っていたもので。何よりも、遠い、いや、違う、アクセスが面倒という事実もありますし。  でも、取材だからと訪れてみれば、ま、思っていたイメージどおりだったり、それとは違っていたりと、あれこれありましたが、結論としてはオモシロイかった。なぜに総本山がここなのかから始まって、久遠寺に隠れて、知らなかった施設があったり(写真上:山梨県富士川クラフトパーク)。そして、アクセスは面倒であれども、たどり着くまでの道のりに興味深いスポットが揃っていたりして、ま、これも半ば、下道ドライブで鍛えられたモノの見方ゆえなのか、なんてことも考えたり……。  そうそう、身延町を貫く国道52号線沿いに高速道路が建設されています。中央道の双葉ジャンクションから、新東名を越えて、東名まで繋がる中部横断自動車道ですな。そもそもこのルートは富士川(写真右)のゆったりとした流れそのままにのんびりな景色が広がっていて、まったりと走るのが心地イイはずなんですが、最近では、道路建設のための大型トラックが激しく行き交っていて、それに見合わない状況となっています。高速道路が完成すると、この景色、どう変わってしまうんでしょうか。それでなくても、いわゆる立ち寄りスポットが少ないルートなのに、高速道路なんぞできてしまったら、ますます、寂れていってしまうではないかと、ちょっと心配したり。  そういえば、帰りは、本栖湖へと抜ける国道300号線を走ってきました。その途中にある道の駅しもべ(写真左)に対しては、いつも、どうしてここにあるんだろうを感じながら素通りしていましたが、今日はふらりと立ち寄ったらば、平日&曇り空ゆえの寂しさが広がっていましたし、建物内の暗さと品揃えのあれこれに寂しさを感じました。感じましたが、なぜだか、そこで売っていた地元産のニンニクに暖かさを見出して、買ってきました。ま、安かったってのもあるんですけども、品物の良さと良心的といわんばかりの価格設定やらに、ちょっと感じるものがありましてね。そして、勝手に、ここの道の駅には頑張って欲しいもんだと思ったのでした。  そうそう、右の写真は、その道の駅とは関係ないところで食したゆばの刺

#1361 走りからキャビンから燃費まで不足が見当たらない、VW・トゥーラン。

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 ようやくフルモデルチェンジしてもらえました……、といった感があるフォルクスワーゲンのトゥーラン。振り返ってみれば、初代はゴルフ5ベースで、ゴルフ5よりも先にデビューしていましたから……、もはや、2世代以上のステップアップを果たしての登場となりました。  MQBプラットフォームゆえに云々なんて話は、試乗会でのファーストインプレッションとして #1301 に書きましたが、その印象は変わることなく。って、今回は17インチタイヤをはいたハイラインですが、ケース剛性による乗り味の悪化もこれといって見当たらず……、まぁ、強いていうならば、入力に対して頑固さがあり、それがシャシーの緩さたる部分に見合っていないような……、感じがする、程度でしょうか。それにしても、このシャシー、とにかくしなやか。路面からの入力を彼方で確実に受け止めてボディへとダイレクトに伝えてこない。それなのに、シャシーたる剛性感はすこぶる高く、ボディ剛性もあいまって、4輪がまさに独立して動き回る。ま、先に書きました、ちょっとしたブレはあるものの、それとて、仕上がりがいいから気になってしまう部分、かと。  タイヤの転がり抵抗だけではなく、ドライブトレインそのものの抵抗が小さく、それとて、先のシャシーの細やかさ、滑らかさにリンクしていまして、エンジンの雑味も抑えられていて、なんていうんでしょうかね、そう、バランスがいい。サードシート付きモデルというパッケージを語る以前に、クルマとしての仕上がりがとてもいい。いやはや、いやはや。  ま、気になるといえば、アイドリングストップからの復帰でしょうか。その復帰レスポンスはすこぶる良くなっていますが、タイミングによってクラッチが繋がる際にちょっとしたショックがあります。まぁ、これも普段があまりにジェントルがゆえに、気になるところでしょうかね。  気が付けば、インパネも収納があちこちにあったりしますし、もはや、不足はここぞとばかりに解消されています。って、個人的には収納が少ないことをウィークポイントとは捉えていませんでしたが……。  そうそう、今回、200kmほど、取材で、つまりは、高速道路走行を含めて、八王子から身延まで走ってきましたが、その燃費は17.9km/L。ミニバンらしからぬ、一人乗車だったこともありますが、それにしても、想像以上の低燃費で驚きました。

