#378 最新のBMWを的確に簡潔に表現できる言葉は、素直さに尽きる、ってな話。
さて、そんなBMWの最新モデルの試乗会へと出掛けてきました。メインは7シリーズアクティブハイブリッドと5シリーズディーゼル。もちろん、期待は5シリーズディーゼルのほう。ところが、意外にもそれ以外のBMWにやられて帰って来ました。いや、7シリーズのアクティブハイブリッド(AHV)の完璧さに脱帽といった感じでして。写真を取り忘れるほどのもので、その後、5シリーズディーゼルに試乗したら、5シリーズに対してチープさを感じてしまったほどと言えば、いかに7シリーズAHVの完成度が高かったかをお分かりいただけるかと。この後にも書きますけどね、今回の試乗会で強く感じ取ったのは、優れたコントロール性能はダイレクトに快適性を生み出しているということ。分かってはいましたが、それがすべてのモデルのベースとなっていて、それぞれに表現手段を変えることでモデルをラインナップしているという、まさに理想像がそこにはありました。で、7シリーズですな、まぁ、1000万円オーバーということでかなり緊張しましたが、意外にも素顔はとても素直でして、その上に高級車たる要素を演出しているだけ。それが見えたら、ドライブが快適、快適。もちろん、ケチの付けようがない。もし、ケチを付けるとしたら1点だけ、カーナビのマップに新東名が書かれていなかったこと。何事も最優先、特別扱いを期待するオーナーにとって、どう写るのかなとは思いましたが。ま、更新されるのか。
個別のモデルではX3ディーゼルが好印象でした。ディーゼルエンジンらしいトルクフルさが、上手く上品さに変換されていて、もはや絶品の域。そして、オプションとなる19インチタイヤを履いても破綻を感じさせないシャシー性能にベタ惚れ。安直な言葉を使えば、タイヤが路面に吸い付いている状況でして、もはや感服。これ、初代X3に欠けていた、まさにあの要素といえば、分かりやすいでしょうか。もちろん、タイヤサイズゆえにトタトタ感はありますけど、許せるレベル。先に述べたコントロール性能の高さは、コーナーへ安心して飛び込んでいけますって、それは滑り出したらって意味合いよりも、突然に、動物が飛びしてきても回避できる安心感とでもいいましょうかね。その安心感が心地よくって、ひとり、凄いなぁと声に出しながら、これが快適性につながっていることを発見した時に、鳥肌が立ったほどでした。あの瞬間のことはこと細かに覚えているほどに。

そうそう、肝心な523dですが、最初にも書いたとおり、7シリーズの直後に試乗したので、おや? が多くて、なんとも表現できず。特にハンドリングに対して。後日、借り出してのロングドライブを企んでいますので、また、その時にでも。