#382 ようやく成立しはじめたスポーティにすると質感も高められるという手法。
ここらで、タイヤサイズ云々について書いておきましょうかね。クルマの話をする時にやたらとバランスを語りますが、バランスに尽きると思います。いくら個々のハードウェアが良くても、それらが協調していなければ良さは感じ取れませんし、逆にたいしたことないハードウェアであっても協調していると感激を覚えることがあります。最近書きました、マツダ・ロードスターがいい例でしょうかね。最近のクルマは、多少のタイヤサイズ変更でもそのバランスを崩さないようなセッティングが上手くなりました。普通は1サイズ変わっただけで、がらりと変わるものですが、場合よっては2サイズ変わっていても、不快さが顔を出さないモデルもあるほど。まぁ、ここでも幾度となく言っていますが、最近において、それがいちばん上手いのがBMW。5シリーズでは225から275までひとつで対応という恐ろしいことをやってのけていますし、現行モデルにおいては全てでそれを実現しています。では、国産車はどうかといえば、スバルもマツダもこれに倣って四苦八苦しており、その振れ幅はまだまだ大き過ぎる。コストの面から横並びにすることはできませんから、安易な評価はしたくないのですが。ただ、マツダのCX-5、日産のノートは、タイヤサイズアップで質感を高める方向性を提案し、それが完璧ではなくとも、見えてきていますから、あと少しかと。 写真は、アウディA4のS-Line仕様。245/40R18ながらとにかく快適。路面が荒れたところではバタバタ感が顔を出しますが、質感という面では天晴れ。まさに天晴れ。振り返ってみれば、その変化はすでにQ5デビューで見られましたっけ。スポーティ=我慢ではなく、スポーティ=質感も高められるか、そこにキーが移ってきたような気がします。