#1360 若かりし頃に戻っていた、勘に頼って、下道を走るスタイル。

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  #1359 では、フォード・フィエスタそのものについて書きまくりましたが、ここでは、その時に感じたあれこれを。あの日のルートは、乗鞍高原まで、日帰り、往復下道、八ヶ岳経由、国道をできるだけ使わずといったメニューでした。このたび完成した、高尾から乗鞍高原までのオリジナル下道ルートは試行錯誤を繰り返しての結果。ナビだけに頼らず、どちらかといえば勘に頼って、完成したルート。ちなみに乗鞍では温泉に15分ぐらいしか浸かってきませんでした。なぜならば、早々に湯から出ないと、地元のスーパーの閉店時間に間に合わなくなるから……。そうなんですね、決して、乗鞍温泉が目的ってわけでもないんです。  それにしても、なぜに下道なのか。なぜにいつも同じルートなのか。理由は単純、下道のほうが楽しいから。これもどこかに書きましたが、高速道路や有料道路を利用するってことは、その代金を支払うことで、時間短縮、つまりは、時間を買っているようなものだと思うわけです。ま、山坂道を走らなくて済む分、市街地を走らなくて済む分、ラクチンであるというメリットもありましょうが。個人的に、高速道路をまったりと走るのもの嫌いではありませんが、時間に余裕がある時は、ほとんど利用しなくなりました。昨今、山梨まで走る際に、中央道を利用することはほとんどなくて、ふと、仕事で利用した際に、久しぶりに走ったがゆえにちょっとした緊張を覚えたほど。  ま、あれこれと考えてみると、そういう年齢なんでしょうか、高速道路を走ることになんら魅力を感じなくなりました、ってのもあるのかな。たとえば、SAやPAは、トイレ目的で、物販に興味を持てず、仕方なしに購入しても、後悔と言いましょうか、価値を見出せないなと省みてしまったりして……、って書いていたら、なんだか寂しい人生を送っているように感じてきましたが、ま、仕方ない、それが本心ですから。先日の乗鞍ドライブでは、おむすびを握っている時間がなかったので、コンビニおむすびとなりました(写真左上)が、それでも、甲府盆地を見渡せるいつもの公園で、ひとりのんびりと食していたりすると、SAでひとりラーメンを食べているよりも愉しかったりするものですし。  下道ルートには、こうした自分のスポットをあれこれと発見できるという愉しさがありましてね、その動機としては、高速を使わない理由よりも、実は、大きかった

#1359 いまになって、ヨシダイチオシとなった、フォード・フィエスタ。

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 フォードが日本マーケットから撤退することはすでにアナウンスされており、残念だなぁと感じつつ( #1304 )、しっかりとフォードの乗り味を体に覚え込ませておかねばなるまいと思い、まずはフィエスタを借りることにしました。って、現行型フィエスタは、 #726 における絶賛につづいて、 #1068 においてその再確認とさらなる発見もあって、もう、大絶賛。ただ、購入に至らないのは、ヘッドランプの切れ長デザインが、馴染めないため。ま、ただ、それだけなんです。もう少し言えば、燃費とトランスミッションかな。燃費はさておき、トランスミッションがね、やっぱりね、悪くはないんだけど、MTが欲しかった、と。  ま、そんなフィエスタですが、かつての大絶賛は、大絶賛のままどころか、さらに大絶賛を乗じたぐらいに良かった。かつて書いたことと重なるかもしれませんが、そのトピックをいくつか書いていきましょうか、ね。まずは、ブレーキ。あのですね、最近のクルマのブレーキって、踏み代が少ない。ちょっと踏んだだけで制動力が立ち上がり過ぎ。ま、その踏み代の中に制動力の加減をコントロールできるようにしているとはいえ、なんかね、コントロールしにくさを感じていました。で、フィエスタ。これがですね、踏み代が深い。ちょいと踏むと、制動力が確実に立ち上がっていることが伝わってくるんですが、そこからの踏み増しに対して、まさに比例的に制動力が現れてきます。踏み増し加減がちょうどいいといいますか、ブレーキペダルを踏んでいるんだ、ブレーキを細やかにドライバーがコントロールしているんだといった感にあふれていまして、もはや、この点だけで、買い。制動力そのものは、とんでもなくハイレベル。つまり、コントロールしやすく、停まるブレーキをもっています。ブレーキダストは大量に出ます、でも、このブレーキフィーリングを知ってしまうと、そんなのどうでも良くなってきます。そうなんです、そうなんですよ。  次に感じるのはボディ。あのですね、これまでにシャシーが速いって表現をしてきましたが、これについてはなんとなく言わんとしていることが伝わっているかと思いますが、フィエスタはですね、シャシーだけではなく、ボディが速いんです。そう、ボディ。ま、シャシーあってのボディといいましょうか、両者のバランスあっての話なんですが。ボディそのものの剛性は、ま、Bセ

#1358 DSGよりも愉しさは数段上だと感じた、VW・Polo GTIのMT。

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 すっかりMT贔屓になっていますから、こうなったらMTをテストドライブ……、というわけで、昨年VWポロのGTIに登場したMTモデルを再テストドライブしてきました。以前書きましたように……、って、どうやら書いていないようなのですが、DSGモデルに対して、このMTモデルはパワー&トルクアップを果たしていまして……、って、トルクにおいては7kg-m近く違いますから、まずパワーユニットとしての違いがあります。といっても、たんに高回転域に刺激を与えたというよりは、全域に渡ってトルクを増して、いわれてみればさら高回転まで使えるようになっているやね、といった感じ。そうなんですね、しれっと、別バージョンを作ってみました的な作り込み。  とにかく、トルクフルで、意図的にアクセルを踏み込もうものならば、レスポンスとトルクとで、待ってましたと言わんばかりの加速をしていきます。といってもですね、日常ではそのトルク感が扱いやすさを導き出していまして……、これが、いい。乗り味も、“Sport Select”シャシー付スポーツパフォーマンスキットのおかげで、ノーマルモードでの乗り心地がしっかりと確保されています。といっても、硬さはあるし、同乗者は失われたフラット感に戸惑いを覚えるレベル。でも、悪くはない。そう、良くはないけどね、って、そんな感じ。  ボディ剛性にBセグを感じつつも、まぁ、良く仕立てている感にあふれています。操舵を与えたところから、きっちりとヨーが立ち上がりロールへと滞りなく移行。大きな入力に対しては、もう少し支えて欲しいという想いもありますが、まぁ、Bセグで、しかも、先代からの基本キャリーオーバーですから、いいんじゃないでしょうかといった感じでした。  まぁ、それよりもなによりも、MTゆえの愉しさがありまして、先のトルクもあいまって、扱いやすいのなんのって、シフト操作そのものが愉しいのではなく、スピード、ブレーキ含めて、自在にコントロールできる愉しさを、さらに愉しめるといった感があります。そう、買うなら、絶対にMTですな。  というわけで、ますます、MTに惹かれていくのでした。

#1357 元気良過ぎと感じるほどに快活になっていた、ルノー・キャプチャー。

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  #1329 にて改良型エンジン+トランスミッションを採用したルノー・ルーテシアについて書きましたが、さて、同じ内容で改良を受けた、キャプチャーの話。あのですね、えっとですね、簡潔に言いますと、スポーティ過ぎると言いましょうか、速過ぎといった感がありまして、正直、ここまでいるんだろうか、といった感があるほど。ルーテシアで感じたことと基本的になんら変わりはなく、軽快感が全面に表現されていました。それにしても、ドライブトレインを含めて、転がり抵抗の低いこと、低いこと。コースティングモード(この場合はNですな)にしなくとも、Dのままで転がっていきます。なので、先の流れを読みながらの無駄なアクセルワークを行わないドライビングをしようとすると、アクセルをいつもよりも踏み込まなくていいという、ちょっとした慣れが必要となります。ま、そもそもトルクが出ているってのもありますし、ね。  ただ、そこには日常においては扱い難さもありました。信号待ちからの発進において、ですな。まずは、加速しすぎといった感がありますので、先の滑走含めて、慣れでは対処できない無駄(ブレーキ操作)を必要とすることがあります。それに加えて、アイドリングストップ機能が付いたというはいうものの、完全に停止しないと再始動しないつまり旧世代タイプ、かつ、ブレーキホールドしてくれないことがありまして、ちょっとやっかいなシーンもしばしば。発進時にブレーキペダルから足を離して、アクセルペダルを踏み込んだものの、クラッチが繋がっていないし、あれ、ブレーキも保持していない、おっと後退しているじゃん……、と思ったら、突然にドンとばかりにクラッチが繋がって、ギクシャクしながら発進していくという。  ブレーキホールドを行う条件として、ある程度の傾斜が必要なのだろうと思いつつ、クラッチフリーで後退するような傾斜でもホールドしておらず。逆にそれほどでもない傾斜でホールドしていたりとか、このあたりは探り切れずでしたが、ま、いずれにしても、いち早くデュアルクラッチを採用していたVWを振り返ってみれば、ま、最新世代のユニットが搭載されるのを待つしかないんでしょうな、といった感じを受けました。  テストドライブに連れ出したグレードは、インテンス。標準採用されている17インチサイズのタイヤが起因した硬さに最初戸惑いを覚えましたし、個人的に